【お墓】離檀料とは?今更聞けない離檀料のことについて【マナー】
公開日 : 2020/2/29
更新日 : 2020/9/9
皆さん離檀料ってご存知ですか?実は、知らないお葬式に関する離檀料について細かく解説していきます。普段急な不幸があった際に困らなくて済むように、きちんとした情報を確認しましょう。また自分が離檀料が必要な時のことに関してもしっかりと対処できるようしましょう。
公開日 : 2020/2/29
更新日 : 2020/9/9
目次
離檀とは?
そもそも離檀(りだん)とは、長年お世話になっているお寺からお墓を移転や撤去などして、檀家(だんか)を離れることをいいます。
檀家とは?
檀家という言葉は、サンスクリット語のダーナ(檀那)が語源でお布施(おふせ)という意味です。お布施をしていう家を檀家と言いますが、お布施とは、僧侶や読経や戒名を頂いた謝礼として金品などを渡すことを言います。または、本尊へお供えするという考え方をすることを言います。また、最近ではそのお寺にお墓を有している家を檀家と言います。檀家とは、特定の寺院に所属して、そのお寺や僧侶を援助して守っていくことも表しています。
現在に至る檀家とは、江戸時代に制定された檀家制度に由来しています。檀家制度は寺請制度(てらうけせいど)や寺檀制度(じだんせいど)とも呼ばれています。全ての人が、宗旨(しゅし)と檀那寺を決めるというもので、キリスト教を禁止した江戸幕府による宗教統制の時に始まりましたが、次第に戸籍制度としての意味合いも持つようになりました。
以前までの檀家制度ではお寺を替えたり、宗旨を替えるといったことは原則として認められていませんでした。寺院の権限はとても強く。檀家がお寺にお布施を払って、経済的支援をすることはもちろん、参拝を欠かさないことや法要を行うことなどを檀家の義務と説いていました。最近の彼岸のお墓詣りやお盆の法事は、檀家制度によって確立したと考えられます。
離檀の理由とは?
最近では、ご自身が檀家であるということをあまり意識していない方っも多いようですが、お花が寺院墓地にあれば、その寺院(菩提寺・ぼだいじ)の檀家となっている場合がほとんどです。
本来墓地お寺の土地を借りて建てています。改葬といってお寺からお墓を移転するほか、墓じまいというようにお墓を撤去するためには、お墓を返還する手続きが必要です。なので、遺骨を買ってに持ち出したり、散骨したりはできません。
その際の手続きには、埋蔵証明書というものが必要です。(現在のお墓の管理から発行してもらう)と、あららたに他の墓地に移す場合には改葬許可証申請書(現在のお墓がある各市区町村の役所で届け出をする)というのが必要です。さらに、この際に記入済みの改葬許可証を貰う必要があります。
また、役場によっては、改葬許可申請書を役場に提出して、引き換えに改葬許可証を貰います。それに伴って遺骨を持ち出す場合には、お墓の中に収められている遺骨の数、そのれぞれの名前や命日、納骨日などの情報が必要です。それらはお寺の檀家の記録に記さいれています。さらに墓じまいをする際は、お墓の魂抜き(閉眼供養)も行うことが必要です。
離檀の方法について
離檀をする際は、事前にお世話になったお寺を離れることになるので、ご自身が直接お寺に出向き、離檀をしなければならなくなった理由についてもきちんとお話するようにしましょう。
ですが、この際に菩提寺と住んでいる家が離れていて直接出向くことが難しい場合は、あらかじめ手紙で事情を説明しておき、後から電話などの高騰で住職の方との相談を始めたほうがスムーズにお話することができます。何事も急になりますが、住職の方も準備などがありますので、きちんとお話できる状態を作れるようにしてあげる必要があります。
また、どのような場合でも長年供養してもらったお寺への感謝の気持ちも忘れないようにしましょう。
離檀料とは?
離檀料とは、檀那寺の檀家を辞める際に、そでまでの菩提寺にお渡しするもので、お布施と同じです。これまでお墓を守っていただいたことや、お世話になったことへの感謝の気持ちを表した「お気持ち」として包むものです。なので、本来は料金ではありませんが、わかりやすく表現している言葉が「離檀料」として最近では、よく使われる言葉になりました。
離檀料の支払いに関する義務はありませんが、今までお世話になったお寺に対して、気持ちを表現するわかりやすい手段として、扱われます。
例えば、お墓を移す作業にはお寺の敷地内に工事が入りますし、手続きの書類もお寺に依頼することなので、お願いをしてやっていただく作業が沢山あります。なので、それまでお寺への感謝の気持ちとさまざまな手続きへのお礼と考えるとわかありやすいです。お寺によっては、離檀料は受け取らないというところもありますが、反対にお寺側からの離檀料を請求してくるといったケースもあります。
離檀料の目安の相場
離檀料の相場に対する考え方は、宗派や地域などによって、さらにお寺側によっても異なります。ですが、一般的には法要が1回から3回にあたる金額がふさわしいとされています。なので、最低の金額相場で1万円から3万円程度です。最高金額の相場は、20万円ていどと考えられます。
基本的には、お寺側には離檀料の請求、金額のしてをする法的な権限はありません。なので、それぞれが経済的状況に応じて無理のない範囲でお渡しする形が最も妥当な金額と言えます。相場としても一般的な金額の方が、失礼にならないので、安心です。また、どうしても金額相場よりも多く渡したい時などは、親戚や親族などの檀家総代などの事情に関して詳しい方などに事前に相談をするようにしましょう。
離檀料を巡るトラブル
最近では、あくまで「お布施」ですから、そもそも寺院側には離離料の支払いにおいて具体的な請求をする権限はありません。しかし、万が一、離檀をする際に法外な金額を寺院側から要求されたり、関係がこじれてしまった場合には檀家総代、寺院の宗派の本山、行政書士などの専門家に相談するという方法を考えることが必要です。
起こりうるトラブルについて
実際に起こりうる離檀料を巡るトラブルについてです。そもそも契約書がなければ、離檀料については、払う義務はありません。ですが、時折お寺側から高額な請求をされる可能性があります。その際に起こりうるトラブルについてご紹介します。
まず、離檀についてお話をしてから離檀料として何百万円という多額の金額を請求する方がいらっしゃいます。ですが、これらに関してはきちんとした契約書がなければ支払う義務はありません。もし、こういった高額な請求をされた場合には、弁護士や行政書士などの専門の方に相談した方がよろしいです。一人では解決しずらいことです。
さらに、永代供養をする際にも自分のお墓には、どのくらいの遺骨があるのかを把握しておきましょう。知らないまま永代供養をお願いすると高額な金額になってしまいます。元々永代供養の金額相場自体は、1体につき30万円ほどです。なので、お墓にある遺骨が多ければ金額が多くなってしまうのは、当たり前になってきます。事前に確認しておくことが大切です。
このように、高額な金額を提示して脅すような方もいます。なので、もしもこの話し合いが思うように進まないと思ったときには周りの親族の方や知り合いなどに相談すると良いです。
離檀を行う際の注意点について
お寺側に感謝の気持ちをきちんと伝える
お寺側に離檀のお話をする際には、必ず「檀家を離れます」という意志だけを伝えるのではなくて、きちんとこれまでの感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
また、菩提寺はこれまで先祖代々の遺骨を守って、供養をしてきてくれた先祖や家族にとって大切な存在です。なので、きちんと言葉でねぎらいの言葉を伝えましょう。
単純に、お寺側に「何月の何日に、お墓を撤去したいです」と言うだけでは今までお世話になったのに冷たい言い方です。なので、毎日意識するようなことではなくてもこういったデリケートな問題の際には、きちんと菩提寺側の心を大切に思いやって感謝の気持ちをしっかりと伝えましょう。
言葉にして感謝の気持ちを伝えなければ、相手にはわかってもらえません。先祖のことだから知らないというわけにもいきません。きちんとした礼儀や作法が、こういった際には必要です。なので、失礼にならないように大人としての対応を心がけて、住職の方にも気分を害されないように、お話を進めていきましょう。そうすることで、口論にもならずにスムーズに離檀のお話をすることができるので、快く決めることができます。
改葬時、離檀料の他にかかる必要について知っておくこと
実は、離檀料の他にもかかる費用について知っておく必要があります。どのくらいの離檀料であれば、自分たちで収めることができるかがわかりやすくなります。お墓の移転をする際に、離檀料の他に以下のような費用が必要になります。知らないといけないことなので、きちんと理解しておくようにしましょう。
お墓の撤去費用は、1平方メートル(1平米)あたりの相場は10万円程度です。また、閉眼供養のお布施は、3万円から5万円あたりが相場価格です。さらに新しいお墓のための費用です。一般的な継承墓であれば150万円から250万円ほどが相場です。ですが、永代供養や樹木葬など、やや求めやすいお墓の形もあるので、ご自身や親戚などと話あう必要があれば、その都度相談すると良いです。
このように、お墓の撤去費用から閉眼供養、新しいお墓の費用や永代供養などの様々な費用が必要です。なので、勝手にお話を進めてしまう前にまずはこのような事柄についてしっかりと親戚同士などで話し合っておく必要があります。もし、離檀が必要になった際は必ず親戚や家族などと話し合いましょう。
親戚などときちんと話し合いをすること
また、このように離檀のお話がある際には、親戚などの自分よりも高齢の方にお寺やお墓のことについて詳しく聞いておきましょう。普段お会いすることがない場合でも、親戚などで集まりがあるときには、親しくしておくことで、こういった一人では決めきれないことについて相談に乗ってくれます。
さらに、離檀が決まった際にも可能であれば、高齢の方を一緒に連れて行き、きちんと住職の方とお話をされると良いです。万が一身体が不自由でお出かけが難しい場合は、住職の方にその旨をきちんとお伝えしましょう。そうすることで、住職の方にも若い人たちだけで勝手に離檀という形を決めたのではないと伝えることにも繋がります。
このように離檀などの一人では決めれない出来事に関しての注意点として、ほかにかかる費用などがありますが、お寺側や住職の方にも失礼にならないように気を付けることを心がけましょう。
高額な離檀料の請求にあった際の対処法について
もし、高額な離檀料の請求をされてしまった場合でもすぐに支払う必要はありません。なので、間違って支払わないように対処しましょう。以下のポイントに気を付けてきちんと適切な対応を心がけましょう。
契約書が存在しなければ支払う義務はありません
離檀をする際には、離檀料を支払う旨の文章が掲載された契約書が存在しているか確認してみましょう。また、この際には契約書がなければ、支払う義務はありません。さらに、昔からそのお寺に遺骨を預けている場合は、契約書がほとんど存在していない場合があります。なので契約書がない場合は、まず最初に自分自身にはお金を支払わなければならないという義務はありません。
まず始めに契約書があるのかどうかについての事柄を把握しておく必要があります。
このままにしておくと無縁仏となることを伝える
離檀料を払わなければ、お墓を撤去させない。または移転のための書類にハンコを押さないなどと脅された場合には「このままでは、誰もお墓参りに訪れず、無縁仏になってしまう」ということを伝えましょう。
承継者が不明となってしまう無縁仏は、現代のお寺にとって非常に悩ましい問題です。お墓参りに訪れる人がいないので草が生い茂り、隣の墓地を使用している人からクレームが出てしまう場合があります。また、年間の管理費が支払われないのでお寺にとっても益がなく、承継者に連絡が取れなければ、更地にすることもできません。なので、事実としてお寺にとっては何のメリットもない存在になってしまうと伝えることが大切です。
このようにきちんと伝えることによってお寺側でも理解してもらい、きちんとした離檀を進めることができます。
どうしてもダメな場合は専門家に相談する
もし、これらのような事柄をお伝えしても上手く伝わらず、お互いに口論となった場合は法律の専門家である弁護士などに相談しましょう。行政書士や司法書士、弁護士など専門家の方がいらっしゃいますので、そちらの方々に相談するようにしましょう。
前例として住職の方があまりにも怒っている場合には、関係性の修復が難しい場合があります。なので、専門家である第三者との話し合いが必要です。
このようにして離檀をしていくことが必要です。
まとめ
いかがでしょうか?このように離檀というのは、長年お世話になったお寺に対してきちんとした対応や礼儀などが必要です。くれぐれも高額な請求をされても安易に払ってしまわないようにしましょう。また自分自身が住職の方ときちんとしたお話が出来るように感謝の気持ちを遺族からきちんと伝えることも必用です。トラブルにならないように親族などで確認事項を決めておきましょう。
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