浄土真宗の仏壇の飾り方を解説!仏壇の置き方や選び方も紹介

公開日 : 2020/4/25

更新日 : 2020/9/9

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浄土真宗の仏壇には位牌や遺影は飾らず、中央に阿弥陀如来をお祀りします。そのほかにも浄土真宗の仏壇には飾り方や飾る仏具に細かな決まりがあります。以下では浄土真宗における仏壇の意味や飾り方について解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

公開日 : 2020/4/25

更新日 : 2020/9/9

目次

浄土真宗とは

浄土真宗とは鎌倉時代に親鸞によって開かれた仏教の教えの1つです。浄土真宗は教義によって10の宗派に別れ、そのうちの本願寺派を浄土真宗、そのほかの9の宗派を真宗と分けて呼びますが、総称して浄土真宗とされる場合もあります。

 

浄土真宗では阿弥陀如来を本尊としています。阿弥陀如来は生きとし生けるものすべてを見守っており、その名まえを念仏として唱えることで、人は誰でも死後、極楽浄土に行けるとされています。そのため浄土真宗では、なによりも念仏を唱えることが大切とされています。

浄土真宗の仏壇の意味

浄土真宗では、仏壇は本尊をまつるために安置します。仏壇は阿弥陀如来がいらっしゃる世界である「極楽浄土をあらわしたもの」と考えられていて、ほかの仏教宗派が仏壇を「故人を祀るためのもの」としている点と大きく異なります。

 

また、浄土真宗の仏壇は他の宗派より装飾的なことも特徴的です。浄土真宗では仏壇を飾ることを荘厳と呼び、荘厳は阿弥陀如来をたたえるために行います。

遺影や位牌について

浄土真宗の仏壇では、遺影や位牌などは飾りません。仏壇の中央には阿弥陀如来の本尊を安置し、その周囲に荘厳の決まりに従って脇侍や仏具を配します。位牌とは故人の魂が宿るものであり、浄土真宗においては人は死後、すぐに浄土に行くと考えられるため、位牌は必要ないとされています。

浄土真宗の仏壇の選び方

浄土真宗の仏壇と言えば金仏壇というイメージが強いですが、浄土真宗では仏壇についてとくにこれといった決まりはありません。家の間取りや本尊の大きさ、ほかの家具との調和を考えて、自分に最適なスタイルの仏壇を選択するとよいでしょう。

金仏壇

金仏壇とは、白木に漆を塗り、内側に金箔を施した豪華な仏壇です。そのほかに蒔絵や彫刻などの装飾が施されたものが多く、華麗で技巧的な印象を与えます。この華麗さは、「浄土三部経」にある阿弥陀如来の荘厳な世界を表すためのものです。金仏壇は浄土真宗でよく推奨されますが、ほかの仏教宗派の仏壇にも用いられます。

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唐木仏壇

唐木仏壇は金仏壇と並び、最も多く利用されている仏壇の1種です。金仏壇が内側に金箔などを施して華麗さを誇るのに対し、唐木仏壇は黒檀や紫檀の木目や色を生かした落ち着いたたたずまいの仏壇です。伝統的な仏壇をお探しの方におすすめです。

モダン仏壇

モダン仏壇は日本の都会型の住宅にあうように設計された仏壇で、最近は仏壇の主流になりつつあります。伝統的な欄間彫刻や宮殿を排し、一見家具のように見えるスタイリッシュなデザインのものが多くあります。ガラスを使用したものや、純白のものも登場しており、自宅のインテリアにあわせて選ぶことができる点が魅力です。

上置き仏壇

上置き仏壇とは棚やタンスの上などに取り付ける仏壇です。伝統的な仏壇が台座付きの据え置きタイプであるのに対し、上置き仏壇は場所を選ばずに安置することができる点が魅力です。上置きタイプには金仏壇や唐木仏壇、モダン仏壇などさまざまなスタイルの仏壇があります。

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ミニ仏壇

名前の通り、コンパクトなサイズの仏壇です。マンションやアパートといった、仏壇の安置場所が限られる住宅にとくにおすすめです。ミニ仏壇の多くが棚やタンスの上に安置する上置きタイプですが、中には中サイズ程度の台座付きの仏壇もあります。金仏壇や唐木仏壇、モダン仏壇など、さまざまなデザインのものが発売されています。

浄土真宗の仏壇の置き方

古くから仏壇は東向きに安置するのがいいと言われてきました。これは阿弥陀如来がいらっしゃる浄土は西にあることに由来しています。仏壇を東向きに安置すると、仏壇にお参りする人はいつも西方浄土にむかって礼拝することになります。このため、昔ながらの日本住宅では東向きに仏間が設けてあることがほとんどでした。

 

しかし、仏壇の向きや場所に厳密な決まりはなく仏壇を安置する場所や向きは住宅事情に合わせるのがよいとされています。可能ならば家の中心近くなどの、家族が日常的に手を合わせやすい場所がよいでしょう。

 

ただし、神棚がある場合は双方が向かいあわないように置くのが無難です。これは一方に礼拝するとき、もう一方にはお尻を向けてしまうためです。また仏壇の上に神棚を設けるのも避けましょう。

浄土真宗の仏壇の飾り方

浄土真宗の仏壇は荘厳に従い、飾るものや飾り方がパターン化しています。以下に主だった飾り物や飾り方をご紹介します。

本尊と脇侍

まず仏壇の中央には本尊である阿弥陀仏を安置します。阿弥陀仏は本山でお受けするのが正式ですが、最近は仏具店で絵姿を求める家庭も多くあります。本尊の両脇には脇侍として絵を掛けます。脇侍は右側に親鸞聖人の御影を掛けた場合は左側に日蓮上人の御影を飾ります。右側に十字名號を掛け、左側に九字名號を掛ける場合もあります。

三具足・五具足

仏壇の基本的な祀り方に必須なのが、三具足です。三具足とはすなわち、香炉・燭台・花立です。燭台と花立をそれぞれ一対ずつ飾る場合は五具足と呼びます。三具足は本尊より一段低い場所に飾りますが、中央が香炉、向かって左側が花立、向かって右側が燭台です。五具足の場合は中心から順に香炉、燭台、花立を対で飾ります。

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法名軸と過去帳

さらに下の段には法名軸と過去帳を飾ります。法名軸と過去帳はいわゆる遺影や位牌にあたり、故人の法名や生年月日、続柄などが記してあります。過去帳は見台という台に据えるのが一般的です。

仏飯器

仏飯器は本尊と脇侍に仏飯をお供えするための台座付きの器です。浄土真宗では黒系の仏飯器を用いることが多く、ご飯は蓮の花の形のように盛り付けます。

そのほかの仏具

仏壇には以上の仏具のほかに、おりんや打ち敷き、六角供花を飾ります。おりんは念仏を唱えるときの最初と最後に鳴らし、仏壇の最下段に飾ります打ち敷きは仏壇の中に敷くもので、浄土真宗では三角形のものを用います。六角供花は蓮の花の形をした器で、お盆やお彼岸の際に、穀物をお供えするために用います。

浄土真宗の仏壇のお供えの仕方

浄土真宗ではほかの仏教宗派と異なり、仏壇にお水はお供えしません。お水は故人の渇きをいやすためにお供えするものですが、浄土真宗では人は死後、極楽浄土に行き、渇きとは無縁だと考えられているためです。浄土真宗では仏壇に毎日仏飯をお供えします。できれば毎朝、炊き立てのご飯を仏飯器にもってお供えしましょう。

 

そのほかに、お花や故人が好きだったお菓子などをお供えします。また、浄土真宗では線香は立てずに香炉に寝かせてお供えします。線香の火がついているほうが、向かって左側に来るように寝かせましょう。

毎日手を合わせよう

浄土真宗の仏壇は故人ではなく阿弥陀仏を祀るための祭壇です。阿弥陀如来はご先祖様の魂を極楽浄土に導いてくださる仏さまですので、毎日手を合わせることが故人への供養にもつながります。ぜひ感謝の心をもって、日ごろから仏壇にお参りしてください。