仏壇の価格相場|タイプ、宗派ごとに解説 価格を左右する要素も解説

公開日 : 2021/1/27

更新日 : 2021/2/2

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仏壇の価格相場を解説します。価格を左右する要素を理解し、相場をタイプ別に詳述します。また、宗派ごとの仏壇の傾向も説明します。さらに、仏壇の価格を安く抑える方法も確認します。これを読めば、仏壇を選ぶ際の値段に関する疑問が解けます。

公開日 : 2021/1/27

更新日 : 2021/2/2

目次

仏壇の費用相場

まず、仏壇の費用相場を実際に確認していきます。仏壇のタイプ別に見ていきます。それぞれの相場と、どのようにして価格が決まるのかを解説します。

唐木仏壇の相場

唐木仏壇の相場は、上置き仏壇で10万円~50万円、台付き仏壇で50万円~150万円くらいです。唐木仏壇は、仏壇の大きさ、木材、工法によって値段が大きく左右されます。 唐木仏壇の特徴は「練り工法」です。これは芯材と表面材を貼り合わせる工法のことです。表面材には黒壇や紫壇などの銘木を、芯材には天然木材や人工木材を使用します。 たとえば、「紫壇仏壇」と呼ばれるものの場合、基本的には、紫壇の木が用いられるのは仏壇の表面だけで、芯材には、天然木材、天然合板、人工合板が使われます。芯材は、天然木材が品質が良く、高価です。 銘木の貼り付け方も様々です。前面だけ貼る場合、前後を貼る場合、三方、または四方を貼る場合があります。貼り方の違いにより、銘木を使用する量が変わり、値段にも反映されます。たくさん貼られている方が、当然、高価になります。貼り付ける銘木の厚みも、「厚板」や「薄板」に分けられ、厚い方が高価になります。 また、コストを抑えるために、唐木を使わずに、それに似た模様のプリント材を用いる木目調プリントという工法もあります。

紫檀仏壇の値段

紫壇は、黒壇と並び、仏壇に使われる木材としては最高級品です。「紫」壇と書きますが、赤茶色の木材で、木目が大変美しいのが特徴です。大変硬く、また虫や菌に侵されにくく腐りにくい、耐久性に優れた木材です。磨けば磨くほど、美しい光沢を放つと言われています。質が高い木材であるため、仏壇の値段は高価になります。

金仏壇の相場

金仏壇の相場は、上置き仏壇で30万円~100万円、台付き仏壇で70万円~200万円くらいです。金仏壇の価格は、仏壇の大きさ、金箔や漆などの材料、職人の技術や手間のかけ方に左右されます。 金仏壇の最大の特徴は金箔と漆です。上質な物を用いることで、きらびやかな仕上がりになるだけでなく、仏壇の耐久性も向上します。金箔は純度によって等級が定められています。また漆も、外国産の漆や代用漆、あるいはウレタン塗装など、表面の塗りにどのような方法をとるかによって、値段も変わります。 国産漆は非常に高価であり、外国産の漆も高価な部類に入り、代用漆やウレタン塗装は比較的安価です。それ以外にも、彫刻や蒔絵など、金仏壇はさまざまな職人の手が集まってできあがるため、それぞれの工程での手間をかければかけるほど、高価になっていきます。

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家具調仏壇の相場

家具調仏壇の相場は、上置き仏壇で5万円~30万円、台付き仏壇で20万円~80万円、壁掛け仏壇で10万円~50万円くらいです。家具調仏壇の価格を決める要素は、木材と工法です。 家具調仏壇の代表的な木材はウォールナットやタモなどがあります。同じ木製の仏壇である唐木仏壇と比べると、構造がシンプルなため、相対的に安価です。また、木製のものが多い傾向ですが、その他にも漆塗り、鏡面塗装、ガラスや金属を用いたものなど、デザインの自由度が高いのも家具調仏壇の特徴であり、細部にこだわるほど価格は高くなります。

モダン仏壇、ミニ仏壇の相場

最近増えているモダン仏壇は、インテリア性を重視したすっきりしたデザインなので、フローリングの洋室などにも違和感なくおけるタイプの仏壇です。基本的に仏壇は、木材を使用しているものですが、このタイプだと、ガラスを用いたものなど、斬新なものも多いです。モダン仏壇の相場は、シンプルなものが多いので、50万円前後です。 ミニ仏壇と呼ばれるものは、非常にコンパクトなもので、一人暮らしの人など、狭いスペースで仏壇を置きたい人に人気です。デザインは様々で、扉のないタイプなどもあります。ミニ仏壇の価格相場は、2万円~10万円くらいです。8万円程度のものが、特に人気があります。

仏壇一式のセット販売は価格が安い

仏壇は、本体を購入すればそれでOKという訳ではありません。仏具や線香などの日用品が揃って初めて、使うことが出来ます。そのため、仏壇を購入する際に、仏具など一式を仏壇店に選んでもらうことができます。また、仏壇一式をセットにして販売しているケースもあります。 特にセット販売は、値段が安く設定されており、一つ一つをバラバラに購入するよりも、安く揃えることができます。仏壇を購入するのが初めてでも、すべてが付いてくるので安心です。また、仏壇が届いたらすぐに使うことができます。このように、仏壇一式をまとめて購入するのは経済的で、その他のメリットも多いので、検討する価値があります。

仏壇の値段を決める要素

仏壇の相場を知るうえで、欠かせない知識が、どんな要素が仏壇の値段を決めているかです。これらの要素について見ていきます。それぞれの要素がどのように値段に関わってくるのかを説明します。

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仏壇のサイズ

仏壇の値段は基本的に、サイズが小さいものほど安く、大きなものほど高くなります。また、仏壇の形は、棚や机の上に置く「上置き仏壇」と、床に直接置く「台付き仏壇」に分けられます。 また、最近では、「ミニ仏壇」や「厨子型仏壇」と呼ばれる、コンパクトな仏壇も販売されています。さらに、「壁掛け仏壇」も登場しています。まだ需要は少ないですが、限られたスペースを有効活用できるため、徐々に認知されています。

仏壇の様式

次に、仏壇の様式と値段の傾向を見ていきます。基本的に、伝統的な仏壇の方が高価な傾向があります。仏壇の種類別に確認します。

唐木仏壇

唐木仏壇とは、銘木の木目の美しさが特徴の仏壇です。伝統的な様式に則り、どの宗派でも用いることができます。使用する木材とその量によって、値段が変わります。また、彫刻や塗装や組み立てなど、細部の手仕事も値段を左右する大きな要因です。

金仏壇

金仏壇とは、金箔や漆をつかった、きらびやかな仏壇です。極楽浄土を表すことから浄土真宗で主に用いられています。材料と職人の技術を考慮すると、最もコストのかかる仏壇です。

家具調仏壇

家具調仏壇とは、仏間ではなく、居間やリビングに置くことを想定したモダンな仏壇のことです。機能性とデザイン性を重視し、シンプルな作りになっているため、この3種類の中では最も安価な傾向にあります。

産地

仏壇は産地によって、その値段が変わります。海外の方が人件費が安く抑えられることから、外国産の方が安く、国産の方が高い傾向にあります。 ただし、この国産と外国産という表記は実はあいまいです。「産地」の定義に統一規格がないのがその理由です。「原材料の産出地」なのか、「加工した場所」なのか、「組み立てた場所」なのか、解釈次第でいかようにも表記できてしまいます。 消費者の立場に立ち、業界で自主的にルール作りがされており、日本全国の仏壇仏具業界で構成される、全日本宗教用具協同組合では、「国産仏壇の統一表示」の表示を規定しています。 この規定では、仏壇の種類によって、製作の全工程のうち何工程を国内で行えば、「国産」と表示できるかを定めています。

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仏壇作りの手間ひま

手間ひまのかけ方は、仏壇の値段に大きく反映されます。小さい上置き仏壇でも、手間ひまかけたものは100万円を超えるものがありますし、仏間に入る台付き仏壇でも、大量生産された安いものもあります。 これは何も、仏壇だけの話ではなく、どんな商品にも安価なものもあれば、最高級品のものもあります。機能だけを求める人もいれば、それだけではなく、様々な付加価値を求める人もいます。 仏壇は祈りのための工芸品ですので、少しお金がかかっても、いいものを買おうとする人が多い傾向があります。唐木仏壇や金仏壇などの伝統的なものとなると、彫刻や漆や金箔など、伝統工芸の技術を集めて作られていますが、手間ひまのかけ方によって、美しさは変わります。 家具調仏壇でも、上質な材木、職人によるきめの細かい仕事、斬新で使いやすさを追求したデザイン性など、ひとつの仏壇を作るためにかける手間が多ければ多いほど、付加価値が加わり、価格も高くなっていきます。

宗派ごとの仏壇の違い

仏壇を購入する際には、費用以外にも注意する点があります。その中でも重要なのが、宗派ごとの違いです。宗派ごとに、仏壇の選び方を見ていきます。

真言宗の場合

真言宗では、特に仏壇についての決まりはないので、唐木仏壇やモダン仏壇といったタイプの仏壇を選んでも問題はありません。ただし、主に浄土真宗で推奨される金仏壇は、真言宗では使用しないので、注意が必要です。

浄土真宗の場合

浄土真宗本願寺派では、唐木仏壇や金仏壇、モダン仏壇など、どのタイプの仏壇を選んでも、特に問題はありません。ただし、金仏壇を選ぶ場合には、本願寺派の西用の金仏壇を選ぶようにします。

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浄土宗の場合

浄土宗では、唐木仏壇や金仏壇、モダン仏壇など、どのタイプの仏壇を選んでも特に問題はありません。浄土真宗向けの金仏壇を使用することも可能ですが、その場合には、西派の浄土真宗本願寺派向けの金仏壇を使用するケースが多いようです。

曹洞宗の場合

曹洞宗では、基本的に仏壇についての決まりはなく、どのタイプの仏壇を選んでも特に問題はありません。ただし、曹洞宗では金仏壇はほとんど使用されません。

仏壇の値段を安く抑える方法

仏壇は大きな買い物なので、値段を安く抑えたいという人も多いと思われます。この項では、値段を安く抑えて仏壇を購入する方法を見ていきます。項目別に解説していきます。

シンプルで小さいものを選ぶ

デザインと大きさは、仏壇の値段を大きく左右します。手彫りで作っているものなどは、高額になりますが、できるだけシンプルなデザインのものを選ぶことで、その分値段をぐっと抑えることができます。 また、サイズも小さい方が安価になっています。ミニ仏壇や上置き仏壇などで、シンプルかつコンパクトなものを選べば、それだけ値段は安くなるということです。

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海外産を選ぶ

できるだけ国産の仏壇を購入したいと考える人は多いですが、仏壇に限らず、国産のものは外国産に比べて高額になる傾向があります。仏壇は国内でのみ作られているわけではないので、外国産を選べば、値段を抑えることができます。 実際、今は販売されている仏壇の7割程度は外国産だと言われています。また、国産として販売されているものでも、使用木材が輸入物であったり、彫刻を海外で行ったものは多いです。そもそも日本では取れない木材を使用しているケースもあるので、海外産だから品質が悪いということではなく、海外産でもきちんとしたものであれば、問題はありません。

安い材質のものを選ぶ

材質も値段を左右する大きな要素です。例えば、最高級の材木である黒壇をつかったものであれば、200万円を超えるものがザラですが、安い材質のものにすれば、値段は大きく下がります。 合板に木目を印刷したものなど、安価な材質の仏壇も用意されています。仏壇は品質表示カードなどで、使用している材質を確認することが出来ますので、そのような手段で選ぶこともできます。

インターネットでセールになっているものを選ぶ

インターネットでは、仏壇がセールになっていることがあります。割引セールの場合もあれば、出店しているショッピングモールサイトのポイントの付与率が大幅に上がるなど、様々なものがあります。そのようなセールやキャンペーンなどの対象となっている仏壇を選べば、安く購入することができます。 基本的に、仏壇は金額の大きな買い物なので、割引率があまり大きくなかったとしても、金額にすると、かなりの額が割引になっているケースは少なくありません。仏壇をネット上で買う発想自体がない人は多いので、盲点になりがちです。そのため、この点に着目することは、意外と大事です。

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仏壇の値引きの相場は?

仏壇はどのくらい値引きできるのでしょうか?ただし、値引きの額にとらわれていると、大事な点を見失ってしまいます。というのも、表示価格を高く設定して、大幅値引きをうたい、お得感を演出するような仏壇店も少なくないからです。 仏壇は基本的にオープン価格です。そのため、値段の付け方は仏壇店に委ねられています。この点は電化製品などと似ていますが、電化製品はある程度その価値が分かりやすいものです。それに対して、仏壇はどのくらいの価値のものかがわかりにくく、適正価格が判断しにくいものです。 そのため、仏壇の購入において、値引き額にとらわれるのはリスキーだと言えます。むしろ、大幅な値引きをしない店の方が良心的な可能性があります。値引き率にこだわらずに、アフターサービスや商品の情報開示に積極的な店など、信用できる店かどうかを見極めることが大事です。

仏壇の相場を理解しよう

仏壇の相場について調べてみました。最後までお読みいただき、ありがとうございました。仏壇の価格を決める要素を知り、その費用相場を理解しましょう。そのうえで、宗派による仏壇の違いを理解し、価格を安く抑える方法を知り、仏壇選びに備えましょう。 仏壇は大きな買い物ですので、自分が求める要素をはっきりさせ、価格を意識し、じっくりと選びましょう。そうすれば、長く付き合える、気に入った、自分にピッタリな仏壇を選べるはずです。