仏壇にお供えするお菓子は何がいい?お供え物のマナーや選び方を解説

公開日 : 2021/2/18

更新日 : 2021/2/18

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四十九日や一周忌などの法事の際、お菓子を仏壇や祭壇にお供えします。しかし、いざお供え用のお菓子を選ぶ際、どのようなお菓子にすればいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、お供えするお菓子についてのマナーや選び方を解説します。

公開日 : 2021/2/18

更新日 : 2021/2/18

目次

五供としてお菓子をお供え

「仏壇に何をお供えしようか」と考えた際に思い浮かぶのは「お菓子」ではないでしょうか。毎日のお供えとしてのお菓子は親族が準備しますが、四十九日や一周忌などの法事に参加する際には、お供えとしてお菓子を持参する人も多いものです。

 

仏教では、宗派によって違いはありますが仏様にお供えする基本的なお供え物のことを総称して「五供」と呼びます。香、花、灯明、水、飲食の5つが、五供です。大切な仏様やご先祖様、故人へのお供え物は失礼のないようにしたいと考える人は多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、この五供の中の一つである「飲食」、その中でも持参品として選ぶことも多い「お菓子」についてのマナーや選び方を詳しく解説します。

お供えのお菓子のマナー

お供えのお菓子には、親族が準備する場合であっても、法事などに呼ばれた側が持参する場合であっても共通するマナーがあります。ここからは、お供えのお菓子のマナーについて解説します。

生もの

肉や魚などの生ものは、殺生が連想されることからお供えとしてはふさわしくないと避けれています。もちろん、殺生が連想されるわけではない生クリームなどが用いられているケーキや練り切りなどの生菓子も、お供えには向いていないので避けましょう

 

ただし、故人が好きだったものがケーキだったという理由でどうしてもケーキをお供えしたいということもあるでしょう。その場合は、仏壇に向かって手を合わせる間だけお供えをして、その後すぐに下ろしいただくと良いでしょう。

匂いがきついもの

故人が食べられるのは「匂い」だけという考え方もあり、五供の「香」にあたる線香をあげて供養します。線香を選ぶ際には、できるだけ良い香りの香をお供えする人が多いでしょう。そのため、お供えする飲食に関しては匂いがきついものは避けましょう

 

お供えするお菓子は個包装されていることで、匂いはほぼしないものがほとんどです。しかし、お供えする前に匂いがきつい材料が使われていないかなどを念のため確認しておくと良いでしょう。

お供え用お菓子のポイント

お供え用のお菓子を選ぶ際には、常温保存できるもの、日持ちがするもの、個包装になっているもの、詰め合わせのものであることがポイントです。ここからは、それぞれについて解説します。

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常温保存できるもの

仏壇や祭壇にお供えするお菓子は、常温で保存できるものを選ぶのが良いでしょう。冷蔵や冷凍が必要なお菓子は、常温の状態ではすぐに傷んでしまうためお供えに不向きです。

 

常温保存ができるお供え物となると、お菓子は最適だと言えます。例えば、和菓子であれば饅頭や羊羹、落雁、煎餅がおすすめです。また、洋菓子であれば、クッキーやマドレーヌなどの焼き菓子、ゼリーなどが常温保存ができるのでおすすめです。

日持ちがするもの

法事などでお菓子をお供えした際は、すぐにお下がりとして下ろす場合が多いですが、普段お供えするお菓子は、すぐに下ろさずしばらくお供えしたままの状態の場合も多いです。そのため、いざ食べようと思った際に賞味期限が切れて食べられなかったということになりかねません。

 

そのような事態を避けるために、日持ちがする賞味期限が長いお菓子をお供え物として選びましょう。また、お供えをする前にも賞味期限を確認し、賞味期限が来る前にお下がりとしていただくように気にかけておきましょう。

個包装になっているもの

お供えのお菓子が個包装されていると、仏壇や祭壇のお供えをする際に盛りやすいので便利です。盛ったお菓子にラップなどをかける必要もなく手軽にお供えできます。また、お下がりとして下げてみんなで分ける際にも、お菓子が個包装されていると分けやすくて便利です。

 

衛生面からみても個包装されているお供えのお菓子は、扱いやすいと言えるでしょう。

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詰め合わせのもの

法事の際などには各所からお供え用のお菓子をもらうことが多いため、1種類だけでなく詰め合わせのお菓子が喜ばれます。さまざまなお菓子が詰め合わせになっていれば、好みがわからない場合にも対応できるでしょう。

もらって嬉しいお供えのお菓子は?

お供え用のお菓子は、故人が好きだったものが選ばれることが多いですが、一般的に喜ばれるものが何なのか知りたいという人も多いのではないでしょうか。ここからは、喜ばれるお供え用のお菓子について解説します。

お盆の定番「砂糖菓子・落雁」

仏壇にお供えするお菓子の中で定番なのは、日本の伝統菓子でもある砂糖菓子の落雁です。菊や蓮の花の形をした落雁は盆菓子とも呼ばれています。そのため、お盆の時期になるとスーパーなどでもよく目にするようになるお菓子です。

 

落雁は、穀類の粉に砂糖や水あめなどを入れて練り、木型に押して乾燥させたお菓子です。落雁は、江戸時代に茶菓子として定着しました。近頃の落雁は、透明のビニール包装がされていて衛生面も考慮されています。後で料理に使えるようにと、中身が砂糖のみの場合もあります。

 

落雁は、相手の好みなどがわからない場合のお供えのお菓子としておすすめです。

初めての人にも安心「和菓子」

日持ちがする和菓子は、仏壇のお供え用のお菓子としておすすめです。例えば、どら焼きや最中、羊羹や水ようかんなどは特におすすめのお菓子です。かりんとやこんぺいとう、おかかやあられなども人気があります。

 

和菓子は落ち着いた色味のものが多く、弔事用として販売されているものもあります。どのようなお菓子をお供えとして選べば良いのか迷った場合や、初めてお供え用のお菓子を選ぶ人も和菓子なら幅広い年齢層に受け入れられやすく安心して選べます。

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通販でも購入できる「洋菓子」

お供えをするものと考えると、和菓子のイメージが強いかもしれませんが、洋菓子を選んでも大丈夫です。洋菓子であれば、クッキーやマドレーヌなどの焼き菓子、ゼリーなどがおすすめです。

 

特に、焼き菓子は賞味期限が長いものが多く、1種類ではなく詰め合わせになっているものが多いためおすすめです。夏場には爽やかな色合いのゼリーがおすすめです。また、ゼリーは小さなお子様や高齢の方がいるご家庭にも喜ばれるお菓子です。

 

また、洋菓子は通販を利用して購入できる場合も多く、忙しくてお店に足を運べない人にとっても手軽にお供えのお菓子を準備できるためおすすめです。

お菓子をお供えする際の置き方

お供え用のお菓子は、箱に入ったままではお供えしません。準備したお供え用のお菓子や、いただいたお供え用のお菓子の仏壇への供え方を解説します。

高坏や供物台に盛る

お供えのお菓子は、基本的には箱などの容器から取り出してお供えします。高坏や供物台に盛る際には、奇数個をピラミッド型になるようなイメージで盛ると見栄えも良くおすすめです。お菓子の下に半紙を敷くことは、より丁寧なお供えの仕方です。

 

高坏に盛ったお菓子は、通常であれば、上、中、下と三段に分かれた仏壇の中段に置いてお供えします。また、仏壇の前に供物台の棚を置きその上にお供え物を置く場合もあります。どちらに置いてお供えする場合も、置く向きはお供えする側からみて正面向きに置きましょう。

 

しかし、仏壇の形状や宗派によって置き場所や向きが異なる場合があるので注意しましょう。

 

持参した場合

お彼岸やお盆、法事などのお参りの際に持参したお供えのお菓子は、自分で直接仏壇に供えてはいけません。遺族に「御仏前にお供えしてください」と言葉を添えて渡しましょう。この際、紙袋ごと渡すのではなく紙袋からお菓子の入った箱だけを渡します。

お供えのお菓子を持参するとき

法事などに呼ばれお供え用のお菓子を持参する場合には、注意点があります。失礼の無いように、それぞれの注意点を確認しておきましょう。

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のし紙の種類

一般的に、お供え用のお菓子の箱を包装紙で包み、のし紙をかけるのですが、そののし紙にはいくつかの種類があります。のし紙には、「御供」という表書きと贈り主の名前を書きます。のし紙は、お菓子を手渡しするのであれば「外のし」でかけるようにしましょう。

四十九日ののし紙

四十九日の法事に持参するお供え用のお菓子にかけるのしは、黒白結びきりの水引が描かれたのし紙です。関西よりの西の地方では、黄白の水引を用いる場合もあるので注意しましょう。

一周忌以降ののし紙

一周忌では、双銀の結びきりの水引が描かれたのし紙を使用するのが一般的です。しかし。関東では、一周忌まで四十九日と同じ黒白結びきりの水引が描かれたのし紙を使用します。地域によって異なる場合もあるので注意しましょう。

包装紙やパッケージ

お菓子が入っている箱を包む包装紙や個包装されたお菓子のパッケージは、できる限りシンプルなものがおすすめです。包装紙は、お菓子を購入したお店で包装をお願いする際に「弔事用」であることを伝えると大抵のお店ではシンプルな包装紙を使って包んでくれます。

 

個包装のパッケージは、シンプルなものを選ぶのは難しいかもしれません。迷ったときは、仏壇や祭壇にお供えするのにふさわしくないと感じるようなパッケージを避ける程度で大丈夫です。

 

包装紙に包まれたお菓子を入れる紙袋にも注意が必要です。お店によっては紙袋も弔事用が準備されている場合があるので確認しましょう。紙袋が無い場合は、白の無地タイプの紙袋や風呂敷などを別で準備して使用することをおすすめします。

故人が好きだったもの

お供えのお菓子を選ぶ際、故人が好きだったものを選ぶ場合もあります。しかし、亡くなってまだ日が浅い場合や、若くして亡くなった場合などは、故人の好物を目にすることが遺族にとって辛い場合もあります。

 

そのため、お供えとしてお菓子を持参する場合は、敢えて故人が好きだったものを選ぶのではなく、お供えとしてふさわしいお菓子を選ぶと差しさわりがないと言えます。

金額の相場

お供え用のお菓子の相場やお供えとしてお菓子をいただいた場合のお返しの金額の相場を解説します。金額の相場は、故人との関係性や、地域性でも変わるので柔軟に考えましょう。

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お供え用のお菓子の相場

法事のお供えのお菓子の金額の相場は、5,000円から10,000円です。毎年行われるお盆などでは、3,000円から5,000円です。あまりにも相場からかけ離れた金額のお菓子を贈ることは、受け取った側がお返しをする際が大変になる場合があるので注意しましょう。

お返しの相場

お供え用のお菓子をいただいた場合、お返しをするのが一般的です。お返しの品は、いただいたものの金額の3分の1から半分と言われています。この金額を目安に、お返しを準備すると良いでしょう。

 

お返しの品は、後に残らないものや消費できるものが良いとされています。近頃は、選べるギフトも金額によって選ぶことができるため人気があります。

お供え後のお菓子はどうする?

もちろんお供えのお菓子は、実際に仏様やご先祖様、故人が食べることはありません。お供えのお菓子は、「お下がり」としていただきます。このような行為を通じて私たちは仏様と交流し、生かされていることを教えられるという考えもあります。

 

家族で食べる

お供えしたお菓子は家族などで食べることが良いとされています。お下がりとして食べることも供養になると言われています。しかし、もし、賞味期限切れなどを理由に食べることが出来ず処分する場合は、申し訳ないという気持ちで処分するようにしましょう。

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配る

法事では、参加した人たちとお供えしていたお菓子をお下がりとしていただきます。法事を終えてひと段落した際、故人との思い出などを話しながらいただくのも良いでしょう。また、お見送りする際にお渡しして家に持ち帰り家族と分けて食べてもらうのも良いでしょう。

 

法事でお見送りの際に配る場合は、事前の準備も大切です。忙しい法事で慌てることのないように、参加者の人数分のビニール袋や紙袋などを準備しておきましょう。頃合いを見て祭壇からお供えのお菓子を下ろし、持ち帰ってもらう準備を進めます。

 

分ける際には、平等に分けるのも良いですが、持ち帰っていただく方の家族の人数なども考慮するとなお良いでしょう。渡し忘れが無いように、参加してくださった感謝を伝えながら渡しましょう

 

 

お菓子をお墓にお供えする際の注意点

仏壇にお参りする際だけでなく、お墓参りに行く際にお菓子をお供えとして持参することもあるでしょう。お墓へお参りに行く際にお供えのお菓子を持参することは悪いことではありません。お墓へのお供えは、持ち帰ることが原則です。

 

これは、カラスなどの動物や不審者によって墓地が荒らされることを防ぐためです。お墓でお参りをした後は、必ずお供え用のお菓子を持ち帰りましょう。墓地によってお供え物の決まりは異なるので、お供えする前に確認しておきましょう。

感謝と敬いの気持ちを表すお供えのお菓子

お供え用のお菓子のマナーや選び方についてご紹介しました。マナーを守ることや喜んでもらえるものを選ぶことはもちろん大切です。しかし、お供えをする際の気持ちも大切にして選びたいものです。