香典の入れ方|お札の正しい向きや中袋による入れ方の違いを解説

公開日 : 2020/6/10

更新日 : 2020/9/10

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香典は、通夜や葬儀に向かう以上は必ず持参しなければいけません。また、受付で人に渡すため、必ず人目につくものでもあります。マナー違反をすると非常に目立ってしまうため、習慣を守った取り扱いが必要です。今回は、香典の入れ方に関するマナーを紹介します。

公開日 : 2020/6/10

更新日 : 2020/9/10

目次

香典とは

香典とは、のし袋に現金を包んだ状態のものを指します。別名で不祝儀袋とも呼ばれており、通夜や葬儀において受付で渡すことで弔意を示します。香典袋・不祝儀袋には御霊前・御香典と書かれており、コンビニや文具店などで簡単に入手できます。

 

香典は故人の霊前に供えるものであり、線香や花・抹香の代わりを務める意味合いがあります。加えて現代の風習においては遺族にお供え物を買ってもらうための弔慰金の意味合いがあるとされています。

 

かつての葬儀は相互扶助の観点から、近隣住民が弔問客や僧侶に食事をふるまうスタイルでした。そのような相互扶助の精神が、現在では現金を渡す行為として受け継がれています。

香典におけるお札の扱い方

香典におけるマナーにおいてもっとも重要なのは、香典袋に入れるお札の扱い方です。間違った扱い方をすると非常に無礼とされているため、故人の冥福を祈るためにも正しい扱い方・香典袋への入れ方を知っておきましょう。

最初にお札の裏表・上下を確認する

大前提として、まずは香典袋に入れるお札の向きを確認します。基本的な考え方として人物が描かれた方が表、人物がいないほうが裏になります。また、この時点でお札の上下に関しても確認して揃えておきます。金額がかかれた方が上、書かれていないほうが下です。

 

上下や裏表をバラバラにして入れてしまうと、非常に乱雑で汚い印象になります。遺族が香典袋を開けた時にすぐに分かってしまうことなので、慎重に向きを揃えておく必要があります。

新札は香典に入れない

お札には真新しい新札と、使い古した旧札に分けられます。香典にお札を入れる場合、新札に関しては使わないのがマナーとされています。これは新札を使うのがマナーとされる結婚式などの慶事とは真反対のマナーです。

 

なぜかというと、新札を用意する=故人の死を予感してあらかじめ用意してあった、というふうに思われてしまうからです。最近ではとくに気にならない人も多いものの、年配の方を中心に新札は嫌われる傾向にあります。

 

もしどうしても新札しか手元にない場合は、自分で折り目をつけることで使えるようになります。

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ボロボロのお札は避ける

香典には新札を使ってはいけないのはすでに紹介した通りですが、かといってあまりにボロボロのお札を使うのもマナー違反に当たります。使い古して破けているようなお札を使うことは、葬儀のマナー以前の問題で失礼です。

 

欠損しているお札の場合、単純に気持ちのいいものではありません。また、最近は自動レジが普及していることもあり、少しでも破れたお札はお金としてグ変えない可能性もあります。受け取る側の立場に立ってちょうどいいお札を選んでください。

お札の枚数にも気を配る

香典に包むお札の枚数にもマナーがあります。こちたはさほど明確な決まりやルールがあるわけではありませんが、原則としてお札の枚数が4枚か9枚になるのは避けるようにしましょう。

 

4は死を連想させ、9は苦しみを連想させるからです。1万円札がないからと5千円や千円札で揃えようとすると4枚や9枚になる可能性もあります。1万円札であれば起こりえないので、香典に入れるお金は1万円札に統一することをおすすめします。

香典のお札の入れ方

お札に関するマナーを把握できた後は、実際にお金を香典袋に入れていきましょう。その際は、中袋のある・なしによって入れ方のマナーは異なる点に注意が必要です。

中袋がない場合

香典袋に直接お金を入れる時は、香典袋の表に対して、お札が裏になるように入れるのが一般的なマナーです。お札を裏にしていれることでお札の顔が伏せる状態になるため、お悔やみの気持ちを表すことができます。

 

一方でお札の上下に関しては人物が描かれた方を上にするのか下にするのか、地域によって風習が異なります。そのため上下に関しては、周囲の人に地域の決まり・ルールがないか確認することをおすすめします。

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中袋がある場合

香典袋の中にある中袋にいれるほうが一般的です。この時も中袋なしと同様に、中袋の表に対して顔があるほうが裏を向くようにお札を入れます。

 

また中袋がある場合は、中袋に住所や氏名・金額を記入するのがルールです。そのため、住所などの個人情報を他人にみられたくないという場合は、中袋にお札を入れるようにします。

奉書紙に入れる場合

香典袋の種類によっては中に入っているのが中袋でなく、中包み(奉書紙)の場合があります。その場合はあらかじめ折り目が描かれているため、お札を置いた後に織り込みながら包んでいくことになります。

 

この時も、中包みの表面(最後に折り目が残らないほう)の側に来るお札の綿を裏にするように気を付けます。

香典をふくさで包む場合

香典を中袋に入れたあとは、最期にふくさに入れるのがマナーです。袱紗には挟むタイプと折りたたんで包むタイプがあり、それぞれに作法があります。

 

挟むタイプは左側が開くようにすることを念頭に、香典袋を挟みます。左開きをした時に、表書きが前にくるのが正しい向きとなります。

 

包むタイプの場合はふくさをひし形になるように開きます。中央からやや右側に香典袋を置き、右・下・上・左の順に織り込みます。左側が一番上に来るように包むのがポイントです。

香典袋の種類と購入金額にも気を配る

香典袋は中に入れる金額によって、ふさわしいものを選ぶのがマナーです。友人レベルで大きな金額が入っていないのに、帯紐で結ばれたような高級感あるスタイルはマナー違反とされています。その反対も同様です。

 

香典袋の金額が5,000円前後の場合は、水引が印刷された簡易的なタイプが適しています。金額が1万円を超えるようになってはじめて、きちんと帯紐で結ばれた正式なタイプを使用しましょう。

香典の金額の決め方

香典に包む金額が分からない人に向けて、大まかな金額を紹介しておきます。基本は、故人との関係性で決めることになります。

 

家族や親族・身内の不幸なら10,000円~100,000円と幅があります。両親など近い血縁の場合は、100,000円が相場になることもあります。そのほか、友人であれば5,000~10,000円、近所の人の訃報なら3,000円~10,000円が相場です。

 

友人や近所の場合は、周囲と相談して足並みを揃えておくことをおすすめします。

香典は必ず人目に触れるためマナーを大切に

今回は、香典にお札を入れる時のマナーや香典袋の揃え方のマナーを紹介しました。葬儀や通夜においては必ず人目についてしまうものですから、マナー違反は非常に目立ってしまいます。古くからの習慣やマナーを守って常識ある行動に努めるとともに、丁寧な取り扱いを大切にして下さい。