正月前に把握しておきたい!仏壇に供えるお供え物と仏花のポイント

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2020/9/8

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正月を迎えるにあたっては、家中に正月飾りを置いて華やかな正月を迎えたいものです。仏壇についても同様で、可能な限り綺麗に整えて正月を迎えるようにします。今回は、正月の前に準備しておきたい仏壇のお供え物と仏花等のポイントを紹介します。

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2020/9/8

目次

お正月を迎える前に仏壇を綺麗にする

正月といえば、玄関などに飾る正月飾りを思い浮かべますが、気持ちよく新年を迎えるにあたって仏壇にお手入れをされる方は多くいます。

 

まずは、手入れの前に大掃除を徹底して行います。28~29日に大掃除、30日に餅つきや正月飾りなどのイベントを考えると、27日までに仏壇の手入れは終わらせるのがベストです。

 

木で作られている仏壇は湿気に弱い面があるため、大掃除を実施する時はカラッと晴れた日に行うと良いでしょう。

仏壇本体の掃除

仏壇には繊細な彫刻がされており、傷つきやすい面があります。家庭用の掃除用品でも問題ありませんが、こだわるなら「仏壇専用」の掃除用品を購入しましょう。量販店では売っていないこともありますが、仏具の専門店なら購入できます。

 

また、人が手を触れることで木の部分に湿気が移ったり、金属の部分に指紋が残ったりすることが考えられます。掃除をする際にゴム手袋をしておくだけで、このような問題を起こさずに掃除できるでしょう。

 

順序としては「ハケでホコリを落とす」→「布で拭く」→「油や煙の汚れを取り除く」という順番がおすすめです。仏壇はろうそくや線香を使うため、思った以上に油や煙で汚れています。仏壇専用のクリームなどを使って手入れをしましょう。

金仏壇の掃除

金仏壇は、漆の部分と金箔の部分に分かれることが特徴です。通常の仏壇以上に繊細なため、特に金箔の部分には絶対に触らないように注意が必要です。錆びることは少ないものの、不用意に触ることで変色や剥がれの原因になります。

 

金箔の部分は、ホコリを軽く払う程度で済ませます。漆の部分も水分を嫌うため、水拭きはせず、乾拭きで軽く汚れを落とします。

仏花は正月用に華やかにして良い

仏壇の掃除を済ませたら、供花を飾ります。普段の花よりも、グレードを上げて華やかに飾り付けると良いでしょう。例えば、門松を供花の代わりに飾る家庭もあります。長寿の願いがこもった正月飾りのため、花と取り換えても失礼ということはありません。

 

そのほか、梅や南天が正月飾りとして適しています。

 

ただし、喪中の場合は華やかな供花は避けるべきです。故人を偲び、質素に生きる気持ちを表すためにも通常の仏花で過ごすのが適当です。

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造花でも問題ない

正月使用の華やかな供花は魅力的ですが、用意するのがなかなか大変です。生花は値段が高いこともあり、金銭的にも手間の面でも用意するのが難しい人もいるでしょう。

 

そのようなときは、造花であっても問題ありません。水替えの手間もなく、湿気を苦手とする仏壇にとってもメリットがあります。特に冷暖房で花が枯れやすい時期は、活用することで手間を大きく減らすことが可能です。

 

ただし、お盆や命日など、仏教行事として大切な日には面倒がらずに生花を用意するべきです。

 

 

お供え物の基本「五供」とは

葬儀も終わって供花の準備もできたら、正月専用のお供え物を考えていきましょう。ただし、その前に基本となる「五供」について再確認が必要です。

 

「五供」とは、仏壇に供える基本となる「香」「花」「灯明」「水」「飲食」の5セットのことです。これを疎かにして正月用のお供えをしても、本来の「供養」という目的からはけ離れた仏壇になってしまうでしょう。

 

ここでは、基本の五供の紹介を確認しておきましょう。

 

 

「香」とは、線香のことです。線香の煙が部屋中に充満することが「平等かつ差別のない仏様の慈悲」を表すとされています。

 

また、仏壇に手を合わせる人の心身を清めるともいわれています。

「花」は、先ほど紹介した供花・仏花のことです。美しい姿は「美しく澄んだ心でお参りをすること」を表します。また、「香」と同じく仏様の慈悲の心を表現しているため、仏壇の正面を向けて備えるのが基本です。

 

 

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灯明

「灯明」はろうそくの火のことであり、「仏様のいる場所を明るく照らす」という意味があります。そのほかにも、「仏様の慈悲の心で手を合わせる人の煩悩を照らす」「心に安らぎを与える」など多くの意味があるのです。

 

通常の白いろうそくでもいいのですが、正月に飾るのであれば縁起の良い松竹梅等の絵がついた特別な商品を用意しても良いでしょう。

「水」は文字通りコップに注いだ水のことです。清らかな水を供えることで、「我々の心が洗われる」といった意味があります。本当の意味合いからいけば天然の湧水が望ましいですが、普段なら水道水で問題ありません。

 

正月やお盆のような特別な行事の時だけは、天然の水を用意すると良いでしょう。とはいえ湧水を求めるのは大変ですから、スーパーで市販の天然水を買うことをおすすめします。

 

また、水の代わりにお茶をお供えする家庭もあります。

飲食

「飲食」は、普段食べている食事を仏壇にお供えすることを指します。特別なものでなくとも、白いご飯を用意すれば十分です。そのほか、故人の好物だったものがあれば、お供えするといいでしょう。

 

お供えして手を合わせたら、すぐに下げて自分たちで食べてしまうのが基本的なマナーです。長く仏壇において傷んでしまうことは望ましくありません。

宗派によって五供が異なることもある

五供は仏教の基本的な考え方ですが、宗派によっては供えるものが違うことがあります。親戚の家でお供えをする時など、宗派の違いを知らないと失礼になることもあるのです。

 

例えば曹洞宗では「線香」「花」「ろうそく」「水」「ご霊前」「花」「果物」「故人が好きだったもの」が五供に該当するものです。また「真言宗」の場合は、お供えする際に「お箸をあわせて供える」という文化があります。

正月の仏壇飾り

掃除・五供の準備が終わったら、最後に正月特有のお飾りを配置していきます。まずは「打敷」と呼ばれる三角形の内式を五具足(香炉・燭台・花立)の下に敷きます。その後、「仏前」と呼ばれる精進料理をお供えするのです。

 

供える精進料理は、「三厭五薫(肉・鳥・魚・ねぎ・玉ねぎ・ニンニク・ラッキョウ・にら)」を使わずに用意する必要があります。

 

最初から作るのは非常に手間がかかるため、「おせち料理」の中からチョイスしてお供えしするのがおすすめです。最後に残ったスペースに、「鏡餅」を供えれば正月用の仏壇が完成します。

正月の仏壇のお供えまとめ

今回は、「正月の仏壇飾りの前の準備」と「お供えするものや供花の種類」について解説しました。正月前は忙しい時期ですが、この時期に手入れをすると華やかな印象の仏壇に早変わりします。

 

故人の喜ぶ顔を思い浮かべながら、できる限り華やかな仏壇に仕立ててあげて下さい。