お通夜での香典の相場は?金額相場とマナーを合わせて紹介します

公開日 : 2020/2/28

更新日 : 2020/9/9

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お葬式の連絡を受けてお通夜に参列する時には、香典を持参しますよね。ではお通夜に持参する香典の相場をご存知でしょうか。香典は多くても少なくてもいけませんので、今回お通夜に持参する香典の金額相場についてマナーを合わせてご紹介します。

公開日 : 2020/2/28

更新日 : 2020/9/9

目次

香典とは?

香典は、葬儀の際に「死者の霊前等に供える金品」として、遺族に渡されるものです。

死者への供養の心が形になったものと言い換えてもよいでしょう。

昔は現金ではなく文字通り香木や線香などが供えられてきました。

しかし、時代の変化で現代では、ほとんどの場合香典は現金となりました。

また、突発的に葬儀が起こり、死者を供養するためには遺族には金銭的な負担がかかることから、香典は遺族への金銭的な相互扶助の側面もあります。

 

昔からの風習として、今もお葬式の連絡が入った場合には、「香典の準備をしなくては」と思いつくぐらいに、現代でも認識されていますよね。

ただ香典の金額には悩むことが多いのではないでしょうか。

これから関係別に香典の金額相場について見ていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

お通夜に持参する香典の金額相場は?

それでは、お通夜に持参する香典の金額相場について見ていきます。

 

香典には定められた金額はありません。

しかし、香典の金額が少なすぎれは恥をかく可能性がありますし、多すぎると遺族に余計な気を遣わせてしまう可能性があります。

 

ここでは故人との関係性から見ていきますが、基本的に香典は故人と自分との関係性が深いほど、また自分の年齢が高いほど金額が高くなります。

 

また、ここで紹介する金額の相場はあくまでも相場であることを念頭においておいてください。

香典の金額は、地域性や親族間の取り決めが関わってくる場合もあるためです。

一番良いのは信頼のできる年嵩の親族の人や、一緒にお通夜に参列をする人に前もって相談しておくことです。

両親・義両親の金額相場

両親や義両親の金額相場は、自分の年齢が20代の場合3万円~5万円、30代の場合は5万円~10万円、40代以上の場合は10万円~です。

両親と義両親で差をつけることはありません。

 

また、自分が喪主を務めていた李、扶養をされている場合には香典を包む必要はありません。

両親・義両親は最も近しい親族となるので金額相場が最も高額です。

そのため家ごとの取り決めがあったりして、金額相場の差も最も大きくなりますので、よく家族で話し合うことをお勧めします。

祖父母の金額相場

祖父母の金額相場は、自分の年齢が20代の場合は1万円、30代の場合は1万円~3万円、40代以上の場合は3万円~です。

 

ただし、経済的に自立をしている場合に限ります。

親に扶養されている場合には香典を出す必要はありません。

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兄弟姉妹の金額相場

兄弟姉妹の金額相場は、自分の年齢が20代の場合は3万円~5万円、30代の場合は5万円、40代以上の場合は5万円~です。

 

義理の兄弟姉妹にも同じ金額を包みましょう。

また兄弟姉妹で、生まれた順番においての金額の差はありません。

おじ・おばの金額相場

おじ・おばの金額相場は、自分の年齢が20代の場合は1万円、30代の場合は1万円~3万円、40代以上の場合は1万円~3万円です。

 

おじ・おばの関係になると、付き合いの程度が人によって大きく違います。

家が近くで頻繁に行き来をしている人も居るでしょうし、遠方で何年も会ってないという人も居ることでしょう。

香典の金額は付き合いの程度によって判断しましょう。

なお、おじやおばが自分の親よりも年上であるのか、年下であるのかの違いで香典金額に差はありません。

いとこの金額相場

いとこの金額相場は、自分の年齢が20代の場合は3千円~5千円、30代の場合は3万円~2万円、40代以上の場合は5千円~3万円です。

 

いとこの場合は、おじ・おばと同じで人によって付き合いが深かったり、全くなかったりします。

金額に幅があるのはそのためです。

お付き合いをしていた深さで決めるとよいでしょう。

 

なお香典は、個別で出す場合には3千円が下限で、それ未満の金額は失礼にあたります。

これは香典が遺族の金銭的な助けでもあるためで、3千円未満の金額では、参列の返礼品や通夜振舞いなどで、香典の金額を超えてしまい遺族の負担となってしまう可能性があるからです。

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友人の金額相場

友人の金額相場は、自分の年齢が20代の場合は3千円~5千円、30代の場合は5千円、40代以上の場合は5千円~です。

 

友人の場合は、香典の金額はそれほど差はありません。

お通夜に一緒に参列をする同じ立場の友人がいれば、話し合って金額を決めるのも一つの方法です。

町内の人の金額相場

町内の人の金額相場は、自分の年齢が20代の場合は3千円~5千円、30代の場合は3千円~1万円、40代以上の場合も3千円~1万円です。

 

町内の人との付き合いは長い場合もあれば、引っ越しをして短い期間という場合もあります。

普段から仲良くしていたり、お世話になっていたりした場合や、全く付き合いがなかった場合など、実際の町内の人との関係によって金額を決めるとよいでしょう。

 

町内によっては香典金額が一律に取り決められている場合も有ります。

町内会長などに確認をとっておくとよいでしょう。

仕事関係者の金額相場

仕事関係者の金額相場は、自分の年齢が20代の場合は3千円~5千円、30代の場合は3千円~1万円、40代以上の場合は1万円です。

 

関係が上司の場合は金額が高い方に、同僚や部下の場合は金額が低い方になります。

ただ、仕事関係者の場合は部署ごとなどでまとめて香典を出す場合や、金額を統一して出す場合があります。

その場合には周囲と合わせた香典の金額で包むようにしましょう。

お通夜に持参する香典のマナー

次にお通夜に持参する香典のマナーについて見ていきます。

マナーとは相手への心配りが形になったものです。

香典には様々なマナーがあり、昔から大切な人を亡くして気落ちする遺族を気遣うために行われてきました。

是非香典を包む際の参考になさってください。

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適切な香典袋を選ぶ

香典袋にはいくつかの種類があります。

香典袋は、香典を持参するお通夜が行われる宗旨宗派によって使い分けるのです。

 

ここでは代表的な仏教・神式・キリスト教の場合をご紹介します。

仏教の場合

仏教の場合には、香典袋は無地又は蓮の絵柄が入ったものを選びましょう。

表書きは、浄土真宗以外は「御霊前」「御香典」「御香料」とします。

浄土真宗では、「御仏前」「御香典」「御香料」とします。

 

浄土真宗だけで「御霊前」を使わない理由は、浄土真宗の教義に理由があります。

浄土真宗の教義では、亡くなった人は仏様の力で、すぐに仏になると言われています。

浄土真宗以外の仏教では、故人は霊となって四十九日間の旅をし、その後仏となるとされていますが、浄土真宗では霊とならず旅もしないとされているのです。

 

なお、浄土真宗以外の仏教でも四十九日法要後には、故人は仏となるため、その後の法要すべてで使われる表書きは「御仏前」です。

神式の場合

神式の場合には、香典袋は無地のものを使いましょう。

蓮の絵柄が描かれた香典袋は、仏教専用です。

 

表書きは「御霊前」「御玉串料」「御榊料」「御神饌料」などとします。

キリスト教の場合

キリスト教の場合には、香典袋は白百合または十字架がついているものか、無地のものを使いましょう。

表書きは「御花料」などとします。

 

「ミサ料」とする場合もありますが、これはカトリックのみで使われ、プロテスタントでは使いませんので注意が必要です。

 

また「御霊前」はカトリックでは使用しますが、プロテスタントでは使用しません。

上記以外・わからない場合

参列するお通夜の宗旨宗派が上記以外の場合、もしくはわからない場合には、香典袋は無地のものを使うとよいでしょう。

また、表書きは「御霊前」または「御香典」としておくと無難です。

「御霊前」と「御香典」は比較的どの宗旨宗派でも使用できます。

 

ただ、表書きを間違えたからと言って香典を受け取ってもらえなかったりすることはありません。

それでも遺族への配慮から分かる範囲で、正しい香典袋を選ぶことをおすすめします。

水引について

香典袋には水引がついています。

水引は飾り紐のことで、不祝儀には「黒と白」または「双銀」の色を使います。

双銀のほうが格式が高く、10万円以上の香典を包む場合に使いましょう。

 

3万円以内の香典には、香典袋に印刷された水引のもので構いません。

5万円以上の香典を包む際には、本物の水引がついた香典袋を使いましょう。

 

また水引には様々な結び方がありますが、不祝儀では「結び切り」という結び方のものを使用します。

これは不幸が一度きりで終わるようにとの配慮からです。

新札は使わない

香典の中にいれるお札には、新札は避けます。

 

何故なら、新札は前もって用意をしなければ持っていないものだからです。

つまり、「故人の死を新札を準備して待っていた」という意味合いになってしまうのです。

遺族に対して非常に失礼になりますので、どうしても新札しかない場合には、一度折り目をつけるなどして香典袋へいれましょう。

偶数や「四」「九」の数字を避ける

香典には偶数や「四」「九」の数字を避けて準備をします。

何故なら偶数は割り切れる数字であるからです。

偶数は割り切れる、つまり「遺族と縁を切りたい」という意思表示の意味合いになってしまいます。

お通夜は葬儀は人との繋がりで成り立っています。

そこに縁を切りたいという意思表示は遺族に対して大変失礼であり、精神的な負担もかけてしまいますので、気を付けましょう。

どうしても香典は2万円で包みたい場合には、1万円札1枚と、5千円札2枚で出すという方法があります。

 

また、「四=し」は「し=死」に通じ、「九=く」は「く=苦」に通じると言われ、縁起が悪い数字です。

遺族に対して「四=死」「九=苦」があることを願っているかのように捉えられてしまいます。

そのため、4千円・9千円・4万円・9万円などの金額は避ける傾向が強いのです。

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薄墨ペンで記載する

香典袋に名前を記載する場合には、薄墨ペンを使いましょう。

薄墨は、故人を亡くした悲しさの涙で墨が薄まったものという意味で、故人への哀悼を示します。

 

なお、薄墨ペンを使って記載するのは、香典袋の外側のみです。

内袋付の香典袋では、内袋に記載する際には通常の濃い色で構いません。

連名で出す場合の名前の書き方

香典を連名で出す場合には、名前の書き方にマナーがあります。

まず香典袋に名前をフルネームで書くのは3名までです。

4名以上の場合には、代表者名を書き、その左下に「他3名」または「外一同」などと記載します

 

そして香典袋の右から、目上の人から順に名前を記載します。

同僚など上下関係が無い場合には、あいうえお順などで書くとわかりやすいです。

 

香典を持参する際は「袱紗(ふくさ)」に包む

香典を持参する場合には、袱紗という布に包んでお通夜に持っていきましょう。

袱紗とは金品を包む正方形の布のことで、昔から重宝されてきました。

 

袱紗の選び方や使い方にはマナーがあります。

葬儀で使用できる袱紗の色は、寒色系と紫色です。

結婚式では、暖色系と紫色の袱紗が使用されます。

そのため、社会人として紫色の袱紗を持っていると冠婚葬祭で使うことができるので、いざという時に便利です。

 

香典の包み方は次の通りです。

1、袱紗を菱型になるように広げます。

2、袱紗の中央に香典袋を表向きに置きます。

3、右、下、上の順に袱紗をたたみます。

4、左側を折って端を裏側に折り込んで完成です。

 

台付きの袱紗の場合は、爪を左側にしてたたむだけでできあがります。

お通夜での香典の渡し方

お通夜に香典を持参した場合には、次の順で香典を渡します。

1、受付へと進み、記帳をする。

2、袱紗を出し、香典を取り出す。

3、「この度はご愁傷様です」などのお悔やみの言葉をかける。

4、受付の人が文字を読める向きに香典袋を差し出すか、または置いてあるお盆へと香典袋を乗せる。

 

なお、受付が無い場合には遺族へと直接渡しましょう。

その際には受付に香典をだす出し方で渡します。

故人のもとにそのままお供えを希望された場合には、故人の近くに香典を供えます。

その際には、自分側から文字が読めるようにして置きましょう。

香典は通夜と葬儀のどちらに持参すべき?

お通夜と葬儀のどちらか一方に参列をする場合には、香典を持参するタイミングを悩むことはありませんよね。

ただどちらにも参列をする予定では、迷ってしまうことがあるでしょう。

 

香典を持参するのは、お通夜でも葬儀でもどちらでも構いません。

地方によっては通夜と葬儀の両日に参列する時には、香典は通夜に持っていくことがマナーだとされています。

 

ただし、両日に参列するからといって、どちらにも香典を出すことは重複となり、不幸を重ねるとの意味合いになってしまいます。

これはマナー違反となるので気を付けましょう。

お通夜での香典の相場についてのまとめ

お通夜に香典を持参する場合の相場を関係別に見てきました。

香典は昔から続いてきた、人々のお互いを思いやる心が形になったものです。

その心を正しく伝えるためには、マナーも必要であり、香典には様々なマナーがあります。

 

マナーとは時として面倒として捉えがちですが、大切な人を亡くした遺族の心情をおもんばかり、マナーに沿って香典を準備されてはいかがでしょうか。