葬式用バッグで失敗しないために!選び方とマナーについて徹底解説
公開日 : 2020/10/10
更新日 : 2020/10/10
急遽参列することになる葬式は、ゆっくりと準備をする時間もなく葬式に参列する時間を迎えます。突然、葬式に参列することになった場合も慌てずに済むように、葬式用のバッグも準備しておきたいものです。今回こちらでは、葬式用のバッグのマナーと選び方をご紹介します。
公開日 : 2020/10/10
更新日 : 2020/10/10
目次
葬式用バッグの必要性
そもそも、訃報を受けて葬式に参列することになった際に、バッグを持って行った方が良いのだろうかという疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
葬儀に参列する準備を進める中で、喪服の準備ばかりに気を取られてしまい葬式用のバッグにまで気が回らなかったという経験を持つ方も多いものです。葬式に参列する際には必要となる持ち物があるため、それらを入れるための葬式用のバッグを持って行くことが一般的です。
まずは、葬式に参列する際に必要となる持ち物からご紹介します。
香典
葬式に参列する際の持ち物として香典があります。香典は、お香の代わりに霊前にお供えするお金のことです。故人へのお供えという意味に加えて、ご遺族の方の葬式に関する出費を助けるという意味も込められています。
香典はお金をむき出しの状態で渡すのではなく、不祝儀袋とも呼ばれる香典袋にお金を入れて渡します。こととき、香典を準備することを「香典を包む」と表現することがあります。香典袋にはいくつかのサイズがありますが、包む金額に似合った大きさのものを選びましょう。
香典袋を裸の状態で持ち歩くことはマナー違反です。香典が折り曲がることのないように、必ず袱紗(ふくさ)に包むようにしましょう。さらに袱紗をバッグに入れておけば、香典が折り曲がることをより防げます。
数珠
仏式の葬式に参列をする場合に限りますが、数珠は葬式には欠かせない仏具です。数珠は貸し借りをするものではありません。葬式に参列する際には、必ず自分の数珠を持って行きましょう。
数珠は房が付いているデザインが多く、持ち運ぶ際にはその房の部分に癖がついてしまったり、型崩れをしてしまったりしないように注意が必要です。数珠入れや数珠袋に入れて持ち歩くと、数珠の房の型崩れを防ぐことができます。
また、数珠は持ち主と仏様との縁を示すお守りであるため、粗末に扱ってはいけません。このことは、数珠は仏具の中で唯一個人の持ち物であるということからもわかります。
ハンカチ
葬式は故人との最後のお別れの場であることから、涙を流すことも多々ありハンカチが必要です。またお手洗いなどを利用した場合も、喪服を汚さないようにハンカチを利用しましょう。備え付けのハンドドライヤーでは水しぶきが喪服に飛んでしまい、シミになる場合があります。
ハンカチだけでなく、ポケットティッシュも持っておくと便利です。例えば、靴の汚れを見つけたときなど、汚れたままの状態で葬式に参列するのではなくティッシュで拭いて汚れを落としてから参列すようにしましょう。
ハンカチは、白か黒のシンプルなデザインのものを選ぶのがマナーです。ポケットティッシュのパッケージも、葬式という場にそぐわないものではないことを確認し、気を配るようにしましょう。
男性と女性の葬式用バッグ
葬式用バッグを持って葬式に参列するかどうかは、男性または女性という点でも異なります。ここからは、男性と女性それぞれの場合を見てみましょう。
男性の葬式用バッグ
普段からバッグを持つ習慣がない男性は特に、どのようなときも荷物は少ないのではないでしょうか。外出する際には、バッグではなくジャケットの内ポケットやパンツのポケットを利用する男性も多くいます。
そのため、男性が葬式に参列する際にもバッグを持つのではなく、普段と同じように喪服のジャケットの内ポケットにハンカチや香典、数珠を入れている人も多くいます。しかし、何かが入っていることがわかるほどあからさまに内ポケットが膨らむほどは入れないようにしましょう。
もちろん、男性でもバッグを手に葬式に参列する人もいます。
女性の葬式用バッグ
葬式に参列する女性の多くは、バッグを持っています。これは、メイクを直すための道具が入ったポーチやストッキングや破れた場合に備えた替えのストッキングを持っているなど、男性に比べると荷物が多いということも影響しています。
また、女性の喪服のポケットは男性の喪服に比べると小さめに作られていることが多いのもバッグを持つ方が多い理由です。喪服のデザインによっては、ポケットがないものもあります。
葬式用バッグのマナー
葬式用バッグにもマナーがあります。マナーを守ることは、自分が人前で恥をかかないようにということだけではなく、故人やご遺族に対しての大切な気配りでもあります。また、冠婚葬祭に関わるマナーを守ることは、社会人としても大切なことです。
葬式用バッグにふさわしいバッグを選ぶために、マナーをしっかりと確認しておきましょう。
葬式用バッグは黒
葬式用のバッグは、黒であれば何でも良いと思われがちです。しかし、黒であれば何でも良いというわけではありません。葬式用のバッグは、艶がなく柄や模様も入っていない無地の黒でシンプルなデザインでなければなりません。
どうしてもデザイン性のある葬式用バッグが欲しい方は、共布で作られたリボンなどが施されたタイプを選ぶと良いでしょう。別布で縁取りが施されているタイプも、デザイン性があって人気があります。
グレーや濃紺などであれば、葬式用バッグとして許容範囲であると考える人もいます。しかし、黒い喪服には同じく黒いバッグを合わせることが一番自然です。葬式用のバッグの素材や色のイメージがつきにくい方は、喪服の素材をイメージすると良いでしょう。
葬式用バッグの大きめはNG
葬式のようなフォーマルな場では、大きめのバッグはマナー違反とされています。荷物が多い女性は特に大きめのバッグが良い思うかもしれません。その場合は、大きめのバッグを選ぶのではなく、コンパクトなバッグに加えてサブバッグを持つようにしましょう。
サブバッグは、葬式が行われる会場には持ち込まずに預けるようにします。サブバッグを選ぶ際には、A4サイズまたはB5サイズの光沢のない黒の布地のバッグにしましょう。例えば、まだオムツなどが必要な小さなお子さんを連れて葬儀に参列しなければならない場合もあるでしょう。
もちろん、小さなお子さんはどなたかに預けられるのであればそれに越したことはありません。しかし、そうでない場合はかなりの荷物が必要になります。その場合には、荷物が十分に入る大きさで、できるだけ黒い無地のシンプルなデザインのバッグを選びましょう。
葬式用バッグに革はNG
基本的に革製のバッグは、葬式用バッグとしてマナー違反です。もちろん、毛皮が施されえたバッグもマナー違反です。どちらのバッグも、殺生を連想させるからです。葬式用バッグの素材は、布製のものを選びましょう。
しかし、靴やベルトなどのアイテムが革製であることから、バッグも革製で構わないという考えもあります。ただし、革のバッグを葬式用バッグとして選ぶ場合は、爬虫類の型押しの模様が入っているものは避けましょう。
男性用の葬式用バッグはあまり取り扱いが無いため、シンプルなものであれば革製のバッグでも良いとされています。
葬式用バッグは金具なし
一般的なバッグにはデザイン性を高めるために金具が付いているものが多いですが、金具は光に反射するため、葬式の場にはふさわしくないとされています。ただし、ファスナーやバッグの底の鋲など、バッグの機能的に必要な金具は良しとされています。
葬式専用のバッグとして販売されているものは、金具を使わないで良いデザインになるように工夫がされています。例えば、蓋の部分がマグネットで開閉できるものであれば、ファスナーは不要です。
ファスナータイプのバッグであっても、ファスナーの色を黒になっていたり、側面のファスナーには被せ布が施されていたりというような工夫がされています。
葬式用バッグの選び方
葬式用のバッグのマナーがわかったところで、次は葬式用バッグの選び方についてご紹介します。マナーを守りつつ、葬式用のバッグとしてふさわしいバッグを選びましょう。
葬式用バッグのブランド
必ずしも葬式用バッグはどこかのブランドのバッグでなければならないということはありません。喪服を扱っているブランドであれば葬式用のバッグの取り扱いもあるでしょう。その場合は、喪服に合わせてバッグも購入しておくことをおすすめします。
「ブランド」と聞くと、高級ブランドのバッグを思い浮かべる方もいるでしょう。確かに、高級ブランドでも黒いシンプルなバッグは販売されています。しかし、ブランドマークやロゴがデザインされたバッグは避けましょう。
葬式用バッグの形
葬式用バッグの形は、女性であればクラッチタイプではなく腕にかけられるハンドバッグがおすすめです。なぜなら、葬式の場では受付で香典を渡したり、焼香したりと、両手を使うタイミングがあります。また、読経の間に合掌をすることもあります。
このように、葬式に参列する場合は、両手が自由に使える状態にしておくことが好ましいのです。ショルダーバッグも両手が自由になるので良いように思えますが、カジュアルな印象を与えてしまうので避けましょう。
男性であれば、葬式用のバッグとしてはクラッチバッグやセカンドバッグがおすすめです。女性がハンドバッグが良いように、男性はハンドル付きのクラッチバッグやセカンドバッグを選びましょう。
和装に合わせる葬式用バッグ
親族として葬式に参列する場合は、和装の喪服を着ることもあるでしょう。洋装の喪服を着るとき以上に、和装の喪服にはどのようなバッグを合わせればよいのか迷う方も多いものです。
和装の喪服を購入する際に、小物も一緒に購入しておくと安心です。和装の喪服をレンタルする場合は、ショップの方に相談しながらバッグも一緒にレンタルしましょう。
葬式用バッグだけは自前のものを準備しておきたい方は、和装用の葬式用バッグを準備するのも良いですが、洋装にも和装にもどちらにも合わせられる葬式用バッグをおすすめします。
葬式用バッグの相場
葬式用バッグを購入する際、相場が気になるという方もいるでしょう。葬式用バッグの相場は男性用も女性用も3,000円から5,000円程度です。自分の交友関係などを考慮して、葬式に参列する頻度を考えて購入するバッグの金額を決めるのも良いでしょう。
あまりに安価な葬式用バッグは、例え黒であっても光沢があるように感じられたり、白っぽく感じられたりすることもあります。そのため、長く使えるに越したことはありませんが、3,000円くらいのバッグを購入して、数年おきに買い替えるのもおすすめです。
また、葬式用のバッグは黒であることから、使用回数や経年によって変色する場合もあります。
葬式バッグがない場合
葬式バッグの準備が間に合わなかった場合など、手元にすぐに準備できなかった場合の対処法を確認しておきましょう。対処法はいくつかあります。まずは、持っているバッグの中で、金具や光沢のない黒のバッグを代用として使うことです。
ショルダーバッグしかなかった場合は、ショルダー部分を結んで短くすることで、ハンドバッグのようにして使えます。レンタルするのも対処法としてはおすすめです。葬儀社や貸衣装のお店でレンタルしています。ただし、レンタルは購入した方が安い場合もあります。
男性ならば小さめのビジネスバッグでも代用できます。または、バッグを持たずに済むように持ち物を最小限にして、喪服のポケットを活用するのも良いでしょう。
葬式用バッグは法事にも使える
喪服はオールシーズンタイプでなければ夏用や冬用と使い分けますが、葬式用バッグに季節は関係ありません。また、宗教や宗派で使い分けをするものでもありません。
1つ葬式用バッグを準備しておけば、その後の法事やお墓まりなど、喪服を着用する際に利用できます。特に親族の葬式が行われた後しばらくは法要が続き、喪服を着る機会も増えます。また、年を重ねれば重ねるほど、葬式に参列する機会は増えるものです。
そのようなときに備えて、1つ葬式用のバッグを準備しておくと安心です。
葬式用バッグの手入れ
葬式用バッグは頻繁に使うものでないからこそ、丁寧に手入れをして長く使いたいと誰もが思うものです。そのために必要なことは、使用後は目に見える汚れを取り除き、形を整え、湿気によるカビが生えないようにする必要があります。
特に、使用頻度の低い葬式用バッグは、カビの発生に悩まされている方が多いものです。カビを防ぐには、使用後すぐに保管するのではなく、陰干しをしてさらに防湿材や除湿剤を上手に利用しましょう。
雨の日の葬式で使用したバッグは、特にしっかりと手入れをして保管することをおすすめします。
適切な葬式用バッグを準備しましょう
結婚式と違って突然訪れるのが葬式です。突然葬式に参列することになっても慌てることのないように、1つ葬式用のバッグを準備しておくと安心です。ぜひこちらの記事を参考にして、葬式用のバッグを選んでみてはいかがでしょうか。
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