喪中の方に「良いお年を」の言葉は使ってOK?一般的なマナーを解説

公開日 : 2020/9/5

更新日 : 2020/9/10

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十二月が近づくと年末の挨拶について考えることが多くなってきます。「良いお年を」も年末の挨拶の一つですが、喪中の方にこの言葉を使用しても良いのか疑問ではないでしょうか?この記事では、喪中の方に使っても良い挨拶や一般的なマナー、年末の過ごし方について解説いたします

公開日 : 2020/9/5

更新日 : 2020/9/10

目次

喪中の方に「良いお年を」は使っても良い?

年末の挨拶で一番使われるフレーズは「良いお年を」という言葉です。では、喪中の人に使うのはマナー違反にあたるのでしょうか。

 

まずは、良いお年をの意味や成り立ちについて確認をしていきましょう。

決してマナー違反ではない

まず喪中の方に対して「良いお年を」と挨拶することはマナー違反にはなりません。年末に喪中の人に出会った場合は、安心して「良いお年を」のフレーズを利用しましょう。

「良いお年を」の成り立ちについて

「良いお年を」という言葉の成り立ちは、日本には新しい年に神様を自宅に迎え入れるために年末に大掃除をするといった風習が大きく関わっています。

 

神様を迎え入れて良い年を過ごせるようにといった意味が短縮されて、現在の良いお年をという言葉が生まれました。

 

またお互いに良い年を迎え入れるように「良いお年を」と親戚や近所の人と言い合えるようになったことから、今のように定着したとされています。

喪中に送るはがきの文例について

喪中となった場合は、故人の永眠と先方様への感謝、新年の願いを込めてはがきを送る必要があります。また、喪に服すために年賀状や年末年始の挨拶は控えることを伝える必要性があります。ここでは、喪中はがきを送る際の文例を紹介します。

 

「喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきます

 

本年○月に○○が○○歳にて永眠いたしました

生前のご厚情を深く感謝を申し上げます

みなさまにはどうぞよいお年をお迎えください

寒さに向かう折にご自愛のほどお祈りを申し上げます。

 

令和○○年○○月」

お祝いの言葉ではない

喪中期間は故人のことを弔い、お祝い事や派手な行動を慎むといった決まりがあるのはご存じでしょうか。喪中の方に「良いお年を」を使っても良いか気にする方は、「お祝い」といった部分の定職を懸念しているかと思います。

 

しかし、「良いお年を」の成り立ちを見ると分かる通り、この言葉にはお祝いの意味合いは全くもって含まれておりません。そのため、「良いお年を」を喪中の人に使うことはマナー違反ではないといえます。

失礼と感じる人も

とはいえ、中には「良いお年を」という言葉を失礼と感じる人も一定数いるのも事実です。

 

その理由としては、「良いお年を」の言葉をお祝いに関係していると考えている方もいるからです。「良いお年を」を使用する時期は年末ですが、年末と年始は非常に近い時期となっています。

 

「良い」という言葉が入っていることもあって、年始に使用する「あけましておめでとうございます」の言葉と意味を混同している可能性があります。

 

もう一つの理由として、喪中の悲しみが深すぎる場合が挙げられます。大切な方を亡くした場合は、気持ちをすぐに切り替えることは難しいでしょう。そんな中「良いお年を」と言われても、不快となってしまうことが考えられます。

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喪中の方への年末年始の挨拶とは?

喪中の方に「良いお年を」ということは問題ないということが分かりました。しかし、人によっては失礼だと感じてしまう方もいらっしゃいます。

 

「良いお年を」という言葉は問題ないという分かりました。しかしながら、人によっては失礼であると感じる方もいらっしゃいます。

 

「良いお年を」を使用しても不快な表情をされても、わざわざ言葉の意味を説明することは出来ません。人によって受け取り方が異なり、扱いが少々難しいと言えるでしょう。

 

では、喪中の人に挨拶をする場合は、具体的にどういった言い回しであれば問題ないのでしょうか?年末と年始に分けてそれぞれ挨拶文を紹介させていただきます。

年末の挨拶文について

挨拶文に関しては、できるだけシンプルにすることをおすすめします。

 

「今年は大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。」

 

上記の内容が、最も無難な挨拶方法といえます。寂しい印象もありますが、トラブルに繋がるような内容も含んでおりません。

 

「良いお年を」と使用するのを迷っている場合は、この程度の内容に留めるのが安心です。

年始の挨拶文について

続いて年始の挨拶についてです。

「昨年は大変お世話になりました。今年もよろしくお願いいたします」

 

相手が喪中ということもあり、「あけましておめでとうございます」の言葉は控えるようにしましょう。

 

年末の挨拶をなんら変わらない文例となっていますが、上記のようにシンプルな挨拶で良いでしょう。

喪中の人の年末について

喪中期間の方は故人のことを弔い、お祝い事や派手な行動を慎むといった決まりがあります。年末にはさまざまな行事や風習があります。

 

中でも年越しそばを食べることや、忘年会への参加、親戚同士の集まり、正月の飾りなどさまざまな行動があります。

年越しそばは食べていいの?

まず年越しそばを食べることについてですが、こちらは喪中であっても食べて大丈夫です。年末に年越しそばを食べるには、長寿を願い一年の厄を切り落とす理由があります。

 

数ある理由の中に、お祝いごとの意味を持ったものは全くありません。ですので、喪中であっても年末に年越しそばを食べる行動に問題は全くないです。

忘年会は参加してもいいの?

忘年会に関しては、喪中で控えるとされている、派手な行動に触れてしまう可能性があります。忘年会の参加に関しては出来る限り控えたほうが良いでしょう。

 

しかし、仕事の関係で断ることが難しい忘年会もあります。そのような場合は、上司に相談するなどして参加可否を決めるようにしてください。

 

しかし喪中に「年取り」として外食はしても問題はありません。控える方も中にはいらっしゃいますが、お祝い事ではないので安心しましょう

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親戚同士の集まりは問題ない?

正月には親戚同士が集まり、新年のあいさつを交わしたり、久しぶりの再開を楽しむ場が設けられるケースが多くあります。

 

自分の親族が亡くなった後の正月に配偶者の家を訪問するケースでは、気にする必要は特にありません。配偶者側の親族が亡くなっている場合は、相手方の意向に従うようにしましょう。

 

一方で喪中である自分の家に親戚を招く場合は、「集まりの趣旨」に注意しておきたいところです。親戚を自宅に招き「新年をお祝いする」わけではなく「旧年中に亡くなってしまった故人を偲ぶ集まり」であるという旨を親戚に伝えましょう。

正月飾りは問題ないのか

12月31日が近づくにつれ種月の飾りつけを施す家も増えてきます。門松やしめ縄などの正月の飾りは神様を迎え入れる理由があり、1年を無事に過ごせたことに感謝の意を示し新年をお祝いして迎えるために飾るものです。

 

身内が亡くなる不幸が起きているので、「無地に過ごせました」という言葉は矛盾してしまいます。忌中が過ぎた時点で飾りつけを行う家もありますが、喪中はお祝い事を避けるのが通常の習わしなので正月の飾りに関しては飾らないようにしましょう。

 

また鏡餅も同じように避けておいたほうが良いでしょう。

喪中の正月に初詣は行ってもいいのか

正月になると初詣に外出する方も多くいるでしょう。初詣に関しては、忌明けの喪中であれば参拝しても問題はありません。

 

しかし四十九日法要前などの忌中の場合は、訪問先によって多少の事情が変わってきます。神社の場合は、神道の考えに基づいており「死は穢れ」として忌み嫌われているので参拝はやめておきましょう。

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新年の挨拶はどうすればよいのか

正月は友人や知人・親戚など、さまざまな人と顔を合わせる機会の多い時期です。例年通りの正月であれば「あけましておめでとうございます」の挨拶から始まります。

 

しかし喪中の場合に祝い事は厳禁であるため、「おめでとう」という言葉は使用できません。自分が喪中であると知らない相手につられておめでとうという言葉は使わないようにしましょう。

 

喪中の場合は自分から「おめでとうございます」などのお祝い言葉を使わなければ大丈夫です。この場合には、「昨年はお世話になりありがとうございました。本年もよろしくおねがいします」などの言葉に留めるようにしてください。

年賀状が届いてしまった場合の対処法とは

一般的には、身内に不幸が起きてしまった場合は交友関係にある家に「喪中はがき」を送付して、喪中であることを伝えます。

 

しかし身内の不幸後は何かとバタバタするので、喪中はがきを出し忘れたり相手の住所が変わっていたりで喪中はがきが届いていない相手がいることもあります。

 

この場合に、年賀状が届いてしまうケースも考えられます。もし喪中の間に年賀状が届いてしまった場合は、「寒中見舞い」で送り返すようにしましょう。寒中見舞いを送る場合には、松の内と呼ばれる期間が終了してからにしましょう。

喪中に良いお年をという言葉は使っても良い

いかがでしたでしょうか。この記事では、喪中に「良いお年を」の言葉はマナー違反にあたるかについて解説をしました。一般的にはお祝い事ではないので、使用しても問題はありません。しかし、不快に思う方もいるので状況に応じて使うようにしましょう。