神棚の正しい配置とは?向き・飾り方・仏壇と同室はOKなのか解説

公開日 : 2020/11/3

更新日 : 2022/5/24

神棚の正しい配置とは?向き・飾り方・仏壇と同室はOKなのか解説のサムネイル画像

神棚は神様の依り代になるお家のような存在です。とても神聖なものなので、正しい配置や設置方法があります。神様に少しでも居心地よく過ごして頂くためには、これらを守った方が良いでしょう。向きや飾り方、お供え物なども含めてマナーやルールについても解説します。

公開日 : 2020/11/3

更新日 : 2022/5/24

目次

神棚の正しい設置方法や場所

神棚は神様がこの世で過ごすための大切な依り代です。わかりやすく言い換えれば、現世でのお家のような存在と表現できます。神様に神棚で居心地よく過ごして頂くためには、正しい設置方法や場所を知っておく必要があります。

そこで、神棚の正しい設置方法や場所について説明します。

風水における神棚の位置は東または南

神棚をどの位置に設置するか、迷う人もいるかもしれません。神棚には風水が大きく関係しており、風水で良いとされている東または南に位置する場所に設置するのが良いとされています。

 

風水における神棚の配置で東向き・南向きが良いとされているのには、それぞれ理由があります。その理由について、以下の項目で詳しく解説します。

風水の配置で東向きが良いとされている理由

風水の配置で東向きが良いとされている理由は、太陽が東から昇るからです。風水と太陽には切っても切れない深い関係があり、太陽には強いエネルギーが宿っていると考えられています。東向きに神棚を飾ることで、その強い太陽のエネルギーが神棚に宿るとされています。

 

また、太陽が昇る東向きに神棚を配置することで、太陽が昇る」から「運気が上がる」と解釈されていることも理由の1つです。神棚を東向きに飾ることで運気が上がり、良いことが起こりやすくなると考えられています。

風水の配置で南向きが良いとされている理由

風水の配置で南向きが良いとされているのは、太陽がもっとも高い位置になる方角だからです。太陽を運気になぞらえて考えられています。

 

太陽がもっとも高い位置になる南向きに神棚を配置することで、頂点を目指すことができると考えました。出世や繁栄につながるとされ、神棚を南向きに配置するのが良いとされています。

目線より高い位置

神棚は目線よりも高い位置に配置するのが良いとされています。理由は、神様は人間よりも高い位置に存在すると考えられているからです。神様にお願いごとをする際、多くの人は天を仰ぎます。それは、天に神様が存在していると考えているからです。

 

また、神様は人間を創り出した創造主という考え方もあり、人間にとって神様は親のような存在です。人間を創り出した神様の依り代である神棚を、人間の目線よりも下に配置することは失礼に当たる、と考えられています。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

人が多く集まる場所

神棚は人が多く集まる場所に設置するのが良い、という考え方もあります。その理由として、神様が人間好きだからという点が挙げられます。人間はずっと1人でいると寂しくなったり悲しくなったりします。実はそういった気持ちは神様も同じだと考えられているのです。

 

人が多く集まる場所なら、神様も寂しさや悲しさを感じることはなくなります。笑顔で楽しく過ごせる場所に神棚を配置することで神様も楽しくなり、力を貸してくださると考えられています。

キッチンや台所

神棚の中でも、荒神様をお祀りする神棚はキッチンや台所に設置するのが良いとされています。荒神様は「台所の神様」とされているからです。

 

昔から台所の神様として親しまれてきた荒神様は、不浄をとても嫌う神様としても有名です。台所には昔からかまどがあり、そこでは常に火が炊かれていました。火は不浄を祓う力があるとされていたため、荒神様を台所にお祀りしていたのです。

 

荒神様は他の神様とは違い、落ち着かない場所はあまり好きではありません。綺麗に掃除が行き届いた台所やキッチンに設置する際には、目線よりも高い位置に配置し、扉は閉めておきましょう

タブーな神棚の配置場所

神棚はどこに設置しても良いというわけではありません。神様が宿る神聖な依り代なので、配置してはいけない場所や向きがあります。ここでは、タブーな神棚の配置場所と理由についても解説しますので、参考にしてください。

北向きや西向き

神棚は、北向きや西向きに配置してはいけないとされています。この配置がタブーとされている理由は、風水が関係しています。それぞれの方角は六曜で吉兆が決められており、その六曜に当てはめた場合、東と南は吉兆・縁起が良いとされています。

 

一方、北と西は縁起が悪い方角とされています。縁起が悪い方角に向けて神棚を配置してしまうと、本来宿るはずの神様が神棚に宿らず、代わりに悪いものが憑いてしまうと考えられているため、北向きや西向きに配置してはいけないとされているのです。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

寝室

寝室は神棚の配置に向かない部屋とされています。理由は、寝室は人の出入りがほとんどなく、多くの人が集まる場所でもないからです。神様は人間が好きなので、人が多く集まる場所に神棚を設置すると喜んでくださいます。

 

反対に、人の出入りが極端に少なく、人がほとんど集まらない場所では、神様が寂しい思いをされるので不適切と考えられています。

 

寝室は眠るための部屋ですから、日中はほとんど人の出入りがありません。また、多くの人が集まる部屋とも言えません。そのような場所に神棚を設置してしまうと神様が寂しい思いをされるため、向かない部屋とされているのです。

上下を人が良く通る場所

神棚の上下を人が良く通る階段付近などの場所も、神棚の設置には向かない場所として挙げられます。理由は、神様が落ち着かないからです。神様は人間が好きですが、騒がしく忙しない場所は落ち着かず、安らぐことができません。

 

多くの人たちが集まり、ゆったりした気持ちになれる場所が好きなのです。また、2階以上の家の場合は、神棚を踏んでしまうことにならないように、神棚の上を人が通らない場所に設置しましょう。その場合は、神棚を設置する天井に「天」や「雲」と書いた紙を貼り、1番上であることを示すと良いでしょう。

神棚と仏壇は同室禁止

神棚と仏壇の同室は、基本的にはタブーです。1つの部屋に神様を同居させてしまうことは、神様に対しても仏様に対しても失礼だとされています。ただ、部屋数によっては同室になってしまうこともあるでしょう。

 

神棚と仏壇を同室に配置する場合は、向かい合わせや上下の関係になる配置は避けねばなりません。向かい合わせにすると、どちらか一方にお参りをしている際、もう一方にお尻を向けることになります。

 

また、上下に配置することは神様と仏様の優劣を表す行為になるので失礼です。同室に配置する場合は、左右にずらして設置するなど、工夫する必要があります。基本的には同室はタブーなので、できれば別々の部屋に配置しましょう。

神棚にお祀りするお札

神棚にはお札をお祀りします。お祀りするお札は、どのようなものでも良いというわけではありません。どのようなお札を神棚にお祀りするのかは、基本的には決まっています。ここではお祀りするお札の種類とその理由、さらにはお札の並べ方についても解説します。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

神棚にお祀りするお札の種類

神棚にお祀りするお札は、一般的には3種類と決められています。地域などによって異なる場合もありますが、以下に挙げる3種類を神棚に飾るとされています。1つ1つ確認していきましょう。

伊勢神宮のお札

伊勢神宮のお札は、神棚に飾るお札の中で中心的な存在に当たります。中心的なお札とされているのは、伊勢神宮が天照大神をお祀りしているからです。

 

天照大御神は、全国の神社の中心的な神様です。その中心的な存在の神様をお祀りしている伊勢神宮のお札にも天照大御神の力やご利益が宿っているとされています。そのため、伊勢神宮のお札は中心的なお札と考えられているのです。

 

伊勢神宮で頂く神棚に飾るためのお札には、「神宮大麻」または「天照皇大神宮」と書かれており、いずれかのお札を神棚に飾ります。

氏神様のお札

神棚には氏神様のお札も飾ります。氏神様とは、自分が住んでいるその土地を納める神様のことです。それぞれの土地には必ず氏神様が存在し、お祀りすることでそこに住む人たちを守ってくださいます。

信仰している神社のお札

自身が信仰している神社のお札も神棚に飾ります。尊敬していたり、頼りにしていたりする神社のお札でも問題ありません。学業成就を願って菅原神社へお参りに行く人は、菅原神社のお札を飾るなどすると良いでしょう。

お札の並べ方

神棚へのお札の並べ方には決まりがあります。通常は3枚のお札を神棚に飾るため、ここでも3枚のお札を飾る場合の並べ方を解説します。

 

真ん中にはお札の中心でもある伊勢神宮のお札を飾ります。次に向かって右側には氏神様のお札を飾ります。反対の左側には崇敬神社のお札を飾ります。通常、神棚には扉がついており、これら3枚のお札はすべて扉の中に飾るのが通例です。扉は開け放ち、光が入るようにしておきましょう。

神棚のお供え物や配置

神棚に飾るのはお札だけではありません。神棚は神様が宿る依り代のため、お供え物も必要です。具体的なお供え物の種類とその配置について解説します。

神棚のお供え物

神棚にお供えするお供え物は、以下の3種類です。特別な日には他のものもお供えすることがありますが、通常は以下に挙げる3種類を神棚にお供えします。

 

  • 米・・・白い小皿などに山形にして盛る
  • 塩・・・白い小皿に山形にして盛る
  • 水・・・水器に入れ、少しだけ蓋をずらして開けておく

 

毎月1日と15日は月次祭と呼ばれる特別な日に当たり、この日は上記の3種類以外に果物やお神酒もお供えします。また、氏神様のお祀り日や家庭での特別な日にも、ご馳走やお菓子をお供えすることがあります。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

お供え配置場所

神棚にお供え物を飾る際の配置場所はあらかじめ決まっています。配置場所が間違っていたからと言って、悪いことが起こるというわけではありません。しかし、神事として決まっていることなので、覚えておいた方が良いでしょう。

 

「米」「塩」「水」の3種類のお供え物は、すべてお札の前に配置します。置く場所がどうしてもない場合は例外ですが、通常はお札の前に置くのがルールです。

 

向かって左側の少し手前に水を置き、向かって右側の少し手前に塩を置きます。さらにその真ん中に米を置くのが通例です。また、米は水と塩よりも少し奥まったところに配置します。「米」「塩」「水」で二等辺三角形を作るように配置すると良いでしょう。

お供え物以外の神具

お供え物以外に、神具を神棚に配置する場合もあります。神棚に配置する神具は以下の通りです。

 

  • 鏡・・・神様の依り代となる
  • 榊立て・・・榊を飾るための花瓶
  • 平子・・・お神酒をお供えするための器
  • 神燈・・・神棚や神様の前を照らすためのもの

 

これらを設置するためには、大きな神棚が必要です。通常、一般家庭や事務所などに設置する神棚はこれらの神具が配置できるほど大きくありません。そのため、通常はお供え物だけを神棚に配置します。

簡易的な神棚の飾り方

神棚は通常、3枚のお札とお供え物を配置します。また、本格的なものになると神具も神棚に配置します。しかし、部屋の大きさやスペースによっては、本格的な神棚を飾ることが難しい場合もあります。 そのような場合のために、簡易的な神棚も用意されています。簡易的な神棚の場合は飾り方が本格的な神棚と少々異なります。そこで、簡易的な神棚の飾り方について解説します。

お札のみ飾る

簡易的な神棚は寝具などが売られているお店で販売しています。さまざまな大きさのものが用意されていますが、一般的な簡易版の神棚はお札のみが飾れるようになっています。3枚飾れるものや1枚のみ飾れるものなど、部屋に合わせて購入すると良いでしょう。

 

この時に迷うのが飾るお札です。2枚や1枚のお札のみを飾ることができる簡易版の神棚の場合、どのお札を飾れば良いのか迷ってしまいますよね。神棚に必ず飾るべきお札は伊勢神宮のお札です。1枚のみ飾ることができる神棚の場合は、伊勢神宮のお札のみを飾りましょう。

 

また、2枚のお札を飾ることができる神棚の場合は、伊勢神宮のお札と氏神様のお札を飾るのが通例です。崇敬神社のお札については、そのような神社がない人も一定数存在するため、飾らないことが多いのです。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

お供え物は飾らない

簡易の神棚の場合、お供え物を飾る必要はありません。お店やインターネットなどで簡易の神棚を見るとわかりますが、お供え物を飾る場所がないため、わざわざ飾る必要はないのです。

 

お供え物を飾らない代わりに、毎日こまめに掃除をすると良いでしょう。軽く埃を払い、清潔な状態を保つことで、神様は居心地よいと感じてくれます。

 

また、お供え物をしたいと思った場合は台などを神棚の下に設置して、「米」「塩」「水」をお供えすると良いでしょう。お供え物は地面などに直接置くことは失礼に当たります。必ず台を用意し、その上にお供え物を配置してください。

神棚は神社と同じ作法で拝む

神棚は家の中にある小さな神社という考え方なので、拝む際は神社に出向く時と同じ作法で構いません。「二礼二拍手一礼」が基本です。

 

具体的な作法としては、まず神棚に拝する前に手や口を清め、姿勢を正します。次に、神棚に深いお辞儀を2回行います。続けて、柏手を2回打ちます。最後に、神様に感謝したあと、深いお辞儀を1回します。

神棚は神様の依り代、正しい配置よりも清潔さが重要

神棚は神様の依り代となる神聖な存在です。神棚そのものが神具でもあります。正しく配置することも大切ですが、重要なのは清潔に保つことです。こまめに掃除をして、清潔さを保つように心掛けましょう。