お供物料とは?香典との違い・相場・書き方・渡し方のマナーを解説!

公開日 : 2020/2/27

更新日 : 2020/9/10

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法事の際の「お供物料」と「香典」の違いをご存知でしょうか?お供物料の相場を知らないとお返しで相手方に迷惑をかけてしまうかもしれません。また、表書きの書き方にも薄墨や黒墨などのマナーがあります。直接ではなく郵送で渡すことも可能になってきています。そこで今回はお供物料についてのマナーを紹介していきます。

公開日 : 2020/2/27

更新日 : 2020/9/10

目次

お供物料とは

親族や友人が亡くなった際はしっかりと供養してあげたいものですよね。そんな法事の際に「お供物料」という言葉をよく聞きますが、いったい何を意味しているものなのかや香典との違いを明確に理解している方はすくないのではないでしょうか?

 

また、相場についての理解も大切です。関係が深い仲だったからや金額は多い方がよいだろうという理由で高額を渡すことがありますが、実は高額のお供物料を渡すことは相手方の負担になっている可能性があります!

 

そこで以下では香典との違い、書き方や渡し方のマナー、金額相場について紹介していきます。ぜひ最後までご覧ください。

お供物料の意味とは?「香典との違い」についても紹介

お供物料(おくもつりょう)とはそもそもどういう意味があるのでしょうか。お供物料の意味や、お葬式に包む香典との違いについて解説していきます。

お供物料の意味

お供物料とは、法事や法要の際にお供え物に代えてお金を包んだもののことを指します。お供物料を施主の方に渡すのは、亡くなった人を思うのと同時に、遺族の方を慰める意味合いがあります。

 

かつては法事に出席する際、故人の霊を慰めるためにささげるお供え物として、線香や生花、果物、菓子など持参するのが一般的でした。しかし最近では、お供え物の代わりにお供物料としてお金を包むことが増えています。

香典との違いについて

お供物料に似たものとして同じように現金を包んで遺族の方に渡すものとして香典があります。香典とは故人の霊前に供えるために線香や花、抹香の代わりとして現金を包んだものを指しています。

お供物料と趣旨は同じであるため、一般的には通夜や葬儀・告別式に渡すものを「香典」と呼び、法事・法要で渡すものを「お供物料」と呼びます。

 

ただし、お供えの食べ物を出席者で持ち寄り、法要が済んだあと最後に全員で分け合う慣習がある地域などは例外です。そのようなケースでは、包んだ現金のことをお供物料と呼ぶのではなく、お香典と呼びます。

お供物料の「金額相場」とは?立場に応じた金額や夫婦連名の金額も紹介

法事や法要ではお供物料をいくら包むとよいのでしょうか。ここでは法事・法要におけるお供物料の金額について紹介していきます。お供物料と一緒にお供え物を用意する場合や、夫婦連名でのお供物料についても確認しておきましょう。

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会食の有無や立場によって金額は変動する

法事の際に包むお供物料の金額は、通夜や葬儀・告別式に持参した金額の5割~7割程度を包むのが妥当といわれています。一般的には故人と近い関係にある方や年配の方、目上の方などは相場以上に包むことが多いです。

 

金額の目安

親子や夫婦…2万円~3万円

親戚…5000円~1万円

知人や友人…3000円~1万円

会社の同僚や上司…5000円~1万円


また、法要後に会食がある場合は、会食代も含めた上での金額を用意しましょう。会食場所でも金額は変動しますが、さらに5,000円~1万円程度多めに包むとよいでしょう。なお、キリスト教式の場合はお供物料ではなく生花を渡すのが原則となりますが、もし食事のもてなしを受ける場合は、お花料として包むようにします。

地域差や個人の事情により金額は異なる場合も

上記は目安であり包む相場は地域差や、収入の有無によっても変動していくようです。収入のない高齢者など、個人の事情からやむを得ず相場の金額を包めないこともあります。

故人を偲ぶために目に見えるものを差し出すことで、想いを分かりやすく伝えるのがお供物料の役目。しかし、法事に参列するだけでも故人に対する供養の想いは充分表現されるといえます。お供物料の金額は一概に決められるものではありません。

お供物料とお供え物を用意する場合

近年では、お供え物として品物を渡すよりも、お供物料として現金で渡すのが主流となっています。お供物料はお供え物の代わりとして位置付けられているため、法事に出席する際はお供物料のみで問題はありません。

それでも、お供物料と一緒にお花や菓子折り、お線香など、お供え物を用意したい方もいますね。その場合、用意する金額はお供物料を主として、お供え物は少なめの金額で用意するとよいでしょう。また、供養のひとつとしてお供え物が必須な地域もあるため、年輩者に地域の風習を確認しておく必要があります。

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夫婦連名でのお供物料は?

冠婚葬祭は夫婦の場合、個人間で発生するのではなく、家と家の間で発生するという考え方があります。そのため、お供物料も家族単位で渡すのが基本。夫婦連名でお供物料を渡す場合は1人分の金額を用意します。ただし、法要後に会食がある際は礼儀として夫婦2人分の会食代も含めましょう。

また、故人と深い縁がある場合、夫婦別々でお供物料を渡すのも決して間違いではありません。故人がどんな方であったのか、出席する方との関係性を踏まえた上で、夫婦連名で渡すのか、もしくは個人で渡すのか決めるとよいでしょう。

「法要別のお供物料」と「お盆のお供物料」について紹介

お供物料はそれぞれの法要ごとに包むものですが、どのくらい金額を包めばよいのでしょう。また、お盆のお供物料についても包み方のポイントがあるので抑えておくとよいでしょう。

法要別のお供物料

法要には四十九日や一周忌、三周忌のほかに、十七回忌や三十三回忌などがあります。それぞれのお供物料についてみていきましょう。

四十九日・一周忌・三回忌

四十九日や一周忌、三回忌は大きな節目の法要となります。そのため、お供物料の金額は多めに包みましょう。故人との関係が近いなら金額も多く包む傾向があります。四十九日や一周忌は5,000円~10,000円を包む方が多く、三回忌のお供物料も一周忌で包んだ金額と同額の金額を包みます。

四十九日や一周忌、三回忌は大きな節目の法要となります。そのため、お供物料の金額は多めに包みましょう。故人との関係が近いなら金額も多く包む傾向があります。四十九日や一周忌は5,000円~10,000円を包む方が多く、三回忌のお供物料も一周忌で包んだ金額と同額の金額を包みます。

十七回忌・三十三回忌

十七回忌や三十三回忌の法要になると、回忌を重ねているため規模が縮小し、出席者も親族や身内のみになります。十七回忌や三十三回忌の法要では、四十九日や一周忌、三回忌などの大きな節目の法要よりもお供物料は少なめで問題はありません。

3,000円~1万円の間で用意する方や、5,000円ほどのお供物料と一緒に3,000円前後の品物を用意する方もいます。ただし、三十三回忌法要は弔い上げとして最後の法事になることも。この場合、特別な法要として扱われるため、金額は5,000円~1万円の範囲内で少し多めに包むとよいでしょう。

お盆のお供物料

先祖の魂が家に帰ると考えられているのがお盆。そのため、お盆も法要をおこないます。とくに故人が亡くなってから初めて迎える新盆は法要も盛大におこなわれることが多いです。新盆と通常のお盆に渡すお供物料のマナーを理解しておきましょう。

新盆

故人が亡くなってから四十九日を過ぎ、はじめて迎えるお盆のことを新盆(初盆)といいます。新盆では故人との関係に応じ、お供物料として3,000円~5,000円を包むことが多いです。また、お供物料とお供え物を一緒に渡すこともあります。

その場合、お供物料とお供え物を合算した金額が相場金額となるように用意するとよいでしょう。それから、渡す方の年齢によっても金額が異なる場合もあります。20代や30代は相場と同じくらいの金額であっても、40代以上になると相場よりも多少金額を上乗せして包むこともあるでしょう。

通常のお盆

通常のお盆では、基本的には食べ物などの品物をお供えします。しかし、最近では通常のお盆でもお供物料として現金を包む方が増えてきています。

 

ただし、あまり多く包むと遺族の方が返礼品に困ることもあるでしょう。ですので、お盆のお供物料は3,000円~5,000円の範囲内で包むのであれば、とくに問題ないといえます。

お供物料を包む「不祝儀袋の準備」と「お札のマナー」について

お供物料を包むときは、どのような袋に入れればよいのか疑問に思うことも。お供物料を包む不祝儀袋の準備について、そして包むお札についても解説していきます。

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お供物料を入れる不祝儀袋とは?

お供物料は香典と同様に、不祝儀袋(香典袋)に包んで持参します。不祝儀袋とはお悔やみ用ののし袋のことです。不祝儀袋はいくつか種類があり、宗教や宗派、法要別に応じて使い分けます。

蓮(はす)が描かれた不祝儀袋は仏式専用なので、神式やキリスト教の儀式では使用できません。キリスト教式では白いユリや十字架のデザインが描かれた専用袋もあります。

水引の選び方

不祝儀袋は結び切りの水引が入ったものを選びます。また、目的に応じて水引の色は異なるので選ぶ際は注意するとよいでしょう。仏式の場合、四十九日法要までは黒白の水引を選びますが、四十九日法要が過ぎれば、黄白が使われることもあります。三回忌以降では双銀が使われます。


神式の場合は黒白か双銀の水引を選びましょう。なお、キリスト教では専用の袋にお金を包みますが、水引はとくについていません。もしキリスト教専用の袋が用意できないという場合は、黒白もしくは銀一色の水引がついた不祝儀袋でも代用できます。

お供物料の入れ方

お供物料を不祝儀袋に入れるときは、お札の向きや状態も気を付けると受け取る方にも気遣いが伝わるでしょう。どのような点に気を付ければよいのでしょうか。

お札の向き

お供物料を不祝儀袋に入れるときは、不祝儀袋に対してお札を裏の面がくるように入れます。お札の向きは人物が見える方が表、人物の見えない方が裏です。不祝儀袋の正面から見て、お金を出したときに人物の顔が見えないのが正解です。

中袋が付属された不祝儀袋もありますが、その中袋についても同様。お金の顔を伏せることで悲しみを表現するのです。

お札は旧札?それとも新札?

お葬式の際に持参する香典袋は、古いお札を使用するのがマナー。新しいお札は、故人の不幸を予期して用意していたとみなされるからです。一方、お供物料は新しいお札を包んでも問題はありません


四十九日をすぎると故人の不幸を悲しむのではなく、故人を偲ぶ段階にあるからです。ただし、地域によっては古いお札を用意するのがしきたりという場合もあります。気になる方は香典と同様、古いお札を用意するのが無難でしょう。

「お供物料の書き方」とは?夫婦連名の場合や薄墨について紹介

お供物料を入れる不祝儀袋は表書きなどをどのように書けばいいのかわからない方もいるのではないでしょうか。また、夫婦連名の書き方や、適切な筆記用具についてもみていきましょう。

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お供物料の書き方

お供物料を入れる不祝儀袋には外包みと中袋があります。それぞれに記入の仕方がありますので解説していきましょう。

表書き

お供物料を入れる不祝儀袋の表書きは、宗教や宗派によって異なります。仏式の場合、「御供物料」や「御香料」、あるいは「御仏前」と書きます。故人の宗派がわからない場合、「供物としての香の代金」の意味合いがある、御香料の表書きが宗派を問わずに使えます。

また、宗派によっては仏に現金を供えるのは、失礼にあたることがあるので注意が必要。その場合、表書きを御仏前にはしないようにしましょう。神式の場合は「御玉串料」や「御神饌料」、「御榊料」とし、キリスト教式は現金を包む場合は「お花料」とします。

中袋

不祝儀袋には中袋(中包み)がついているものとついていないものがあります。中袋が入っている場合は、中袋に入れた金額と出す方の住所や氏名を記入します。金額の書き方については、中袋の表面に書く方法と、裏面に書く方法の2通りがあります。


表面に書く方法では、表は袋の中心に縦書きで金額を書き、裏も縦書きで袋の中心から右に住所、中心から左に氏名を書きます。一方、裏面に金額を書く場合は、中心の右側に金額を書き、あわせて左側に住所、氏名の順で書きましょう。


なお、中袋のない不祝儀袋については外包みの水引の下に氏名を書き、裏面の左側に住所、金額の順に書きます。

夫婦連名の書き方

お供物料を夫婦連名で渡すときは、中央に夫の氏名を書き、左隣に妻の名前のみ書きます。妻が夫の代理として渡す場合、夫の氏名の下に小さく「内」と書きましょう。内は、夫の代わりに妻が法事に出席したという意味があります。

仏式や神式、キリスト教式に関わらず、連名での書き方は共通です。

不祝儀袋には何で書くのがマナー?

お葬式のときに用意する香典袋の表書きは薄墨で書くのがマナーですが、お供物料を入れる不祝儀袋には、通常の濃さの墨を使いましょう。墨汁と毛筆で書くか、または筆ペンで書きます。


香典袋に薄墨で書くのは、突然の訃報のため、墨を十分に磨る(する)時間がなかったという理由や、涙で墨が薄れてしまったという理由があげられます。しかし、お供物料を渡す四十九日以降は、故人を悲しむのではなく偲ぶ段階にあるため濃い墨を使うのです。


また、四十九日より前にある法要については、香典袋と同様に薄墨を使うので注意しましょう。地域によって仏事はすべて薄墨を使う場合もあるので、不慣れな地域で法要がおこなわれる場合は、施主に確認してもよいでしょう。

「お供物料の渡し方」について紹介

お供物料は法事・法要に出席するのか、または欠席するのかによっても渡し方は異なります。ここでは、施主の方に直接渡す方法と、郵送する方法を解説していきます。

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直接渡す場合

法事・法要でお供物料を渡すのは、法事が始まる前、施主へ挨拶する際に渡しましょう。勝手に仏壇に供えるのは失礼にあたります。また、お供物料は香典と同様、袱紗(ふくさ)と呼ばれる布に包みます。


渡すときは、袱紗から取り出したあとに、不祝儀袋の表書きが施主の方から見て正面になるようにします。その際は両手で持って差し出すと丁寧です。袱紗は黒や紫、グレー、濃紺など濃い色合いを選びましょう。

郵送する場合

やむを得ず法事に出席できない場合は、お供物料を郵送します。お供物料を入れた不祝儀袋を、さらに現金書留用の封筒に入れましょう。その際は現金書留用の封筒と同様、不祝儀袋の外包みや中袋も住所、氏名の記載を忘れずにしましょう。


また、法事に参列できないお詫びの手紙を同封すると丁寧です。使用する便せんについては、白無地で縦書きのものを選びます。

まとめ

法事・法要に出席する際は、お供物料の包む金額や書き方、渡し方を心得ておくのも礼儀のひとつ。この機会に故人や遺族の方に対して失礼とならないよう、正しいマナーをしっかり把握しておくとよいでしょう。