位牌の価格相場はいくら?種類や選び方まで詳しく解説します

公開日 : 2021/3/15

更新日 : 2021/3/15

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位牌は故人を象徴するものであり偲ぶための大切な仏具です。位牌には昔ながらの物から現代風のモダンな位牌までさまざまな種類があり価格帯も違います。そこで本記事では、位牌の相場をご紹介いたします。併せて選び方もご紹介するので位牌選びの参考にしてください。

公開日 : 2021/3/15

更新日 : 2021/3/15

目次

そもそも位牌とは?

そもそも位牌とは、亡くなった方をお祀りするためにその方の戒名や芳名、法号などを書き記した木製の札のことをいいます。また、位牌は亡くなった人の霊が宿るところとも言われています。浄土真宗以外の仏教では位牌は家庭の仏壇に安置します。

 

日々の暮らしの中で忙しさにかまけてつい、昔のことを忘れてしまいがちです。しかし、位牌を見ることによって、亡き人に思いをはせたり、毎日のさまざまな出来事を報告したりなど、故人やご先祖と向き合うことができます。

 

位牌には葬儀の日から四十九日まで祀るための位牌である「白木位牌(仮位牌)」と、四十九日の忌明けから仏壇に安置する「本位牌」、そしてお寺に安置する「寺位牌(寺院位牌)」の3種類があります。本記事では自宅に安置する本位牌の相場や種類などについて解説します。

位牌の相場

本位牌にもデザインや仕様によりさまざまな種類があります。価格はデザインや材質、種類によっても異なります。ここからはそれぞれの位牌別にその特徴と価格の相場を解説します。

塗位牌の相場

「塗位牌」とはその名からもわかるように白木の表面に黒く塗りを施し、金粉や蒔絵などで装飾を施した位牌のことです。この塗りには本漆のものとカシュー塗りという合成漆のものの2種類があり、それによって価格にも違いがでてきます。

 

本漆の漆はウルシノキから採取した樹液をもとにした天然の樹脂塗料です。数多くの工程を経て仕上がりには長い年月がかかります。一方カシュー塗りはカシューナッツの殻から抽出して作った塗料を使います。漆塗りより工程が少なく時短なので価格は漆よりも安いです。

 

使われている木材の質や装飾に使われている金箔や金粉のランク・彫刻の種類・技巧などによっても価格は変わってきますが、一般的な本漆を施した塗位牌は40,000~100,000円、カシュー塗りの位牌は10,000円前後が相場です。

蒔絵位牌の相場

「蒔絵(まきえ)位牌」は塗り位牌のひとつで「蒔絵」という伝統の技法を用いて可憐な花の模様などを漆の塗面に施してあります。シックでありながら華やかな和モダンの雰囲気がすると人気です。伝統的な仏壇からモダン仏壇にもよくマッチします。

 

蒔絵位牌の作成には熟練の技術を要します。また、豪華な蒔絵を施してあればあるほど位牌の価格も高くなるという傾向があります。蒔絵位牌の価格の相場は20,000円~100,000円ほどです。 

唐木位牌の相場

「唐木位牌」は黒檀や紫檀、タガヤサンなどの唐木と呼ばれる高級な木材を使って作られている位牌です。素材の美しい木目を生かしたデザインで、金や蒔絵などの飾りが少ないところが特徴です。ほかに唐木ではなく国産の木材を使っている唐木位牌もあります。

 

価格は使われている木目の美しさや色・艶・それに施した彫刻の技術などで価格が変わります。また、同じ木材でもさまざまな種類があるので、より希少な種類の唐木のものの方が高価になります。唐木位牌の価格の相場としては20,000円~50,000円ほどです

モダン位牌の相場

仏壇にも現代の住宅にマッチしたスタイリッシュなタイプがあるように、位牌にも昔ながらの位牌とは一線を画した、伝統にこだわらないモダンタイプの位牌がこの「モダン位牌」です。近年人気のモダン仏壇に合わせてこのモダン位牌を選ぶ方も多いようです。

 

本格的な漆塗りを施したモダン位牌や、高級な木材を使用し唐木位牌のようなモダン位牌、寄木細工やガラスでできているタイプなど、素材のバリエーションが豊富な点がモダン位牌の特徴と言えます。モダン位牌の相場は30,000円~70,000円です

繰り出し位牌の相場

「繰り出し(くりだし)位牌」とは1名のみの位牌ではなく複数の戒名を記載した札板を入れられる本位牌のことを言います。一般的にはご先祖の位牌が増え、仏壇内に収まりきれなくなったときなどに用います。三十三回忌を過ぎた位牌を納めることができます。

 

複数の札板を入れるので一般的な位牌とは形状とは違う箱型が特徴で、屋根や扉が付いた箱状のもの、屋根や扉はない形のものがあります。塗り、唐木、モダンの3つのタイプがあります。一般的に4寸~5寸のものが多く価格は30,000円~70,000円が相場です

位牌の選び方

ここまで本位牌の種類の特徴と価格の相場をご紹介してまいりましたが、ここからは位牌を選ぶ際のポイントや選び方について解説します。お宅にピッタリな位牌を選ぶ際の参考にしてください。

サイズで選ぶ

位牌のサイズの単位は基本的に「寸」が使われています。1寸とはおよそ3.03cmです。最小のサイズの位牌は2寸、最大では8寸のものもあります。位牌の大きさを示す「寸」は文字を入れる札の高さを指します。選ぶ際は位牌の全長で選ぶことをおすすめします。

 

位牌を選ぶ際、大型の仏壇であれば5寸以上のものと言うように安置する仏壇とバランスのとれたサイズのものを選ぶようにしましょう。一般的には4寸~4.5寸のサイズの位牌が多く選ばれています。

先祖の位牌とのバランスから選ぶ

初めて位牌を安置するのではなく、すでにご先祖の位牌が仏壇に祀られている場合は、新たに作る位牌はご先祖のものと同じくらいか小さめのサイズのものを選ぶべきといわれています。位牌をオーダーする前にご先祖の位牌の大きさを知っておく必要があります。

 

しかし、新たに作る位牌の故人が特別な功労者であった場合などは、ご先祖の位牌より大きな位牌を選ぶことも可能です。ご先祖の位牌よりも大きな位牌にしようという場合、あとあともめることのないよう、ご家族や親族と話し合ってから決めることをおすすめします。

ご本尊とのバランスで選ぶ

位牌を選ぶ際に気をつけたいポイントとして、ご本尊とのバランスがあります。安置する位牌はご本尊の高さを越えてはいけないというルールがあります。そのため位牌を選ぶ際にはご本尊のサイズも確認しておく必要があります。

 

ご本尊が掛け軸のタイプであれば、ご本尊の高さを越えないサイズのものを選びましょう。またご本音が仏像である場合は、ご本尊の仏像光背を含めた全高よりも小さいサイズの位牌を選んでください。

台座のデザインで選ぶ

位牌の足部分である台座にはさまざまな種類があります。それぞれの特徴をとらえて選んでください。

春日

名前の通り春日神社から由来したものです。札の上部が半円形になっていて直線を基調としたシンプルなデザインの台座で、神徒の位牌にも使えます。また「春日」のシンプルさを生かしつつ蓮華台を四角い台の部分に使った「蓮華付春日位牌」という台座もあります。

勝美

「勝美(かつみ)」は札の幅が春日とほぼ同じです。春日を基本にしたデザインの脚部と台座に蓮華や金虫などの漆塗りの装飾が施されいるのが特徴です。春日よりもさらに豪華な雰囲気を醸し出したデザイン性の高い台座です。

葵角切

「葵角切(あおいすみきり)」は木瓜型の札の上部で、台座に蓮華の飾りが施されています。札の幅は春日や勝美よりも少しだけ広く、ご夫婦で連名にする場合に選ばれることが多いです。位牌の中でもすっきりとした印象が人気のデザインで、特に女性の支持が高い台座です。

猫丸

「猫丸(ねこまる)」はその名の通り、台座の脚部分が猫の後足のように丸まっているのが特徴の台座です。華麗さと重厚さを感じさせてくれるため人気のデザインです。葵角切型よりも札板の幅が広いので、ご夫婦連名の位牌をお探しの方にもおすすめです。 

呂門

「呂門」は台座がやわらかなコの字型になっているのが特徴です。直線的でシンプルなデザインなのでモダン仏壇にもよく合います。また台座の部分に金が多く使われていて、華やかさを感じさせてくれます。応用が利きやすいのも特徴です。

千倉

「千倉」は台座の脚部分が呂門型のようにコの字に似た形です。台座に蓮華の彫刻などの装飾が施され豪華な印象の台座です。特に関西方面では古くから多く使われています。塗りや施す装飾の種類も多いので、予算に合わせて選びやすいのが特徴です。

材質や金装飾の施し方で選ぶ

位牌に使う木材の質や位牌の仕上げまでにかかる手間や、塗りに使うものが本漆かカシュー塗りか、金装飾の施し方はどれくらいかなど、位牌には様々な違いがあり価格も変わってきます。

 

故人の雰囲気や仏壇に合うかどうかを考えながら、どの素材をつかうか、どこまで高級なものにするかを予算などを考えて選びましょう。

仏壇に合った位牌を選ぶ

位牌は仏教の宗派によって細かな決まりごとはないので、故人や購入者の好みのデザインや材質のものを選べます。しかし、仏壇には宗派の推奨するものがあるため、その仏壇に合ったものを選ぶことをおすすめします。

 

曹洞宗や臨済宗の禅宗では、唐木仏壇を推奨しているので「唐木位牌」を、曹洞宗・臨済宗以外の宗派では一般的に「塗位牌」を選ぶとされています。それぞれの宗派の特徴もおさえておくことをおすすめします。

価格で選ぶ

位牌は日本の工芸品なので国産のものが多く流通していると思われがちですが、実は位牌の90%以上は中国などの海外で製造されたものです。外国産の位牌は、日本産と比較すると割安なものが多くあります。

 

ご紹介してきましたように位牌の価格には幅があります。かつては粗悪な位牌もありましたが、近年では外国産の位牌の品質も日本産とは見分けがつかないくらい向上したと言われています。価格を重視するのであれば、外国産の位牌もおすすめです。

 

位牌について知っておきたいこと

位牌の種類や価格の相場・選び方について解説してまいりましたが、他に位牌に関してぜひ知っておいていただきたいことをご紹介します。

浄土真宗では位牌はいらない

位牌を作ることはほとんどの仏教の宗派で行われていますが、浄土真宗の場合は基本的には位牌を作りません。浄土真宗は故人の魂は亡くなるとすぐこの世を離れて成仏するという教義に基づき、位牌を仏壇に安置して供養すつ必要はないとされています。

 

では位牌の代わりにどのように故人をしのぶのかというと、浄土真宗では「法名軸」や「過去帳」などをすすめています。

本位牌は四十九日までに用意しておく

前述したように葬儀から四十九日までは白木位牌を使いますが、この白木位牌は葬儀の際に葬儀社が用意してくれます。四十九日からは本位牌に替えてお祀りをするのですが、本位牌はあらかじめ遺族が用意しておかなくてはなりません。

 

位牌が出来上がるまでには数ある位牌の中から選び、位牌に入れる文字の内容や文字の加工方法やレイアウトなどを決定し、その後に確認して作成という流れです。本位牌を準備するのに平均でおよそ10日〜14日間ほどかかるので葬儀を終えたら早めの準備が必要です。

夫婦は同じサイズの位牌を

夫婦であれば位牌の大きさは原則として同じ大きさを選ぶことが良いとされています。かつては男性の位牌はを女性のものより少し大きなものにするというのが一般的でしたが、近年では位牌の大きさを揃えるという方が増えています。

 

また、別々の位牌を作るのではなく、夫婦それぞれの位牌を1つにまとめた「夫婦位牌」にする場合もあります。その場合は巾広の位牌を使います。1つずつ同じ大きさの位牌にするか、同じ位牌に夫婦の戒名を入れるかは家族で話し合っておくことをおすすめします。

位牌の価格に文字入れが含んでいるか

位牌の表面には故人の戒名もしくは法名を記載し、裏面には没年月日などを記載します。文字入れの料金は販売する業者によって、位牌の料金に含んでいる業者もあれば別料金になっている業者があります。

 

別料金である場合には別途文字入れをオーダーする必要があり、その値段は彫る文字の数によります。文字の一般的な価格は1文字200円~300円が相場と言われています。注文する際に文字入れの料金が含まれているか別料金であるかを確認しておくことをおすすめします。

戒名がなくても位牌は作れる

亡くなった後仏門に入ったことの証に戒名を授けてもらいますが、戒名を要らないという方や戒名でなく個人の名前で呼びかけたいという方、特定の宗教に属していないという方もいます。そんな方も故人をしのぶために戒名のない位牌を作っても問題はありません。

 

この戒名のない位牌を希望される方も増加しているようです。戒名がない場合は、故人の名前をそのまま位牌に記載します。また、位牌であることを示すために、名前の下に「之霊位」と入れると戒名を授かるのと同じであると言われているためです。

 

ただし菩提寺がありそのお寺のお墓へ入ることにしている場合、戒名がないと入れてもらえないこともあるのでお寺と相談しておくことをおすすめします。

故人をしのぶための最適な位牌を

ひと口に位牌といってもデザインやサイズ、素材もさまざまな種類があり、価格の相場も幅広くあります。位牌の購入を検討されている方は、今回ご紹介した選び方を参考にして最適な位牌を作って大切な亡き人をしのんでください。