香典を渡すときにかける言葉とは?渡し方やマナーなども詳しく解説

公開日 : 2020/8/25

更新日 : 2021/1/19

香典を渡すときにかける言葉とは?渡し方やマナーなども詳しく解説のサムネイル画像

葬儀の際にご遺族の方にお渡しする香典ですが、渡すときには言葉をかける必要があります。香典を渡すときには、どういった言葉をかけるのでしょうか。今回は香典を渡すときにかける言葉をご紹介します。渡し方やマナーなども解説するので、参考にしてください。

公開日 : 2020/8/25

更新日 : 2021/1/19

目次

香典とは故人に供する香の代わりに持参する「不祝儀」

香典とは、葬儀などの際に香の代わりにお供えする金銭のことです。香典をご遺族の方にお渡しすることで、弔意を伝える意味があります。また香典は、葬儀などの費用で経済的負担が発生したご遺族の方を金銭的に補助する意味も込められています。

 

本来香典は仏式葬儀でのみ行われており、神道やキリスト教の葬儀では香典をお渡しすることはありませんでした。しかし近年では仏式葬儀に習い、神道やキリスト教の葬儀でも香典をお渡しすることが一般的となっています。キリスト教の場合、香典ではなくお花代としてお渡しします。

 

香典を頂いたご遺族の方は、後日お礼として香典返しを送ることが一般的です。香典返しはご遺族の方の負担となるため、香典を辞退されるケースも増えてきています。

香典を渡すときにかける言葉とは

葬儀などの際にご遺族の方にお渡しする香典ですが、香典を渡すときには言葉をかけることがマナーとされています。香典を渡すときには、どういった言葉をかけるといいのでしょうか。ここでは香典を渡すときにかける言葉について解説します。

お悔やみの言葉をかける

葬儀などの際にご遺族の方に香典をお渡しするときには、お悔やみの言葉をかける必要があります。まず故人の死を悔やむ意味があるお悔やみの言葉をかけてから、香典をお渡ししてください。

 

お悔やみの言葉は長く話す必要はなく、端的にお伝えすれば問題はありません。「この度はご愁傷さまでございます」や「お悔やみを申し上げます」といった言葉をかけるといいでしょう。

お悔やみの言葉をかける際の注意点【別の言い方を考える】

お悔やみの言葉をかける際には、いくつか注意点があります。ご遺族にかける言葉に不適切な表現が含まれていると、失礼に当たりますので、正しい言い回しを考えておきましょう。下記には2つの注意点を紹介していますので、ご確認ください。

ご愁傷様は使わない

1つ目の注意点としては、四十九日以降の法事の際には「ご愁傷さま」は使わないということです。「ご愁傷さま」という言葉は、ご遺族の方の気持ちを慰める意味で使う言葉です。

 

四十九日以降は忌が明けるため、ご遺族の方は日常生活に少しづつ戻っていきます。そのため故人の死を思い出させてしまう「ご愁傷さま」という言葉は適していないので、使用しないようにしてください。

忌み言葉を使用しない

2つ目の注意点は、忌み言葉を使用しないということです。忌み言葉とは「死ぬ」や「苦しむ」など不幸を連想させる言葉や、重ね言葉が含まれています。重ね言葉とは、「たびたび」や「重ね重ね」など同じ言葉を繰り返すものです。

 

同じ言葉を繰り返すことから、不幸事が繰り返されることを連想させてしまうといわれています。そのためお悔やみの言葉に重ね言葉が含まれていると、大変失礼です。お悔やみの言葉には、こういった言葉が含まれないように言い回しを考えておきましょう。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

お悔やみの言葉に対する返し方

自分が遺族の立場で参列者の方からお悔やみのお言葉をかけて頂いた場合、どうお返しするといいのでしょうか。この場合は、ありがとうございますと一言お返しするだけで問題はありません。

 

この他にも、「お心遣いありがとうございます」や「痛み入ります」といった言葉を返すこともあります。多くの言葉をお返しする必要はないので、お悔やみの言葉を頂いたお礼を端的に伝えるようにしましょう。

香典の渡し方とは

香典をお渡しする場合、かける言葉だけでなく香典の渡し方にも決まりが存在しています。香典を正しく渡せていないと、相手の方に対して大変失礼な行為になってしまいます。ここでは香典の渡し方を解説するので、こちらも参考にしてください。

香典を渡すタイミング【受付がいない場合は喪主に】

香典は、一般的に葬儀会場で受付をするタイミングでご遺族の方にお渡しします。受付に並んで自分の順番になったら、お悔やみの言葉をかけながら香典をお渡ししましょう。

 

基本的に葬儀の際には受付が設けられているのですが、少人数で行う家族葬や直葬の場合は受付がないこともあります。もし受付が設けられていない場合には、喪主の方に挨拶をする際に香典をお渡しするといいでしょう。

香典を通夜の前に渡すことについて【弔問時】

ご遺族の方に依頼されてお通夜の前に弔問をすることがあります。この際に香典をお渡ししてしまうと、香典をあらかじめ用意していたと思われてしまうので大変失礼な行為です。お通夜の前に香典を渡すことは控え、お通夜のタイミングで香典をお渡しするようにしてください。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

袱紗から取り出して渡す

香典を持参する場合、袱紗に包んで持ち運ぶことがマナーとされています。しかし香典をご遺族の方にお渡しする時に袱紗に包んだままだと、マナー違反になってしまいます。

 

受付に並んでいるときは袱紗に包んだ状態にしておき、ご遺族の方に香典を渡すときに袱紗から取り出してお渡しするようにしましょう。

後日香典を渡すとき【香典袋に包む】

葬儀などに参列できなかった場合、葬儀終了後に香典をお渡しすることも可能です。この場合は、香典を郵送するか弔問をして香典をお渡しするといった方法があります。香典を郵送する場合は、郵便局から現金書留を使用して郵送しなければいけません。

 

現金書留封筒には香典袋が入るサイズのものがあるので、通常通り香典袋に香典を包んでから現金書留封筒に入れるようにしてください。現金を直接現金書留封筒に入れて郵送するとマナー違反です。

法事の際に渡すときについて【自宅で行われる場合も】

法事の際に香典を渡すことも少なくはありません。法事とは故人の冥福を祈るための「供養行事」のことを指し、四十九日や一周忌に開かれるものです。法事、法要のときに香典を渡す場合は、葬儀のときと同じように受付で渡すと良いでしょう。

 

自宅でおこなわれる場合や、受付の場がないときはご遺族への挨拶のときに渡しましょう。法事は葬儀から日数が経っていることもあり、お悔やみの言葉としては有名な「ご愁傷様です」といった言葉は使いませんので注意してください。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

香典を職場で渡すときについて

会社の関係の方の身内に不幸があった場合、職場で香典をお渡しすることがあります。この場合、職場内で香典の金額を揃えることや香典を上司の方が代表して渡す可能性があります。もし職場で香典を渡すのであれば、まず上司の方に相談をするようにしてください。

 

また自分で香典をお渡しするのであれば、葬儀会場で香典を渡すときと同じくお悔やみの言葉をかけるようにしてください。

親族に渡すとき

親族として香典を渡すときでも、マナーはしっかりと守る必要があります。基本的な流れや注意点は、ほかの葬儀とほぼ一緒です。受付のあと、袱紗から出して向きに気をつけながら渡しましょう。

 

ここで、親族が気を付けるべきことは、お悔やみの言葉です。また、親族の立場のときはご苦労さまです」といった労いの言葉をかけるようにしましょう。他人が亡くなったときに使うご愁傷さまですといった言葉は使わなくても問題はありません。

郵便で渡すとき時について【手紙には忌み言葉を使用しない】

やむを得ず葬儀に参列ができない、また葬儀後も弔問ができない方も多いと思われます。そういったケースは香典を郵送で送ることもできます。郵送することをマナー違反ではないかと心配に思う方も少なくありませんが、問題ありません。

 

郵送の場合は、現金を送るため「現金書留」を利用して送らなければならない、また添える手紙では忌み言葉を使わないよう注意するといった点に注意する必要があります。また、添えておく手紙は、1枚以内に収めておくといいでしょう。

香典に関するマナーとは

香典は渡すときにかける言葉や渡し方以外にもマナーがいくつか存在しています。香典が正しく用意できていないと弔意を正しくお伝えすることができません。ここでは香典に関するマナーを解説するので、こちらも覚えておきましょう。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

香典を渡すのを辞退した場合

それでは、香典を辞退された場合はどうしたらよいのでしょうか。香典は故人を偲びご遺族に弔意を示すことと、ご遺族の経済的負担を軽減させる目的があります。

 

ご遺族が故人の意志などとして香典を辞退される場合は、ご遺族の意向を尊重して弔意のみを伝え、香典は控えます香典辞退の場合は弔問も辞退される場合が多いですが、その場合は弔問も控えるようにしましょう。

香典を渡すのは通夜か葬儀のいずれか

通夜と葬儀の2回出席する場合は、香典をいつ渡すのか、その都度2回渡した方がよいのかと悩むこともあると思います。香典は通夜か葬儀のいずれかで渡すだけです。どちらで渡してもよいですが、通常最初に出席されたときに渡すことが多いです。

表書きのマナーについて

香典を包む香典袋には、表書きを書かなければいけません。表書きは宗教によって使用するものが違うため、相手の宗教に合わせた正しい表書きを書くことがマナーです。例えば仏教の場合には、「御香典」や「御霊前」といった表書きを書きます。

 

仏教にはいくつかの宗派が存在しており、宗派によって表書きのマナーが異なります。一般的には四十九日前は「御霊前」という表書きを使い、四十九日以降は「御仏前」という表書きを使用します。

 

浄土真宗や曹洞宗に関しては四十九日前であっても「御仏前」という表書きを使用し、「御霊前」という表書きは使用しないので注意が必要です。神道の場合は「御榊料」や「御霊串料」キリスト教の場合は「お花代」といった表書きを書きます。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

金額の書き方のマナーについて

中袋には香典に包んでいる金額を書くことがマナーとされています。香典の金額を書く場合には、旧字体を使用します。また金額の前には「金」と書き、「円」の代わりに「圓」という文字を書くことがマナーです。

 

例えば1万円の香典を包んでいるのであれば、「金壱萬圓」と金額を書きます。基本的に香典の金額は縦書きですが、中袋の種類によっては横書きになることがあります。横書きで金額を書く場合には算用数字を使うので注意が必要です。

お札のマナーについて

香典に包むお札に関するマナーも存在しています。香典に新札を使用してしまうとマナー違反です。新札を包んでいると、故人が亡くなることを予期してあらかじめ香典を用意していたと思われてしまうためです。

 

香典には新札ではなく、状態の良い旧札を包むことが一般的です。旧札が手元にない場合には、新札を折り曲げて折り目をつけることで使用することができます。香典に包むお札は、枚数にも気をつけなければいけません。

 

基本的に香典には1や3など奇数の枚数のお札を包みます。偶数は割り切れる数なので、故人とご遺族の方の縁が切れることを連想させてしまうので控えなければいけません。また4や9といった数字も「死」や「苦」を連想させるので、控えなければいけない数字とされています。

香典を渡すときは正しくお悔やみの言葉をかけよう

香典を渡す際に、マナー違反をしてしまうとご遺族の方に弔意を正しく伝えることができないだけでなく、失礼な行為となってしまいます。香典をお渡しする前に再度マナーを確認して、正しく香典をお渡しできるようにしておきましょう。