葬儀の化粧|ノーメイクはNGマナー!「薄め、控えめ」メイクとは?

公開日 : 2020/8/25

更新日 : 2020/9/10

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急に参列することになったお別れの席。服装はダークなスーツやワンピースにするにしても、メイクはどうしたらよいのでしょうか。マナーに適ったメイクとは?そのメイクでいいの?この記事では、葬儀やお通夜など悲しみの場にふさわしいメイクをご紹介していきます。

公開日 : 2020/8/25

更新日 : 2020/9/10

目次

葬儀のメイクのマナー

お通夜や葬儀に参列する時のメイクは、「薄め」「控えめ」なメイクがマナーです。悲しみの場にふさわしい大人のメイク、つまり「薄め」「控えめな」メイクとはどんなメイクなのでしょうか。具体的に考えてみましょう。

「片化粧」を知っていますか

片化粧」という言葉はあまりなじみがありませんが、もともと喪服を着る時の化粧の仕方を指していました。片化粧にはルールがあって、紅を引かない、薄化粧する、というものです。

 

現代の「片化粧」は、口紅はほんのり色づくくらい、ベースメイクは身だしなみ程度、アイシャドウはつけない、目元を過剰に強調しない、グロスやラメは使わない、というのが片化粧のルールです。つまり、「薄め」「控えめ」メイクをする、ということになります。

 

そんなメイクは意味がない、と思われる方もいるでしょう。しかし、葬儀はおしゃれをして行く場所ではありません。キラキラメイクなどを施して参列すると、シンプルな色とデザインで簡素にした喪服から浮いてしまい、恥ずかしい思いをしてしまうでしょう。

「華美」で「派手」なメイク

「薄め」「控えめ」とは正反対の「華美」で「派手」なメイクとはどんなメイクなのでしょうか。キラキラしたメイクをすると可愛くなれる人はたくさんいるでしょう。でも、たとえ可愛く見えても、悲しみの場にはふさわしくない、マナーに反したメイクになってしまいます。

マナー違反のメイク

マナー違反のメイクを挙げてみました。こんなメイクをして斎場に入ることはマナー違反ですし、あなたの評価も落ちます。それどころか、陰で笑われるかもしれません。

キラキラ系

流行のキラキラ、パール、ラメ、グロスは使わないようにしましょう。悲しみの席にキラキラしいメイクアイテムはふさわしいでしょうか。光を放つ派手なメイクは、まるで亡くなったことが喜びであるかのようなイメージです。

ベースメイク

下地、コントロールカラー、リキッドファンデ、パウダーファンデ、と複数のアイテムをごってりと重ねたメイクや、艶々したベースメイクはマナー違反です。葬儀の場で浮いてしまい、恥をかきかねません。

目元のメイク

アイラインやアイシャドウをたくさん重ねてメイクすると、ぱっちりした大きな目になって可愛く見えますよね。カラーコンタクトで目の色を変えたり瞳を大きく見せたりすると違う自分になったようで何だかウキウキしてきます。

 

ところが悲しみの場では場違いで、くっきりとしたアイラインやカラフルなアイシャドウ、カラーコンタクトでは、あなたの本来の魅力が台無しになってしまいます。また、故人が親しい人で、お別れの悲しさに泣いてしまうと念入りなアイメイクが崩れしまうこともあります。

まつ毛

つけまつ毛やマツエクで、長くてくるんとカールしたまつ毛はとても可愛いものです。しかし、葬儀の席には似つかわしくなく、眉をひそめる人もいます。つけまつ毛やマツエクは葬儀の席では控えましょう。

ノーメイクもマナー違反

それならいっそのことノーメイクで、と思う方もいらっしゃるでしょう。しかし、ノーメイクもマナー違反になります。

 

なぜマナー違反になるのでしょうか。それはご遺族への気遣いからです。大人の女性はノーメイクだと血色が悪く見えがちです。つらくて悲しい思いに加え、疲労困憊されているご遺族よりも疲れて見えることは、ご遺族・ご親戚の方々に失礼にあたるからだと言われています。

 

さらに、大人の女性は葬儀に限らずフォーマルな場ではノーメイクは避けましょう。あくまで肌の色ムラや血色の悪い唇などを、見苦しくないようにする程度のメイクにとどめておくことが大切です。

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突然参列することになった場合は

葬儀やお通夜に急に出席しなければならなくなった時、華美なメイクをしていたらどうすればいいのでしょうか。リタッチ法を考えます。

クレンジングで落とす

クレンジングでメイクを落としてしまい、メイクをし直すことをおすすめします。クレンジングはシート状のものやミニボトル入りのものが、コンビニなどで手に入ります。クレンジングができない場合はメイクの上からティッシュで押さえるだけでもかなり違ってきます。

ツヤはお粉で押さえる

持ち歩いて化粧直しに使うファンデーションにツヤ効果がある場合、ごく少量を薄めに塗って、上からお粉をはたくとツヤが目立たなくなり、マットな質感の肌になります。

 

お粉をはたくのにブラシを使う場合、ブラシに粉を含ませて余分な粉を落とした後、ブラシの反対側をトントントンと軽く打ち付けます。こうしてから肌にのせると、ブラシが均一に粉を含み、ごく薄く全体に平均に粉がつきます。

ネイル

時間があるならサロンへ行って事情を話し、オフしてもらう方が良いでしょう。塗ってもらった店でオフしてもらうのがいいですが、他店で塗ったネイルだと料金を払うサロンもあります。まずは電話でしっかり確認してください。

 

ジェルネイルなど自分では落としにくいネイルの場合は黒いレースの手袋で隠すと良いでしょう。ただし、手袋は焼香の時には外さなければならないため、爪がなるべく目立たないように動作に注意しましょう。

 

リムーバーで落ちるネイルは落とします。リムーバーは、コンビニでも扱っている店舗もあります。リムーバーがない場合、上から控えめな色のネイルを塗って隠してしまうのもひとつの方法です。

化粧しないで良い場合

また、大人でも肌に疾患がある場合などは化粧しないで出席しても構いません。化粧するならポイントメイクなど支障のない範囲にとどめておく方が良いようです。無理はしないようにしましょう。

 

実践!葬儀にふさわしいメイク

ここからは葬儀の席にふさわしい「片化粧」、つまり「薄め」「控えめな」ベースメイクとポイントメイクを詳しく解説していきます。

「薄め」「控えめ」なメイクの基本

ベースメイク・ポイントメイクのどちらにも通じるコツがいくつかあります。コツについて詳しくみていきます。

重ねない

メイクアイテムの重ね塗りをしないようにしましょう。重ね塗りをするとどうしても濃く、厚塗りになってしまいます。葬儀の場にはふさわしくありません。後述しますが、重ねてよいのはファンデーションを塗る前の下地の段階で欠点をカバーするときだけです。

キワはぼかす

ポイントメイクの線のキワはぼかしておきましょう。アウトラインや線のキワをぼかすと自然に見え、柔らかい印象になります。透明感を出したいときもこのテクニックをおすすめします。

 

ぼかす所は、眉のアウトライン、アイライナーやリップペンシルの線のキワなどです。綿棒でアウトラインや線のキワを上からなぞるようにしてぼかしていきます。力を抜いてスッスッと柔らかくなぞっていくイメージです。

色は肌に近い色

眉、目元、口元に色をのせるために使うアイテムは、肌に近い色を選んでおくと間違いがありません。いつもなら、明るい色やラメなどが入ったものなどを使っても良いのですが、葬儀に参列するなら、肌なじみの良いブラウンなど控えめでナチュラルな色にとどめておきましょう。

 

ただ、重ね塗りをするとどうしても濃く、厚塗りになってしまいます。アイシャドウは何色か重ね塗りをするのではなく、1色だけを薄く塗り、先ほどのとおりぼかして自然に見えるようにしましょう。

ベースメイク

ここからはいよいよポイント別の「薄め」「控えめ」メイクを解説していきます。特にベースメイクは、薄くなるよう、気を付けながら塗っていきます。ごく少量を顔の数か所に置いて、広げていくと顔全体に薄くまんべんなくつきます。ベースメイクを薄くすると、ポイントメイクもおのずと薄くなるので、特に薄めに控えめに塗っていきましょう。

 

ファンデーションの下にならいくつか重ねても大丈夫です。下地、コントロールカラー、コンシーラー、皮脂吸収クリームなど、肌になじみ、欠点を目立たなくするためのアイテムをファンデーションの前に塗っておきましょう。

 

ただし、パール入りの下地やハイライトを使うのは良くありません。使うとメリハリはつきますが、華美なメイクに見えてしまうので使わない方が良いでしょう。

 

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ポイントメイク

ポイントメイクも「薄め」「控えめ」なメイクに抑えましょう。色も肌になじむ地味な色を選びましょう。ラメなどのきらきら光る材料が入っていない、マットなブラウンやグレーのものがなじみやすいです。

 

あなたの魅力が引き立って見える色や塗り方があるかと思いますが、葬儀に参列するならおとなしく清楚な印象のメイク、「薄め」「控えめ」なメイクの方が場に馴染むメイクになるでしょう。

 

 

眉は形を整える程度に

眉はあれこれ凝らずに、形を整える程度に色をのせていきましょう。眉は顔の額縁と言われるほど重要なポイントですが、なるべく自分の眉毛を活かして形を整える程度にブラシでアイブロウパウダーをのせると良いでしょう。

 

アイブロウペンシルで描くよりもパウダーの方が柔らかく控えめな印象になります。眉毛が抜けていてそこだけ肌の色が見え、目立ってしまうという箇所を、ペンシルで埋めておくのは構いません。

 

眉ブラシで毛流れを整えるくらいなら問題ありませんが、眉マスカラなどは控えた方が良いでしょう。眉のアウトラインはぼかすようにします。ぼかしてナチュラルさとやわらかい印象を演出しましょう。

ビューラー、マスカラ、カラコンはNG

肌になじむアイシャドウ程度なら1色だけをしっかりとぼかすなら問題はありません。しかし、ビューラー、マスカラ、カラコン、マツエクは控えるようにしてください。

 

アイシャドウは肌になじんでダークな色、ブラウンなどの色をごく薄く塗ります。チップやブラシにアイシャドウを取ったら、手の甲やティッシュの上に余計な粉を落として仕上がりの濃さを調節します。まぶたや目のキワにうっすらと色がつく程度にしてください。

 

アイラインは目立たないように入れましょう。色は黒かネイビー、ブラウンなどベーシックな色にしましょう。アイライナーで線を引くのではなく、まつ毛の隙間を埋めるように点を打つようにして入れていきます。打ち終わったら、綿棒で上まぶたのキワをぼかすと、アイラインは目立たずしかも効果を保ったままです。

 

まつ毛は自然のままで

まつ毛はナチュラルなままにしておいた方が良いでしょう。マスカラやビューラーは使わないようにします。カールしたまつ毛は素敵な目元を演出しますが、葬儀の場にはふさわしくありません。

 

どうしても気になるなら、目を伏せて、まつ毛の上側にキープ剤を塗ってまつ毛を下向きにフィクスし、目を伏せたときにまつ毛が際立つようにするという方法もあります。

つけまつ毛&マツエク

つけまつ毛は使わず、マツエクはオフします。つけまつ毛やマツエクをすると、目が大きく見えて、とても素敵です。あなたを可愛らしく見せるメイクのテクニックですが、葬儀の席では慎みましょう。

 

葬儀はあくまで亡き人との最後のお別れと、ご遺族の心を慰める場です。そういった場に向いているテクニックではないとされています。

口元は派手にならないように

口紅の質感はマットかセミマットで、色は肌の色に近いベージュ系の色が良いでしょう。唇に色がないと顔色が悪く見えるなら、手持ちの赤みを含んだ口紅を塗って、ちょうど良い色味になるようティッシュでオフすると良いでしょう。

 

口紅も「薄め」「控えめ」ない色や質感のものを選び、グロスは控えましょう。グロスは唇をふっくらとして見せるので可愛らしい唇になりますが、葬儀の場では華美な印象になるので控えます。

 

派手な色の口紅しかないなら、口紅とコンシーラーをしっかりと混ぜて塗ってみてください。コンシーラーが色味を抑えて派手さがやわらぎます。

チークは目立たないように入れる

チークもできれば使わないようにしましょう。つけるとしてもごく薄く、色もベージュなど肌に近い色をおすすめします。

 

チークを入れないと肌がくすんで見えるから絶対に外せない、という方もいらっしゃるでしょう。ベージュに近く赤みのあるチークを薄く塗るのは許されます。丸く入れるのではなく、頬骨を意識して少量をほんのりと入れましょう。

 

チークを濃く入れ過ぎたらティッシュでオフします。チークを入れていることを感じさせないようティッシュやブラシでアウトラインをぼかしてください。

泣くかもしれない場合のメイク

故人がごく親しい人で、泣くかもしれない時は、アイシャドウやアイライナーはウォータープルーフタイプのものを使ってメイクします。プチプラで品質のよいものがドラッグストアなどで手に入ります。

髪型

メイクが薄くても髪の毛が真っ赤だったりびっくりするようなヘアスタイルで参列したりするのはちょっと考えものではあります。どういった髪型がよいか、みていきましょう。

ロング・セミロングの場合

黒いゴム輪で、後ろでひとつにまとめましょう。三つ編み・ポニーテイル、ハーフアップなど凝った髪型は華美な印象を与えるので注意しましょう。

ショート・ボブの場合

顔に髪が触れないように、耳に髪をかけておいてください。髪がぱらぱらと落ちてくる場合は黒いピンなどでとめておきます。

カラーリングした髪は

色にもよりますが、許されているのは濃いめの茶色程度です。赤や緑などに染めている場合は、黒のスプレーをかけて暗い色にしてください。

学生のメイク

大学生はメイクをしても構いませんが、中学生や高校生はメイクをして葬儀に参列してはいけません。大人と違って、ノーメイクでも遺族側への失礼にはなりません。これは、高校生までは子どもだとみなされていた昔の風潮が由来です。ブレスレットやピアスなどのアクセサリーは無用です。外して参列しましょう。

もっと可愛く綺麗に見える新しいメイク法が発見できるかも

葬儀に参列する時の「薄め」「控えめ」なメイクについてご紹介しました。お祝い事と違って、いつ起こるかわからない悲しみの場にふさわしい「薄め」「控えめ」なメイクを心がけましょう。

 

時間のある時に練習しておくのも良いですね。いつもと違うメイクをすると、気が付かなかった自分の魅力を発見してしまうかもしれません。