新盆の香典の相場は?【親や友達の場合・香典のマナー・お供え物】
公開日 : 2020/9/3
更新日 : 2022/6/28
新盆(初盆)は故人や遺族、親族にとってとても大切な法要です。初盆の法要に参加する場合、お布施を用意する際にはどのようなことに注意したら良いのでしょうか?今回は初盆の香典について詳しく解説し、お供え物や香典袋、お布施などについても紹介します。
公開日 : 2020/9/3
更新日 : 2022/6/28
目次
新盆の意味と香典の相場
新盆や初盆とはどういう意味なのでしょうか?新盆は親戚など多くの方が参加する大切な法要です。そのため、マナーや注意点を確認して失礼のないようにしましょう。今回は、新盆に参加する際の香典の相場やお布施、お供えものなどについて詳しく解説します。
初盆とは?
新盆・初盆とは故人が亡くなられた後に初めて迎えるお盆のことです。新盆は「にいぼん」「あらぼん」「しんぼん」と読みます。初盆は西日本で用いられることが多く、全国的に最も使用されています。「はつぼん」と読まれることが多いですが、「ういぼん」と読む地域もあります。
新盆の香典の相場
新盆に参加する場合には香典を持参しますが、どの程度の金額を包めば良いのでしょうか。一般的には5000円~1万円ですが、故人との関係によっても変わります。故人が親の場合や友達の場合に分けて、香典の相場を紹介します。
親の初盆の場合
初盆の香典は故人が実の親や兄弟、姉妹、子供といった近い身内の場合は1万円~3万円程度包む場合もあります。実の祖父母や孫であれば約5000~10000円程度です。他の親族の場合は5000円程度が相場ですが、会食がある場合は1万円程度包みましょう。
家族で出席する場合は、人数も増えるので参加する人数の食事代を考慮して多めに包みます。食事代はだいたい1人につき3000円~1万円くらいが相場です。金額は地域や家族により異なるので、事前に親戚などに尋ねておくと良いです。
友人の初盆の場合
故人と友人だった場合はどの程度の付き合いなのかや、法要が終わった後の会食に参加するのかなどで香典の金額も変わります。親交の深かった友人の場合、5000円~1万円程度が相場です。知人や近所付き合いのある程度などであれば3000円程度で良いです。
友人や知人が会食に参加する場合、香典にプラスする金額は1人につき3000円~1万円程度が相場です。仕事関係の方が初盆の法要に行く場合は、代表者を1人たてて香典を包むこともできます。その際は1人1000円~5000円前後で切りの良い金額にしましょう。
初盆のお布施はいくら包む?
初盆の法要の際、僧侶にお経をあげてもらいます。僧侶を招いて法要を行う場合は、お布施が必要です。新盆のお布施の一般的な相場は3万円~5万円です。金額は地域や宗派などにより異なりますが、通常のお盆より多めに包みます。
また、お布施の他に御車代として5千円~1万円程度と、御膳料として5千円~2万円程度を包む場合があります。もし僧侶が法要後の会食に参加された場合は、御膳料は用意する必要はありません。通常のお盆のお布施は、1万円程度が相場です。
初盆の香典やお供えについて
新盆で用意する香典やお供えなどについて、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。香典の表書きの書き方や薄墨の使用、のし袋のマナーなどについて解説しますので、参考にしてください。
初盆の香典袋
初盆でお渡しする香典を包む香典袋は、「不祝儀袋」と言います。初盆の香典について気を付けた方が良いマナーや、薄墨で表書きを記入しないといけないのかなどについて解説します。
初盆でお渡しするのし袋のマナー
初盆で使用するのし袋のマナーを紹介します。水引は双銀や藍銀、黒白の結び切りを選びましょう。関西では、黄銀や黄白を使用する地域もあります。御香典や御供物料はそれぞれ違うのし袋に入れます。
のし袋の中袋にも氏名を書きます。また、金額は漢数字の大字で書くので間違えないようにしましょう。のし袋に入れるお札は、裏表と上下を揃えて入れます。また、僧侶にお渡しするお布施にはのし袋は使用しないので注意しましょう。
初盆の香典の表書きは薄墨で書く?
香典の表書きは薄墨で記入した方が良いのかと悩まれる方も多いです。初盆の場合はあらかじめ準備する期間があるということから、墨は薄墨ではなく普通の墨の濃さで記入しても問題ありません。
宗教や宗派に関係なく用いられる表書きが「御供物料」です。また、お盆は仏教行事なので「御仏前」や「御佛前」と記入しても良いです。提灯代としてお金を包む場合には、表書きには「御提灯代」と記入します。
初盆の法要に夫婦で参加する場合、名前は中央の下に夫のフルネームを書きます。故人と夫婦ともにお世話になっていた場合には、連名にします。書き方は、夫の名前の左側に妻の名前だけを記載します。
香典の渡し方
香典を渡す際もマナーがあります。香典は袱紗(ふくさ)に包み、相手に渡す時に袱紗を開けましょう。向きは、不祝儀袋に書いた名前が見えるようにします。袱紗の色は、紺、紫、グレーなどの寒色系が良いでしょう。
香典を渡すタイミングは、喪主に挨拶をした際「この度はお招き頂きありがとうございます。心ばかりですが仏前にお供え下さい」と一言添えてから手渡しましょう。仏壇にお供えする場合も、仏壇に自分の名前を向けて置きます。
初盆のお供えにのしは必要?
初盆のお供え物を贈る場合、熨斗(のし)をつけます。これは一般的な贈り物と区別するためです。お店でお供え物を購入した際は、頼めば用意してくれます。
自分で用意する場合には白か黄色の熨斗準備して、表書きは「御供物」または「御仏前」と書き、自分の名前をフルネームで記入します。
お供えを送る場合
初盆の法要に参加するのが難しい場合、お供え物を郵送してもマナー違反にはなりません。郵送する時には失礼のないように配慮が大切です。お供え物には他の郵便物と違うことを相手に分かってもらうために熨斗をかけます。
表書きは「御供」などと書いて外のしにします。外のしは熨斗の掛け方のことで、包装紙の外側にかけます。郵送する際には外のしが破れたり汚れたりしないように、二重包装や別の箱に入れるなどの注意が必要です。
新盆の服装は何を着用する?
お盆の時にもお供え物やお墓参りを行いますが、初盆では故人が初めて家に帰られるので念入りに供養するという方が多いです。家族以外の親戚や故人と親しい友人などを招き、お坊さんにお経を読んでもらい法要を行います。その際の服装のマナーを確認しましょう。
何を着用すべきか悩んだ時は喪服か礼服を着用しましょう。案内状に「平服でお越しください」などと書いてあれば、ダークスーツや地味なワンピースなどでも良いです。法要の場なので、カジュアルな服装にならないように気を付けましょう。
法要の後にお墓参りに行き会食をとるのが一般的な流れなので、その際も喪服や礼服で参加すると良いです。もし、会食がなくてお墓参りも別々で行く場合には、喪服や礼服でなくても問題ありません。露出を控えて派手な服装にならないようにしましょう。
一周忌と初盆を同時に行っても良いのか
人が亡くなるのは突然なので、初盆と一周忌が重なってしまう場合もあります。もし、重なってしまった場合には初盆と一周忌を同時に行っても良いのかと悩む方も多いです。初盆と一周忌を同時に行う場合について、詳しく説明します。
一周忌と初盆の違い
初盆は、故人が亡くなられてから49日過ぎた後に初めて迎えるお盆のこととです。一周忌は故人が亡くなってから1年経過した命日のことで、その時に行うのが一周忌法要です。どちらも故人や遺族などにとって大切な法要です。
一周忌と初盆が重なった場合
初盆と一周忌の法要が重なってしまった場合、同時に行っても問題ありません。お盆は僧侶が忙しくなる時期なので、法要の予約は早めにしましょう。午前中に一周忌法要、午後に初盆と分けるやり方と、2つの法要を同時に行う方法があります。
家族だけではなく、親族や僧侶とよく相談しましょう。初盆と一周忌はどちらも大切ですが、初盆には故人以外に御先祖様も帰られるので故人と御先祖様の供養も行います。一周忌では故人だけのために供養を行うので、同日に法要を行う場合には一周忌法要を中心に準備をしましょう。
僧侶にお渡しするお布施ですが、初盆と一周忌のお布施をそれぞれ用意して同じ袋に入れてお渡ししても構いません。お布施以外にもお車代や御膳料が必要な場合には、別に包むかお布施と一緒に包みましょう。以降で、香典についても確認しましょう。
参列者の香典はどうするか
香典は初盆と一周忌を同日に行う場合でも、別日に行われた時と同じように考えます。一周忌の香典の相場は二親等以内は3万~5万円、親族は1万~3万円、友人や知人は5千円~1万円、夫婦で参加する場合は2万~5万円です。
初盆には、提灯を贈るか提灯代を包むほか、お菓子やお花などのお供え物を贈る場合もあります。金額の相場は3千円~1万円程度です。初盆と一周忌を同日に行う場合の香典は、両方を合わせた分を包んでも構いません。初盆用に提灯やお供え物を用意する場合は、お盆前に渡しましょう。
初盆の香典やお布施の相場は目安として考える
初盆の香典やお布施などについて解説しましたが、香典は故人との関係や親交の深さにより変わるので相場はあくまでも目安として考えましょう。初盆は故人や遺族にとって大切な法要なので、しっかりと準備をして失礼のないようにしましょう。
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