喪主の焼香の正しい方法とは?宗派別や回数や順番などについても解説

公開日 : 2020/10/27

更新日 : 2020/10/27

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喪主は葬儀や法事では一番目立つ存在です。焼香の際にも多くの参列者が注目しているため、正しいやり方を知っておいた方が良いでしょう。宗派別や回数や順番などと合わせて、正しい焼香の方法を紹介します。いつも種を務めることになるかわからないので、参考にしてください。

公開日 : 2020/10/27

更新日 : 2020/10/27

目次

喪主の焼香のやり方

喪主の正しい焼香のやり方には、全部で3つのパターンがあります。それは、焼香の方法が3パターンあるからです。それぞれのパターン別に正しい方法を解説します。

廻り焼香

廻り焼香とは、畳などの座敷に正座したままで行う焼香のことです。参列者は移動せず、香炉を順番に回して焼香を行います。

 

香炉は僧侶から喪主に渡されます。喪主は正座をしたまま香炉を受け取り、自分の前に置きます。

 

一度合掌をした後、香を親指と人差し指でつまみ、目の高さに一度上げて香炉にくべます。遺影を一度見て合掌をし、両手で次の人に香炉を回します

立礼焼香

立礼焼香とは、椅子に座って葬儀や法事を行う場合に用いられる焼香の方法です。香炉は祭壇前に設置されており、参列者はそこまで移動して焼香を行います。

 

喪主は弔問客に一礼をしてから、祭壇前に向かいます。一度遺影を見つめてから、遺影に向かって軽く一礼をし、合掌をします。

 

焼香は中指と人差し指と親指でつまみます。一度目線の高さまで持ち上げた後、静かに香炉にくべます。その後、もう一度遺影を見つめてから合掌を行います。

 

祭壇から一歩後ろへ下がり、僧侶→弔問客の順番に一礼します。そして、喪主席に戻ります。最後に僧侶と弔問客に一礼することを忘れないようにしてください。

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座礼焼香

座礼焼香は、自宅などで葬儀や法事が行われる際に用いられる焼香の方法です。喪主は弔問客は正座しており、焼香は祭壇の前に設置されています。

 

喪主は立膝でにじり出て弔問客に一礼します。次に正座をしたまま、祭壇前に一礼します。膝を畳などにつけたまま祭壇前に移動し、再び正座します。遺影を一度見つめて一礼します。

 

人差し指と中指と親指の3本の指で焼香を少しつまみます。目線の高さに一度上げた後、静かに香炉にくべます。遺影をもう一度見つめ、合掌をします。

 

膝をついた状態で祭壇から後ろに下がり、僧侶→弔問客の順番に一礼します。そして立膝で喪主席に戻り、正座をします。

 

座礼焼香で注意しなければならないのは、喪主は立たないという点です。喪主席から祭壇前へ移動する際にも立ち上がることはありません。膝は畳につけたまま、にじり寄るようにして移動します。

宗派別の喪主の焼香の方法や回数

先ほどは、一般的な焼香の方法について解説してきました。葬儀や法事にはさまざまな宗派があり、宗派によって礼儀やマナーは変わります。それは焼香の方法も同じです。 そこで、次に宗派別のも種の焼香の方法はもちろん、回数についても解説します。

浄土真宗の場合

浄土真宗の場合、喪主や遺族や弔問客の焼香の回数は1回というのが一般的なマナーです。中指と人差し指と親指で、焼香を一つまみし、目線まで上げて香炉にくべます。

 

浄土真宗では、焼香は「お香を仏様にお供えする」という意味があります。「仏様」というのは神様と亡くなった人の両方を意味しています。

 

お香はその香りが仏様や亡くなった人にとっての食事と考えられています。亡くなった人の魂が安らぐようにという願いと共に、あの世へ行ってもお腹が空かないようにという意味も込められているのです。

真宗大谷派の場合

浄土真宗には、浄土真宗本願寺派と真宗大谷派の2つの派が存在します。どちらも根本は浄土真宗に由来しているのですが、葬儀や法事における細かなマナーは少々異なります。

 

浄土真宗の中でも真宗大谷派の場合、焼香は喪主はもちろん遺族や弔問客も2回行うというのがマナーです。中指と人差し指と親指で焼香をつまみ、目線まで上げて香炉にくべるという一連の行為を2回行います。

 

同じ浄土真宗でも、浄土真宗本願寺派は焼香が1回なのに対し、真宗大谷派は焼香を2回行います。喪主を務める際、浄土真宗の場合はどちらの派なのか、必ず確認しておきましょう。

臨済宗、日蓮宗の場合

臨済宗と日蓮宗の場合、喪主を含めた弔問者が行う焼香の回数は1回です。焼香の回数が1回のみというのは浄土真宗本願寺派と同じです。しかし、その後のマナーが異なります。

 

臨済宗も日蓮宗も、どちらも焼香を目線まで上げるということはしません。焼香を中指と人差し指と親指でつまんだら、そのまま静かに香炉にくべます。

 

ただし、焼香を目線まで上げてはならないということはありません。もし目線まで持ち上げてもマナー違反ではないので、安心してください。臨済宗と日蓮宗は、焼香の回数が1回ということだけ覚えておけば充分でしょう。

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曹洞宗の場合

曹洞宗の場合の焼香は、2回というのが一般的なマナーです。これは喪主も遺族も弔問客も同様です。ただし、焼香の方法は他の宗派と少し異なります。

 

曹洞宗では、1回目の焼香はつまんだ焼香を目線まで上げてから香炉に静かにくべます。しかし、2回目につまんだ焼香は目線まで上げるという行為をしません。焼香を中指と人差し指と親指でつまんだ後、そのまま香炉に静かにくべます。

 

焼香を2回行うというのは浄土真宗の真宗大谷派と同じです。しかし、目線まで持ち上げるという行為については曹洞宗は1回目だけですから、この点を注意してください。

天台宗の場合

天台宗の場合、焼香の回数は特に決まっていないというのがマナーです。1回だけの人もいれば、複数回焼香を行う人もいます。

 

ただ、あまり何度も焼香を行うと、他の人が焼香する時間がなくなってしまいます。通常は1~3回焼香を行います。参列者が多い場合は1回のみにし、少ない場合は2~3回行うようにすると良いでしょう。

 

また、中指と人差し指と親指でつまんだ焼香は、目線まで上げずにそのまま香炉にくべるというのが一般的とされています。しかし、目線まで上げることがマナー違反だというわけではないので、安心してください。

浄土宗の場合

浄土宗は他の宗派とは異なり、焼香は3回行うというのがマナーです。他の宗派と比べると焼香の回数が多いというのが特徴です。

 

また、浄土宗では3回の焼香すべてにおいて、目線まで焼香を持ち上げるというのも一般的なルールとされています。ただ、目線まで持ち上げる際には両手を添えるという特別なマナーがあります。

 

浄土宗では、右手の中指と人差し指と親指で焼香をつまみます。そして、左手を添えて目線まで持ち上げ、右手で静かに香炉にくべるという方法で焼香を行います。この点も他の宗派とは異なりますので注意してください。

法事や葬儀での焼香の順番

法事や葬儀では焼香の順番が何より重要です。この順番を間違えてしまうと、親族間に亀裂が生じるということもあります。法事や葬儀での焼香の流れや順番について解説しますので、参考にしてください。

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喪主の挨拶から

法事や葬儀での焼香は、喪主の挨拶から始まります。挨拶といっても、挨拶の言葉を述べるというわけではありません。

 

焼香は喪主から始まりますが、その前に僧侶と弔問客に対して一礼します。これが喪主の挨拶です。その後、喪主が焼香を行います。

次に遺族が行う

喪主の焼香が終わったら、次は遺族が行います。次に亡くなった人と親戚が焼香を行い、親しかった人へと焼香が続いていきます。

 

一口に「遺族」と言っても、亡くなった人との関係によって細かな順番があります。その具体的な順番や注意点について、以下の項目で解説します。

喪主の妻からの順番

通常、喪主の次に焼香を行うのは喪主の妻です。その次に、喪主と喪主の妻との間にできた子供が焼香を行います。

 

また、遺族の後には親族が続きますが、こちらも順番が決まっています。具体的には喪主の兄弟姉妹からスタートし、次に故人にとっての兄弟姉妹へと続いていきます。故人の兄弟姉妹ではなく、喪主の兄弟姉妹の方が焼香の順番が早いのです。

 

ただし、その地域や家によって焼香の順番は異なります。焼香の順番は大変デリケートな部分でもあるので、必ず確認しましょう。

焼香にまつわるQ&A

喪主に限らず、焼香の際に「どうすれば良いの?」と思うことがいくつかあります。そんな疑問点について解説します。

バッグはどうするの?

焼香の際に一番困るのがバッグです。葬儀や法事の際には、必ずバッグを持参しています。そのバッグは焼香の際にどうすれば良いのでしょう。

 

基本的には自分の席にバッグを置いて焼香を行うというのがマナーです。立礼焼香や座礼焼香の場合は、自分の席にバッグを置いて焼香へ向かいます。

 

弔問客として焼香に訪れた場合は、バッグは持ったまま焼香を行います。女性の場合はバッグを腕にかけ、男性の場合は脇に挟んで焼香を行うと良いでしょう。

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一礼する場合の声掛け

焼香を行う際、弔問客や喪主に向かって一礼を行います。この時、何と声をかけて良いのか迷う人も一定数存在します。

 

通常、焼香前に一礼する際には無言で行います。特に声をかける必要はありません。一礼するだけで気持ちは充分伝わりますから、何も言わずに丁寧に一礼をしましょう。

喪主として正しい焼香のやり方を知っておこう

葬儀や法事において、喪主は進行役であり、一番最初に焼香を行う人でもあります。多くの親族や弔問客が注目していますから、正しい焼香のやり方を知っておきましょう。