【葬儀】通夜見舞い相場の金額と渡し方に必要な作法を解説

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2020/10/27

【葬儀】通夜見舞い相場の金額と渡し方に必要な作法を解説のサムネイル画像

通夜見舞いは地域によっては無いところもありますので、ご存じない方も多いかと思いますが、地域によっては古くからあるもので、県によっては違う名前で同様の風習が残っているというものです。遺族を気遣うという事に心を込めるのが通夜見舞いの基本です。

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2020/10/27

目次

通夜見舞いとはどのようなもの?

通夜見舞いという言葉はご存知無い方も多いかもしれません。通夜見舞いは地域によって古くから行われている風習で、地域によっては全く風習が無い場合もあります。通夜見舞いという名称からお見舞いと感じますが、具体的に何かと悩む方も多いかもしれません。

 

ここでは通夜見舞いについて、風習がある「地域」はどこなのか、実際にどういうものを「意味」しているのか、どういう「タイミング」で用意して、「誰に」渡すのが良いのか、その「内容」の決め方、から「マナー」などについてご説明いたします。

そもそも通夜見舞いとは

葬儀というのは遺族にとっては大きな悲しみですが、同時に葬儀を行う遺族の家族にとっては多くの苦労をもたらします。亡くなった家族が病などに倒れた頃からその苦労は始まります。悲しみと辛い日々が続く家族の苦労を少しでも気遣うというのが通夜見舞いです。

 

通夜見舞いは地域によっても風習や意味合いが多少違い、内容は同じでも名称が違う地域もありますので、その違いも含めて理解している必要があります。「故人と共に一夜を過ごす遺族を気遣うという意味」を持っているという点は全国共通になります。

 

具体的に通夜見舞いでは何をするのかを以下から紹介していきます!

通夜見舞いでは何をする?

最初にもご説明しましたように、通夜見舞いというのは遺族の方々への気遣いで、思いやる気持ちを表すという事になります。香典と違うのは香典が正式でかつ公式な慣習であるのに対して、通夜見舞いは個人的な気持ちを表したものと言えるでしょう。

 

そんな通夜見舞いをするうえで知っておくべきことや注意点について紹介していきます!

通夜見舞いは遺族と親しい方がおこなう

通夜見舞いを用意する場合には遺族の家族と特に親しい関係がある事が前提と言えます。普段はあまり付き合いは無くて、仕事でお世話になっている程度の関係では通夜見舞いは用意しないのが普通です。この点は十分に理解して注意している事が必要です。

 

お通夜やお葬式では香典を辞退する場合がかなりありますよね。そのような場合でも通夜見舞いについては有難くお受けするという事があります。迷った場合は遺族の方や葬儀会社の担当者に確認するのが良いでしょう。

 

葬儀によっては通夜に通夜見舞い、告別式に香典というように分けていることもありますが、一般的な参列者については香典だけでというのが普通です。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

通夜見舞いは何を用意すればよいのか

一般的にお通夜では香典を包んで持っていくというのが普通ではと考えるかもしれません。通夜見舞いもそれに準じたものと事情を知らない方は考えるかもしれませんが、実際は少々違います。親しい遺族を気遣う事が目的となっていますので、香典とは違います。

 

通夜見舞いはその名称からも分かるように、お見舞いの要素が強くあります。具体的な内容としては、遺族の負担を減らし手軽に口にすることができるようにという事を考えて、おにぎり、サンドイッチ・お菓子・飲み物などが最も一般的なものと言えます。

 

遺族へお渡しするときには「通夜見舞いです」とはっきり言う事が大切です。食べ物ですから、亡くなった方へと考えて仏壇に供えてしまう事が無いように、ご家族でと明確に説明する事も重要です。

通夜見舞いの服装・持ち物

通夜見舞いを渡すのはお通夜が始まる前の段階になりますので、黒や紺などの地味な色合いの平服が良いといわれています。通夜が始まる日の直前などの場合は喪服で通夜見舞いを行っても問題ありませんが、できる限り平服を心がけましょう。

 

また、平服で通夜見舞いを行った場合はすぐその日の夜に通夜がありますので、喪服等の着替えを持って行くことを忘れないようにしましょう。持ち物については後述で紹介しますが、通夜見舞いを渡す際に必要な袱紗や数珠などを用意しておくと良いでしょう。

通夜見舞いの注意点

通夜見舞いの内容は一般的にはお通夜の最中に遺族の方々が一息ついて食べる物が多く選ばれるのですが、遺族の方々が軽食類は十分に用意していて、せっかく差し入れしても余ってしまう場合もありますので、注意が必要です。

 

基本的に遺族の方々とは親しいのですから、事前に様子を伺って日持ちがするお菓子等にするなどの工夫も必要です。遺族の方々がこれは助かりますと喜んで受け取って貰える事がなによりと考えて、最適なものをお渡し出来るように工夫する事が大切です。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

通夜見舞いのある地域(茨城県、千葉県、新潟県、福岡県)

通夜見舞いを渡す風習があるのは、茨城県、千葉県、新潟県、福岡県の4県で他の地域には見られない風習です。ただ他の県でも内容的にはほぼ同じ事が違う名称で行われている場合もありますので、風習そのものはそれなりに広くあると考えて良いでしょう。

 

東京等でも特に明確な名称では無くても、親しい友人の家で葬儀があると手伝いに行くついでに手軽な食事を用意して助けるような事は普通にありますので、一般的な風習として良いと言えます。

通夜見舞いの宗教による違い

香典に使用する袋の表書きは宗教・宗派によって異なりますので、同様に通夜見舞いも違うのだろうと考える人が多いかもしれません。通夜見舞いについての表書きは、宗教・宗派に関係なく「御通夜見舞」になりますので覚えておきましょう。

 

そして香典と同じように水引の上部の中央に縦書きで書きます。そして、お供え物の表書きは「御供」になりますが、通夜見舞いで差し入れする軽食や和菓子や焼き菓子などにのしをする場合の表書きは「御通夜見舞」となります。

 

名前の書き方については、香典やお供え物と同様に水引の下の位置の中央に縦書きでフルネームで書くようにしてください。

通夜見舞いの地域による違い

通夜見舞いという風習に似た風習として淋し見舞いがあります。この風習も故人を偲ぶ遺族を気遣う風習です。遺族と特に親しい関係にある人が食品や飲み物、さらには線香などを差し入れを行います。

 

また香典と同様にお金が渡されることもあります。御淋見舞と表書きされ、愛知県・岐阜県・三重県で古くから行われている風習です。茨城県・千葉県・新潟県・福岡県の場合の通夜見舞いとは少し意味が違っているのも淋し見舞いです。

 

茨城県・千葉県・新潟県・福岡県の風習となります通夜見舞いとは違い、故人の生前における入院の際にやむなく逸してしまったお見舞いを、通夜の場で持たせていただきますという意味では無いのも理解しておきましょう。

 

淋し見舞いは純粋に親しい遺族への差し入れという意味合いの風習となります。淋し見舞いを渡す側の人は、故人や遺族と極めて近い関係の人(親族など)に限られます。一般の参列者については香典だけ渡すのが一般的になります。

通夜見舞いの包み方や金額相場とは?

ここまでで通夜見舞いがどういう風習なのかについてはご理解頂けたと思います。お通夜で遺族を気遣うのが通夜見舞いですが、現金の場合や食品や飲料の包み方についてご説明いたします。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

現金で用意する場合

通夜見舞いを現金で渡す場合には、のし袋にいれて渡すのが一般的と言えますので、その内容をご説明いたします。

のし袋の用意の仕方

通夜見舞いの場合には、のし袋の水引については弔い事になりますので、黒白の水引を選んでください。弔事における水引の結びは蝶結びではなく「結び切り」を選びます。これには、不幸はことを断ち切るという意味が込められています。

 

「結び切り」は一度結ぶとほどけない結び方とされ、弔事や結婚などは一度きりで繰り返してはならない出来事に対しての贈答品に使われるものです。のし袋には最初から水引が印刷されたのし袋もあります。

表書きの書き方

お通夜見舞いにのし袋は水引の上に、御通夜見舞と表書きします。地域によっては伽御見舞・御淋見舞と書くこともあります。文字が印刷されたのし袋も売られていますのでそれらを利用するのが一般的です。

 

もしも手書きで書く時には、急な訃報に墨をする間もなかったという意味で薄墨で書くのが基本となります。薄墨で書く場合の筆文字用のペンも販売されています。名前は水引の下にフルネームで書きますが、こちらも薄墨で書くようにして下さい。

お通夜見舞いの金額

お通夜見舞いを食べ物などで用意するのが大変で、金額でと考えた場合にはどの程度が普通なのでしょうか。これには実際に決まりは無いようですが、一般的には5千円未満で2,000円~3,000円が相場になっています。

 

この金額は遺族を思いやる気持ちと、遺族の方々があまり負担に感じない範囲でという気持ちが込められていますので、この程度にするのが良いと言えます。

お札の向きや入れ方

金額もさることながらお札の向きや入れ方についても気を付けましょう。お札は封をする面に肖像画の面を合わせて入れましょう。また、通夜見舞いに包むお札は通夜の香典と同様に新札は避けるべきだとされています。

 

古札を使用したほうがよい理由は、新札の場合だと故人が亡くなることを予期して新札を用意していたかのように思われてしまいます。手元にあるのがたまたま新札だった場合でも一度半分に折って新札ではないようにしましょう。

差し入れを品物で持っていく場合

お菓子・飲み物などを通夜見舞いとする場合には、現金を渡す場合と同じ書き方でのし袋に書いて差し入れの品に貼ってお渡しするようにします。特に箱に入ったお菓子などにはのし袋をつけることが多くなっています。

 

お通夜ですぐにそのまま手に取って食べたり飲んだりするような品物(サンドイッチや缶入りなどの飲み物)の場合はのし袋をつけずに渡すこともあります。お供え物とは違うという意味で、最初から何も貼らないで渡すという考え方もあるようです。

 

地域性によって違いがありますので、わからない場合は葬儀会社の人に尋ねる事をおすすめします。

地域による風習の違い

通夜・葬儀では全国的に黒白の水引が使われるのが一般的ですが、法事用のお供え物の水引の色は地域によって差がありますので、注意が必要ですのでその違いについてご説明いたします。

 

一つの例としまして、関西では一般的に四十九日法要から黄白の水引を使用することが多くなっています。一方で関東では一周忌までは黒白を使い、黄白は三周忌以降までは使ってはいけないとなっています。

 

のし紙の水引の選びかたや表書きのことがわからない場合には、お供えを渡す相手が住む地域の風習に詳しい方や、葬儀社の方に相談してから手配するようにした方が安心といえるでしょう。

通夜見舞いの渡し方とは?

お通夜見舞いの具体的な用意の方法や内容はお分かり頂けたと思います。実際にお通夜見舞いを先方にお渡しする方法をご説明いたします。

渡すタイミングはお通夜が始まる前の夜

お通夜見舞いを渡すタイミングはお通夜に限られます。後でお渡しするようなものでは無いので注意が必要です。香典については通夜の時に届けるか、告別式の時に届けるか分かれます。しかし、通夜見舞いは通夜の夜に遺族の方に届けることが原則と理解して下さい。

 

また、特におにぎり、サンドイッチ・お菓子・飲み物などを用意した場合にはお通夜でも少し早目の時間に持って行くことがオススメです。深夜になって届いても困るものの場合には特に注意して届けるようにしましょう。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

受付に渡す

日本ではその伝統として儀式で手渡される袋として、慶事であれ弔事であれ、袱紗に包んで持参して、受付の場で袱紗を開いて袋を取り出すのが礼儀となります。通夜見舞いも現金の場合は同様に袱紗に包んで受付で取り出すようにしましょう。

 

弔事の場合の袱紗の色としては紺や深緑や紫などがよく使用されます。紫は慶事にも弔事にも使われますので、一つ用意しておく事がおすすめです。

 

現金では無くて食品などの差し入れの場合は、遺族に通夜見舞いであることを受け付けの方に明確に伝えてすぐに使って貰うようにしましょう。特に遺族の方々はお通夜の最中には直接話をするのは難しい場合が多いので受付にお願いしましょう。

 

受付の方がお供えものと間違って、仏壇に数日間据え置かれることにならないようにして頂く事が重要です。そうなった場合には遺族へ気遣いという大事な思いやりが無駄になってしまいますので、すぐにお使い下さいという一言やメモなどを添えても良いでしょう。

通夜見舞いのお返しはどうする?

通夜見舞いも香典などと同じに故人にゆかりのある方が持参されますから、お返しが必要かと考えてしまいがちです。実際には通夜見舞いにはお返しは必ずしなければならないものなのでしょうか。

通夜見舞いにはお返しは不要です

実際には通夜見舞いは香典と異なって、基本的にお返しをする必要はありません。香典は故人のご遺族を経済的に援助するという意味があるために、ご遺族側が断るなどしない限りには、必ず持参する必要があります。

 

そのために香典返しは当たり前のように行われる習慣となっています。一方の通夜見舞いは香典とは異なっていて、必ず持参しなければならないものではありません。遺族とごく親しい方だけに限られる風習です。

 

故人のお見舞いに行けずに残念に感じている方たちが、故人をしのぶ気持ちでご遺族にお渡しする意味がありますので、お返しも基本的には必要ないと考えてください。

香典返しと一緒に

通夜見舞いをいただいて、どうしても何かお返ししたいというという事であればお返しをしては絶対に駄目というものではありません。貰った側の気持ちとしていただいて、お返しをしたいという気持ちがあるかどうかという事になります。義務ではありません。

 

通夜見舞いにお返しをする場合ですが、香典返しに少し付け加えるかたちが適当と言えます。通夜見舞いの相場は、香典に比べるととても安いと言えますので、お返しの品に少し付け加えるとか、お礼の手紙を返すというかたちでも良いでしょう。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

通夜見舞いが高額な場合のお返し

一般的な通夜見舞いは5千円以内の物か現金になりますが、中には高額な通夜見舞いをいただいてしまって困ったという事もあるかもしれません。どうしても金額が大きいとお返しが必要と考えてしまうものですが、どうしたら良いのでしょうか。

 

実はそのような場合でも香典のお返しに少し付け足してお返しするだけで良いと考えて下さい。特にお通夜見舞いにだけ別にお返しをするという風習はありませんので、香典と一緒で全く問題はありません。

通夜見舞い・お通夜での挨拶とは?

通夜見舞いの挨拶は遺族の自宅の玄関先で行ったり、受付で行うことが多いため、なるべく簡潔にしましょう。通夜見舞いを持参したことも始めの挨拶の段階で伝えておきましょう。

 

例文は「この度はまことにご愁傷様でした。ささやかながら通夜見舞いを持参させていただきました。」など簡潔にお悔やみの言葉と通夜見舞いに対する言葉を添えるだけで問題ありません。

遺族を思った通夜見舞いを

本記事を通して通夜見舞いについて理解していただけていれば幸いです。通夜見舞いは故人を亡くした悲しみを少しでも和らげることが目的です。通夜見舞いに関するマナーは多くありますが遺族への気遣いや思いが伝わることが第一優先で考えることも大切でしょう!