お通夜に着ていくコートのマナーとは？色や素材の選び方と注意点

冬のお通夜にコートを着ていく場合、気になるのがマナー上のコートの選び方です。会場でコートを脱ぐにしても、最低限のマナーは頭に入れておきたいという人も多いでしょう。ここからは、お通夜に着ていくコートのマナーについて解説していきます。

冬の寒い時期に防寒対策として、お通夜にコートを着ていくのはマナーとして問題ないです。ただし、コートはフォーマル服ではないので、お通夜の会場に着いたら脱ぐのがマナーです。お通夜に着ていくコートは、あくまでも会場までの防寒アイテムとして考えましょう。

会場で脱ぐとはいえ、他の参列者の目に触れる可能性もあるので、どんなコートでも良いというわけではありません。コートを着ていく場合は、お通夜にふさわしいコートを選ぶことが大切です。

お通夜に着ていくコートを選ぶとき、重要視する必要があるのはコートの色です。お通夜では喪服を含め、黒や濃紺などダークカラーのスーツやワンピースがふさわしいとされています。そのため、喪服に合わせてコートもダークカラーを選ぶようにしましょう。

反対に避けるべきなのは、白や原色、パステルカラーなどの明るい色や、色の混ざった柄物のコートです。このような明るく華やかに見えるコートは、お通夜の場にふさわしくありません。

お通夜に着ていくコートは色だけでなく、素材も考えて選ぶようにしましょう。コートの素材はウールやカシミアなど、フォーマルな服装に合うものがおすすめです。

素材によってはお通夜にふさわしくないものもあります。毛皮や光沢のある素材など、華美な雰囲気になってしまうものや、ボア素材やポリエステルなどのカジュアル感が強い素材も避けた方が無難です。

トレンチコートやダウンはカジュアルな印象が強いため、お通夜に着ていくのはやめましょう。たとえダークカラーを選んでも、素材やデザインがフォーマルな印象になりません。

華美な雰囲気になるという意味以外でも、絶対に避けるべきなのが毛皮のコートです。毛皮は動物の殺生をイメージするので、お通夜で着るのは縁起が良くありません。

お通夜に着ていくコートを選ぶときには、基本的なマナー以外にもいくつか注意点があります。コート選びで失敗しないように、こちらも頭に入れておくと良いでしょう。

お通夜にカジュアルな印象のコートはふさわしくありません。コートを選ぶときは素材や色に気をつけるだけでなく、カジュアルすぎないデザインを選ぶことが大切です。

コートはボタンの数や大きさ、襟の形や装飾などによってカジュアル感が出てしまいます。お通夜に着ていくコートは、できるだけシンプルなデザインを選ぶようにしましょう。

お通夜に着ていくコートに華やかさは不要です。オシャレをしてきたように見えるのも良くないので、派手な装飾や袖や襟元にファーが付いているコートは選ばないようにしましょう。ただし装飾やファーが取り外しできるものであれば、外して着る分には問題ないです。

お通夜では喪服の上にコートを着るのが前提となるので、コートを選ぶときには喪服とのバランスを考える必要があります。喪服に合うようにバランスを見ながらコーディネートしましょう。コートの丈の長さは、どんな喪服にも合わせやすい膝下丈がおすすめです。

お通夜に子供も連れていく場合、子供のコート選びも悩みどころだと思われます。子供の場合は、大人ほどマナーを気にしなくて大丈夫です。派手な色やデザインの上着は避け、ダークカラーの上着であれば、ジャンパーなどでも良いでしょう。

お通夜では、事前に準備していたように思われる新品のものは避けるべきだといわれています。しかしコートに関しては、新品かどうか見た目で判断するのは難しいため、必要な場合は購入を考えても問題ないです。

コートを新たに購入するのなら、今後も冠婚葬祭に着ていけるフォーマルコートや、仕事などでも活用しやすいものを選ぶと良いでしょう。

続いては、お通夜に適したコートを実際に紹介していきます。コート以外の防寒対策の方法も紹介しているので、こちらも参考にしてみてください。

お通夜に着ていくコートなら、冠婚葬祭に使える礼装用のコートが最適です。礼装用のコートは、冠婚葬祭の参列ではどんな場面でも活用できる優れものです。お通夜にも安心して着ていけるので、持っていない人は購入を検討してみるのも良いでしょう。

手持ちのコートで適したコートがない場合は、新たにコートを購入して用意するか、お通夜にはコートを着ていかないことです。お通夜にコートを着ていかない場合は、コート以外の防寒対策を考えるようにしましょう。

どうしても手持ちのコートを着ていきたい場合は、行き帰りの移動中だけコートを着るようにしましょう。お通夜の会場に着く前に脱いでおけば、他の参列者の目に触れることもないので、どんな上着でも大丈夫です。

コート以外にも手袋やマフラーで防寒対策をする方法もあります。コートと同じように、ダークカラーでシンプルなデザインのものを選びましょう。手袋やマフラーの場合も、動物の殺生をイメージするファーや革素材のものは避けてください。

手袋やマフラーはお通夜の会場では外すことになるので、余計な荷物にならないようにフォーマル用のサブバッグなどに入れておきましょう。サブバッグは光沢のない黒のシンプルなものを1つ用意しておくと便利です。

足元の防寒対策としてタイツを着用したい女性は多いでしょうが、お通夜には肌が薄く透ける程度の黒ストッキングが好ましいです。デニール数が大きいタイツはカジュアル感が強く、お通夜にはふさわしくありません。タイツではなく冬用の少し生地が暖かいストッキングを選ぶか、カイロなどで対策しましょう。

お通夜にコートを着ていくなら、会場の雰囲気を壊さないよう最低限のマナーは守る必要があります。コート選びに悩む人も多いでしょうが、コートもTPOを考えた選び方をすれば会場で浮くようなことはありません。あまり難しく考えず、お通夜に適したコートを選びましょう。