忌引き明けの挨拶に関する基本マナーを紹介|文例や香典返しも
公開日 : 2020/9/5
更新日 : 2020/9/10
親族の不幸の際、忌引き休暇を取ることを電話で上司に伝えた後は、突然数日間に渡って会社や学校を休む必要があります。つまり、忌引き明けの挨拶では、不在時の仕事をフォローしてくれたことへの感謝等を伝えなければなりません。こちらの伝え方や基本マナーを紹介していきます。
公開日 : 2020/9/5
更新日 : 2020/9/10
目次
忌引き明けの挨拶の基本マナー
忌引き明けの挨拶を行う上で、抑えておきたい基本マナーは以下の4つです。挨拶をする際の心構え。メールで挨拶することも可能か。そのメールに返信する際のマナー。そして、挨拶を行うタイミングを含む4つです。
忌引き明けはしっかり挨拶を行う
親族の不幸は突然に訪れます。そのため、忌引き休暇を取ることを電話で上司に伝えた後は、突然数日間に渡って会社や学校を休むことになります。つまり、忌引き明けの挨拶では、数日間席を空けたお詫び、不在時の仕事をフォローしてくれたことへの感謝を伝えなければなりません。
主に挨拶をする相手としては、直属の上司・同僚・部下です。なぜなら、勤め先の方々は忌引き休暇を取った本人に対して、身内を亡くして悲しみに暮れていることに心配しているからです。
そのため、挨拶では「決意を新たに頑張ります」といった今後への抱負を簡単に述べるようにしましょう。
忌引き明けの挨拶はメールでも大丈夫?
忌引き明けの挨拶は直接行うのがマストです。しかし、状況次第で手紙や電話で挨拶しなければなりません。具体的には、ご香典などで特別な配慮をいただいて、より丁寧な文面でお礼の気持ちを伝えたい場合。その他には、代行して頂いたお礼を出張先の同僚に伝えたい場合です。
こうした場合では、手紙や電話を使うこともあります。では、忌引き明けの挨拶をメールで行うことはどうでしょうか。まず、メールでの連絡は手紙や電話に比べて略式の手段とされます。そのため、タブーとされてきましたが、時代の変化に伴いメールでも問題ないとされています。
なお、普段一緒に仕事をしている方に限ってメールでの挨拶ができます。昨今では、働き方が多様化しているため、忌引き明けの当日に職場の方へ挨拶をするのが困難なためです。
忌引き明けメールへの返信のマナー
忌明けの挨拶に関するメールに返信するときには、さまざまな慣例や常識があります。例えば、忌み言葉を用いるのは避けること。他には、宗教や宗派に合わせたフレーズを用いるといった独特の規則です。この2つはしっかり抑えた上で返信することを心掛けてください。
このような状況におけるメールの返信に関する作法に慣れていない人も多いと思いでしょう。しかし、先方に対して失礼に当たらないようにするためにも上記2つのルールはきちんと抑えておきましょう。
挨拶はいつすべきなのか
忌引き明けの挨拶を行うタイミングは、以下2つです。1つ目が、「忌引き明けに初めて顔を合わせた時」です。2つ目が、「朝礼の時」です。ここから、詳細を紹介していきます。
忌引き明けに初めて顔を合わせた時
まずは、出勤した時間に上司・同僚・部下と顔を合わせたタイミングで挨拶しましょう。この時、直属の上司の場合は上司の席から順番に自ら足を運び挨拶をすることが通例です。細かいルールになりますが、上司と同僚では、必ず上司が先という決まりはありません。
なぜなら、一人ずつに直接挨拶をするため、出社してきた順番に同じ部署の方々に挨拶するのが一般的だからです。そのためにも忌引き明けの最初の出勤日は、いつもより早めに席についておくことを推奨します。
朝礼の時
中には、習慣として毎朝または定期的に朝礼を行う会社もあります。この様な場合、朝礼の時に挨拶をすることもおすすめです。大勢を前での挨拶は緊張しますが、忌引き休暇のお礼をしっかりと伝えることは重要です。
全員が集まる朝礼にて、全員に向けた挨拶ができれば一人ずつの席を回って挨拶をすることは必要はありません。しかし、直属の上司には、忌引き休暇を取ったお詫びとお礼を直接伝えると丁寧な印象を与えることに繋がるため、行うことが推奨されています。
忌明けの挨拶の文例を紹介
忌引き明けによくあるケースは以下の3つのパターンです。3つのパターンに共通するのは、負担をかけたことに対するお詫び。そして、感謝の気持ちです。ここから、具体的な挨拶の文例を紹介していきます。
上司への忌引き明けの挨拶
忌引き休暇の申請。並びに、休暇の間の業務の補助など、上司の方にはいくつか負担をかけることになります。感謝の気持ちを述べるお礼に加えて今日からまた頑張りますという抱負を述べて、前向きな姿勢を見せるようにしてください。具体的な例文は以下の通りです
「この度は○○(続柄)の葬儀にあたり、忌引き休暇として快くお休みさせて頂きとても助かりました。〇〇部長には大変感謝しております。本日より業務に復帰いたします。新たな気持ちで業務にあたる所存です。どうぞよろしくお願いいたします。」
そして、このタイミングで会社または上司の方からご香典をいただいた場合は、「ご香典を賜りましてありがとうございました」と話してください。
同僚や部下への忌引き明けの挨拶
同僚は、忌引き休暇際に自身のの業務を代行してくれる事例がよくあります。この時、急な休みで迷惑をかけたことをお詫びして、丁寧にお礼を伝えなければなりません。また、部下に対する忌引き明けの挨拶も同様です。具体的な文例は以下のの通りです。
家族葬の場合
家族葬はご家族だけの少人数で見送る葬儀です。シンプル志向の現在、家族葬は注目を集めています。このように限られた人数で行う家族葬は、勤め先の方々には参列を遠慮してもらいます。
そして、家族葬で身内の方を見送る場合は、忌引き休暇の申請の時点で家族葬である旨を職場に話しておかなければなりません。この時に参考にしたい忌引き明けの挨拶の文例は、以下の通りです。
「この度は○○(続柄)の葬儀に際し、忌引き休暇を長く頂きとても助かりました。特に、課長には大変感謝しております。おかげさまで家族でつつがなく○○を見送ることができました。本日より業務に復帰いたします。今後も、ご指導とご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。」
学校やパート先でも挨拶は必要か
時代の流れに応じて、現在全国の約半数の会社がパート勤務の方にも忌引き休暇を設けています。つまり、パート従業員の場合でも規定を基に忌引き休暇を取得した際は、忌引き明けの挨拶をすることがマストです。
まずは、最初の出勤日に休暇の取得を申請した上司や業務を代行したもらった同僚に丁寧に挨拶をすることが通例です。また、忌引き休暇は小学校から大学まで学校にも規定が設けられています。
つまり、忌引き明けには学校でも、忌引き休暇のお礼とお通夜・葬儀を無事に終えた報告をすることがマストです。この時、忌引き明けの登校日に本人が担任の先生に挨拶をするのがマナーです。連絡帳や電話などで親から担任に挨拶するのもいいでしょう。
忌引き明けの香典返しについて
忌引き明けの挨拶を行う際、香典返しを行う必要はあるのか。基本的には、香典を頂いていない場合でも、菓子折り等を送ることがマストとされています。以下、こちらの詳細を紹介していきます。
菓子折りの持参が定番
忌引き明けの挨拶をする際、菓子折りを持参しなければならない決まりではありません。しかし、勤め先次第で、忌引き明けに菓子折りを持参するという社内のマナーがある場所もあります。実際に、こうした習慣が残る会社は現在も多数あります。
この場合はマナーにしたがって、忌引き明けの出勤日に菓子折りを持参します。お菓子は和洋どちらでも構いません。注意する点は、個包装されていて取り分けやすいものにすることです。なぜなら、取り分けしやすいからです。
また、勤め先に菓子折りを持参する習慣がない場合、感謝の気持ちの表れとして菓子折りを持って行くことは効果的でしょう。職場の方々にお菓子を配ることで、「業務をフォローして頂き、感謝しております」という気持ちを伝えることができます。
香典なしの場合でも必要か
忌引き明けに持参する菓子折りには、香典返しの意味だけでなく忌引き休暇を取らせてもらったお礼の意味も込められたものです。家族葬などで会社からのご香典をいただいていない場合でも、忌引き明けには菓子折りを持って出社すると丁寧な印象を与えることに繋がります。そのため、余力があれば香典なしの場合も香典返しを行うようにしましょう。
マナーに則り、適切な忌引き明けの挨拶を行いましょう
ここまで、忌引き明けの挨拶を行う際の基本マナー。挨拶を行う際に参考にしたい文例や香典返しについて主に解説してきました。会社や学校でお世話になった方々に挨拶をする際に感謝の気持ちを伝えられるように、上記記事を参考にしてみてください。
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