通夜・葬式での持ち物とマナー|必要な持ち物を細かく解説
公開日 : 2021/3/6
更新日 : 2021/3/6
通夜や葬式に参列をする際、持ち物は何を持って行けば良いのかと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。今回こちらでは、通夜や葬式に参列する際の持ち物や、そのマナー、喪主や遺族・親族など立場によって異なる持ち物について細かく解説します。
公開日 : 2021/3/6
更新日 : 2021/3/6
目次
葬式マナーにも関係する「持ち物」
通夜や葬式に参列する際、喪服などの服装についてはマナーに沿うように気を配って準備が整い、いざというときのために備えが出来ているという人は多いのではないでしょうか。
しかし、通夜や葬儀に参列する際に必要となる「持ち物」については準備出来ているでしょうか。喪服は準備したけれど、持ち物まではまだ準備が出来ていないという人も多いものです。また、持ち物として何を持って行けば良いのか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回こちらでは、通夜や葬式に参列する際の持ち物についてマナーも交えて詳しく解説します。
必要な持ち物はチェックリストを作って準備を
いざというときに備えて、通夜や葬式に参列する際に必要な持ち物についてマナーを踏まえて解説します。必要な持ち物は、チェックリストを作って準備をしておくと安心です。
必要な持ち物
まずは、通夜や葬式に参列する際に必要な持ち物について解説します。最低限、ここで紹介するものは持ち物として準備しておきましょう。
香典
香典は、通夜や葬式に参列する際には必要な持ち物の筆頭です。香典は、宗教や宗派によって香典袋の種類や表書きが異なり、故人との関係性によって金額が異なります。香典袋の種類や表書き、包む金額も葬儀のマナーの一つです。しっかりと確認して準備しましょう。
また、準備の段階だけでなく、受付で香典を渡す際にもマナーがあります。いざというときに慌てずに済むよう受付での香典の渡し方などのマナーについても事前に確認しておきましょう。
袱紗
袱紗は、香典を包む布のことであり、香典を袱紗で包むことはマナーの一つです。香典を袱紗で包むことで、香典袋に汚れがつくことを防ぎ水引の形が壊れることを防ぎます。袱紗は香典袋と一緒に前もって準備しておきましょう。
家族でまたは、夫婦で共有して使える1つの袱紗を準備するのであれば、シンプルなデザインの紫色の袱紗を一つ準備しておくことをおすすめします。なぜなら、紫色の袱紗であれば男女兼用で使用できるからです。
男性が使用する場合は、胸ポケットに納まるサイズの袱紗が良いでしょう。なぜなら、男性はバッグを持たずに通夜や葬式に参列する場合が多いからです。
数珠
仏式で行われる通夜や葬式であれば、数珠は欠かせない持ち物です。故人が自分と同じ宗派だと分かっている場合は、本式の数珠を持って行くと良いでしょう。もちろん、宗派を問わず使える略式数珠でも構いません。
仏式以外の神式やキリスト教式に参列する場合は、数珠は持って行く必要はありません。
ハンカチ
通夜や葬式で使用するハンカチは、白か黒が一般的です。柄は無地のものが好ましいですが、目立たないワンポイントの刺繍や、控えめなレースがあしらわれたタイプのハンカチでも良いでしょう。
汗をかきやすい人は、汗を拭くためにタオルハンカチなどの厚手のハンカチを通常のハンカチとは別に持ち物に追加しておくと良いでしょう。
財布
普段使用している財布は、使いやすさを重視して選んでいる人が多いのではないでしょうか。通夜や葬式に参列する際の財布は、荷物にならないように必要な分だけのお金が入れられるコンパクトな財布が良いでしょう。
通夜や葬儀の場では、不特定多数の人が出入りをします。そのような場では、防犯面も考慮して、必要以上のお金やカード類は通夜や葬式には持って行かない方が良いでしょう。
場合に応じて必要な持ち物
次に、通夜や葬式に参列する際は常にというわけでありませんが、場合に応じては必要である持ち物について解説します。
傘(折りたたみ傘)
通夜や葬式に向かう際、すでに雨や雪が降っているのであれば傘を持って出かけるため雨や雪に濡れることはありません。しかし、天気が変わりやすい季節や、天気予報で雨や雪が降りそうなのであれば傘を持ち物に追加して、もしものときに備えておきましょう。
雨や雪が降ったときのための持ち物として傘を持って行くのであれば、たためばコンパクトになる折りたたみ傘が便利です。荷物になると思いがちな傘ですが、近頃の折りたたみ傘は、軽量でコンパクトです。
また、晴雨兼用の傘であれば、雨天のときだけでなく日差しが強い夏場でも使用できます。傘の色は、黒やグレー、紺などが良いでしょう。
名刺
仕事の関係者として通夜や葬式に参列する際には、名刺を持ち物に追加しましょう。会社の代表者として参列する場合は、受付で名刺も一緒に渡しましょう。また、上司の代理として通夜や葬式に参列する場合は、自分の名刺だけでなく上司の名刺も一緒に渡しましょう。
あると便利な持ち物
ここからは、結婚式よりも参列する機会が多いと言われる通夜や葬式の持ち物の準備として、あると便利な持ち物を解説します。
サブバッグ
通夜や葬式に参列する際には、持ち物は最小限にすることがマナーです。しかし、喪服に合わせるメインのバッグというのは小さなデザインが多く、持ち物のすべてが納まりきらずに困っているという人も多いのではないでしょうか。そのようなときは、サブバッグがあると便利です。
サブバッグを選ぶ際に大切なことは、メインのバッグを選ぶときと同じようにシンプルなデザインで黒い布製のものであることです。サブバッグが薄手の素材で折りたためるタイプであれば、使わないときはメインのバッグに入れて持ち運ぶことも可能です。
服装に合わせて持ちたい持ち物
通夜や葬式に参列する際、服装に合わせて持ちたい持ち物を解説します。季節によって服装は変わりますが、基本的には喪服で参列します。喪服に合わせた持ち物選びをすることが大切です。
扇子
扇子は、夏場の暑い時期はもちろんですが、大勢の人が集まる場所では熱気で温度が上がることもあります。そのような場合に扇子があればさりげなく扇ぐことができるため、持ち物に加えておくと便利です。喪服という服装に合わせて、扇子の色は黒が良いでしょう。
コート
冬の通夜や葬式には、コートが必要です。通夜や葬式は会場内で執り行われた場合でも、出棺の際などには室外に出る場合があります。コートは、黒や濃いグレーでシンプルなデザインものが良いでしょう。
マフラーや手袋などの防寒具も、コートと同じように黒や濃いグレーでシンプルなものにしましょう。コートやマフラーなどの防寒着を着用して葬儀場に到着した場合、受付をする前にこれらを脱ぐことはマナーと言えます。
女性に関係する持ち物
ここからは、女性に関係する持ち物について解説します。どの持ち物も女性ならではの持ち物です。
替えのストッキング
女性は、喪服には黒いストッキングを合わせることがマナーです。しかし、ストッキングは伝線しやすく、また黒という色はその伝線が目立ちやすいという難点があります。そのような時に備えて、替えのストッキングは持ち物に加えておくと安心です。
葬儀場によっては、販売している場合もあります。
「伝線しやすいのはいつもつま先の部分だから大丈夫」と思っている人も多いのではないでしょうか。しかし、葬儀場によっては靴を脱ぐ場所もあるため注意しましょう。
化粧直しセット
涙が流れてメイクが崩れてしまったときのために、化粧直しセットを持ち物に追加しておくと安心です。ただし、メインバッグに入る程度にアイテムは厳選しましょう。普段、持ち歩いているメイクポーチではアイテムが多いです。
例えば、通夜や葬式に参列する際、メイクはナチュラルが基本です。そのため、メイクが崩れると言ってもそれほど大きく崩れることはないでしょう。目元や頬のメイクが直せる化粧直しセットで十分です。
手袋
女性にとってネイルはファションの一部とも言えるため、ネイルサロンなどでネイルの施術を受けている人も多いのではないでしょうか。通常のネイルであれば除光液で簡単に落とせますが、仕上がりがきれいだと人気のあるジェルネイルはすぐに落とせるものではありません。
なぜなら、ジェルネイルはUVライトを使ってゲル状の樹脂を硬化させて爪の上にコーティングしているため、一般的にはネイルサロンで落としてもらわなければなりません。通夜や葬儀の前にネイルサロンに行けるのならば良いのですが、行けない場合は手袋をおすすめします。
もちろん、防寒用の手袋ではなく葬儀用の手袋をおすすめします。素材は、レースや綿、ナイロンのものがあります。指先をしっかりと隠すことのできる素材はナイロンです。革の手袋は、殺生を連想させるため避けなければなりません。
エプロン
通夜や葬儀に参列する際に、どうしてエプロンが必要なのかと疑問に思う人も多いのではないでしょうか。近頃は、葬儀場で通夜や葬儀が行われることが多く手伝いが必要な場合は少ないですが、自宅で通夜や葬式が行われる場合は手伝いが必要な場合があります。
女性が通夜や葬式のお手伝いをする場合、お茶出しや食事の準備、配膳などのお手伝いをします。その際に身につけるエプロンを持ち物に加えておくと良いでしょう。エプロンは、白か黒の無地のもので、割烹着でも大丈夫です。
地域によっては、地域での習わしがあり、エプロンなのか割烹着なのかが決められていたり、白なのか黒なのかが決められていたりすることもあるので、確認しておきましょう。また、動きやすい服装を準備しておくのも良いでしょう。
喪主や遺族・親族の持ち物
喪主や遺族、親族の持ち物も、喪主は香典が不要ですが、その他は基本的に変わりません。ここからは、基本的な持ち物に加えて持っておくと便利な持ち物を解説します。
お金などを入れる貴重品袋
葬儀場で通夜や葬式をする際には、葬儀場が決まった袋を準備しており、それを貴重品袋として使う場合もあります。しかし、必ずしも葬儀場で準備されているとは限らないため、トラブルを防止するためにも貴重品袋を持ち物に加えておくと安心です。
貴重品袋は、財布などの貴重品や、参列者から受け取った香典を入れて保管するために使用します。貴重品袋はとても便利ではありますが、必要以上のお金は貴重品に入れるのではなく、葬儀場に持ち込まないようにしましょう。
通夜や葬儀当日に、支払などのための大金が必要となることはそうはありません。なぜなら、葬儀社へ通夜や葬式をお願いした場合、当日に葬儀代を請求されることはないからです。
風呂敷
喪主や遺族・親族は、通夜や葬式の際には何かと荷物が増えやすいと言えます。サブバッグももちろん便利ではありますが、それとは別に大きいサイズの風呂敷があると荷物の形にも柔軟に対応が出来ます。風呂敷はたたんでおけばかさばらないため、数枚を準備しておくと便利です。
風呂敷をより活用するためには、風呂敷の包み方のアレンジを確認しておくと良いでしょう。
着替え
喪主や遺族・親族の場合、通夜の後に寝ずの番をする場合があります。そのため、着替えはあると便利な持ち物です。翌日も喪服を着用する必要があるため、喪服にシワをつけないためにも通夜振るまいが終わり弔問客が帰った後は、着替えるようにしましょう。
着替えは、リラックスできる恰好が良いですが、あまり派手な恰好は避けるようにしましょう。
メモ帳とペン
喪主や遺族・親族は、葬儀に関する打ち合わせをする場合もあるため、メモ帳とペンを持ち物に加えておくと安心です。葬儀場などの場合は、スタッフに声を掛ければ借りることも出来ますが、いつどこでメモを取ることになっても大丈夫なように、準備しておきましょう。
軽食
通夜の後には、通夜振るまいなどが行われますが、喪主や遺族・親族は、参列してくださった方々への挨拶に追われて、食べられない場合も多いです。そのため、軽食を準備すると良いでしょう。寝ずの番をする際にも、何か簡単に口にできる食べ物を準備しておくと良いでしょう。
注意したい持ち物
持ち物の中には、注意が必要なものがあります。注意を怠れば、マナー違反になるため気をつけましょう。
境内電話や腕時計
携帯電話や腕時計など、音が鳴る持ち物は注意が必要です。通夜や葬式の最中に音が鳴ると、厳粛な雰囲気を壊してしまい故人に対しても遺族に対しても失礼です。葬儀場に入る前に必ずマナーモードになっているかを確認しましょう。
携帯電話のマナーモードには、種類があります。マナーモードの種類の1つであるバイブレーションは、音は鳴りませんが振動します。静かな通夜や葬式の場では、想像以上に携帯電話の振動は会場内に響き渡るものです。そのため、振動もしないサイレント(無音)に設定しましょう。
携帯電話のマナーモードの設定が分からない場合は、会場に入る前に電源を切るようにしましょう。
いざというときに備えて持ち物は事前に準備
通夜や葬式は突然の場合は多く、事前の準備を怠っていると慌ててしまいます。そのようなことにならないためにも、いざというときに備えてマナーに沿った持ち物を事前に準備しておきましょう。
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