神社へ参拝する時のマナーと手順についてわかりやすく解説します

公開日 : 2020/9/20

更新日 : 2020/9/20

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神社には合格祈願や初詣で足を運ぶことが多いことでしょう。神社へ赴く時にはマナーを守り、礼儀正しく参拝することが大切です。そこで今回は神社へ参拝する時のマナーや手順、御朱印をいただく時の注意点、ふさわしい服装や参拝にベストな時間帯について解説します。

公開日 : 2020/9/20

更新日 : 2020/9/20

目次

神社へ参拝する時のマナーについて

神社には、合格祈願や初詣、七五三で足を運んだ方々が数多くおられるはずです。一方、最近はパワースポットを巡るツアー、御朱印を集めるブームの影響で神社が人気となっています。

 

このようなブームをきっかけに神社へ参拝する皆さんも多いことでしょう。若い方々の間で伝統的な日本の宗教や文化が見直されるのは素晴らしいことです。

 

しかし、神社へ赴く時にはマナーを守り、礼儀正しく参拝することが大切です。そこで今回は、神社へ参拝する時のマナーと手順、いろいろな注意点について解説します。

神道とは

神道とは、日本の固有宗教です。しかしながら、教典や具体的な教えが無い上に、開祖もいません。神話、八百万の神、自然や自然現象を畏れ敬う民族宗教と言えます。

 

神話として伝わる内容は、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)・伊邪那美命(いざなみのみこと)の「国生み」の物語や、素戔嗚尊(スサノオノミコト)の「八岐大蛇(やまたのおろち)退治」の言い伝え等、現代人の興味をひく物語が多いです。

 

そのため、アニメや漫画、映画の題材になるケースが多く、そこから神道や神社に関心を持つ方々もおられることでしょう。

 

神道では、自然と神は一体として認識されています。神と人間を結ぶ作法が「祭祀」であり、その祭祀を行う場所として神社があるのです。

 

神社は神様がお住いでかつ、祭祀を行う「聖域」なので、そこへ集まる人たちは礼儀正しく作法に従うことが求められます。

神社とはどんな施設?

神社とは「神様が住んでいる場所」を意味します。人々の身近にいる神様を祀る施設として存在するのです。

 

日本には数多くの神社があり、一つ一つ神社に様々な神様が祀られています。つまり、神道では神様が一人だけでなく、たくさん存在すると考えられています。

 

神社は神様のお家であると同時に、人々がお願いごとを聞いてもらうために集まる場でもあります。

 

当然ながら、神様のお家にお邪魔してお願いごとを聞いてもらうので、神様に無礼なことはできません。

 

そのため、正しい参拝の作法・マナーを守り、神様のお家である神社へ向かう必要があるのです。

神社へ参拝する時のマナーの手順について

お友達との旅行で神社をめぐる際、わいわい賑やかに話しながら神社を訪れていませんか?レジャーを楽しむという意味では間違っていないかもしれません。

 

しかし、神様にお願いごとを聞いてもらうには、まずマナーを守り礼儀正しく振る舞うことが大切です。

 

こちらでは、神社へ参拝する際の作法について解説します。

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手順1・鳥居はいきなりくぐらない

ご自分のお願いを神様に聞いてもらうため、鳥居をすぐにくぐって本殿へ向かう方々が多いことでしょう。

 

しかし、鳥居は神社の入り口にあり、人の世界と神様のいる聖域を分かつ目印です。つまり、神様のお家の門をくぐることと同じです。鳥居をくぐる前に、挨拶をする必要があります。

 

手順は次の通りです。

 

  1. 参道の真ん中(正中)ではなく、まず鳥居の左右どちらかの柱に寄る
  2. 鳥居の前で一礼(帽子はとる)
  3. 鳥居をくぐって、境内に入る

 

なお、鳥居をくぐる際、正中から遠いほうの足を一歩目にします。鳥居の左側に寄った場合は左足、右側に寄った場合は右足から歩き出します。

 

また、参道の真ん中を歩くことは避けましょう。鳥居や参道の真ん中は神様が通る道(正中)であり、参拝者が正中を堂々と歩くことはマナー違反です。

手順2・手水舎で清める

境内に入ったら鳥居から本殿までの間に、ひしゃくの置かれた水場があることに気付くはずです。この水場は手水舎(ちょうずしゃ)と呼ばれています。こちらで本殿へ向かう前、手や口を清めます。

 

手順は次の通りです。

 

  1. ひしゃくを持ち、水を汲む
  2. まず右手でひしゃくを持ち、左手に水をかけ清める
  3. 今度はひしゃくを左手に持ち替えて、同じように右手に水をかける
  4. 右手でひしゃくを持ち、左手に水を受けて、口をすすぐ
  5. もう一度、左手に水をかける
  6. ひしゃくを立て、残った水を柄に流し、柄を清める

 

この場合、ひしゃくへ直に口をつける行為、ひしゃくではなくいきなり手ですくった水を飲む行為はマナー違反です。

 

神様に失礼という意味もありますが、ひしゃくは参拝する数多くの方々が利用するので、衛生面に配慮するという意味があります。

手順3・本殿で礼拝をする

本殿で礼拝を行います。大概の神社ではお賽銭箱のある場所が本殿です。参拝者の行列ができている時は、ご自分の番が来るまでお行儀を良くして待ちましょう。

 

手順は次の通りです。

 

  1. お賽銭箱にお金をいれ、鈴がついていれば一緒に鳴らす
  2. 二拝:丁寧に(90度に体を折る)、二回お辞儀をする
  3. 二拍手:胸の前で手を合わせた後、少し右手を手前にずらして柏手する
  4. 手を合わせ、お祈りをする(このときお願いごとを声に出すか、心の中で呟く)
  5. 一拝:丁寧に(90度に体を折る)、一回お辞儀をする

 

お金はお賽銭箱に勢いよく投げ入れると、やはり神様へ失礼にあたります。お金も神様へのお供え物である以上、そっと入れるように心がけましょう。

 

また、お願いごとを声に出しても、心の中で呟いても構いません。その際に自分の名前・住所を一緒に伝えれば、より丁寧なお願いと言えます。

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手順4・境内を出る

本殿で礼拝をおこなった後は、おみくじを引いたり、御朱印をいただたりしても構いません。神社の境内を散歩するのもOKです。ただし、当然ながら境内にて大声で騒ぐ、走り回ると言う行為はマナー違反です。

 

参拝後に退出するまでの手順は次の通りです。

 

  1. 訪れた時のように参道の端を歩き、鳥居の方へ向かう
  2. 鳥居をくぐり神域から出たところで立ち止まり、本殿の方を向く
  3. 本殿の方に向かって一礼

 

鳥居の下での一礼は、本殿でのお辞儀ほど深く行う必要はありません(45度くらい)。また、帰りは鳥居をくぐり神域から出たところで一礼すれば十分です。

神社へ参拝するとき御朱印をいただく場合のマナー

最近は御朱印がブームとなっています。日本全国の神社をめぐり、その様々な御朱印を集めるコレクターも数多くおられます。

 

地方に旅行し、御朱印を集めること自体は何ら問題の無い行為です。当然、神様へ失礼に当たるような楽しみではありません。

 

しかし、各神社にはそれぞれの御朱印をいただく際のマナーがあります。各神社が定めた決まり事に従い、御朱印をいただくことが大切です。

 

こちらでは、そもそも御朱印とは何か?御朱印をいただくときの手順・注意点について解説します。

御朱印とは

御朱印とは、参拝者に向け押印される印章・印影のことを言います。押印の他、参拝した日付や神社名、御祭神・御本尊の名前等を墨書きするケースが多いです。

 

なお、御朱印をもらうために使用する帳面は、「御朱印帳」と呼ばれています。御朱印はいきなり神社の関係者からいただくものではありません。

 

はやる気持ちはわかりますが、まずは参拝することが前提です。その参拝した証としていただくのがマナーと言えます。

 

一方、御朱印帳として使用する物は、やはり選ぶ必要があります。普通のノートでは神社の方々に失礼です。御朱印専用の御朱印帳を必ず準備しましょう。

 

御朱印帳は文具店や通販サイトでも販売しています。ご自分の馴染みの文具店で取り揃えているか聞いてみましょう。また、通販サイトで検索すれば色々な御朱印帳が選べるはずです。

 

その他、神社によっては独自の御朱印帳を用意している所もあります。

御朱印をいただくときの手順

御朱印は、神社の商品というわけでありません。お店のサービスとして捉えるもので無いのは事実です。

 

参拝者がお客様の感覚で要求するものでないことに留意しておきましょう。神社ごとの決まりに従い、礼儀正しく御朱印をいただくことが大切です。

 

こちらでは、御朱印をいただくときの流れを説明します。

 

  1. 参拝を行う(神社側から御朱印帳を預け、お参りをする指示があることも)
  2. 社務所(授与所)へ御朱印をもらいにいく(専用の御朱印授与所が用意されていることも)
  3. 御代(初穂料)を払う(300円程度)
  4. 御朱印をいただく

 

小さい神社なら関係者を呼び出して、御朱印をいただく場合があります。とはいえ、神社の方々が忙しい時に強引な御朱印の要求はマナー違反です。

 

また、御朱印の書き手がいないと対応してもらえないこともあるので注意は必要です。どうしても御朱印をもらいたいなら、日を改めて再び伺うことも検討しましょう。

神社へ参拝するときの服装・手荷物のマナー

神社へ参拝するときの服装はケースによって、正装の必要性の有無は違ってきます。とはいえ、仏教の儀式で着用する喪服やダークスーツのような正装の必要はありません。

 

こちらでは、通常参拝のときの服装・神職の方に祈祷してもらうときの服装、手荷物について解説します。

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通常参拝のときの服装

通常の旅行や散歩の途中で神社に立ち寄るのがあるはずです。そんな場合、普段着でも問題はありません。

 

ただし、やはり聖域に立ち入る以上、ジャージや派手過ぎる格好、肌の露出が多い服装、サンダル履き等は避けた方が無難です。

 

帽子やサングラスは持参しても構いません。しかし、境内に入るときは取った方が良いでしょう。冬場の防寒具(コート等)は無理に脱ぐ必要はありません。ただし、手袋は取ります。

 

なお、普段着であろうが正装であろうが、境内での作法に気を付け、神様や周囲の方々の迷惑にならないことが大切です。

神職の方に祈祷してもらうときの服装

神職の方に祈祷してもらうとき(昇殿参拝)の場合、やはり普段着で訪れるのはマナー違反です。この昇殿参拝には「厄払い」や「七五三」等が当てはまります。

 

男性であれば地味なスーツ、女性であれば地味なスーツやワンピース等がふさわしい正装と言えます。なお、ジャージや派手過ぎる格好等で昇殿参拝を希望すると、神社側から参拝を断られる場合もあります。

 

また、七五三の時は、お子さんに着物や羽織袴ではなく奇抜な服装を着用させ、お祓いを受けに訪問するご家族もいます。

 

七五三はお子さんが主役であることは間違いないです。しかし、神様の前で儀式を行う以上、お子さんであっても伝統的な着物や羽織袴で祈祷を受けることがマナーと言えます。

 

 

参拝でリュックサックは失礼に当たるか

神社に参拝する時は、身なりに厳しい関係者がいて参拝を拒否されることもあります。ただし、旅行の際に参拝客が神社へ立ち寄ることも想定されます。

 

リュックサックは旅行等の際に欠かせない物であり、前述した御朱印帳の保管にも役立ちます。

 

そのため、神社側も参拝客がリュックサックを神社へ持ち込んだからと言って、参拝を拒否することは無いはずです。

神社へ参拝する時間帯についてのマナー

当然、神社は24時間営業で対応している施設と言えません。常識的な時間内で参拝をし、御朱印をもらったり、おみくじを引いたりすることがマナーです。

 

つまり、いつ参拝しても良いわけではありません。当然、参拝するご自分の都合もあるでしょうが、神社の開門~閉門時間に合わせて対応しましょう。

 

こちらでは、午前中の方が落ち着いて参拝できる?夕方や夜の参拝はマナー違反か?について解説します。

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参拝は午前中が最適

最近は、パワースポットとして人気のある神社をめぐることが流行しているためか、休日ともなれば参拝客が非常に多くなっています。

 

そのため、午後になれば多くの参拝者で行列ができる場合もあります。参拝者が少なくスムーズにストレスもなく参拝できるとしたら、やはり午前中が最適でしょう。

 

とはいえ、午前中なら早ければ早いほど良いかと言えば、そうとも言えません。開門の時間は神社によって違ってきます。

 

まずは訪問したい神社の開門時間を、ホームページ等でチェックしてから参拝するスケジュールをたてましょう。

夕方や夜の参拝

神社への参拝は、日の出から日の入りまでの間に行うのが一般的です。ということは、真夜中ではなく夕方に参拝しても、神様に失礼とはなりません。

 

もちろん、神社によっては参拝者のため、夜間に参拝ができる所もあります。まずは閉門時間を確かめ、夕方に何時くらいまで参拝が可能か、夜間でも参拝ができるか否かを確認してください。

 

ここで注意しなければいけないのは、御朱印やお守りを購入する社務所(授与所)の受付時間です。

 

受付時間内に購入は済ませる必要があります。前述した通り、小さな神社でご朱印船を頂く場合は、インターホン等で神社の関係者を呼び出して対応してもらうこともあります。

 

だからと言って、御朱印をもらいたいからと、深夜に御朱印の書き手の方を呼び出すのはマナー違反です。

神社参拝と生理について

女性のデリケートな問題である「生理」。女性の方々の中には、生理中の参拝は良いのか悪いのか不安に思う方々も多いことでしょう。

 

確かに神道では「穢れ」を忌み嫌う風習があり、その穢れには血も含まれます。ケガをしての血はもちろん、生理の血や産後の女性も該当します。

 

一方、神社で働いている巫女は若い女性が勤めるケースも多く、たとえ生理中でも巫女は神社での奉仕を休みません。ただし、本殿などの聖域への出入りを禁止される等の制約はあります。

 

とはいえ、参拝を希望する女性の方々なら生理中でも神社への出入りは自由です。注意すべきなのは、生理で体調が悪いにもかかわらず、無理をして参拝しないという点です。あくまで神社への参拝は体調が良好な時に行うべきです。

神社へ参拝するときは常にマナーを忘れないこと

最近はパワースポットへの訪問、御朱印がブームとなり、参拝客の非常に多くなった神社があります。また、人気の漫画やアニメの登場人物、登場する地域や施設が似ている神社も人気となっています。

 

しかし、参拝客の増加で神社の関係者が対応に追われ、スムーズな参拝ができず、激高した参拝客との間でトラブルとなるケースも報道されています。

 

過剰なサービスを期待し、神社をアミューズメント・パークのように位置付ける考え方は大きな誤りです。

 

そもそも神社は娯楽施設ではなく、神様を敬い、ご自分の願いを聞いてもらうための宗教施設です。自分勝手な行動・判断は慎むことが大切です。

 

参拝者は節度を保ち、常にマナーを忘れず、礼儀正しく振る舞うことが求められます。