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骨上げの意味や流れとは?方法や地域差そして注意点なども解説

葬式の際には、葬儀が終わり火葬が行われた後には、『骨上げ』という儀式が執り行われます。骨上げにはどういった意味があり、どの様な流れになっているのかなどについて、前もって知っておくようにしましょう。また、地域差についても確認しておいてください。

公開日 : 2020/10/14

更新日 : 2020/10/14

目次

骨上げについて

まずは、骨上げについてどういったものなのかを見ていきたいと思います。骨上げとは何なのでしょうか。その意味などについて迫ってみましょう。

火葬後に遺骨を骨壺に納める儀式

骨上げは、火葬をした後に遺骨を骨壺へと納める儀式を指します。骨揚げということもあります。そして、火葬が終わった後に骨を拾うことを収骨や拾骨、あるいは骨拾いと呼ぶこともあるでしょう。

 

内容により地域差もありますが、お骨を骨壺に納めるという基本的な手順については、共通となっています。

箸渡しに関して

"箸渡し"(移し箸や合わせ箸、拾い箸などとも呼ぶ)というのは、食事での箸使いにおいてNGである『忌み箸』の1つとされています。この“箸渡し”が忌み箸とされるのは、骨上げを想起させることが理由です。

 

箸上げで用いられる箸も通常とは異なり、単に長いわけでなく少し長さの異なるものが組み合わされていることもありますし、竹製のものが1本、木製のものが1本というセットになっているケースもあります。

骨上げの進め方

続いては、骨上げの手順について見ていきたいと思います。骨上げはどういった手順で行われるのでしょうか。進行の仕方をしっかりと覚えておくようにしましょう。

遺骨の周りに集まる

火葬が終わったなら、場内のアナウンスで収骨が行われる旨の案内があるので、待機をしていた控室の片づけをして帰る準備をします。炉の鍵がある火葬場もあり、もし遺族として鍵を預かっている場合には、その鍵を火葬場の係りの人に届けるようにしましょう。

 

収骨の準備が整ったというアナウンスが流れたなら、炉よりお骨が取り出されるので、火葬場に同行してきた人は遺骨の周りに集まります。骨上げでは棺が載せられていた台をそのまま使用するケースもあります。

 

しかし、遺骨を専用の収骨台の上に移して行われることもあるでしょう。骨上げを行う順番については、後述いたしますので参考にしてみてください。

箸を使って遺骨を骨壺へと納める

いよいよお骨を拾うこととなりますが、その際にはポイントがありますので、覚えておくようにしましょう。どういった点がポイントとなるのでしょうか。

2人1組になり行う

骨上げは2人1組となり行われるため、ペアを組むことになります。この際に男女ペアで行うように指示されることあるので、係りの人に従うようにしてください。まず双方が竹製の箸を持ち、1つのお骨を共に挟み骨壺へと納めます。

 

骨拾いにおいて箸が用いられるのは、この世からあの世への"箸渡し(橋渡し)"という収骨の意味があるからだとされているのです。

骨の拾い方は火葬場の係りの人に聞く

お骨をどの様にして拾うのかについては、一片のお骨を2人で一緒に箸で拾い上げる方法で行われることもあります。また、1人が拾い上げたお骨をもう1人の箸へと、箸から受け渡しを行う手段で行われるケースもあるでしょう。

 

この点に関しても、火葬場の係りの人の指示に従うようにしてください。

拾う骨の順番

お骨を骨壺へと納めるとしても順番があり、下半身から上半身へと拾っていき、故人と最も縁の深かった人が、最後に収骨して喉仏を拾います。喉仏の収骨が終わったなら、火葬場の係りの人が骨壺を白木の箱に入れて錦袋(きんたい)をかけてくれます。

 

その箱の中に納骨の際に必要となる『埋葬許可証』も入れてくれるので、紛失しないように気を付けることが大事です。

骨上げでのマナー

物事にはマナーがある事柄も多いため、知っておかなければ恥をかいてしまうこともあるかもしれません。それは骨上げでも同様であり、骨上げのマナーもしっかりと覚えておくようにしましょう。

箸を用いて骨を拾う

お骨を骨壺に納める際には、専用の箸が使用されます。係りの人が手に手袋をはめて遺骨を分けることや、遺骨が骨壺に入らない大きさのお骨を細かくすることもあるものの、骨上げを円滑に進行するために準備として行われるものです。

 

骨上げはお骨を骨壺へと納める儀式ですが、火葬場で用意されている箸を使用するようにします。普段の食事で使われる箸よりも長いものになることもあるので、上手くいかずに手元が狂ってしまいお骨を拾い上げても落としてしまう可能性もあるでしょう。

 

その様な時には、火葬場の係りの人の指示に従うようにしてください。

順序は故人との関わりが深い人から

骨上げでは幾つものペアになり、2人ずつが順番にお骨を拾っていくものの、基本的には故人と関わりの深い人から順に拾っていきます。儀式ですので、何となく流れで遺骨の傍にいた人から行うというものではなく、マナーに則って行われなければいけないのです。

 

まずは喪主を含めたペアから行い、それから血縁の濃い順番に行っていきましょう。最後には、再度喪主が近い関係である親族のペアに箸が渡され、喉仏を拾います。係りの人が指示をしてくれると考えられますので、従うようにしてください。

骨上げで分骨したい時

骨上げの際に、分骨をしたいと考える人もいるかもしれません。では、それは可能なのでしょうか。そして手続きなどは必要なのでしょうか。分骨について見ていきましょう。

分骨をする方法もある

骨上げをする時に既に分骨にすることを決めているのであれば、分骨をする方法もあります。お墓に納めてしまった後では、分骨をするとなると墓石を動かさなければいけなくなるでしょう。そうなると墓石の閉眼供養や開眼供養を行う必要も出てきます。

 

その場合には寺院および石材店との調整をしなくてはいけなくなりますし、手間も費用もかかってしまうのです。それに火葬をする日に分骨を無事に終わらせるためには、前もって手配をする必要もあります。

 

骨上げをする時に分骨も共に行いたいということを、あらかじめ葬儀会社に申し出ておくようにして、分骨用の骨壺も用意してもらうようにしてください。

納骨する際に必要となる分骨証明書

分骨をした遺骨をいずれ納骨するとなったら、『分骨証明書』が必要となります。自身で依頼をするケースや葬儀会社を通じ依頼するケースなどがあるものの、どちらであっても火葬場で発行してもらった書類は、忘れずに受け取り持ち帰るようにしてください。

 

ちなみに、『分骨証明書』は分骨する数の分が必要となりますので、その点も覚えておくようにしましょう。

骨上げ後の流れについて

続いては、骨上げが済んだ後のことについて迫っていきたいと思います。骨上げの後にはどういったことを行うのでしょうか。その流れを見ていきましょう。

骨壺を自宅に持ち帰る

骨上げが終わったなら、係りの人が骨壺の蓋を閉めて包んでくれます(通常は、桐箱に入ったものを風呂敷で包むあるいは専用のカバーをかけてくれる)。その骨壺を受け取り火葬場を出ましょう。

 

帰り道では骨壺は喪主が持つようにして、白木位牌や遺影を他の遺族が胸に抱えて持つようにします。お骨が自宅へと戻ったなら、後飾り棚(火葬後に四十九日まで遺骨を置く棚)に安置してください。

ろうそくと線香を灯す

仏壇で行われるのと同様に、後飾り棚にもろうそくと線香を灯します。四十九日の忌明けまで灯明あるいは線香を絶やさないようにすることが正式であり伝統的な習わしではありますが、ろうそくと線香は火気を伴うことから防災の観点からは問題もあるでしょう。

 

もし火事などが起きては大変ですし、十分に気を付けながら対応できる範囲内で供養をするようにしてください。

お経をあげて焼香をする

後飾り棚は、四十九日の忌明けまで飾っておくようにします。遺骨が安置されたなら、遺骨に対して『遺骨法要』という読経を行います。宗教によっては『還骨勤行』とも呼ばれるでしょう。読経が終わった後には、喪主から順番に焼香を行うのが一般的です。

 

これにて、葬式自体も終了となります。

四十九日が過ぎたらお骨を納める

葬式の終わった遺骨は、四十九日の忌明けまで自宅に安置をする方法がありますが、寺の納骨堂に預かってもらうのも1つの方法です。そして一般的には、四十九日の法要が済んだなら遺骨はお墓に納められます。

 

ただ、いつまでに納骨をしなければいけないと決まっているわけではなく、お墓がまだ準備できていないなどの事情がある時には焦らずにしっかりと用意をして、一周忌あるいは三周忌の法要と合わせて行うのも一案です。

地域によって骨上げの違いはある?

儀式というのは、その土地により地域差というのが生まれることがあるものです。では、骨上げの場合には、地域によって違いはあるのでしょうか。その違いについて見てみたいと思います。

『全部拾骨』と『部分拾骨』の違い

北海道や関東を含めた東日本では、『全収骨』が主流となっていて、『部分収骨』は関西などの西日本で多くみられます。『部分収骨』では、足から頭までのそれぞれの部分の骨を少しずつ拾い、残りの遺骨については火葬場に残して帰るのです。

 

火葬場に残された遺骨に関しては、火葬場側が供養を行ってくれるでしょう。それに真宗大谷派であれば、『真宗本廟 収骨』により東本願寺へとお骨の一部が納められることもあります。

骨壺のサイズも異なる

『全収骨』と『部分収骨』では納める遺骨の量も変わってくるため、骨壺のサイズも東日本と西日本では異なります。全収骨である東日本では18センチから21センチほどの大きめとなる骨壺が用いられ、部分収骨の西日本なら骨壺の大きさは9センチから15センチほどと小さめになるでしょう。

 

これ以外にも地域によって慣習があり、遠くに住む親族の葬儀で行われた骨上げの場合には、困惑してしまうこともあるかもしれませんが、火葬場の係りの人の指示に従えば大丈夫です。

骨上げをしないという選択肢もある

骨上げは行うことが必須であると考えている人もいるかもしれません。しかし、骨上げをしないという選択肢もあることを知っておいてください。

『遺骨は不要』と申告することも可能

故人の意向あるいは親族とどの様な関係にあったかにより、荼毘にふした後は骨上げをしないという選択をする人もいます。骨上げをしないのであれば、斎場あるいは火葬場に『遺骨は不要です』と申し出ることにより、お骨を放棄したとみなされて斎場火葬場で処分されることになるでしょう。

 

とはいえ、一度申し出てしまうとそれは撤回することができないので、後でトラブルにならないためにも遺族皆の意思を確認して相談をしてから決めるようにしてください。

子供には配慮も必要

身内を亡くされたということは、それだけでも辛く悲しいものでしょう。それでも例えば故人の孫など中学生であっても葬式で骨上げを行うものです。しかし、幼児あるいは多感な時期である思春期の中学生あるいは高校生などでは、精神的な辛さもあると考えられます。

 

そうした場合には、無理をして参加をすることはなく配慮をしてあげることも大事です。

骨上げの注意点について

ここで、骨上げに際しての注意点について見ていきましょう。滞りなく骨上げを行うためにも、しっかりと注意点も把握しておくようにしてください。

心付けを渡す地域もある

上述もしていますが、骨上げには地域差があるので葬儀会社や火葬場の係りの人と入念に打ち合わせをして間違いのないように実行する必要があります。地域次第で、火葬から骨上げ等で火葬場の係りの人や運転手の方に心付けを渡す風習のある土地もあるのです。

 

心付けを渡すとしたら、3,000円から5,000円程度の額を渡すのが一般的でしょう。よって、葬式の行われる地域の風習がどの様になっているのか、調べておくことも大事です。

心付けを受け取らないケースもある

ただ、公営の火葬場などで心付けを受け取らない場合もあるでしょう。そうした時には、いくら風習だからといっても無理に相手に渡してしまっては迷惑となってしまうことも考えられます。よって、葬儀を担当してくれる人に相談してから、心付けを渡すかどうかを判断するようにしてください。

 

心付けを無理やりに押し付けるように渡すことは避けましょう。

火葬と納骨をする地域が異なる場合には?

故人が亡くなり葬式を行った場所と、納骨をされるお墓の場所が遠く離れているケースもありますが、その場合には十分な注意が必要です。それは、お墓もしくは納骨堂に遺骨が入らない可能性が出てくるというのが理由でしょう。

 

火葬をする地域と納骨する地域が別れている場合には、お墓あるいは納骨堂の大きさをあらかじめチェックしておくようにしてください。収骨が終わった時には、斎場か自宅へと帰り精進落とし(精進上げ)の席が設けられることや、環骨法要や初七日法要が行われることがあります。

 

よって、収骨後にどの様な流れになっているのかについても、把握しておくことも大事です。

『骨上げ』の流れなどをしっかりと把握しておくようにしよう

火葬が終わった後には、骨上げが行われます。故人を亡くされた遺族にとっては辛いことかもしれませんが、故人を送るためには大事な儀式です。どういった意味があり、流れの手順を前もって把握しておくことで、滞りなく故人を送ることができると思います。

 

また、骨壺の大きさなど地域差があるため、自身の地域についてもあらかじめ調べておくことも必要です。いつか執り行うことになった時のために、その場で慌てないためにも心の準備をしておくようにしましょう。