祖母に包む香典の相場金額や包む必要性について場面ごとに解説

公開日 : 2021/3/4

更新日 : 2024/2/3

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今回の記事では祖母に包む香典の相場金額や祖母が亡くなったときに香典を渡す必要があるのかを場面ごとに解説しています。祖母への香典の相場や有無は祖母との関係性や孫の年齢や婚姻状況によって変わってきます。香典のマナーと加えて確認していきましょう。

公開日 : 2021/3/4

更新日 : 2024/2/3

目次

香典とは

まず、香典の説明からしていきます。香典とは、故人の供養を行う際にお供えするものです。一般的には、不祝儀袋に包まれた現金のことを指します。供養のお供えものにあたる線香や抹香、お花の代わりとして扱われ、故人の霊前に供えられます。

 

また、香典にはお供え物の意味以外に施主の急なご不幸による出費を賄うといった助け合いの意味合いもあります。香典はお通夜から出席する場合はお通夜で、お葬式のみに出席する場合はお葬式に会場の受付でお渡しします。

 

渡し方や表書きのマナーは後半で紹介していきます。気になる方はそちらを確認してください。

祖母への香典は必要か

今回は祖母が亡くなった時に孫が香典を渡す場合について解説していきます。そもそも、身内への香典は必要なのでしょうか。結論から申し上げますと、身内でも香典を渡す必要があります。

 

香典は弔意を示すものであり、かつ、日ごろの付き合いの感謝を表すものです。仮に葬式の案内状で香典の受け取りを拒否している場合でない限りは、身内であっても香典を包むようにしたほうがよいでしょう。そのため、孫から祖母への香典は必要であります。

祖母への香典の相場

次に祖母への香典の相場について説明していきます。一般的には、ご自身と親等が近い人が亡くなったときのほうが香典の金額は上がり、親等が遠い人が亡くなった場合には比較的金額が下がります。

 

また、香典の相場は渡す側の年齢によって変わります。香典を渡す側の年齢が若ければ若いほど、相場は安くなります。逆に年齢が高ければ高いほど相場は高くなります。義理の家族の香典の相場に関しては、実の家族の相場と同じになります。

 

例えば、実母や実父と配偶者の父母は義理の関係性であることは関係なく、ご自身と同じ親等であると考えられ、香典の金額は同じです。そのため、今回の祖母に渡す場合では、義理の祖母でも実の祖母でも香典の相場は同じです。

 

具体的な祖母が亡くなった場合の香典の金額相場は、20代の方であれば1万円前後、30代の方なら1~3万円、40代以上の方であれば3~5万円が妥当です。

 

ただし、未成年や20代の方でも学生など保護者に養ってもらっている場合には、香典を用意する必要はないです。香典を用意する必要があるのは、社会人として自立してお金を稼いでいる場合のみです。

祖母との関係性で変わる香典の相場

基本的に孫から祖母への香典の相場は上に示した通りですが、祖母と孫の関係性で香典の相場が変わる場合があります。それぞれの場合について解説していきます。

祖母と同居している場合

祖母と同居している場合は香典を包む必要はありません。この場合は家長である祖父もしくは父親が喪主側に当たり、孫はその家族の一員となるので、香典を頂く側になります。

 

ただし、喪主側にあたるということは、弔問客への簡単な接待や当日の準備などできるだけお葬式のお手伝いができるようにしましょう。

祖母と別居していない場合

祖母と別居していない場合は喪主側には当たらないので、香典を包む必要があります。このケースで香典をお渡しするパターンは2つあります。まず、孫が両親と同居している場合です。

 

両親と同居している場合であれば、家族全員でまとめて1つの香典袋として包むことが一般的です。香典袋には、連名として、中央に代表者の名前とその左側に孫の名前などを書きます。2つ目のパターンは両親と同居せず、孫が1人暮らしをしている場合です。

 

その場合、孫は個人として香典を出すことになります。香典袋には孫の年齢にも寄りますが、1~3万円を包みます。香典袋の表には中央に孫のフルネームを書きます。

義兄弟姉妹の祖母である場合

義理の兄弟や姉妹の祖母が亡くなった場合でも、香典を包む必要があります。義理の関係であっても、実親と義親の区別がないことと同様に義理の祖母と実の祖母には同じ対応をすることが重要です。香典の金額相場も実の祖母の場合と変りません。

 

ただし、義祖母とは生前に全く交流がなかったり、遠方にいたため葬式に参加することが難しかったりする可能性があります。そういった場合には、実祖母と同様に関係性によって金額が変わる可能性がありますが、基本的には香典を包む必要があると準備しておきましょう。

会社の同僚の祖母である場合

会社の祖母が亡くなった場合の香典は基本的には必要ありません。会社の同僚の親族が亡くなった場合に香典を包む必要があるのは、1親等までの場合であると考えておいて問題ありません。

 

2親等以上の関係性である親族が亡くなった場合には、故人との関係性が遠いことが多いので、基本的には香典を包まないです。

 

ただし、香典には遺族を励ますといった意味合いがあるので、会社の同僚にとって祖母が実親のような存在であった場合や祖母自身が会社の関係者である場合には、香典を包むことをお勧めします。

 

形式的に香典を渡すかどうか決めるのではなく、その時の状況や関係性に合わせて職場の上司や周囲と相談しながら決めることをお勧めします。

友人の祖母である場合

友人の祖母が亡くなった場合には、基本的に香典は必要ありません。香典は葬儀の経済的な負担をしている施主の負担を軽くするために出すという相互援助の考え方があります。

 

そのため、友人が施主になっている場合を除いて、香典を包む必要はないと考えてよいでしょう。

 

仮に友人の祖母が亡くなったときに香典を包むと、友人側にご自身の祖母がなくなった場合の香典を包まなければいけない義務を押し付けてしまいます。お互いの経済的負担をなくすために、配慮したほうがよいでしょう。

孫の婚姻状況で変わる香典の相場

香典の相場は孫が結婚しているか否かで変わります。なぜなら香典は家単位で出すという考え方があるからです。独身の家より、家族の人数が多い家の方が、相場が高くなります。

孫が結婚している場合

孫が結婚している場合は夫婦連名で香典をお渡しします。結婚しているということは経済的に独立することであるという日本の古くからの考え方があるため、基本的に夫婦連名での香典の相場は一般的な相場金額より1万円程度多めに包むのがよいでしょう。

 

30代から40代以上の夫婦であれば、3万円以上が相場です。ただし、この相場より高くなる分を全て現金でお渡しする必要はありません。夫婦として追加する1万円をお供えのお花として送ることもお勧めです。

 

表書きには代表者の名前のみを書きましょう。ただし、亡くなったのが妻の方の祖母である場合は夫の名前では誰からの香典かわからない可能性があります。なので、その場合は妻の名前の連名として添えるとよいでしょう。

 

香典は家単位でだすという慣習があるので、マナーに厳しい家系であれば内袋に妻の名前と旧制を書き、相手側に知らせるということをお勧めします。

孫が独身の場合

孫が独身の場合は経済的に自立していれば、年齢に合った相場金額を包みましょう。ただし、経済的に両親から養ってもらっている場合には、両親と連名で出したり、相場より少ない額で香典を包んだりしましょう。

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孫一同で香典を包む場合

経済的に自立していない孫たちが協力して、孫一同として香典を出すことは問題ありません。そういった場合の香典の金額相場は決まっていませんが、孫の年齢や人数を考慮して1万円以上は包めるようにするのがよいでしょう。

 

その場合の表書きは「孫一同」とした方が喪主にとってわかりやすいです。必要であれば、中袋にお金を出し合った孫の名前を連名で書くことをお勧めします。

 

ただし、孫一同で香典を包む注意点として、社会人として経済的に自立している場合や既婚者である場合には、孫でまとめるのではなく、1人1人が香典を包むべきであるということです。

祖母に香典を渡す必要がないケース

祖母の香典の相場を説明してきました。しかし、中には香典を最初から出す必要がないと考えられているケースがあります。そんなケースを2つ紹介します。

両親が亡くなっている場合

両親が亡くなっている場合には、ご自身が喪主もしくは施主になる可能性があります。その場合には、孫は喪主側の人間になるので、香典を用意する必要はありません。

 

しかし、喪主を他の兄弟や姉妹が務める場合や祖母と同居しておらず、喪主が祖父になる場合などには、香典を包む必要があるでしょう。ただし、香典はあくまでも慣習によるものなので、形式的なルールは存在しません。

 

個人の考え方に依るところが大きいので、他の遺族の方に相談することをお勧めします。

香典を辞退している場合

もう1つのケースとして、喪主側が香典を辞退している場合があります。最近の傾向として、喪主の考え方や故人の遺志によって、香典の受け取りを辞退していることがあります。そんな場合には、香典を包む必要はありません。

 

香典を辞退しているかどうかは、お葬式の案内状やお葬式の会場に案内があることで確認できます。一方で、こういった案内が明確にない場合すべては、基本的に香典を包むほうがマナーとしてよいでしょう。

香典のマナー

祖母に香典を渡すシチュエーションや金額相場を理解してもらえたでしょうか。ここでは、香典に関するマナーについて紹介していきます。

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包むお札について

香典に使用するお札はできるだけ新札ではないほうがいいです。新札を用いることは、誰かの不幸を予期して事前に準備していたという印象を与える可能性があるからです。

 

どうしても新札しか手元にない場合は少し折り目を付けるなどして、新札ではない印象を与えることをお勧めします。

不適切な金額や数字について

香典として包む金額は合計が1,3,5,7を含む奇数の金額をお札で用意しましょう。理由は2つあります。まず、1つ目の理由は2,4,6,8などの偶数は「重なる」という言葉を彷彿させるので、弔事のときには相応しくないと考えられているからです。

 

2つ目の理由は、奇数でも9は忌み数だからです。9は「苦しい」という言葉を連想させるため、日本では忌むべき数字として考えられています。そのため、忌み数字である9や14、19を含んだ枚数・金額は避けたほうがよいでしょう。

香典袋の選び方

香典での水引は、結び切りやアワビ結びが一般的です。結び切りには「一度結んだら繰り返さない」という意味があり、弔事を繰り返さないということを表わします。また、香典袋の質は、包む金額によって使い分けるとよいでしょう。

 

例えば、3000円程なら印刷されたもの、5000円程なら印刷されたものの中でも上質な香典袋、1万円~3万円では水引のついた香典袋、3万円以上では高級な金封を選ぶことをお勧めします。

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香典の書き方

香典の外袋には表書きを記載します。表書きの書き方は故人の宗教・宗派によって変わってくるので、事前に個人の宗教・宗派を確認しておきましょう。

 

例えば、仏教では「霊前前」、浄土真宗では「御仏前」、神道では「御神前」、キリスト教のカトリックでは「御ミサ料」、キリスト教のプロテスタントでは「御花料」、無宗教や故人の宗派がわからない場合は「御霊前」「御香典」と書くのが一般的です。

 

また、外袋には水引の下中央に名前を書きます。書く際の注意点としては2つあります。1つ目は手書きで書くことです。印字することはマナー違反ではありません。しかし、お悔やみの気持ちを伝えるには自筆で丁寧に書くことがよいでしょう。

 

2つ目は薄めの黒の筆ペンを使用することです。薄い黒を使うことで「突然の訃報で濃い黒を準備することができなかった」「悲しみの涙で色が薄くなった」ということを表現します。

 

万が一、筆ペンを用意できない場合は黒のサインペンを代用しましょう。ボールペンや鉛筆はマナー違反となるので、書く際には注意しましょう。

香典の渡し方

香典を渡す際には文字の向きに気を付ける必要があります。相手側にのし書きの文字が読めるように向きを変えて渡しましょう。渡す際は両手で渡します。袱紗がある場合は受付の台において渡しましょう。

 

金封タイプのものであれば、袱紗の上に香典袋を置いてお渡ししましょう。ただし、仏前に香典を備えるときは受付で渡すときとは反対に自分で文字が読めるような向きでお供えをしましょう。

 

受付で渡す際には「この度はご愁傷様です」や「ご苦労様です」などといったお悔やみの言葉を一言添えましょう。ここでは、忌み言葉を使わないように注意しましょう。忌み言葉とは、死や別れを連想させる言葉や重ね言葉と呼ばれる繰り返し使われる言葉を指します。

 

重ね言葉は不幸が連続で起きてしまうことを連想させるのでタブーとされています。例えば「生きている頃」「去る」「無くす」「いろいろ」「またまた」「わざわざ」などです。日常生活でよく使う言葉が忌み言葉になっていることがあるので、注意しましょう。

祖母への香典の金額や渡し方は様々

今回は祖母のお葬式で香典を包むかどうかや孫と祖母の関係ごとに香典の金額相場を紹介してきました。一定のルールが存在するわけではないので、祖母との関係性やご自身の置かれている状況を考慮して、渡すか否かや金額を決めるとよいでしょう。