【密葬や家族葬のやり方】葬儀の流れやマナーを徹底解説します
公開日 : 2020/3/14
更新日 : 2020/9/9
近年、密葬や家族葬を行う方が増えてきています。特に、都市部を中心にスムーズに家族を終えるためにも選択している方法です。そこで、密葬や家族葬の違いの他に、葬儀の流れや基本的なマナーについてご紹介していきますので、確認してみてください。
公開日 : 2020/3/14
更新日 : 2020/9/9
目次
密葬や家族葬のやり方
一般的な葬儀は、お通夜・告別式・火葬を行います。密葬や家族葬はその流れを省略することができ、近年都市部で行う方が増えてきました。一般的な葬儀との違いがわからない方のために密葬や家族葬についてご紹介します。
密葬とは
密葬とは家族や親戚を中心に親しい友人などが参列することができる小規模の葬儀のことです。本葬を後日執り行うことを前提として行うのが密葬です。さらに、葬儀を行うことを他に秘密にしなければいけないのが一番の特徴です。
葬儀に呼ぶ方以外には葬儀を行うことを一切伝えてはいけません。そのため、密葬に呼ばれた人も周囲に葬儀の日程を教えてはいけないのがマナーです。極々身内だけ行うのが密葬ですから、呼ばれていない方は参列することができないため、参列したくても控えてください。
密葬の流れは一般的な葬儀と違いはありません。火葬を行って本葬を行うための準備をします。密葬を行うメリットは、近親者で行うため形式を柔軟に行うことができ、参列者に気を使うこともありません。デメリットは、葬儀を秘密に密葬を理解してもらわないといけません。
家族葬とは
家族葬とは家族だけで葬儀を行うことです。葬儀の費用を抑えることもできるのが特徴です。規模の小さいお葬式ですが、一般的な葬儀の流れと同じですから通夜や火葬など行います。また、家族だけで行うと、葬儀で行う会食を省略する方も増えてきています。
家族葬は家族だけで行うことから、参列者をどこまで呼ぶかをしっかりと決めないといけません。親族が多い場合は後でトラブルにもつながってしまう可能性があるため、葬儀前に電話連絡をしておいてください。
家族葬を行うメリットは、葬儀の費用を抑えつつ、参列者に気を遣わずに身内だけで葬儀を行うことができるため家族だけの大切な時間にすることができます。デメリットは、故人とかかわってきた人達が参列しにくいことと、香典がないと費用負担が大きいことです。
お通夜
近年、「半通夜」が一般的になり、参列しやすいように2時間程度行うようになりました。昔は、寝ずに番をして様々な参列者を受け入れていたりしましたが、斎場の防災上に理由から線香やろうそくを燃やし続けることができない会場が増えてきています。
さらに、密葬だけ行う場合はお通夜を行わない場合が多いです。親族が遠方でお通夜に参列することができなかったり、高齢者が多い場合は体の負担を考えて行わないことを選択することもできます。さらに、お通夜を行わないと費用を抑えることもできるのが特徴です。
密葬だけで済ませたい方は、故人をゆっくり偲んだり参列者に気を遣わずに済みますから何を重視した葬儀にしたいのかについて考えて準備を進めていきましょう。わからないことがあるときは、葬儀社に相談するのも一つの方法です。
密葬や家族葬の基本的なマナー
密葬や家族葬を行うときの基本的なマナーについて確認しておきましょう。一般的な葬儀とマナーは変わりませんが、曖昧な方はもう一度チェックしておくことで、正しい方法で密葬や家族葬を行うことができます。
参列者は最小限
喪主・遺族の密葬や家族のマナーは、参列者を最小限にすることです。小規模で静かに葬儀を執り行うことを目的としているため、案内は最小限にします。友人を参列させる場合も友達の中で特に親しかった人に限定します。
案内状を出すときは「故人の遺志を尊重し、葬儀は近親者のみで執り行うことといたしました」という一文を添えることで密葬を理解してもらうことができます。また、密葬や家族葬の時は弔辞をお願いする必要がありません。
一般的な葬儀は、弔辞を2~3人ほどお願いしたりしますが、特に必要性がないため準備しなくても大丈夫です。あとは無事密葬や家族葬が終わったら、死亡通知を広く通知するようにしましょう。これは四十九日までの間に送るのが一般的なマナーです。
会社に報告
密葬や家族葬を行う場合、秘密にしたり家族だけで行う葬儀ですから、会社にはどのように報告すればいいのか悩んでしまう方も多いです。故人が勤務していた会社には率直に伝えるのが一般的です。「故人の遺志を尊重するために」と一言添えれば、理解してもらえます。
勤務先で参列を希望される方もいるかもしれませんが、身内だけの葬儀ということをきちんと伝えれば大丈夫です。遺族の場合、会社には忌引休暇がほとんど福利厚生にありますから、仕事を休んでいる間は周りの方にサポートしてもらいましょう。
また、密葬や家族葬では弔辞を準備する必要がありませんから、会社側にも辞退する旨を伝えておくとスムーズに葬儀の準備を進めていくことができます。会社が対応を判断できるようにすることが大切ですから、密葬や家族葬ということをきちんと伝えてください。
香典
密葬や家族葬を選ぶということは、身内だけの葬儀ですから参列者の香典返しを省く意図があるため、香典を送るのは控えるのがベストです。そのため、密葬や家族葬に参列する方だけが香典を準備するのが一般的です。
金額相場
香典を包む場合は、金額相場を守るのがベストです。この金額以上を包んでしまうと喪主の方に気を使わせてしまい、香典返しなどが困ってしまいます。また、香典の金額相場は関係性によっても金額が異なります。
親族の密葬の場合で親なら5万円から10万円、兄弟姉妹なら3万円から5万円を包みます。他にも祖父母やおじ・おばは1万円から3万円で、その他の親類は1万円から2万円が香典のそうばです。
密葬でも友人が参列できる場合の香典は1万円~3万円で、会社関係者の密葬の香典は1万円から5万円ですから金額相場に合わせて香典を準備しましょう。密葬や家族葬に参列しない方は、香典の準備が必要ありませんからこの金額相場は関係ありません。
香典返し
密葬や家族葬を行った喪主が、香典をもらった場合の香典返しをご紹介していきます。会社名義でもらった香典は通常、香典返しが不要であり個人や部署の連名などの香典にだけ香典返しをするのが一般的です。
この他に、香典をもらった場合は、四十九日法要の後に香典返しを金額の半分くらいの品物を送るのが一般的です。香典返しについては一般的な葬儀と同じやり方ですから、香典をもらった時は必ず香典返しを行いましょう。
死亡通知を送った後は自宅に弔問に訪れることが多いです。その時に香典を持ってくることも多く、自宅への訪問者が増えることが予想されますので、いつでも接客できるように準備はしておいてください。
密葬や家族葬の服装
密葬や家族葬を行う際に、どのような服装で参列しなければいけないのか基本的なマナーについてご紹介します。男性や女性それぞれ気を付けてほしいポイントをまとめていますので、確認していきましょう。
男性の服装
密葬や家族葬に参列する時の服装は、一般的な葬儀と変わりありません。いくら身内だけの葬儀であり、小規模であっても喪服は同じです。男性であれば、準喪服が一般的でブラックスーツを着て、Yシャツは無地の白を着用します。ボタンダウンのシャツは避けてください。
ネクタイは黒の無地を付けて、タイピンは必要ありません。足元は黒の靴、黒の靴下で統一し靴のデザインも金具がついていない紐を選ぶようにしてください。喪主も参列者も同じですからご紹介したマナーを徹底するようにしてください。
喪主は正喪服を着るのが昔からのマナーですが、近年喪主であっても準喪服で大丈夫です。黒のモーニングコートや紋付羽織袴を着用することは減りましたが、地域の風習によっては着用する場合もあるため事前に打ち合わせをして決めておきましょう。
女性の服装
女性は男性よりも小物類など気を付けなければいけない点があります。女性も男性と同様、準喪服を着用するため黒のワンピース、スーツ、アンサンブル、パンツスーツを選びます。女性がスーツを着用する場合は、インナーも黒で統一するのが一般的なマナーです。
スカートを着用する場合は、通常の丈より少し長い、ミディアム丈が無難です。露出が多いのはNGです。そして、夏でも黒のストッキングを着用し、肌色を選ばないようにしてください。冬は寒いからと言って黒タイツを履くのはマナー違反となるため、ストッキングを着用しましょう。
靴は光沢がなくヒールは5cm程度のシンプルなパンプスを履くのがマナーです。女性だと装飾などが多い靴が多いですが、葬儀には不適切になるためシンプルなパンプスを選んでください。またバッグも黒を選び、葬儀に合うデザインを選ぶようにしてください。
子供
密葬や家族葬は身内で行いますが、子供が参列することもあります。中学生や高校生であれば、制服があるため葬儀に着ることができるため洋服を新たに準備する必要がありません。制服があっても靴は黒を選ぶようにします。スニーカーでも許されますが清潔なものを準備しましょう。
赤ちゃんから小学生の場合は、制服などがありませんから準備する必要があります。黒のスーツやワンピースがあればそれを使用するのがベストで、ない場合は暗めでシンプルなデザインの洋服を選ぶようにしてください。
子供の洋服で気を付けてほしいことは、カジュアルなデザインでないことと、キャラクターなど派手な柄を取り入れないことです。さらに、色も落ち着いたものを選び派手なカラーは避けてください。葬儀に合ったTPOを意識した洋服を選んでください。
アクセサリー
男性も女性も葬儀の服装にアクセサリーは必要ありません。基本的に結婚指輪以外のアクセサリーはマナー違反です。女性であれば、真珠で一連のネックレスや1粒のイヤリングでしたら大丈夫です。二連は不幸を表してしまうため気を付けてください。
さらに、女性はヘアアレンジを行いますが使用するリボン・バレッタ・シニオンは黒でシンプルなデザインを選ばないといけません。基本的な持ち物として、バッグ・ハンカチ・袱紗・数珠・財布ですからそれ以外持つ必要はありません。
密葬や家族葬のマナーをきちんと守ろう
密葬や家族葬のマナーが分かれば、あとは身内だけで葬儀を行うことができます。一般的な葬儀よりも準備しやすいですし、参列者も多くないため自分たちが行いたい葬儀の希望が叶います。近年、密葬や家族葬が増えてきていますからこれを参考に選択肢の一つにいれてみてください。
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