焼香台を自宅に準備するには?焼香台の種類と配置を詳しく解説

公開日 : 2020/9/13

更新日 : 2021/1/20

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葬儀を行う際だけでなく、法要を執り行う際にも必ず必要となる焼香台ですが、いざ自宅用に準備するにはどうしたら良いのか分からないものです。そこで今回は、これから焼香台を準備する人にとって分かりやすいように焼香台の種類と配置について詳しく解説します。

公開日 : 2020/9/13

更新日 : 2021/1/20

目次

焼香とは

焼香は、通夜や葬儀に参列したことがある人であれば、呼び名は知らなくても一度は経験があるのではないでしょうか。焼香とは、抹香(まっこう)と呼ばれるお香を指先でつまみ、香炉の中にある熱を持った香炭の上に落として香りを出すことを言います。

 

線香が棒状の香であるのに対して、抹香とは粉末状にした香のことです。通夜や葬儀、法要などの行事では、線香ではなく抹香が使用されます。これは、故人の死を悼むことを優先するからです。

 

一般的には抹香を使用する際には「焼香をあげる」と言い、線香を使用する際には「線香をあげる」と言い、これら2つの言葉は使い分けられています。

焼香の意味【抹香を香炭の上に】

焼香は、故人のためだけに行われるのではなく、焼香をする人自身の穢れを落とすためでもあります。自身を浄化した後、心を落ち着かせた状態で故人への想いに集中します。抹香を香炉の香炭の上に落とすと香の香りがたち、その香りを故人に捧げることで冥福を祈ります。

 

仏教においての抹香の香りは、極楽浄土に満ちている香りとされていて、その極楽浄土から故人を迎えに来る際に香りも運んでくるとされています。焼香ではこの状態を再現しているのです。また、抹香の香りが会場内に広がる様子が仏教の教えが広がるということも意味しています。

焼香の種類

焼香には、「立礼焼香」「座礼焼香」「廻し焼香」の3つの種類があります。「立礼焼香」は、会場内に椅子が設けられている場合に行われることが多く通夜や葬儀で最も行われることが多い一般的な方法です。多くの方がこの方法の焼香をイメージされることでしょう。

 

「座礼焼香」は畳の式場の場合に行われる方法で、祭壇の前まで腰を落とした低い姿勢で移動をして焼香をする方法です。「廻し焼香」は、参列者が祭壇の前まで移動するのではなく、香炉などを乗せたお盆や台を席に順番に廻して焼香をする方法です。

 

どの焼香方法を行うのかは、式場の規模や儀式の種類、大きさ、参列者の人数や参列者の状況によって判断されることが一般的です。

焼香台の読み方

種類の多い仏具の中には、読み方が難しいものも多くあります。あまり自分に関係の無いものや、いくら読み方が難しい仏具であっても、社会人としては正しい読み方を覚えておきたいものです。

 

「焼香台」は抹香をあげる「焼香(しょうこう)」と、その香炉を乗せる「台(だい)」を合わせて「焼香台」と書き、「しょうこうだい」と読みます。

焼香台の種類

焼香台にはさまざまな種類があります。これらの種類は、使用する場所や用途に合わせて使い分けるため、それぞれに合わせて準備をします。ここからは、焼香台の種類について解説します。

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焼香盆

焼香盆とは、香炉を乗せるお盆のことです。香炉盆は、自分の席から移動をせずに焼香をする「座礼焼香」の場で使用します。焼香盆の中には、焼香盆を動かす際に香炉がお盆から滑り落ちないように表面にノンスリップ加工が施されているものもあります。

 

焼香盆は、黒色や朱色の無地タイプが一般的ですが、ワンポイントの絵柄が施されているタイプもあります。近頃はモダンな雰囲気の仏壇が人気があるため、木目調の焼香盆も販売されています。

 

サイズは一般的に大小の2タイプがありますが、どちらのサイズが良いかは、香炉のサイズやタイプによって選ぶと良いでしょう。抹香入れと香炉の一体型であれば、小さいサイズでも大丈夫です。

廻し焼香台

廻し焼香台とは、香炉を乗せる台のことです。廻し焼香台は、高さを調節できるタイプのものが一般的で「座礼焼香」の場で使用します。畳に座っている状態で使用する場合は一番低い高さに、椅子などの座席に座っている場合は、椅子の高さに台の高さを合わせて使用します。

 

廻し焼香台にはキャスターが付けられているので、移動もスムーズです。

経机

経机(きょうづくえ)とは、仏壇の前に置いておく前机(まえづくえ)の一種です。宗派によっては「経案(きんあん)」とも呼ばれています。経机は、本来は経本を置くための机とされていて御供机(おそなえつくえ)とは区別されています。

 

しかし、御供机の代わりに経机に仏具を置くことも増えています。経机は常に仏壇の前に常に置かれているため、仏壇のデザインに合わせたデザインのタイプが人気です。経机の高さは、正座をして丁度良い高さの30センチ前後が一般的です。

 

経机は、「座礼焼香」の場で使用されます。

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焼香机

焼香机は、香炉を乗せる机のことです。主に「立礼焼香」の際に使用されることから「立焼香机」と呼ばれることもあります。普段使用することはすくないため、折り畳み式のタイプが多いです。

焼香台の置き方

通夜や葬儀の際には、葬儀社の担当者が焼香台の配置を行ってくれますが、法要では多くの場合は自分で準備をする必要があります。そこで、焼香台の配置について確認しておきましょう。

焼香台セットの内容【ホームセンターでも購入可】

焼香に必要な仏具を準備しましょう。焼香に最低限必要な仏具は、土香炉または金香炉、香合、抹香、香炭、香炉灰です。お近くのホームセンターでもお手軽に購入することが出来るので、準備にはさほど手間はかからないでしょう。

焼香炉・焼香台セットの準備【火種が消えないように】

香炉に香炉灰を7分目ほど入れます。香合には抹香を入れます。香炭をひとかけら取りライターで火をつけ、きちんと火が着いたのを確認して灰の上に乗せます。香炭は燃焼時間がおおよそ決まっているので、早くつけすぎてしまうと儀式が終わるまで火種として機能しません。

 

また、香炭に抹香を直接振りかけた場合、一気に燃えてしまい煙が立ち込めてしまいます。それを防ぐには炭の上に火種が消えない程度に灰を覆っておきましょう。これらの準備は灰や抹香が飛ぶことを考えて、焼香台の上で行うのではなく別の場所で行うことをおすすめします。

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配置

基本的には焼香台の上には、焼香セットを配置すれば完成です。香炉台の場合は、香炉は向かって左側、その右側に香炉のふた、そして香合は右側に配置します。焼香盆の場合は、左側に香炉、右側に香合を配置します。

 

この時、金香炉を用いる場合は注意が必要です。3本足の香炉であれば、正面に1本、後ろに2本の足がくるように配置します。また、香炉に紋が入っている場合は、紋が正面を向くように配置します。

焼香台のレンタル

焼香台は葬儀社でレンタルも可能です。しかし、すべての葬儀社が行っているわけではありません。通夜や葬儀の際には焼香台が葬儀社のプランに含まれていることが多いです。葬儀社以外でレンタルできる場所は、仏具専門のレンタル業者があります。

 

葬儀が終わると49日後には49日法要が行われるため、すぐに焼香台が必要な場面がきます。49日までに焼香台が準備出来ずに焼香台が必要であれば、事前に葬儀社や仏具専門のレンタル業者へレンタルができるかどうか確認を取りましょう。

焼香台の掃除方法

焼香台自体は、素材に合わせた方法で掃除を行いましょう。香炉の掃除は、スプーンや専用の燃えかす取りを使用して香炉灰の中の燃えかすをすくいます。さらに香炉から香炉灰を取り出し細かい網目にかけてふるいます。ふるった香炉灰は香炉にもどし表面を平らにならします。

 

香炉のふちに灰が付着するので、布拭きをしましょう。普段の掃除では、細かい網目にかけてふるう作業は省いても構いません。灰の状態に合わせて掃除を行いましょう。

 

香炉灰はずっと使えるものではありませんが、香炉台や香炉、香合は掃除をして丁寧に扱うことで長く使用できます。

正しい焼香のやり方も理解しておこう

お焼香や焼香台の種類を解説してきましたが、ここからはお焼香の正しいやり方を解説していきます。お葬式や告別式で焼香を行うことは避けては通れないと思います。その際に間違った方法でお焼香をしてしまい、恥ずかしい思いをしないようにしっかりと確認しておきましょう。

通常のお焼香のやり方を理解しておこう

まずは、自分の順番が来たら席を立ち、焼香台の前まで移動。遺族に一礼し、焼香台にさらに一歩近づき、遺影に向かって一礼。基本的に、お焼香は右手で行います。右手の親指・人差し指・中指の3本で抹香をつまみ、目を閉じて頭を垂れるようにして、額の高さまで捧げます。
 
次に、指をこするようにして、香炉に落としましょう。1〜3の動作を1~3回繰り返します。ここでの注意点は宗教によって回数が異なるということです。ご自身の当てはまる宗派をしっかり確認しておきましょう。
 
最後に、合掌して一礼。遺族に一礼し、自分の席へ戻ります。一般的なお焼香の方法は以上の通りです。曖昧な方は予め確認した後にお焼香を済ませるようにしましょう。

お焼香には3つの種類がある

お焼香には、座礼焼香、回し焼香、立礼焼香の3つの種類があります。それぞれの焼香のやり方、注意点を紹介していきますので、ご確認ください。

座礼焼香【正座をして焼香を行う】

基本的なお焼香のやり方は、立ってする時と同じです。移動の際は立ち上がらず、中腰の姿勢で焼香台まで移動し、お焼香は正座して行います。以下に主な流れを紹介しています。

 

ここでの注意点は、席が遠い場合はどうするかということです。そういった場合は、遺族の前まで腰をかがめた中腰の姿勢で進みましょう。焼香を終え、僧侶、遺族に一礼を済ませてからは、中腰の姿勢で自分の席に戻りましょう。

回し焼香【会場が狭いときに活用できる】

回し焼香は、自分で焼香台に行くのではなく、香炉、抹香などが回ってくるという焼香のやり方です。基本的には親族から順番に焼香台が回ってき、参列者は自分の席に座ったまま焼香いたします。

 

自分の所に焼香が回ってきたら、軽く一礼をして受け取り、体の前に置き、焼香を済ませてから、一礼をしながら次の人に回しましょう。

お気に入りの香炉台を見つけて

仏具にはあまり種類が無いと思う方が多いかもしれませんが、焼香台はオーダーメイドができたりと種類が豊富です。ぜひ、お気に入りの香炉台を見つけてみてはいかがでしょうか。先ほど解説しましたが、お近くのホームセンターでも購入できますので、お買い求めください。