法事・法要でのお布施袋の種類・書き方とは?金額の相場や渡し方まとめ

公開日 : 2021/1/21

更新日 : 2021/1/21

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法事・法要をお願いする時、僧侶にお布施を渡します。しかし、お布施を入れるお布施袋は種類が多く、書き方もさまざまなルールがあります。中袋の有無でも書き方が変わるので、よく分からない人も多いのではないでしょうか?お布施袋の種類や書き方、お布施の金額、渡し方や渡すタイミングなどについてまとめました。

公開日 : 2021/1/21

更新日 : 2021/1/21

目次

お布施袋の種類や書き方について

お布施は、僧侶が読経を行った場合や戒名を付けた場合などに、お礼として渡す謝礼になります。お布施は封筒などの袋に入れて渡しますが、入れるお布施袋にもさまざまな種類があります

 

お布施袋の表書きの書き方も、独特のルールがあり、封筒の種類によっても書き方が変わってきます。金額を書いたほうが良いのかや薄墨と濃炭のどちらで書いたほうが良いのかなど、お布施の書き方で覚えるべき点は多いです。

 

今回の記事では、お布施袋の種類やお布施袋の書き方、お布施の渡し方や相場などについて解説していきます。

お布施の表書きの書き方と注意点

お布施袋の表書きは、様々なルールがあり、中袋があるかどうかでも書き方が変わってきます。金額を書く場合は、一般的な数字は使えないこともあるので注意が必要です。お布施袋の書き方についてまとめました。

お布施の表書きの書き方

お布施袋の表面の書き方は、袋の上部に漢字で「御布施」、その下に「名字」「○○家」と記載します。書き方は縦書きです。名字が必要ない場合もあります。名字の代わりにフルネームでも良いですが、お布施は家が渡すという考え方なので名字のみが一般的です。

 

お布施以外に御車料や御膳料を包む場合の書き方は、「御布施」が「御車料」「御膳料」に代わるだけで基本的には変わりません。

お布施袋の裏面の書き方

お布施袋の裏面の書き方は、中袋がある場合と中袋がない場合で変わってきます。中袋がある場合は、上包みの裏面に何も書く必要はありません。中袋がある場合とない場合の書き方についてまとめました。

中袋がない場合の裏面の書き方

中袋がない場合の書き方は、裏面に住所、氏名、電話番号、金額の順に書いていきます。連絡先があった方が良いですが、省略しても大丈夫です。氏名も表に書かれているので、書くのは金額のみでもかまいません。

中袋の書き方

多当折りのお布施袋など、中袋を入れる場合は上包みの裏面には何も書かずに中袋に金額や住所氏名を書きます。中袋の書き方は、表面に金額、裏面に住所、氏名、電話番号を記載します。省略する場合の考え方は、中袋がない場合と同じです。

 

中袋を入れる際は、上包みと中袋の向きを同じにする必要があります。上包みの「御布施」と「名字」が書かれた面と中袋の金額が書かれた面が重なるようにします。上包みの包み方はお布施袋を買った時の包み方の通りに包めば大丈夫です。

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お布施の金額の書き方について

お布施の金額は、書き方が独特で書かないほうが良いと言われることもあります。お布施の金額は書いたほうが良いのか悪いのかや金額の書き方についてまとめました。金額を横書きする場合についてもご紹介します。

金額を書いた方が良い

お布施袋の金額は本来書く必要はないとされていますが、現在は書いてある方が親切という考え方が一般的です。お布施は仏教修行の一環であり、労働の対価ではありません。昔は金額を記載しないのが一般的で、金額をお寺が訪ねることも避けられていました。

 

裏面や中袋には何も記載しない場合もあります。しかし、現在は僧侶の派遣事業も盛んになっており、読経供養のお礼としてお布施を渡すという意識も強くなっています。記録や経理・税務上の都合もあるので、金額が書かれていた方が寺院の助けにもなります。

 

住所・氏名・電話番号は省略しても、金額は記載したほうが親切なのです。

金額は漢数字で書く

縦書きで金額を書く場合、アラビア数字(1、2、3)ではなく漢数字(壱、弐、参)で金額を書きます。一、二ではなく、壱、弐、参、四、伍、六、七、八、九、拾、百、阡、萬と難しい方の漢数字を使いましょう。

 

ただ、金額を書くだけでなく、漢数字の前に「金」後ろに「圓也」を加えます。書き方の例を挙げると「5,000円」は「金伍阡圓也」「100,000円」は「金壱拾萬圓也」となります。お布施袋の金額の書き方は、ご香典やご祝儀も同じです。

横書きで書く場合はアラビア数字を使う

基本的にお布施袋は縦書きですが、金額は横書きすることもできます。横書きする場合は漢数字ではなく、アラビア数字で金額を記載します。2万円のお布施の場合は、「20,000円」と普通の数字で書けば大丈夫です。

お布施を入れる袋(封筒)について

お布施を入れるお布施袋は、4種類に大きく分けられます。地域や宗派によって適したお布施袋が異なり、仏事によっても変わってきます。状況にあったお布施袋を選ぶことになります。お布施は弔事とは考えないのが一般的なので、不祝儀袋を使わないことも多いです。

 

ただし、あまり厳密ではないので、そこまで神経質になる必要はありません。仏事に関係なくお布施袋として使える袋もあります。お布施袋の種類とは別に単純な封筒タイプと中袋がついた多当折りタイプがあります。

 

封筒タイプは数千円~2万円を包む場合、多当折りタイプは3万円以上を包む場合に適しています。多当折りに装飾柄が入ったお布施袋は無地のものよりも高級感があるので、金額が多い場合に使われます。

水引なしの封筒

最初にご紹介するのは、水引なしの袋にお布施と印刷されたお布施袋です。水引がないタイプは仏事に関係なくお布施袋として使用できるので、迷ったらこのタイプを選んでおけば間違いありません。

 

基本的に無地ですが、多当折りになると柄が入ったものも販売されています。宗派も問わずに使うことができ、手に入りやすいのも特徴です。ネット通販でも配達が早いショップなら翌日には届きます。

 

ただし、地域や宗派によっては、水引の入った不祝儀袋を使ったほうが良い場合もあります。購入前に確認しておきましょう。

黒白の水引付きの不祝儀袋

黒白の水引がついた不祝儀袋をお布施袋として使う場合もあります。このタイプは、通夜・葬儀の香典、その後の仏事でご仏前を包む場合などに使用するのが一般的です。お布施袋として使用する地域もあるので、お布施と印刷された袋が販売されています。

 

ただし、あくまで弔事用の不祝儀袋なので、四十九日までしか使えないことがほとんどです。その後は、水引なしのお布施袋を使った方が良いでしょう。よくわからない場合は、詳しい人に聞いておく方が無難です。

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黃白の水引付きの不祝儀袋

関西地方を中心に黄白の水引がついた袋をお布施袋に使う場合もあります。弔事で一般的に使うことも多いですが、四十九日以降に使う地域やご仏前を包む場合に使う地域もあります。

 

地域や宗派によって使用できる時期などが異なるので、お布施袋として使う場合は事前に確認しましょう。

双銀の水引付きの不祝儀袋

双銀の水引がついた不祝儀袋は用途としては黒白の水引がついた袋と同じですが、包む金額が高額になる場合に使用します。通夜・葬儀での香典、御仏前を包む場合、僧侶に渡すお布施や戒名料を包む場合などに使うのが一般的です。

 

双銀の水引の袋が適しているのは、包む金額が5万円を超える場合といわれています。寺院の格式が高い場合も、お布施金額が高額になるのでこのタイプが使われやすいです。5万円以下なら他のタイプのお布施袋が適しています。

 

ただし、水引のないお布施袋が高額のお布施を包むのに使えないわけではありません

お布施用の袋でなくてもお布施袋に使える

お布施袋として使えるのは、お布施袋として販売されているものや不祝儀袋だけではありません。色の白い封筒や奉書紙にお布施と書いたものも、お布施袋として使えます。封筒を使う場合は、郵便番号の欄が印刷された封筒を使わないように注意しましょう。

 

浄土真宗の一部では、あまり使われない紅白の水引の袋にお布施を包んで渡す場合もあります。紅白の水引の袋が使われる場合があるのは、お墓を作った時の供養や仏壇を購入した際の入仏供養などです。浄土真宗の人は、菩提寺に確認した方がいいでしょう。

 

例外的に三十三回忌はお祝いと考えて、お布施袋に祝儀袋を使用する地域もあります。

筆と墨の選び方

お布施袋の表書きは、基本的に墨を使って筆で書きます。葬儀などでは薄墨が良いというマナーがありますし、筆もどんなものを使ったら良いか迷うところでしょう。お布施袋の表書きを書く筆と墨の選び方をまとめました。

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墨は薄墨ではなく濃墨を使う

葬儀などのお悔やみごとでは薄墨を使いますが、お布施袋は普通の濃墨を使うようにしましょう。香典袋の書き方の考え方は、急なお悔やみごとだから急いで書くというものです。急いで書いたことを示すためにも薄墨で書いたほうが良く、濃墨で書くことは失礼に当たります。

 

しかし、お布施はお悔やみごとのために用意するわけではありません。じっくり時間をかけて準備するのは当然なのでお布施袋を薄墨で書くことのほうが失礼に当たります。薄墨ではなく、真っ黒な隅でお布施袋を書きましょう。

 

香典袋を薄墨で書く習慣も少なくなってきており、香典袋を濃墨で書いて問題ない地域も増えているようです。

筆は筆ペンで大丈夫

昔は墨を磨るところから始めて、筆を使ってお布施袋を書いていました。筆を使って書かないと失礼だと思うかもしれませんが、筆ペンを使ってお布施袋を書いても大丈夫です。毛筆で書くのはマナーなので、サインペンなどで書くのは避けましょう。

 

サインペンのように書ける筆ペンも増えているので、普通の筆に慣れていない人でもキレイに書けるのでおすすめです。筆ペンは濃墨用と薄墨用の両方が販売されているので、お布施袋を書く場合は濃墨用を使いましょう。

お布施に使うお札や金額の相場

お布施の金額ははっきり決まっているわけではありませんが、どの程度包んだら良いかわからないと困るでしょう。また、新札と旧札のどちらが良いのかやお布施袋に入れる時も決まりがあります。お布施の相場やお札の入れ方などをまとめました。

葬儀や法事・法要のお布施の金額の相場

お布施で、本来感謝の気持ちで渡すものなので決まった金額などはありません。昔は金額を直接聞くことはありませんでしたが、現在はある程度相場が決まっています。葬儀・通夜などの戒名料、車代・食事代などの総額は20万円~50万円ほどといわれています。

 

法事・法要などの1回の読経供養のお布施は3万円~5万円ほどが一般的です。重要な法要ほどお布施が高い傾向にあるので四十九日法要は高く、一周忌や三回忌、七回忌は金額が低くなりやすいです。

 

ただし、宗派や寺院、地域によっても、お布施の相場は変わってきます。事前にどのくらいの雄背が必要なのか確認したほうが良いでしょう。お布施の金額の目安を明示している寺院もあるようです。

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用意するお札と入れ方

通夜・葬儀では旧札を用意する必要がありますが、法事・法要のお布施は新札を包みます。葬儀で新札を包むのは不幸に対してあらかじめ準備していると考えるので、失礼に当たります。お布施は最初から分かっていることなので、新札の方が適しています。

 

お札の向きは肖像画がお布施袋の表面を向くようにします。ご香典を包む時とは逆向きになるので注意が必要です。上包みに包むときは、「御布施」の字と金額、お札の肖像画が同じ向きになるようにします。

お布施の渡し方とタイミング

お布施には渡し方のマナーがあり、渡すタイミングも決まっています。お布施袋の書き方などを理解できたら、渡し方や渡すタイミングもきちんと覚えて渡すようにしましょう。

お盆や袱紗に乗せて渡す

僧侶に対して、お布施を手渡しするのは失礼に当たります。そのため、祝義盆や切手盆などの小型のお盆の上にのせて渡しましょう。袱紗に包んだお布施を渡す際に開いて、袱紗の上にお布施が乗るようにして渡しても構いません。

 

お布施の一部として菓子折りを用意する場合は、菓子折りの上にお布施を乗せるようにします。また、必ず名前が僧侶の方を向くようにして渡すことが大切です。

タイミングと渡す際の言葉

お布施を渡すタイミングは、法事前に持参するのが最も丁寧です。難しい場合は法事当日の始まる前にあいさつの時か、法事後が終わった時に渡します。法事後に食事を用意している場合は、僧侶が食事を辞退した時以外は食事が終わったときに渡します。

 

法事が始める前に渡す場合は、以下のような言葉を添えて渡すといいでしょう。「本日の法要、宜しくお願い致します。どうぞお納めください。」法要後に渡す場合は、以下のような言葉を添えてください。「本日は、ありがとうございました。どうぞ、お納めください」

 

寺院によってはお布施は後日渡す場合があります。基本のタイミングを理解した上で、寺院や地域ごとのルールを理解して、お布施を渡すようにしましょう。

御膳料・御車代の相場

法事では、お布施以外に御膳料や御車代などを渡す場合もあります。それぞれの相場や渡す際は、お布施袋に御膳量と御車代を入れて良いのかなどをまとめました。

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御膳料

法要が終わった後に食事を用意している際に、僧侶が会食を辞退されたときに渡すのが御膳料です。御膳料の相場は5000円~1万円くらいになります。お布施を渡す時に、御膳料も同時に渡します。

お車代

法要を自宅や会場など寺院以外にで行う場合、交通費として僧侶に渡すのが「御車代(御車料」です。御車代の相場も、御膳料と同じで5000円~1万円ほどになります。やはり、お布施や御膳料と一緒に渡します。

御膳料とお車代は一緒の封筒に入れても良い?

お布施・御膳料・御車代は、全て同時に渡すのが普通です。同時に渡すなら、一緒の袋に入れて良いのか気になるところでしょう。お布施袋の入れ方に決まりはないので、一緒の袋に御膳料と御車代を全て一緒に入れても問題はありません

 

ただし、同じ袋に入れてしまうと御膳料・御車代を用意したことが分かりづらいです。別々の袋に入れて渡したほうが、丁寧に感じられます。3つの袋を重ねて渡します。表書きの書き方は基本的に同じですが、氏名の部分はお布施だけ書いて省略しても大丈夫です。

お墓参りの時にお布施は必要?

読経供養などの際に渡すお布施ですが、お墓参りの時にお布施は必要なのでしょうか?様々なケースが考えられるので、必要な場合とそうでない場合があります。お墓参りの時にお布施が必要かどうかについてまとめました。

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読経なしなら基本的にお布施は必要ない

基本的に読経してもらうことがないなら、お布施は必要ありません。お墓参りするだけなら、寺院へのあいさつは不要なのでお布施もいりません。お礼としての本尊に拝礼した方が良いですが、本尊のある方向を向いて一礼するだけで大丈夫です。

 

寺院に相談したいことがある場合は手土産を持って行った方が良いですが、お布施を用意する必要はありません。ただし、読経なしでもお布施を用意するのが通例になっている場合もあります。地域によっても違うので、詳しい人に確認したほうが良いでしょう。

読経ありの場合はお布施が必要

読経をしてもらう場合は、どんな時でもお布施を用意する必要があります。読経に交通費が必要な場合や会食を僧侶が辞退した場合は、御車代や御膳料も包む必要があります。この場合のお布施は5000円~3万円ほどと言われています。

 

初盆など特別なお墓参りで読経をしてもらう場合のお布施は、3万円~5万円くらいで少し高めの相場になります。

 

お盆やお彼岸に合同の法要を行う場合がありますが、お墓参りの際に参加するならお布施が必要です。合同の法要のお布施は3000円~1万円くらいが相場です。

お布施袋の書き方は難しくない

お布施袋の種類や書き方、お布施の渡し方や金額の相場などについてまとめました。お布施袋は何種類もあり、表書きの書き方は少し複雑ですが、理解してしまえばそこまで難しくありません。しっかりとルールやマナーを理解して、お布施を用意することが大切です。