家族葬の挨拶は「なし」でも可能?|挨拶に関するマナーと例文を紹介
公開日 : 2020/8/19
更新日 : 2020/9/9
家族葬は基本的には、身近な間柄の人々だけで終えるお葬式です。その為、喪主の挨拶は不要であるとの認識を持たれてる方も多数います。しかし、基本的にはお葬式の形式に関わらず、喪主の挨拶は必須です。以下、こちらの挨拶を行う上で参考にしたい例文とマナーを紹介します。
公開日 : 2020/8/19
更新日 : 2020/9/9
目次
家族葬では挨拶は不要なのか
家族葬において、喪主の挨拶は必要なのか。近親者のみで執り行われる葬儀のため、喪主の挨拶は不要だと考えられている方もいらっしゃるでしょう。その答えは、一般の葬儀と同様に、喪主の挨拶は必要です。
確かに、少人数で執り行われる。かつ、顔見知りの人ばかりで執り行われる葬儀ですが、どのような場合でも喪主の挨拶は求められます。これは、葬儀社が運営する葬儀であってもなくても変わらない基本的なマナーです。
故人、並びに参列者に対して「敬意を払う」ためにきちんと挨拶を執り行いましょう。以下で、この家族葬における挨拶に関する詳細や例文を紹介していきます。
家族葬の挨拶はいつすべき|文例と共に紹介
家族葬において、喪主の挨拶を行えるタイミングは以下の4つが代表です。1つ目が、お通夜の終盤。2つ目が、お通夜の振る舞いの前後で。3つ目が、告別式の終盤に。そして4つ目が、精進落としの前後です。それぞれの場面で参考にしたい例文と併せて紹介していきます。
お通夜の終盤に
持通夜の終盤に、喪主は参列者に対して通夜閉式の挨拶をしなければなりません。こちらの挨拶の流れとしては、最初に参列して頂いた方々に対してお礼を述べます。次に生前の故人に関することや通夜の振る舞いを用意していることなどを話していきます。
以下でその例文を紹介していきます。 本日はお忙しい中、◎◎のためにお通夜へお越しいただきまして、ありがとうございました。◎◎も皆様に見守られてさぞかし喜んでいることと思います。
この後は、故人の思い出話等をお聞かせいただきたいと存じます。別室でお茶等も用意させていただきましたので、しばらくお付き合い頂けると幸いです。以上が、このタイミングにおける例文となっています。
お通夜の振る舞いの前後で
お通夜の振る舞いの時、喪主は計回挨拶を行う必要があります。1度目が、振る舞いの前に行う挨拶です。2度目が、振る舞いの後に行う挨拶です。2つのタイミングで行うべき挨拶の詳細を以下で紹介していきます。
振る舞いの前に行う挨拶
お通夜の振る舞いが始まる前に、開式の挨拶を行いましょう。こちらの挨拶を行う際に参考にしたい例文は次の通りです。 本日はお忙しいところ、◎◎のお通夜にお越しいただきまして、誠にありがとうございました。
皆様には故人の思い出話等をお聞かせいただきたいと思いまして、ささやかではございますが、お通夜の振る舞いを用意させて頂きました。ぜひ、故人を偲びながらお召し上がりいただければと思います。
ここまでが、基本的な例文です。この場面ではそれほど硬くまとめすぎず、フランクにお話ができるような空気感で挨拶を進めていきましょう。
振る舞いの後で行う挨拶
お通夜の振る舞いが終わったら、閉式の挨拶を行いましょう。こちらの閉式の挨拶は次の4段構成で行いましょう。1つ目が、弔問へのお礼です。2つ目が、お通夜の振る舞いの終了の案内です。3つ目が、葬儀の案内です。そして、4つ目が結びの言葉です。
以下例文を紹介します。 本日は突然のことにも関わらず◎◎の為にお通夜にお越しいただきまして、誠にありがとうございました。故人に関する思い出話は尽きることがありませんが、夜も更けてまいりましたので、本日はこのあたりでお開きにさせて頂きたいと存じます。
明日は×時△分より葬儀を執り行いますので、ぜひお越しくださいますようにお願い申し上げます。夜分遅いので、気をつけてお帰り下さい。本日は遅くまで誠にありがとうございました。故人に変わり厚く御礼申し上げます。 ここまでが例文です。
告別式の終盤に
告別式の終盤にも喪主は挨拶を行います。基本的に、この段階で故人のことを悪くいうことは避けてください。こちらを抑えた上で、以下の例文を紹介していきます。 本日は葬式ならびに、告別式にご参列賜りまして誠にありがとうございます。
◎◎も大変喜んでいることと思います。お陰様でつつがなく式を済ませることができました。◎◎は●◎な性格もあり、私達家族は幼少の頃は少し苦労したものでした。また、△な人だったので、周囲の方々にご迷惑をおかけしたかもしれません。しかし、◎◎はその背中で
私達に多くのことを教えてくれました。○○が注いでくれたこの愛情と◎◎向けて頂いた暖かいご厚誼に心から感謝いたします。本日は、誠にありがとうございました。 ここまでが、例文です。こちらを参考に、適宜個人的な想いを盛り込みましょう。
精進落としの前後で
喪主は、精進落とし前後2回で挨拶しなければなりません。以下、それぞれのパターンにおける例文を紹介していきます。
精進落としの前の挨拶
しまず、精進落とし前の例文を紹介していきます。 本日は誠にありがとうございました。おかげさまで滞りなく葬儀を終えることができました。皆様のご厚情に深く感謝いたします。
誠にささやかではございますが、皆さまへの感謝の想いを込めて料理をご用意いたしました。生前の故人のことを偲びながら、短い時間ではございますが、ゆっくりとお過ごしいただきますようお願い致します。
ここまでが、精進落としの前に行う挨拶の例文です。ワンポイントアドバイスとして、精進落としの前後の挨拶は長くなりすぎないように心がけてください。
精進落としの後の挨拶
精進落としの後、喪主が行う挨拶において参考にしたい例文を紹介していきます。 以下、例文です。本日は、お忙しいところ最後までお付き合いしていただきまして誠にありがとうございました。
他にも故人にまつわるお話をお伺いしたいところですが、本日は時間の都合上この辺りで終了させて頂きたいと思います。色々と至らぬところもあったと思われますが、皆様のご厚意により最後まで終えることができました。
本日は本当にありがとうございました。 ここまでが例文です。上記の挨拶と同様に長くなりすぎないようにまとめるようにしましょう。
長男が喪主を務める際の挨拶文を紹介
個々では、家族葬の挨拶を長男が行う際に参考にしたい挨拶文を紹介していきます。 本日はお足元の悪い中、お通夜へのご参列を賜りまして、誠にありがとうございます。◎◎の長男の△と申します。◎◎は2年前に肺がんを患いましたが、余命1年と告げられたにも関わらず病魔と闘い
私ども家族にもあたたかな愛情を注いでくれました。生前お世話になった施設でも大勢の方々と親しくし、一緒に楽しむことが生きがいと申しておりました。◎◎に良くしてくださいまして、本当にありがとうございました。
別室にて、心ばかりでございますが、粗宴をご用意しております。故人の思い出話等、もうしばらくお付き合い頂ければと思います。本日はどうもありがとうございました。ここまでが例文です。葬儀の詳細が決まっている場合は、最後に案内しましょう。
家族葬、近所への挨拶はどうすべきか
基本的に、どのくらいの密度でご近所の方々とお付き合いしていたかによります。これまで、親族の葬儀を行う際に、どのような形式をとり、ご近所さんへの挨拶を行ってきたのか。必ず確認した上で対応しましょう。
家族葬の挨拶で使ってはいけない言葉とは
家族葬の挨拶を行う際、喪主が使用してはいけない言葉は大きく2つあります。1つ目が、「忌み言葉」です。2つ目が、「重ね言葉」です。以下、この2つの言葉の詳細を紹介していきます。
忌み言葉はNG
忌み言葉とは、端的に表すと不吉な言葉という意味です。そのため、家族葬の挨拶を行う際には使用してはいけません。忌み言葉には次のような言葉が当てはまります。「浮かばれない」、「迷う」、「死亡」をはじめ「死去」、「生存中」まで様々なです。
重ね言葉もNG
家族葬の挨拶において、重ね言葉は「不幸が重なる」とされる言葉です。そのため、葬儀の場では使用を避けてください。この言葉は以下の言葉が当てはまります。「重ね重ね」、「重々」、「度々」をはじめ「またまた」、「追って」まで様々なです。
マナーを基に、家族葬の挨拶をしっかり終えましょう
ここまで紹介した通り、家族葬における挨拶には多数のマナーがあります。マナーの中には、抑えておかなければ、参列者に対して失礼に当たるものもあります。そのため、ここで紹介したマナーをきちんと抑えて、無事、家族葬の挨拶を終えられるよう備えておきましょう。
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