喪中はがきの文例を紹介。喪中はがきのマナーや注意点についても解説
公開日 : 2020/4/20
更新日 : 2020/9/9
喪中はがきは年賀状と違い、しっかりと正しい形で出したいものです。喪中はがきは普段は出さないものなのでどのように書いたら良いかわからない人も多いでしょう。この記事ではそんな方に向けて喪中はがきの文例や注意点、マナーについて解説します。
公開日 : 2020/4/20
更新日 : 2020/9/9
目次
喪中はがきとは?
喪中はがきとは喪中期間中に年賀状を出さないことを伝える挨拶状です。あくまで喪中により年始の挨拶を遠慮させていただくものであって、年賀状の受け取りを拒否するものではありません。
喪中はがきを出していない方から年賀状が届いた場合、寒中見舞いを送ります。寒中見舞いは喪中で年賀状を送れなかったことを知らせるもので、一般的に1月5日から2月3日の間に送ります。
喪中はがきを送るべき人
喪中はがきは普段年賀状を出している方に送ります。故人の葬儀に参列した方にも送るのがマナーです。喪中はがきを送る本人と無関係な方や、故人の上司や同僚にも年賀状のやり取りをしている場合は送りましょう。
喪中はがきを出す時期
喪中はがきは新年の挨拶を遠慮するものなので、一般に年賀状をやり取りする時期よりも少し早めに送ります。相手方に年賀状作成の余計な手間を取らせないためにも早めに送るようにしましょう。具体的には11月中旬から12月の初めには届くようにします。
年末に不幸があり、年内に喪中はがきを送れない場合は年が明けてから寒中見舞いを送ります。寒中見舞いを送る場合は年末に不幸があった旨を記載しましょう。
喪中になる近親者の範囲・続柄
一般的に喪中になる範囲は二親等までと言われています。二親等とは兄弟や祖父母、孫といった範囲の間柄を指します。喪中になる範囲に関して厳密なルールはなく、たとえ二親等であっても関わりが薄い場合は喪中にならないときもあるようです。
二親等でなくとも同居している場合や関係が深い場合は喪中になります。喪中になる、ならないは血のつながりよりも故人との感情的な間柄を考慮して考える必要があるでしょう。
喪中の期間はどれくらい?
明治7年に発布された太政官布告によれば、喪中の期間は個人との関係によって細かく変わってきます。しかし現在では一周忌までを喪中とするのが目安です。また亡くなってから四十九日までは忌中と呼ばれ、喪中とは区別されます。
喪中はがきはどこで買える?
喪中はがきは郵便局で購入するのが確実です。コンビニエンスストアなどでも購入できますが、在庫が少ない場合もあるので注意しましょう。
喪中はがきには胡蝶蘭柄のはがきを使用します。胡蝶蘭柄のはがきは喪中専用のはがきで、切手を貼る必要もありません。
通常の私製はがきを使用する場合は、弔辞用の62円切手を使用する必要があります。一般の切手は喪中はがきでは使えないので必ず弔辞用の切手を購入しましょう。
喪中はがきの文例
具体的に喪中はがきにはどのような文面を記載すれば良いのでしょうか。ここでは喪中はがきの具体的な文例を解説します。
喪中はがきの記載事項
喪中はがきには「年賀欠礼の挨拶」「誰がいつ亡くなったか」「結びの挨拶」を記載します。パソコンで作成する際は明朝体か行書体で作成し、変わったフォントの使用は控えましょう。また横書きではなく縦書きが基本です。
日付と差出人も忘れずに記載します。夫婦などの場合は個人でも連名でも構いません。
主文の文例
「喪中により新年の挨拶をご遠慮申し上げます。」
「喪中により年頭のご挨拶をご遠慮させていただきます」
「喪中につき誠に勝手ながら新年のご挨拶は差し控えさせていただきます」
これらのような主文を喪中はがきの右側に記載します。新しい年の語句は「新年」や「年頭」を使用し、「年賀」という語句を記載するのは控えましょう。「賀」という文字は祝い事に使われるためです。
誰がいつ亡くなったかの文例
「本年~月に(差出人との間柄)(故人の氏名)が~歳にて永眠いたしました」
「本年~月に(差出人との間柄)(故人の氏名)が~歳にて天寿を全ういたしました」
「(差出人との間柄)(故人の氏名)が~月~日~歳にて (差出人との間柄)(故人の氏名)が~月~日~歳にて永眠いたしました」
誰がいつ亡くなったかについてはこのように記載します。主文の左側、喪中はがきの中心当たりに記載し、主文よりも小さめの文字で記載しましょう。
故人の年齢に関しては一般的に数え年で記載します。数え年は「亡くなったときの年齢」を指し、満年齢とは区別されます。
夫婦連名で出す場合の故人との続柄は、夫と故人の関係を書きます。
結びの挨拶の文例
「生前賜りましたご厚情に深く感謝いたしますとともに明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます。」
「生前のご厚誼に衷心より感謝申し上げます 皆様には健やかな新年を迎えられますようお祈り申し上げます」
「平素のご厚情に深く感謝申し上げますとともに皆様に良き年が訪れますようお祈りいたします」
このような文を結びの挨拶として使用します。誰がいつ亡くなったかに続いて記載しましょう。結びの挨拶を書き終えたら左端に日付と差出人を記載しましょう。
喪中でも年賀状は欲しいときの文例
「平素のご厚情に厚く御礼申し上げますとともに明年も変わらぬご厚誼のほど謹んでお願い申し上げます なお皆様からのお年始状は楽しみにしておりますのでお気兼ねなくお送りくださるようお願い申し上げます」
喪中でも年賀状を送ってもらいたい場合は、結びの挨拶に続いて年賀状を送っても構わない旨を記載しておきます。なお喪中はがきを送らないことでも年賀状を受け取ることはできますが、相手方に気を使わせることもあるので極力喪中はがきは送るようにしましょう。
義父が亡くなった際の喪中はがき
故人の続柄が義父もしくは義母の場合は「義父 (故人の氏名)」というように記載しましょう。夫婦では夫の続柄で記入するのが基本なので、「妻(妻の氏名)の父 (故人の氏名)」といった記載で構いません。義父、義母の場合はフルネームで記載しましょう。
家族葬を行った場合の喪中はがき
家族葬を行った場合には「誰がいつ亡くなったか」と「結びの挨拶」の間に近親者で葬儀を行った旨を記載しましょう。
「本年~月に(差出人との間柄)(故人の氏名)が~歳にて永眠いたしました 葬儀は故人の遺志により近親者にて執り行いました 生前賜りましたご厚情に深く感謝いたしますとともに明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます」
このように記載します。亡くなったことを喪中はがきにて初めて知らせる場合は、連絡が遅くなった謝罪も記載しておきましょう。
喪中はがきを書くときの注意点
喪中はがきには句読点を付けないようにしましょう。句読点とは文中に使われる「。」や「、」といった記号を指します。
また「拝啓」や時候の挨拶は喪中はがきでは省略します。「敬具」のような結びの言葉も必要ありません。
喪中はがきでは添え書きのような近況を知らせる記述はしないのがマナーです。上で紹介した事項以外の事柄は入れないようにしましょう。
喪中はがきの文例についてのまとめ
この記事では喪中はがきを出す範囲や時期、喪中はがきの文例や注意点について解説しました。喪中はがきのような不幸に関する事柄は特にマナーを守って正しく行いたいものです。喪中はがきを書く際にこの記事が参考になれば幸いです。
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