【葬儀費用の平均相場】お葬式の形式・費用の内訳など徹底解説
公開日 : 2021/1/20
更新日 : 2021/1/20
お葬式には様々な形式があり、都道府県によっても費用の平均相場が異なります。葬儀の費用は安くないため、誰が払うか気にする方も多いです。葬儀費用の平均相場の目安を把握しておくと葬儀の準備もしやすくなるため、詳しい内容をご紹介します。
公開日 : 2021/1/20
更新日 : 2021/1/20
目次
葬儀の平均費用は?
葬儀の費用相場は全国平均を見ると135万円であり、年々お葬式にかける費用は減少してきています。葬儀の形式・規模・地域によっても葬儀費用は変動します。都道府県の葬儀の平均費用は次の通りなので、参考にしてみましょう。
北海道は113万円・東北地方は136万円・北関東は160万円・南関東は141万円・中部地方は158万円・近畿地方は128万円・中国地方は117万円・四国地方は119万円・九州地方は126万円・沖縄は80万円であり、形式やオプションの有無によっても異なってきます。
葬儀の相場の目安が分かれば、準備もしやすくなり、費用がない方は葬儀の形式を変える方法もあります。葬儀の費用が払えないと不安になる方も多いため、葬儀の形式にかかる費用や内訳を詳しくご紹介します。
葬儀の形式によって費用の相場は異なる
葬儀の形式は様々あり、どれを選ぶかによって費用の相場は異なります。そこで、葬儀の種類と費用相場をご紹介しますので、一緒に確認していきましょう。
一般葬にかかる費用
一般葬は親族の他に、近隣にお住まいの方から友人・会社関係など多くの方が参列する葬儀です。一日目に通夜を行って、翌日に告別式・葬儀を行うのが一般的な流れで費用相場は100万円~120万円ほどかかります。参列者が多いほど費用が高いのが特徴です。
一般葬は100名を超えるような大規模の葬儀のため、会場選びも慎重に行わないといけません。一般葬を行うメリットは、しきたりや習慣を大切にすることができ、故人と縁のあった方を呼ぶことが可能です。大勢の方が葬儀に参列するため、後日自宅へ弔問も少なくなるのが特徴です。
一般葬のデメリットは費用が高い他、香典返しの準備の負担も大きいです。生前に終活をしておくことによって、デメリットの問題を解決することができます。送迎バスの手配や待合室など葬儀について細かい点まで葬儀社に相談することが可能です。
家族葬にかかる費用
近年、小規模の葬儀が人気で家族葬が増えてきています。一般葬と同じ流れで参列者を減らすことによって費用相場より安く、葬儀を済ませることができるのが特徴です。家族葬の平均相場は、50万円以上100万円未満で飲食接待費など抑えることができるメリットがあります。
家族葬は参列者が減るため、故人と最後のお別れをゆっくりとできるのが特徴です。参列者の対応も減るため、遺族側の負担を減らすこともできます。デメリットは参列者が限られてくるため、葬儀に参列したい方とトラブルになる可能性もあります。
故人が亡くなったことを知らせるタイミングも重要になり、葬儀に参列しなかった方が後日自宅に訪問する可能性も増えます。家族葬は一般葬よりも費用相場が安いですが、参列者も少ないため、費用負担が大きくなる可能性もあるため、見積りをしっかりと確認しましょう。
一日葬にかかる費用
一般的な葬儀はお通夜を行い、翌日に葬儀や告別式を行う流れです。一日葬は名前の通り、通夜を行わず一日で葬儀や告別式・火葬を行います。参列する方は家族の他、親しい人に限られており、小さなお葬式です。
一日葬にかかる葬儀の費用相場は57万円であり、50万円以下でも行っている方は多いです。一般葬や家族葬より費用が安くなる理由は、通夜を行わず葬儀を行うことと飲食接待費や返礼品費を抑えることが可能なためです。一日葬は遺族にも参列者にもメリットがあります。
一日で葬儀を済ませることができるため、遠方の方は日帰りで済みます。遺族側も宿泊の手配をしなくて済み、二日分の会場や料理が不要で費用を抑えることが可能です。デメリットは、二日かけて行う内容を一日で済ませるため、故人とのお別れはゆっくり過ごせません。
直葬にかかる費用
直葬は火葬式ともいい、葬儀や告別式を行わず火葬のみを行います。直葬の費用相場は30万円で、一日葬よりもさらに費用を抑えることができます。全国の葬儀平均相場と比べても安いことがわかります。他にも直葬を行う時間が短いため、遺族の負担を減らすことができます。
火葬のみのため、1時間から2時間程度で直葬を終わらせることが可能です。一般葬や家族葬の場合は参列者への対応もありますが、直葬は家族のみで行いますので、返礼品の必要もありませんが、弔問対応が多くなるのがデメリットです。
また、寺院に直葬を反対されるケースもあります。菩提寺がある方は、宗教のやり方に沿って葬儀を行うのが基本のため、直葬を希望する方は事前に相談しておきましょう。親族にも直葬を理解してもらわないと、後でトラブルになるケースもあるので気を付けてください。
葬儀にかかる費用の内訳について
葬儀の費用相場を見ると、決して安い金額ではありません。葬儀にかかる費用の内訳を確認してみましょう。葬儀社の見積りのチェックにも役に立ちます。
お葬式の祭壇
葬儀にかかる費用の中でも大きな割合を占めているのが祭壇です。レンタル費用と人件費が含まれています。費用相場は30~120万円と幅広く、祭壇の大きさや生花または造花を用いるかによっても費用が異なり、宗教によっても祭壇の種類が異なります。
祭壇を選ぶときは、葬儀の規模に合わせるのがおすすめです。一般葬は50人以上の参列者が想定されますので、大きな祭壇で華やかにするのが特徴ですが、家族葬など家族や親族が中心となる場合は、会場の広さに合わせて調整しましょう。
祭壇の大きさにこだわるよりも故人を偲ぶ気持ちが大切のため、豪華な祭壇にこだわらなくても、故人が好きだった花を取り入れたりしてみましょう。昔は菊の花がメインの祭壇でしたが、近年は様々な花を祭壇に飾ることができるようになりました。
お葬式の会場や施設
お葬式を行う会場は宗教によって異なりますが、セレモニーホールや寺院・教会が一般的です。民営の葬儀場は20万円以上が相場であり、公営の葬儀場は5万円から10万円で使用する会場によって費用が異なります。公営の葬儀場は費用が安いこともあり人気です。
火葬を行う施設も民営の火葬場の費用相場は5万円〜15万円に対して、公営の場合は5万円以下です。会場や施設の費用相場を把握しておくことで、どの会場や施設を利用するか家族と話し合いやすいです。葬儀社によって火葬料がプランの中に含まれていることもあります。
葬儀社とプランについて話し合い、見積りの金額も細かくチェックしておきましょう。公営の施設利用費は安いですが人気も高く、空きがなければ使用できません。タイミングも重要となるため、公営の場合は空きがあるかを早めに確認しましょう。
人件費や車両代
葬儀をスムーズに進めていくためには、葬儀社のスタッフの協力が必要のため、人件費がかかります。手続きの代行や葬儀の司会進行を行ってもらうことができ、様々な業務をお願いすることが可能です。親族が葬儀のサポートをすれば、人件費も抑えることができます。
親族が行えるサポートは、受付係や会計係・接待係があるため、葬儀を行う前にお願いをしておきましょう。他に、葬儀場から火葬場までの霊柩車も必要です。国土交通省によって費用がが定められており、基本料金は1万~5万円と距離に応じて費用が異なります。
参列者が葬儀場から火葬場まで移動する際、マイクロバスを準備する場合は3万~5万円程度かかります。家族や親族で乗り合いできるのであれば、マイクロバスの手配は必要はありませんが、参列者が多い葬儀では準備しましょう。
葬儀での飲食費
葬儀では飲食接待費がかかり、通夜振る舞いは一人当たり2,000円~3,000円・精進落としは一人当たり3,000円~6,000円かかります。通夜振る舞いは軽食が多いですが、お清めの意味を込めて、アルコールも振る舞います。
精進落としは火葬場から葬儀場に戻った際に振る舞われる料理で、懐石料理や寿司・アルコールを準備します。通夜振る舞いも精進落としも地域の風習や宗教によって、内容が異なるため、葬儀社に相談しましょう。
寺院費用
お葬式では僧侶にお経を読んでもらい、故人に対して戒名を授かります。葬儀にお越しいただくため、寺院費用を支払います。葬儀でお経を読んでもらうときの費用相場は15~30万円です。戒名の費用相場も15~50万円ですが、宗派や戒名のランクによって異なります。
僧侶が葬儀場にお越しいただくために、交通費となるお車代も支払います。お車代の費用相場は5,000円~1万円です。寺院葬にすると僧侶の異動の手間を省くことができ、祭壇も不要のため、葬儀の費用を安く抑えることが可能ですが、寺院葬ができるのは菩提時があるご家庭のみです。
寺院費用には他に御膳料があり、通夜振る舞いや精進落としなどを辞退した僧侶に支払います。御膳料の費用相場は5千~1万円で、僧侶の都合次第で準備が決まります。お布施とは異なるため、御膳料は別途に用意しておきましょう。
葬儀を安く抑える方法について
葬儀の費用相場を見ると高く感じるため、安く抑えたいと思う方は多いです。そこで、葬儀の費用を安く抑える方法についてまとめました。
自治体の補助金を利用する
国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入している方は、自治体に申請を行い葬祭費の補助金を受給しましょう。補助金は自治体によって異なりますが、3万円から7万円を受給することが可能です。葬祭費補助制度を確認しておくと、葬儀の費用に充てることができます。
生活保護を受給されている方は、葬祭扶助制度を申請すると自己負担額なしで直葬を執り行うことが可能です。自治体の補助金を活用することで、葬儀を行うことができ、故人との最後のお別れをしっかりと行うことができます。
他にも公営の斎場や火葬場を利用すれば、費用を抑えることが可能です。葬儀は規模を縮小することで、費用相場よりも抑えることが可能ですが、簡略しすぎてしまうと後で後悔する可能性もあり、家族と話し合い費用を抑えながらも悔いの残らない葬儀にしましょう。
葬儀社から見積りを取る
葬儀の形式で費用のかからないものを選択しても、葬儀社によって値段は異なります。葬儀の準備をするときは、複数の葬儀社から見積りを取り比較することが大切です。故人が亡くなり葬儀まで時間は限られてしまいますが、最期のお別れのためにも見積もりを取ることは大切です。
病院で亡くなった方は、葬儀社を進められることも多く、選択肢が限られてしまいます。終活を行うと事前に葬儀社の手配を準備することができ、遺族への負担を減らすことが可能です。葬儀の費用や形式について、終活をしなくても生前から家族と話し合っておくことも大切です。
葬儀での飲食代は高くなるため、料理を用意するときは失礼の内容に一人当たりの金額を抑えるのもポイントです。他にも棺や祭壇のグレードを下げるだけでも、葬儀の費用を抑え相場よりも安く済ませることも可能ですから、見積りは細かいところまでチェックしましょう。
相続税の控除
葬儀の費用は安くなく、申告をすることで相続税からの控除することが可能です。対象になるものは、通夜、葬儀・告別式にかかった費用や葬儀における飲食接待にかかった費用の他、遺体の運搬・僧侶や神社の住職などに支払った費用・火葬・埋葬・納骨の費用があります。
相続税の控除で対象にならないのは、香典返し・墓石や墓地・法事・法要の費用・遺体の解剖にかかった費用です。相続税に分からないことは税理士に相談して申告の手続きを進めていくようにしましょう。少しでも葬儀の費用相場より安く抑えるためには、行動も必要です。
葬儀の費用は誰が払うのか
葬儀の費用は決して安くありません。誰が払うのか心配になる方も多いです。葬儀の費用を支払うかに決まりはありません。相続財産とは別であり、喪主や相続人が負担するとも限らないため、葬儀の準備をするときに話し合うようにしましょう。
基本的には、喪主が負担するケースが一般的ですが、家族や親戚に対して葬儀費用の負担を分担することもできます。故人が遺言で喪主を選んだときは遺志に準じて葬儀の準備を進めていき費用を支払いましょう。配偶者や親族がいないときは友人や知人が喪主になることもあります。
葬儀は故人との最後のお別れの場です。悔いが残らないように葬儀の準備は行うべきですが費用への負担が大きいため、葬儀の費用がない方や払えない方は周りの方とよく話し合い、葬儀の形式や費用の内訳を見直して準備をしましょう。
葬儀費用の平均相場を把握して準備を進めよう
近年は家族葬が増えてきており、一般葬を行う方は少なくなりました。葬儀の費用も形式によって相場が異なりますので、家族でどのような葬儀にするか話し合いましょう。葬儀にかかる費用の相場の目安を把握しておけば、準備の負担も減らすことができます。
葬儀の平均相場より安く費用を抑える方法は様々ありましたので、補助金を活用したりオプションを減らすなど調整してみましょう。費用が払えないという不安を解消するためにも、必ず見積りを葬儀社からもらい、費用が準備できる範囲で行いましょう。
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