お供えでダメなものってあるの?お供え物のマナーやルールを解説

公開日 : 2020/12/4

更新日 : 2020/12/8

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仏壇などにお供え物をする際、ダメなものがあります。ダメなものをお供え物として贈ってしまうと、恥ずかしい思いをすることになるかもしれません。お供え物に関するマナーやルールについて解説しますので、正しい知識を身に着ける際の参考にしてください。

公開日 : 2020/12/4

更新日 : 2020/12/8

目次

仏壇にお供えしてはいけないもの(仏教に関連するもの)

仏壇にお供えしてはいけないものとして代表的なものは、仏教に関するものが挙げられます。仏教の教えに従った場合、お供え物としてふさわしくないものがあるのです。 まずは仏教の教えから見た場合の、お供え物としてダメなものについて紹介します。

五辛(ごしん)

仏壇にお供えしてはダメなものの代表として、五辛(ごしん)が挙げられます。五辛とは、文字にあるように「5つの辛い物」です。

 

仏教では、「にら」「にんにく」「ねぎ」「らっきょう」「のびる」の5つの植物や野菜のことを指します。「のびる」はユリ科の植物で、にらのようなにおいがします。

 

また、道教では「にら」「にんにく」「らっきょう」「あぶらな」「こすい」の5つの野菜のことです。「こすい」とはセリ科の植物でパクチーのことでもあります。

 

これらはすべて情欲や怒りを増幅させる植物とされ、禁忌の野菜と言われています。別名で「五葷(ごくん)」という呼ばれ方もします。

肉や魚

仏教の教えから見た場合に仏壇にお供えしてはダメなものとして、肉や魚もその代表です。その理由として、肉も魚も生命を宿す動物だからです。

 

仏教の教えでは「無益な殺生をしてはいけない」とされています。できるだけ生命がある動物の命は奪わないでおきましょうということです。

 

肉も魚もどちらも生命ある動物です。これらをお供えすることは仏教の「殺生をしてはいけない」」という教えに背くとされ、お供えしてはいけないものとされています。

仏壇にお供えしてはいけないもの(植物編)

仏壇にお供えする代表的なものとして植物が挙げられます。しかし、この植物にもお供えしてはいけないものがあります。 具体的にどのような植物はお供えしてはいけないのでしょう。その理由と合わせて紹介します。

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トゲがある植物

仏壇にお供えしてはいけない花として、トゲのある植物を挙げることができます。バラの花はその代表と言えるでしょう。

 

トゲは地獄に存在すると言われている「針山」を連想させます。仏壇に花を手向けるのは、亡くなった人の魂を慰めるためです。針山を連想させるトゲのある植物をお供えすることは、魂の慰めになりません。そのため、タブーとされているのです。

 

また、花は日が経つと枯れてしまいます。トゲのある植物は枯れるとそのトゲが鋭くなり、怪我の原因になります。血は不浄とされており、仏壇に活けてある花で怪我をして血を流すことは不浄に当たるので、良くないとされているのも理由の一つです。

蔓上の植物

蔓上の植物も、仏壇にお供えしてはいけないものとされています。その理由は、蔓上の植物は他のものに絡みつく習性があるからです。

 

蔓上の植物は、他の植物に絡みついて成長します。その絡みつく姿が、亡くなった人の魂がまだ存命の人に絡みつく姿を連想させるとされています。簡単に言い換えるなら、死者にあの世へ連れて行かれるとされているのです。

 

亡くなった人の魂を悼む気持ちは大切です。しかし、亡くなった人の魂に連れて行かれることは誰でも避けたいと思うでしょう。そのため、蔓上の植物はお供え物としてふさわしくないとされています。

鉢植え

仏壇にお花をお供えする際、切り花をお供えするのが一般的です。鉢植えのお花をお供えする人はあまりいないでしょう。それは、鉢植えの植物は仏壇にお供えするものとしてふさわしくないとされているからです。

 

鉢植えの植物には根っこが付いています。この根っこが付いた植物は、「不幸が根つく」とされ、縁起が悪いとされているのです。

 

仏壇に鉢植えの植物をお供えすることで、悲しい出来事や不幸が頻繁に起こるようになってしまう、と考えられているということです。そのため、鉢植えはお供え物としてダメなものと言われています。

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においがきつい花は地域などによる

においがきつい花も、仏壇にお供えしてはいけないものとされている場合があります。しかし、これは地域などによって考え方が異なります。

 

仏壇にお供えするお花は、亡くなった人の魂を慰める以外に、亡くなった人の食事の代わりになるという考えがあります。花の香りが亡くなった人の魂の食事になるのです。

 

特に地獄に落ちてしまった人の魂は、食事として線香の香りとお花の香しか食べられないとされています。それ以外のものは何も口にすることができないというのが仏教の教えです。

 

この考え方から見た場合、においがきつい花は仏壇にお供えしても良いように感じます。しかし、においがきつすぎるお花はお供え物としてふさわしくないと考える地域も存在するので、注意してください。

仏壇に供えてはいけない果物

仏壇にお供えする代表的なものとして、お花以外に挙げられるのが果物です。特に法事やお盆などの場合には、お花と合わせて果物をお供えすることがあるでしょう。 しかし、どんな果物でも仏壇にお供えして良いというわけではありません。特に近年、さまざまな果物が市場に出回っているため、タブーとされている果物が存在します。そんな仏壇に供えてはいけない果物について紹介します。

臭い果物

仏壇に供えてはいけない果物として、まず最初に挙げられるのが臭い果物です。臭い果物は、仏様も亡くなった人の魂も喜ばないとされています。

 

具体的な果物として挙げられるのが、ドリアンです。また、マンゴーなどのような香りのきつい果物も、「臭い果物」とされる場合があります。

 

臭い果物は、死臭を連想させるとされています。死臭に引き寄せられて集まってくるのが悪い霊です。仏壇に臭い果物をお供えすると、悪い霊が集まり、不幸が続くなどの支障が出る可能性が高くなります。

 

中には故人がドリアンやマンゴーが好きだったという場合もあるでしょう。しかし、それでもやはりお供え物としては不向きとされるのが一般的なので、控えたほうが良いでしょう。

腐りやすい果物

仏壇に供えてはいけない果物として、腐りやすい果物も挙げることができます。腐りやすい果物は仏様が落ち着いて召し上がれなくなるからです。

 

仏壇にお供えする際、ゆっくり仏様に味わって頂くという考えがあります。特に果物の場合は、一定期間はお供えしておくというのが一般的な習わしです。

 

腐りやすい果物をお供えしてしまうと、すぐに仏壇から下げなければいけません。仏様がゆっくり楽しめなくなってしまいます。

 

また、仏壇の手入れをうっかり忘れてしまい、果物が腐ってしまうということも考えられます。腐ったものには悪い霊が集まってくるという考えもあり、不幸を引き寄せる原因になりかねません。

 

このような理由から、腐りやすい果物は良くないとされています。果物をお供えする際には、日持ちのする新鮮なものをお供えしましょう。

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汁が出やすい果物

汁が出やすい果物も、仏壇にお供えしてはいけない果物とされています。その理由は、仏壇の前が汚れてしまうからです。

 

果物から汁が出てしまうと、仏壇の前が汚れてしまいます。通常、果物は木でできた器などに入れてお供えします。果物の汁が原因で、木でできた器が腐ってしまうかもしれません。

 

また、果物の汁は害虫を引き寄せる原因にもなります。衛生面から見ても汁が出やすい果物は良いとは言えないため、仏壇にお供えしてはいけない果物とされているのです。

曹洞宗のお盆では桃はタブー

曹洞宗に限って、お盆では桃をお供えするのはタブーとされています。その理由は、桃が尊い食べ物だとされているからです。

 

曹洞宗では、桃は天界の食べ物とされています。天界の食べ物である桃をお供えすることで、亡者や餓鬼が寄ってこないと考えられているのです。

 

お盆のときに桃をお供えしてしまうと、亡くなった人の魂は戻ってくることができなくなります。桃は亡くなった人の魂も退けてしまうからです。

 

お盆は本来、亡くなった人の魂をあの世から現世へ呼び戻す期間です。そのような時期に桃をお供えしてしまうと、桃の神聖な力が亡くなった人の魂を退けてしまうため、曹洞宗ではお盆のときだけ桃をお供えしてはいけないとされています。

何がいいか迷った時のおすすめお供え物ランキング

仏壇のお供え物として何がいいか迷うことがあるでしょう。特に法事やお盆などのような特別な弔事では、お供え物は何がいいか迷いがちです。 そこで、おすすめのお供え物ランキングを紹介します。特に人気が高いものばかりを集めて紹介しますので、迷った時の参考にしてください。

1位:日持ちのするお菓子

仏壇のお供え物として最も人気が高いのは日持ちのするお菓子です。ここでポイントとなるのは「日持ちがする」という点です。

 

お供え物のお菓子として大変人気が高いのはおせんべいやおかきです。これらは焼き菓子なので、長期間お供えしていても腐ってしまう心配がありません。

 

洋菓子ならクッキーがお供え物として多くの人から選ばれています。また、カステラなども日持ちのするものがあるので、お供え物としても最適です。

落雁(らくがん)は定番のお供え物

お供え物の定番として昔から選ばれているのが「落雁(らくがん)」です。落雁はもち米や麦などを粉にし、砂糖や水あめなどと一緒に練り上げて作った干菓子のことです。

 

お盆の時期になると、お盆にふさわしいデザインが彫られた落雁がお店で売り出されます。大変日持ちのするお菓子でもあるので、お供え物として最適です。

 

昔は落雁は大変高価なお菓子でした。砂糖や水あめを使用して作られた落雁は大変高価なもので、庶民にとっては特別な日にしか食べられないお菓子だったのです。

 

お盆はご先祖様の魂をお迎えする特別な時期です。そのような特別な時期に、普段は口にすることができない高価な落雁をお供えし、おさがりとして頂くというのが一般的な習わしでもありました。

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2位:果物

おすすめのお供え物ランキングの2位は果物です。果物と言っても、日持ちのするものをお供えするのが良いとされています。

 

具体的にはリンゴやオレンジなどがおすすめです。これらは日持ちがするので、慌てて下げる必要はありません。仏様にもゆっくり時間をかけて楽しんでもらえるでしょう。

 

また、お盆や法事などのような特別な弔事には、メロンをお供えすることもあります。メロンは早い段階で売られるため、ある程度日持ちします。

3位:アレンジメントフラワー

おすすめのお供え物ランキングの第3位は、アレンジメントフラワーです。これは法事やお盆のときなど、特別な弔事のときにお供えすると良いでしょう。

 

花屋さんでは、弔事用のアレンジメントフラワーを作ってくれるところがあります。法事やお盆のお供え物として使用すると伝えれば、ふさわしいお花でアレンジメントフラワーを作ってくれるでしょう。

 

また、アレンジメントフラワーはお花が長持ちするような工夫も施されています。通常のお花に比べて長期間美しい花を楽しませてくれるので、おすすめです。

仏壇にお供えする際の注意点

仏壇にお供えする際には、お供えの仕方にも注意しなければいけません。お供え物によってお供えの配置や向きが異なるのです。 そこで、お供え物別にいくつかの注意点を紹介します。配置や向きなどを含めて解説しますので、お供えする際の参考にしてください。

仏様のご飯でもある五供は配置に注意

仏壇にお供えするものの代表として、仏様のご飯でもある「お仏飯(ぶっぱん)」があります。お盆などの場合には、他のお供え物と一緒にお仏飯をお供えすることもあるでしょう。このお仏飯をお供えする際には、その配置に注意が必要です。

 

お仏飯は通常、四角い御膳に以下の5つを乗せてお供えします。

 

  • 親碗・・・ご飯を入れる
  • 汁椀・・・みそ汁や吸い物を入れる
  • 平椀・・・煮物を入れる
  • 壺椀・・・和え物や酢の物、お浸しなどを入れる
  • 高皿・・・漬物を入れる

 

配置は、まず御膳の左手前に親碗を置き、その右隣に汁椀を置きます。次に親碗の奥に平椀を置き、その右隣(汁椀の奥)に壺椀を配置します。高皿は、御膳の真ん中に配置して完成です。

 

正面は親碗と汁椀が手前になる側で、仏壇にお供えする場合はこの手前が仏壇の方を向くようにします。平椀と壺椀がこちら側を向くようにしてお供えするということです。

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果物などの場合は半紙を敷く

果物などを仏壇にお供えする場合には、通常は「高坏(たかつき)」や「供物台」に置くのが一般的です。しかし、直接置くのではなく、高坏や供物台の上に半紙を敷き、その上に果物を置きます。

 

カゴ盛りの果物の場合は、カゴの正面がこちら側を向く形で仏壇の前にお供えしましょう。正面を仏壇の側に向ける必要はないので注意してください。

お菓子などの場合は向きに注意

お菓子などをお供えする場合は、その向きに注意が必要です。お仏飯の場合は正面が仏様の方を向くような形でお供えしましたが、お菓子の場合は違います。

 

お菓子の場合は、正面がこちら側を向くようにしてお供えします。カゴ盛りの果物の場合と同じです。仏様の方を正面にしてお供えするわけではないので、注意してください。

仏壇にお供えする際はマナーやルールに注意

仏壇にお供えする際には、さまざまなマナーやルールがあります。特にお供えしてはダメなものについてはしっかり覚えておいて、誤ってお供えしないように注意してください。