終活年賀状とは?書き方のマナーや世代ごとの例文をご紹介!
公開日 : 2020/4/20
更新日 : 2021/1/26
近年終活が流行し、人間関係の整理をしたいと考える方も増えています。そしてそれに伴い終活年賀状という言葉も広がってきています。では終活年賀状とは、どういうものなのでしょうか?今回は、終活年賀状がどういったものか、具体的な例文や書き方のマナーなどをご紹介します。
公開日 : 2020/4/20
更新日 : 2021/1/26
目次
終活年賀状とは?
終活がブームになりつつある昨今ですが、「終活年賀状」という言葉を耳にすることもあるのではないでしょうか。終活年賀状とは今年限りで年賀状を辞退する旨を伝える年賀ハガキのことを指します。
高齢になってくると、年賀状を書いたり、宛名の管理をしたりするのが難しくなったなどの理由で、終活年賀状を出したいと考える方が増えています。さらに近頃は、比較的若い世代の方が人間関係の整理をしたいなどの理由で終活年賀状を出すケースもりあります。
そこで今回の記事では、終活年賀状について、基本的な書き方のマナーや具体的な例文などをご紹介します。
終活年賀状の基本的な書き方やマナーは?【文例も紹介】
終活年賀状を出すのは何歳からがよいという決まりはありません。ただし、お相手の方との関係が崩れたりすることのないように、終活年賀状を送るときは、書き方や文例などを確認しつつ、失礼のないような文章で出すように心がけましょう。
文字数は150~200文字程度を目安に
終活年賀状の文面は定型文が基本であり、シンプルな文面で問題ありません。個性やオリジナリティは不要です。ただし、あまりに短文なものは手抜きと受け取られるかねないので注意が必要です。
終活年賀状は、来年から年賀状での挨拶を失礼する内容のものですから、通常の年賀状よりも丁寧にその旨を伝えましょう。長ければ良いというわけではありませんが、送る相手方との関係性も考慮しながら、失礼のない文面を心がけましょう。
理由を記載する
加齢のため、終活のため、時代の変化のため、価値観の変化のためなど「誠に勝手ではございますが」といった文章を交えながら、自分の都合であることを強調した文章にすることを意識しましょう。
終活年賀状は一方的な通知となってしまいがちなので、相手に非があって縁を切りたいのだと思われないよう、相手に不快な思いをさせないように注意します。
句読点を省くべき?
年賀状の文面は、句読点をつけない書き方が本来のマナーであり、古くからの慣習です。ですから、ご高齢の方の中には、年賀状の文面に句読点をつけるのは正しくないという考えの方もいます。
ですが近年では、特に気にしないという意見が大勢を占めているのが現状です。実際に専門の業者に依頼した場合でも、句読点を含む文面が多い傾向にあります。
以上のことから、終活年賀状を出す場合に、句読点がある文面が失礼であるというほど厳密なマナーとはいえませんので、特に気にする必要はないといえます。
ほかの方にも出しているということを書く
もし、少数の方には年賀状を出し続けるつもりで、年賀状を送る相手とそうでない相手が実際にはいたとしても、必ず「皆様に」「どなた様にも」という表現を入れます。自分にしか出していないと思われてしまうと、反感を買う可能性があります。
親戚や共通の友人など近しい関係の方に送る場合には、その方々全員に統一して同じ内容のものを送るように配慮しましょう。
目上の方には手書きのひとことがおすすめ【8割印刷、2割手書き】
近年の年賀状は印刷が主流となっています。ですが、目上の方に対しては、失礼のないように直筆で「ひとこと」だけ書き添えるのがおすすめです。
必ずしも長文を手書きで書く必要はありませんが、8~9割は印刷で、そこにプラスして1~2割は手書き程度の配分で仕上げると印象がよいでしょう。
お詫びや今後のお付き合いの継続のお願いを書く
自身の都合により年賀状を辞めることに対してのお詫びや、これまでのお付き合いについてのお礼を書きましょう。今後のお付き合い継続のお願いについても記載すると、より丁寧になり印象はいいでしょう。
もしほとんど年賀状だけのお付き合いで、それをやめてしまうと関係が途絶えてしまうような方がいたとしても、「今後も変わらぬお付き合いをお願いします」などとお付き合い継続の意思を表明しましょう。
今後どのように対応してほしいのかも記載する
毎年親族から送られてくる年賀状を楽しみにしていた方も多いのではないでしょうか。そういった場合は、差し支えなければ、これまで通りお送り頂くのをお願いする文章を入れてみてはいかがでしょうか。
逆に自分は送らないのに送ってもらうのは申し訳ないので、受け取りも辞退させて頂くという形でも構わないでしょう。今後相手からの年賀状は受け取るのか、受け取らないのかを書いておくと大変親切でしょう。
終活の年賀状の例文
では、実際に終活年賀状はどのような文章を書くのがよいのでしょうか?終活年賀状の本文には、「これまでのお付き合いへの感謝」、「年賀状を辞める旨と理由」、「今後の年賀状以外のお付き合いへのお願い」という3つの要素を入れるのが基本です。
ここでは、一般的に60代や70代の方が書く場合の例文と、40代などの若い世代の人々が書く場合の例文とに分けてご紹介します。
60代以上の方の場合
まずは一般的な終活年賀状の例文を見ていきましょう。60代~70代の方が終活年賀状を書く場合の例文からご紹介します。
年齢を理由にする場合
まずは、一般的な終活年賀状の例文をご紹介しす。次にに示す例文は60代から70代の方が、年齢を理由に終活年賀状を書く場合に適した例文です。シンプルな文面ですが、年賀状を辞退する旨と、その理由が伝わる内容と言えるでしょう。
「謹んで新年のお慶び申し上げます。毎年頂いておりました年始のご挨拶状ですが、そろそろ年齢による衰えも実感されるようになりました。よって誠に勝手ではございますが、本年を持ちまして新年のご挨拶状を最後とさせていただきたいと考えております。
今後も変わらぬお付き合いをお願い申し上げると共に、ご健康とご繁栄を心からお祈りい申し上げます。」
具体的な体の衰えを理由にする場合
年賀状を辞退するのは、受け取られる方によっては、今後の関係を拒絶されたように受け取られる恐れもあります。ですから、理解を得やすい具体的な身体の衰えという理由はおすすめです。次に示すのは、年齢による具体的な体の衰えを理由に終活年賀状を出す場合の例文です。
「明けましておめでとうございます。 旧年中はご厚情を賜りありがとうございました 。さて私におきましては近頃文字の読み書きが難しくなって参りました。
よって誠に勝手ではございますが、本年を持ちまして新年のご挨拶状を最後とさせていただきたいと考えております。今後も変わらぬお付き合いのほどお願い申しあげます。」
40代~50代の方の場合
40代から50代の場合は、終活年賀状を出すは少し難しい年齢かもしれません。というのも、40代や50代では高齢を理由にするには早すぎることや、仕事上の付き合いや親類との関係をまだ重視する世代だからです。以上の点を考慮した上で、年賀状の文面をご紹介します。
忙しさを理由とする場合
40代や50代の場合は、まだまだ高齢を理由にはできない年齢ですので、忙しさを理由にするのは最も一般的な形の例文といえます。次に示のは、忙しさを理由に終活年賀状を出す場合の例文です。
「新年明けましておめでとうございます。平素のご無沙汰をお詫び申し上げます。さて皆様と交わしてまいりました年賀のご挨拶状ですが、多忙のためなかなか手が回らないので、誠に恐縮ではございますが本年をもちまして最後にさせていただきたいと考えております。
今後も変わらぬお付き合いをお願い申し上げると共に、ご健康とご繁栄を心からお祈りい申し上げます。」
代替のツールや連絡先を提示する場合(メールやLINEなど)
最近では特に若い世代においては、メールやLINEによる年賀状も主流となってきています。そこで、年賀状に代わる代替のツールや連絡先を提示する場合の例文をご紹介します。
「明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。私事ではございますが、本年から年賀のご挨拶をメールにて行っており、来年からはどなた様にもハガキによる挨拶状をご辞退させて頂きたいと考えております。
今後とも変わらぬお付き合いの程宜しくお願い致します。アドレスは下記の通りです。(末尾にメールアドレスなど)」
終活年賀状に関する疑問
終活年賀状のマナーや例文をご紹介していきましたが、ここからは、終活年賀状に関する気になる疑問点について解説していきます。
終活年賀状を出すタイミングは?
終活年賀状を出すタイミングはいつ頃がよいのでしょうか?一般的な年賀状とは異なるもののように思える終活年賀状ですが、実は一般的な年賀状と同じタイミングで出して問題ないとされています。
通常の年賀状は、1月7日までに出すのが一般的ですので、同じように終活年賀状も1月7日までに出すのがよいでしょう。
終活年賀状のデザインは?
終活年賀状というと何か特別なものとして、変わったデザインにする必要があると考えられるかもしれませんが、一般的な年賀状と特にデザインを変える必要はありません。とはいっても、やはり気になるという方は少しフォーマルなデザインにするのがおすすめです。
失礼のない文面での終活年賀状を心がけよう
終活の一環として終活年賀状を出したいと考えている方も多いでしょう。しかし、終活年賀状を送るときは、書き方のマナーや例文などを確認して、可能な限り角の立たないようしたいものですよね。終活年賀状を出したいと考えている方は、ぜひ今回の記事も参考になさってくださいね。
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