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盛籠ってどういうもの?贈り方やお返しなどのマナーについても解説

葬儀や法事などでよく見かける盛籠。盛籠は見た目が豪華なので、多くの人たちが選ぶ人気が高いお供え物でもあります。そもそも、盛籠とはどういうものなのでしょうか?盛籠の意味や中身、さらには贈り方やお返しなどのマナーについても解説します。

公開日 : 2020/12/16

更新日 : 2020/12/21

目次

盛籠とは?

盛籠とはどういうもののことを言うのでしょうか?まずは「盛籠」という漢字の読み方や盛籠の意味について解説します。

漢字の読み方

「盛籠」は、「もりかご」と読みます。「籠」は「篭」という漢字が用いられることもありますが、どちらの漢字を使用しても読み方は同じ「もりかご」です。一つの籠にさまざまなものを盛る様子から、「盛籠」と呼ばれるようになりました。

 

ちなみに英語では「Fruit basket」と表現します。「fruit」は日本語では「果物」、「basket」は日本語では「籠」を意味します。盛籠で使用される多くが果物なので、このような英語で表現されるのです。

お供え物の一つ

盛籠は、お見舞いやお祝いなどでも多くの人たちが選ぶ贈り物の一つです。見た目が派手で豪華なので、お祝い事の際に選ばれることが多いように感じられますが、弔事でも盛籠が選ばれることが多くあります。

 

弔事の場合の盛籠は、お供え物の一つとして考えられています。亡くなった人はもちろん、仏様に対してのお供え物という意味も込められているのです。

 

昔、収穫の時期になると籠にさまざまな食べ物を籠に乗せて神様に供えるという習慣がありました。この「神様にお供え物をする」が「仏様にお供え物をする」に変化し、「仏様=亡くなった人」という考え方が加わって、弔事でもお供え物とされるようになったのです。

盛籠の一般的な中身

一口に盛籠と言っても、その中身はさまざまです。ここでは一般的な盛籠の中身について紹介します。

果物

盛籠の中身で一番人気が高いのは果物です。果物がたくさん盛られた盛籠は見た目も豪華なので、弔事でのお供え物でも多くの人たちから選ばれています。

 

ただし、どのような果物を盛籠に入れても良いというわけではありません。弔事の際の盛籠はお供え物として使用されるため、一定期間仏様の前にお供えする必要があります。そのため、あまり日持ちのしない果物は良いとは言えません。

 

具体的にはリンゴやオレンジなどのような、ある程度日持ちのするような果物をお供え物の盛籠に入れるのが一般的です。季節によっては梨なども盛籠に入れることがあります。

 

また、においのきつい果物もお供え物の盛籠としてはタブーです。マンゴーやドリアンなどは大変においがきついため、お供え物の盛籠に入れるのは控えたほうが良いでしょう。

乾物

意外に感じられるかもしれませんが、お供え物の盛籠として乾物が選ばれることもあります。乾物はすでに食材が乾燥しているので日持ちします。仏様の前にある程度お供えしておいても傷まないので、選ばれることが多いのです。

 

具体的な中身として、海苔や昆布、ワカメや大豆などが選ばれています。これらはすべて植物性の食材なので、仏様にお供えしても問題ありません。

 

乾物というとスルメやメザシなどのような海産物系を想像する人が多いかもしれません。しかし、お供え物の際には動物由来の食材はふさわしくないとされています。日持ちのするカツオ節なども動物由来なので、避けたほうが良いでしょう。

お菓子の詰め合わせ

近年、盛籠として人気を集めているのがお菓子の詰め合わせです。中でも日持ちのするせんべいやスナック菓子の盛籠は、特に若い人の間で人気を集めています。

 

法事などで盛籠を贈る際、子供がいる遺族ならお菓子の盛籠を贈ると大変喜ばれるでしょう。せんべいやスナック菓子なら一定期間仏様にお供えしても、傷んでしまう心配がありません。

 

また、仏様から下げた後は、子供たちが喜んで食べてくれます。下げたお供え物は楽しくおいしく頂くのが良いとされています。子供から大人まで楽しめるお菓子の盛籠を選ぶと良いでしょう。

盛籠の作り方や注文の仕方における注意

盛籠をお店で注文する、または自分で作る際にはいくつかの注意点があります。その注意点を守らないと、知らないところで恥ずかしい思いをすることになるかもしれません。 これから紹介するのは覚えておいた方が良い注意点です。注文や自分で作る際には以下に挙げる注意点に気を付けると良いでしょう。

宗教によって中身が異なる

上記の項目で、盛籠として一般的に人気の高い中身について紹介しました。しかし、お供え物としての盛籠の場合、一般的に人気の高い中身なら間違いないというわけではありません。 実は、宗教によって盛籠の中身は大きく異なります。その理由は、それぞれの宗教における教えや考え方が関係しているからです。 そこで、仏式・神式・キリスト教式の3つのそれぞれについて、盛籠の中身の注意点を紹介します。

仏式の場合

仏式の場合、殺生を連想させるものはタブーとされています。具体的には肉や魚類のことです。これらは加工したものや乾燥させたものでもタブーです。

 

また、仏教ではお酒は不摂生という考え方があるため、お供え物としてふさわしくありません。神道ではお酒をお供えする習慣がありますが、仏教ではタブーなので注意してください。

 

仏式での盛籠の場合には、果物などで作ると良いでしょう。植物は食べても良いとされているため、盛籠も植物由来の果物で作ると間違いありません。

 

また、日持ちのことを考えて和菓子や缶詰などの盛籠を贈るケースも増えてきています。洋菓子の場合は動物由来のものが含まれていることが多々ありますが、和菓子の場合はその多くが植物由来なので仏式の盛籠にもふさわしいとされているのです。

神式の場合

神式の場合、仏教とは異なり、線香やロウソクを使用して故人の魂や神様を慰めるという考えはありません。そのため、盛籠の中に線香やロウソクを入れるのはふさわしくないとされています。

 

その一方で、神式では殺生はタブーという考え方は存在しないという一面があります。そのため、肉や魚などの動物性由来のものを盛籠に入れてお供えすることは可能です。

 

ただし、神式の場合も仏式の場合と同様に、お供え物は一定期間神様の前にお供えします。生物の場合は長期間お供えすることが難しいため、できるだけ控えたほうが良いでしょう。

 

さらに、神式では神様にお酒をお供えするという習慣があります。そのため、盛籠に日本酒などのお酒を入れてお供えすることも可能です。

キリスト教式の場合

キリスト教式の場合、そもそも故人や神様にお供え物をするという考え方や風習はありません。そのため、食べ物をお供えするということ自体がタブーとされています。

 

キリスト教でのお供えにふさわしいのはお花です。キリスト教には法事のような意味合いがある追悼ミサや記念集会があります。このような儀式の場合には、フラワーアレンジメントのような花を贈るのが一般的です。

 

キリスト教では食べ物をお供えするという習慣や考え方はないので、盛籠をお供えすることもありません。個人的に自宅に送るという行為も、遺族にとっては迷惑になる可能性が高いと言えます。盛籠ではなく、お花を贈るようにした方が良いでしょう。

初盆の盛籠

盛籠や葬儀や法事などのような弔事の際に、お供え物として贈ることが多くあります。そんな弔事の中でも特に特別視されているのが初盆です。 初盆の際には、盛籠についての特別なマナーが存在する地域があります。その地域と合わせて、初盆の際の盛籠の注意点についても解説します。

大分は盛大な盛籠

盛籠というと、果物などが盛られた豪華な籠を思い浮かべる人がいるかもしれません。見た目が豪華なので、祭壇などに飾ると大変見栄えが良いです。

 

そんな盛籠ですが、大分では初盆に限って大変豪華なものをお供えするという習慣があります。一般的には籠に盛られた形を想像しますが、大分の初盆でお供えする盛籠は籠を使用しません。

 

見た目は、開店記念などで贈られる花輪のような形をしています。葬儀の際にも花輪を贈ることがありますが、この花輪の真ん中にお供え物を入れます。また、足の部分にも台が用意されており、ここにもお花を飾ります。

 

大分の初盆でお供えする盛籠は、どちらかというと「花輪」と言った方が良いような見た目をしているのです。一般的な盛籠ではないので注意してください。

遠州地方の初盆の盛籠は花飾り

浜松市を中心とした遠州地方の初盆の盛籠は、花飾りを施してお供えをします。生前の厚意に対する感謝の気持ちを、故人や遺族に示すためという理由があります。

 

遠州地方でお供えする盛籠は、一般的に効果とされている盛籠の形と似ています。その盛籠の上部に色とりどりの花で飾り付けを施します。盛籠の金額によっては、花輪のような見た目になることもあります。

 

初盆だけではなく、葬儀やほかの法事の際にも花飾りが施された盛籠をお供えすることもあります。しかし、初盆は法事の中でも特別視されていることもあり、花飾りが施された盛籠をお供えするというのが一般的な風習として、現在も残っています。

故人との関係性

法事の中でも初盆は、故人が亡くなって最初のお盆ということもあり、特別視されることが多々あります。そのため、盛籠も豪華なものを贈ろうと考える人が一定数存在します。

 

しかし、初盆で必ず豪華な盛籠をお供えしなければならないというわけではありません。盛籠をお供えするのは、故人との関係性が大きく影響します。

 

例えば、生前あまり親交がなかったのに初盆のときだけ豪華な盛籠をお供えしたとします。この場合、遺族はどのように感じるでしょうか?「あまり親交がなかったのになぜ?」と思うかもしれません。

 

また、お供え物を受け取った側は、必ずお返しをしなければなりません。故人と特別親しかったわけでもないのに豪華な盛籠を贈ってしまうと、遺族はお返しの際に困ることもあるでしょう。

 

初盆は法事の中でも特別な弔事ですが、必ず盛籠を贈らなければならないというルールやマナーは存在しません。故人や遺族との関係性を考え、特に親しい関係でもなかった場合にはお花やお菓子などを贈る方が良いでしょう。

盛籠を贈る際のマナー

盛籠を贈る際には、いくつかのマナーがあります。このマナーを守らないと、受け取る側に迷惑をかける原因になります。 盛籠を贈る際、特に気を付けたいマナーについて紹介します。

受け取ってくれるかどうか確認

盛籠を贈る際、最も気を付けなければならないのは、先方が受け取ってくれるかどうかということです。中には、お返しのことを考えてお供え物を一切受け取らないというところもあります。

 

お供え物を受け取らないとしているのに、盛籠が贈られてきたら、遺族は困ると感じるかもしれません。また、故人の生前の意思で受け取らないとしている場合もあり、その場合は故人の遺志に反することになります。

 

葬儀や初盆などに限らず、盛籠を贈る際には必ず先方が受け取ってくれるかどうか確認をしましょう。いきなり送り付けるのは、迷惑な行為になるので注意してください。

名札の書き方

盛籠を贈る際には、のしや名札を付ける必要があります。これを付けていないと誰が贈ったものかわからず、お返しをする際に遺族が困ることになるからです。

 

通常、のしや名札には「御供物」などのように書くのが一般的です。この書き方は、仏式と神式のどちらでも使用可能なので、迷った場合は「御供物」と書くと良いでしょう。

 

ちなみにキリスト教式の場合は、お供え物という概念がもともと存在しませ。お供え物の代わりにお花を手向けることから、「御花料」と書くことが多くあります。

葬儀の場合は葬儀社に依頼

葬儀の際に盛籠をお供え物として贈る場合があります。近年、盛籠はインターネットで注文することができるので、自分でインターネットを使用して送る人も一定数存在します。

 

しかし、葬儀に限っては葬儀社に依頼するのが一般的なマナーです。なぜなら、会場のスペースの問題があるからです。葬儀会場のスペースによっては、盛籠を置く場所がないということも考えられます。

 

葬儀社はどのようなスペースで葬儀が行われるのかを熟知しています。葬儀社に盛籠をお願いすれば、そのスペースに合った盛籠を用意してお供えしてくれるので、遺族に迷惑がかかる心配もありません。

 

ただし、葬儀社によっては盛籠の手配を受け付けていないところもあります。葬儀でのお供え物として盛籠を贈る際には、まずは葬儀社に確認した方が良いでしょう。

盛籠を受け取った側のマナー

盛籠について覚えておくべきマナーは、贈る側だけではありません。盛籠を受け取った側にも一般的なマナーが存在します。 そこで、盛籠を受け取った側の一般的なマナーについて紹介します。

いつまでお供えすれば良い?

受け取った盛籠はいつまでお供えしておくと良いのでしょう。お供えする期間は、受け取った時の状況によって異なります。

 

通夜や葬儀の際に盛籠を受け取った場合には、葬儀が終了するまでお供えしておくのが一般的なマナーです。葬儀が終われば、盛籠は下げても良いとされています。ただし、地域によっては初七日までお供えするところもあるので注意してください。

 

初盆などのお盆の際に受け取った盛籠は、お盆が終わるまでお供えしておくのが一般的なマナーです。お盆が終わるまで故人や仏様がいらしているので、その間はお供えをしておく必要があります。

お返しの仕方

盛籠を受け取った場合、お返しはどうすれば良いのかわからないという人もいるかもしれません。結論から申し上げますと、盛籠についてはお返しの必要はないというのが一般的なマナーです。

 

盛籠はお花と同じと考えられています。お供え物としてお花を贈られても、お花に対するお返しは行いません。それと同じで盛籠もお供え物なので、お返しはしないとされているのです。

 

ただし、高価な盛籠を受け取った場合はお返しをした方が良いでしょう。その場合は、お香典と同様に半値でお返しをするのが一般的なマナーです。

盛籠は受け取る側の配慮が大切

盛籠は見た目が豪華なので、お供え物として贈ることが多くあります。しかし、その場合は受け取る側の配慮が大切です。必ず受け取る側に確認してから、盛籠を贈るように心がけましょう。