神棚を交換する時期とは?処分の方法や新しい神棚の選び方について

公開日 : 2020/5/23

更新日 : 2022/6/2

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家庭や会社にある神棚は、小さな神社です。成長を見守ってくれる神様が入っています。心を込めて丁寧に掃除して大切にしている神棚は、いつ交換したら良いのでしょうか。実は、神棚には交換に適した時期があります。神棚を交換する時期や処分方法について解説します。

公開日 : 2020/5/23

更新日 : 2022/6/2

目次

神棚とは

神棚とは、神社からいただいた神札を祀る小さな神社のことです。神札を祀る棚が神棚で、神札は宮形の中に安置します。一般的に、神札には伊勢神宮の神札・氏神様の神札・崇敬している神社の3種類があります。

 

魂が宿っているのは神札であり、神棚ではありません。そのため、地域によっては棚や宮形を用いずに祀る習わしもあります。

神棚を購入するポイント

神棚を購入する際には、神札を納められるサイズのものを選ぶのがポイントです。神棚の値段は様々ですが、高価なものが良いとは限りません。神棚は自身の成長に合わせて新しくしていくものです。

 

身の丈に合ったものを選び、次に交換する際に少し大きなものを選ぶようにしましょう。神棚を大きくすることで、更なる成長や発展の思いを込めることができます。置く場所が限られていて大きい神棚を設置できない場合は、神棚の素材や造りが良いものを選びましょう。

神棚を交換する時期

神棚にはいつか交換する時期がやってきます。神道には神棚を交換する時期について特に決まりはありません。毎年交換している家もあれば、数年に1度だけ交換する家もあります。神社や地域の習わしに従うのが良いでしょう。

 

ただし、代々継承されている神棚は交換する必要はありません。修理をしながら末永く大切にしましょう。

節目の年

神棚を交換するタイミングとして目安となるのが、伊勢神宮の遷宮です。清らかな神域を維持する目的で20年に1度、お宮から神宝などすべてを新調します。神棚も同様です。

 

神棚を清潔に保つのはもちろんのこと、良きタイミングで神棚を交換することは神様の力を保つ目的も果たします。神棚の交換も、20年に1度を最長とすると良いでしょう。

 

上記の他、節目の年の5年ごとに区切って交換する考え方もあります。5年・10年・15年、厄年などにも合わせて交換します。神棚のお祓いの際、神社によっては神棚に日付を記載してくれることがあります。神棚を交換する時期の目安になるので、問い合わせてみてください。

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引越しやリフォームをした時

神棚は住まいを構えたり新築を建てたりした際に、祀ることが多いのが一般的です。商売をしている場合、開業・店舗オープン・事務所開設時などに神棚を祀ることが多いでしょう。

 

その後、引越し・リフォーム・事務所の移転・店舗拡大など、住む環境が変わる際には、神棚も新調しましょう。神様へ感謝の思いを込めて、神棚も新しく大きめのものに交換することがおすすめです。家主が代わった際も神棚を交換しましょう。

再び新たなスタートをする時

神棚には、毎日お礼の気持ちや感謝の思いをこめてお祈りをします。家族の就職・結婚・新しい家族が増えるなど、新しい出来事は次々と起こります。良い出来事をきっかけに、新しいことにチャレンジや再出発をする場合、神棚を交換しても良いとされています。

 

反対に、困難なことが続いて苦しい日々が続く際には、心機一転したいものです。その際には、神職の方に相談してみることをおすすめします。神棚を交換するタイミングや手順を教えていただけます。辛く気分が滅入る日が続くような時には、神棚の交換も考慮してください。

修理が必要になった時

代々継承されている神棚を除き、汚れたり壊れたりした神棚は交換を考えましょう。掃除の際に一部を破損したり、汚れが目立ってきたりすることもあります。壊れた状態で神様を祀るのはよくないため、早めに神棚の交換を行いましょう。

神棚を交換する手順

続いて、神棚を交換する手順についてです。

 

  1. 手や口を水できれいに清め、感謝の気持ちをこめて神棚に一礼します。机など安定した場所に布を敷き、榊立てなどの神具を置きましょう。

  2. 神札を取り出します。神札に息が直接かからないよう、白い布を加えて神札を取り出します。神札が入っていた袋があれば、一旦袋に入れます。袋がない場合は、それぞれの神札を別々にして、白い布の上に置いてください。

  3. 神棚を掃除します。いつもお守りしていただいたお礼の気持ち、感謝の気持ちをこめて丁寧に掃除してください。交換する神棚の祭儀をしてもらう場合は、神社に持参するのか、または神職に来てもらうか、事前に確認しましょう。

  4. 祭儀をしてもらう場合は、神棚はお焚き上げをします。一緒にお焚き上げが必要な古い神札がある場合、持参しても良いか確認しておいてください。神社や地域によって、古い神棚の処分方法が異なるため注意しましょう。

  5. 新しい神棚はお祓いをしてもらいましょう。お清めが済んでいる状態で販売されている神棚も多くありますが、神職にお祓いをしていただくとより丁寧です。新しい神札もいただくことができます。

神具の交換

神棚の交換は最長20年を目安とするのに対し、神具の耐用年数は短いといえます。水を入れる水玉、米や塩を入れる皿、榊を入れる榊立て、お酒をお供えする瓶子は陶器です。三宝・八足台・神境も木製なので壊れやすいものが多く、気を遣った手入れが必要です。

 

まめに神棚を掃除していても、年月が経てば汚れたり、榊を交換する際に榊立てを落として割ってしまったりすることもあるでしょう。その場合は、壊れた神具だけを交換します。

 

気を付けたいのは、榊立てです。榊立ては水を入れて使用するため、水垢などの汚れが付着することがあります。その際はきれいに洗い落とし、洗っても汚れが取れない場合は、塩素系の漂白剤を使ってみるか、交換が必要です。

 

壊れた陶器や鏡などを処分する際は、塩でお清めをしてからゴミとして出してください。雲も同様です。不燃物や割れ物などは地域で選別方法が異なります。不明な場合は、自治体に確認するようにしてください。

お神札の交換

神札は「お札」「神符」とも言われています。先祖代々、お正月に新しい神札と交換する習わしがあることをご存知でしょう。神札を交換することで、新しい力と生命をいただく美しい習慣です。

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お神札の交換時期

神札の交換時期についてですが、厳密にいうと、年末の大掃除で神棚をお掃除した後から12月28日までです。大掃除は12月13日のすす払い以降に行われます。神札の交換を避けた方が良いと言われる日は、新年の準備に不適切な「二重苦」と言われる12月29日や、「一夜飾り」と言われる12月30日と12月31日です。

 

ただし、この期間についても決まりがあるわけではありません。12月27日に仕事納めをする企業は多く、年末の30日までお仕事をされる方も多いです。31日まで仕事をすることもあるでしょう。

 

昨今の社会の流れを考えると、神札を交換する時期は1年に1回、ご家庭が新年を迎える時に行うのが良いといえます。地域によっては、違う時期に交換をすることもありますし、大切なのは気持ちです。日頃のお礼と感謝の気持ちをこめて、神札を交換しましょう。

交換後のお神札を処分するには

新しい神札に対して、交換後の神札は古札と呼ばれます。古札は、お世話になったお守りなどと一緒に神社でお焚き上げをします。お焚き上げは、1月15日の小正月に行われる「どんど焼き」や「左義長」で行います。

 

神社によっては、お焚き上げを受け付けていない場合もあるので、事前に問い合わせましょう。お焚き上げをしていない場合は、個人で処分しなければなりません。古札を塩で清めてから半紙などで包み、自治体の分別に合わせてゴミとして出します。

喪中の対応

喪中は故人を偲び祀る時期です、神事やお祝い事はできないため、喪が明けるまでは神棚の前面を白紙(半紙など)で覆ってください。喪が明けた後は、家を清めて神事を平常通りに行え、お祝い事や祭り事に参加できます。

 

また、忌中と年末年始が重なった場合、神社への参拝は控えましょう。忌が明けてから神札を交換します。忌中は親や子、配偶者の場合で最長50日間です。

神棚の処分方法と費用

神棚を交換した後、古い神棚を処分するにはどうしたら良いでしょうか。また、事情によって神棚を置けなくなったり、故人の遺品整理のため処分が必要になったりすることもあります。いずれにしろ、まずは神札を感謝の心をこめて掃除します。

 

神道には神棚の処分方法について決まっていません。一般的には、玉串料を収め神社でお祓いし、御霊を抜いてお焚き上げをしてもらう方法です。神札も同様に、神社で定めたお焚き上げに合わせて納めることもできます。

 

神社や地域によっては、必ずしも神棚のお焚き上げが推奨されるわけではありません。ただし、神札はいただいた神社に納めてお焚き上げをします。遠方の場合は、近くの神社でお焚き上げをしてもらえるかどうか、問い合わせをしてみましょう。

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神社で祈祷してもらう

神棚を処分する際、神社で祈祷してもらう場合は、お焚き上げも行います。「報賽」(ほうさい)と呼ばれる感謝の祈祷で、神職によって行われます。費用は玉串料といい、神社によって様々です。数千円から1万円前後が相場でしょう。

 

処分する神棚の大きさ、祈祷は個別にするのか立ち会うのかなど祭事の内容によって費用は変わります。自宅で行うのか、神棚を持参して行うのか、日時などは事前に社務所や祈祷受付所で相談してみてください。

 

神社によっては、神棚と神具の全てをお焚き上げするかどうかが異なります。陶器・ガラス・鏡などの不燃物は受け付けていない場合があり、その際はガラスなどを外しておきましょう。

 

お焚き上げしない部分については、処分方法についても確認しておましょう。祈祷の当日、神社へ神棚を運ぶ場合は大きな布で包んで丁寧に運びましょう。神札は白紙(半紙)に包み、玉串料は熨斗袋で納めるのがマナーです。

御神札を神社へ返納してお焚き上げをしてもらう

神棚の祈祷をせずお焚き上げする場合、神札を先に神社へ返納します。この場合、費用はかかりません。神札は神社に設置されている「お札返納所」に返納し、お焚き上げに合わせて神棚を持参してください。

 

「お札返納所」は年末年始のみ設置されていたり、境内に常設されていたりします。お焚き上げも年末年始のみや、年に数回行うなど、神社によって異りますので、事前に問い合わせておきましょう。

自治体のごみ回収に合わせて出す

神社や地域によっては、神棚は自治体のごみ回収に合わせて処分しても良いとされています。ただし、神札は神社へ返納をしてお焚き上げをしてもらった方がいいでしょう。費用は神棚を粗大ゴミとして処分する場合のみ発生します。

 

例えば、千葉県松戸市では神棚が木製であれば「燃やせるごみ」ですが、プラスチック製の場合は「不燃ごみ」扱いになります。指定のゴミ袋に入らない神棚は「粗大ごみ」の部類に入るため、料金が発生します。

 

また、指定のゴミ袋に入る神棚は「不燃ごみ」、指定のゴミ袋に入っても入らなくても「粗大ゴミ」として扱うなど、自治体により様々です。クリーンセンターに持ち込めば処分が可能な場合もあれば、ゴミとして受け付けしてない自治体もあります。

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専門業社に依頼する

神棚を処分する際に、「神棚を神社に運べない」「時間がなかなかとれない」「急いでいる」など、自分で処分することが難しい場合は専門業社に依頼することを検討してみましょう。費用は2万円前後が相場です。

 

専門業者は、神札の返納からお焚き上げまでを代行してくれます。祈祷のサービスがある場合もありますので、希望を伝えて相談してみましょう。

遺品整理の場合

遺品整理として神棚の処分が必要な場合は、遺品整理業社に依頼する方法があります。この場合の費用は、故人の遺品整理として依頼するため無料である場合がほとんどです。

 

遺品整理業社による処分は、神社を調べて問い合わせるなどの手間が減り、便利です。無料であることに不安を感じる方もいますが、「合同供養」という正式な儀式を行っています。申し込みや相談の際に、確認しておきましょう。

神様にお礼と感謝の気持ちを込めて

神棚は、日々の暮らしを守ってくれる小さな神社です。神様にお礼を伝えるのはもちろんのこと、日頃から感謝の気持ちをこめて掃除をし、丁寧に扱いましょう。これからも見守ってもらい、成長していく関係を大切にしたいものです。

 

入学・就職・結婚・事業など、人生には様々なイベントが起こります。神棚は古くなった・傷んだ際に交換するだけでなく、人生の転機にあわせて交換することもできます。それに合わせて神棚を大きくしたり、高価な素材のものを選んだりと、少しずつ神棚も良い住まいになっていくのも楽しみです。

 

古くなった神棚はお礼と感謝の気持ちをこめて掃除をし、住いの地域や習わしに合わせて処分しましょう。成長を見守ってくれたお礼を丁寧にきちんと伝えてください。