会社から支給される弔慰金の相場とは?香典・死亡退職金の違いを解説

公開日 : 2020/9/11

更新日 : 2020/9/11

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家族が亡くなった際に故人がお勤めをされていた場合に、会社から弔慰金が支給されるケースがあります。支給される弔慰金の相場はどのくらいになるのでしょうか。この記事では、一般的な弔慰金の相場や香典・死亡退職金との違いについて解説いたします。

公開日 : 2020/9/11

更新日 : 2020/9/11

目次

死亡弔慰金とは

死亡弔慰金の読み方は「シボウチョウイキン」と呼びます。死亡弔慰金とは、どういったものになるのでしょうか。これは会社に勤めていた方が亡くなった際に会社から支給される金銭のことをいいます。

 

会社より、故人への功労として遺族にお渡しする金銭には遺族の方の生活を助ける意味も込めて送ります。弔慰金は福利厚生の中に含まれており、会社に勤めている従業員だけではなく、その方の家族が亡くなった場合にも支給されます。

 

弔慰金は企業から支給されるだけではなく、戦没者の親族の方や災害で家族を亡くされた方に対して国から弔慰金を支給されるケースがあります。国などから弔慰金を支給してもらうためには、申請手続きを行う必要性があります。

 

ちなみに、弔慰金は個人で渡すことケースは少ないです。あるとすると、募金を集めて支給するケースくらいです。学校で同級生の親が死亡した場合や募金を集めいて金銭を渡すようなケースです。

死亡退職金との違いとは?

弔慰金とは別に会社から支給される金額として、死亡退職金というものがあります。弔慰金と死亡退職金のどちらも会社から支給される物ですが、両者には大きな違いがあります。

 

死亡退職金とは、故人の方が会社から受け取るはずだった退職金で、故人の方が受け取ることが不可能なので、遺族の方に対して死亡退職金として支給をするものです。

 

また、死亡退職金は弔慰金と違い相続税の対象となっています。相続税の計算方法として、500万円×法定相続人の人数が非課税の限度額となっています。

 

死亡退職金が仮に2000万円として、法定相続人が4人以上いるのであれば課税対象にはなりません。

 

死亡退職金の相続税に関して、相続人以外が受けとった場合に非課税枠が無いなどの規定があります。死亡退職金を貰う前には、相続税について詳しく調べておいてください。

弔慰金と死亡退職金を両方受け取った場合

故人が社員本人であれば、弔慰金規定によって死亡弔慰金と死亡退職金の両方を受け取ることになるでしょう。

 

死亡弔慰金と死亡退職金それぞれの非課税枠は大きく違うため、相続税の計算では、死亡弔慰金と死亡退職金を別々に処理する必要があります。

 

死亡弔慰金相当額の範囲内であることを、まず確認する必要があります。万が一超過した場合は、超過分が課税対象となってきます。

 

被相続人が死亡後3年以内に支給が確定した死亡退職金については「500万円×法定相続人数」の金額が非課税となってきますので、その額を超過した部分がみなし相続財産として相続税の課税対象とされています。

 

この法定相続人数は、相続放棄した方も人数に含めますが、非課税枠の適用を受けることはできません。さらに、相続人以外が受け取る場合には相続ではないので、非課税枠が適用されない点に注意が必要です。

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香典とは何が違うの?

弔慰金の他に遺族の方が受け取る金銭として、香典があります。弔慰金と香典には大きな違いがあります。ここでは、弔慰金と香典の違いについて解説をしていきます。

香典は故人の遺族に対して渡すもの

弔慰金は社員に対して支給される金銭のことです。これに対して、故人へのお供え物や遺族の方をお助けする意味で渡す香典は喪主に対してお渡しするものです。

 

また、弔慰金は葬儀などが行われる日に渡されるのではなく会社側が後日支給をしてくれます。一般的に香典は、参列者の方が葬儀当日に持参をして喪主へ渡すようにします。弔慰金と香典は渡す相手や、渡すタイミングに違いがあります。

弔慰金にはお礼の品物は不要

香典を貰った場合には、感謝の気持ちをお伝えするためにはお礼の品を後日に送る必要性があります。弔慰金は会社から福利厚生として支給されるので、基本的にお礼の品を送ることはありません。

 

香典と弔慰金は渡す相手やタイミングだけではなく、お礼の品物を送るがどうかという点についても違いがあります。

弔慰金の金額相場とは

会社から支給される弔慰金は、一般的にどのくらい金額が相場なのでしょうか。ここでは、弔慰金の相場について解説をいたします。

弔慰金には明確な金額相場はない

弔慰金に関しては、明確な金額相場に決まりはないとされています。理由としては、弔慰金に関する考え方が会社によって違ったり、死亡の原因も関係してきます。

 

もし会社の業務を行っている最中に事故などで亡くなった場合は、弔慰金の金額は多くなる傾向があります。業務外で亡くなった場合は、勤続年数などによっても金額に違いが生まれてくることもあります。

 

また、弔慰金の金額に関して基本給をもとに計算している会社もあるため会社の弔慰金規定をしっかり確認しておきましょう。

 

会社の役員・従業員によって弔慰金の規定がないかも会社に聞いておいたほうが良いかもしれません。

弔慰金と慶弔金の違いとは

弔慰金は死者を弔い、遺族の気持ちを慰めるために贈る金銭です。一般的に弔慰金は、個人が贈るものではなく、公的機関や企業が支出するものです。葬式当日に贈るものでもなく、後日遺族が落ちつかれたころに渡すのが一般的とされています。

 

慶弔金に関しては、企業や団体が定められた規約にのっとり、従業員、役員、会員などに支払うものです。香典ばかりではなく、結婚祝い、出産祝いあるいは見舞いなどに使われます。

 

弔慰金は、家族や祖父母は対象外とされることが多いです。しかし、慶弔見舞金に関しては従業員の親や祖父母が亡くなった場合に支給されることがあります。

 

従業員の親の場合は、2万円~3万円。祖父母の場合は、5000円~2万円の間が相場とされています。支給されるかどうかに関しては、事前に会社に確認をしておくようにしましょう。

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相続税がかからない範囲で支払われる

弔慰金に関しては、相続税の対象にはならないのが一般的です。しかし、一定の金額を超えると弔慰金であっても相続税の対象とみなされるケースがあります。

 

そのため、一般的には相続税のかからない範囲の金額で支払をされます。相続税の対象となる金額に関しては、死亡状況によって変わってきます。

勤務中に亡くなった場合

故人の方が職場の勤務中に亡くなった場合、亡くなった当時の給料3年分を超える額が支給されると課税対象とされます。この場合の給与は、賞与を含まない普通給料で計算をします。

勤務外に亡くなった場合

故人の方が勤務外で亡くなった場合に、亡くなった当時の給料半年分を超える額が支給されると課税対象とされます。

 

勤務外で亡くなった場合は、課税対象となる金額が勤務中に亡くなったときと比較して大幅に下がるので注意するようにしましょう。

団体保険の加入有無

社員を被保険者として、会社が契約者・受取人となって団体保険に加入しているケースがあります。これは、比較的規模の大きい会社が加入している場合が多くあります。このように団体保険の死亡保険金が弔慰金に充てられるため、加入していない場合より高額です。

勤続年数

功労に報いるという意味合いを重視する会社では、一律ではなく勤続年数に応じた金額が設定されている場合があります。勤続年数が長ければ長いほど死亡弔慰金も多く支給されます。

弔慰金を渡す側の会社マナーとは

死亡弔慰金を社員や家族の方に渡す場合は、会社側として気を付けたいマナーがあります。

葬儀後に渡すのが一般的

社員のご家族や本人が亡くなった場合は、会社から香典を出すことが一般的とされています。しかし死亡弔慰金は福利厚生の一環として支給されるので、香典とは性質が異なってきます。

 

そのため、葬儀の際に渡すよりも葬儀を終えて一段落した頃を見計らって渡すことが適切を考えられています。会社によっては考え方も変わってくるので、葬儀のときに渡すという会社もあります。

弔慰金と香典の封筒に関するマナーについて

弔慰金委使用する封筒は、香典袋のように専用の封筒は市販されていません。白の封筒を使用して、表面に弔慰金と書き、裏面に入っている金額と住所氏名を記入します。

 

香典には、水引のかかった市販の香典袋を使用する場合が多いですが、故人の宗教によって表が気の書き方が異なりますので、事前の確認が必要です。

 

仏式の葬儀では、「御霊前」が多く使われるので、宗派によっては御霊前を使用しないこともあり、キリスト教式では「御花料」、神式では「御玉串料」とします。

弔慰金の相場は会社によって違いがある

いかがでしたでしょうか。この記事では、弔慰金の相場について解説を致しました。弔慰金に関しては、会社ごとに違いがあるので決められた相場はありません。自分の会社の相場が気になる方は、会社側に一度確認をしてみても良いかもしれません。