【お葬式】ふさわしい服装や持ち物は?男女別に解説!【マナー】
公開日 : 2020/2/23
更新日 : 2020/9/10
お葬式には適切な服装や身だしなみで出席しなければなりません。しかし具体的にどのような服装が正しいのか、迷うこともあるのではないでしょうか。正しい身だしなみできちんと喪に服したいものです。この記事では、お葬式の服装や身だしなみを場面に応じて解説します。
公開日 : 2020/2/23
更新日 : 2020/9/10
目次
お葬式にふさわしい服装は?
お葬式では喪服を着用するのが一般的です。喪服とは弔問者が弔意を表して着用する正装のことを指します。
喪服に関しては様々なルールがありますが、あくまで故人を偲ぶための服装です。自分を目立たせるのではなく、控えめでつつましい装いを心がけましょう。特にお葬式は厳粛な場なのでマナー違反には特に気を付けたいものです。
では具体的にどのような服装を着用すればいいのでしょうか。男女別に詳しく解説していきます。
男性の服装
男性はブラックスーツを着用するのが基本です。濃い黒のスーツを選び、光沢のあるものや薄い黒のスーツは避けます。シングル、ダブルはどちらでも構いません。
ワイシャツは白無地のものを着用します。ボタンダウンや柄のついたものは避けましょう。
ネクタイ、靴下、ベルトはスーツと同じく濃い黒に統一します。黒無地で光沢のない物を選びましょう。ベルトに関しては、動物の革から作られたものは避けてください。
スーツに合わせて黒の革靴を履きましょう。光沢がなく、金具などがついていないものがふさわしいです。ひもで結ぶタイプの地味目な革靴が適しています。
女性の服装
黒のワンピースやアンサンブル、パンツスーツを着用します。男性と同様に光沢のあるものや華美なものは避けましょう。不必要な露出を避け、スカート丈は短くてもひざ下にしておきます。
ストッキングは無地の黒を着用します。肌が少し透ける程度の厚さが望ましいです。厚手のストッキングはカジュアルだとみなされてしまうので注意しましょう。
靴は黒無地のパンプスを履きます。高いヒールや光沢のある素材はNGです。
学生や子供の服装
学生の場合は通っている学校の制服で問題ありません。チェック柄や明るい色の制服であっても制服が正装にあたるので大丈夫です。
普段は着崩している学生さんは、スカート丈を長くしたりワイシャツのすそをしまうなど正式な着方をしましょう。靴に関してはローファーや地味な靴を履きます。靴下も無地の黒など地味なものを着用しましょう。
制服の無い子供の場合は必ずしも正装である必要はありません。黒色やグレーといった控えめな服装をさせてください。お葬式で肌の露出はNGなので、短い丈のズボンは控えましょう。
夏場でも上着は着る?
夏の暑いときには上着を脱いでお葬式に出席したくなります。しかし式場では上着を常に着ておくのがマナーです。ネクタイなどもしっかりつけておきましょう。
上着などを含めて正装です。もちろん移動中などは脱いでも構いませんが、目立たないようにしてください。
クールビズでの出席を考える方もいるかもしれませんが、そういった着こなしはふさわしくありません。式場などは空調が効いていますし、必ず正装で出席しましょう。
冬場のコート類について
寒い時期にはコート類を羽織って会場に向かうこともあるかと思います。移動中は着ていても問題ないですが、会場ではコート類は脱ぎましょう。しっかりたたんで手に持っておきます。
コートならなんでも良いというわけではありません。喪服に合わせた、黒無地のフォーマルなコートが理想です。光沢のあるジャンパーや装飾のついたものはカジュアルなので避けましょう。
喪主側と参列者で服装は違う?
喪主側も参列者も基本的には喪服で出席します。喪主側は参列者に挨拶をしなければならないので、特に服装には気を使いたいものです。正式な服装は亡くなった方を悼む気持ちにもつながります。
参列者の場合は急なお葬式などにより、喪服を準備できない場合もあります。仕事帰りにお通夜に出席する時もあるでしょう。場合に応じて失礼のない服装で出席しなければなりません。
では具体的にどのような服装がふさわしいのでしょうか。お葬式における立場に応じた服装を解説します。
喪主側の服装
伝統的な喪服は和服ですが、現在は男女ともに洋装が中心になってきています。喪服は正式礼装、準礼装、略礼装の3種類があり、着るものによってお葬式における立場を表します。基本的に喪主側は正式礼装を着るものですが、最近では準礼装が主流になっています。
男性の正式礼装は黒のモーニングに黒のネクタイ、もしくは黒羽二重の染抜き五つ紋に羽織袴です。女性は黒無地のフォーマルスーツ、もしくは羽二重の染抜き五つ紋の無地です。準礼装とは男性であればブラックスーツ、女性は黒のアンサンブルやワンピースを着用します。
急なお通夜であれば、喪主側でも略礼装でも構いませんが服装は立場を表すものなので準礼装以上のものを着用しましょう。
参列者の服装
参列者の場合は準礼装、略礼装が基本です。準礼装はブラックフォーマル、略礼装は地味でカジュアルになりすぎない範囲の平服になります。お通夜では準礼装もしくは略礼装、葬儀と告別式は準礼装を着用しましょう。
参列者が正式礼装を着てお葬式に出席するのは控えましょう。正式礼装は故人に近い立場の方が着る礼装なので参列者は着るべきではありません。
お通夜に出席する際も注意が必要です。あまりにフォーマルな喪服を着ていくと「不幸を予期していた」という意味合いにとられかねないので、略礼装に近い恰好の方がふさわしいでしょう。
喪服を持っていないとき
急なお通夜の場合、喪服が準備できないということもありますよね。
そういったとき、参列者の場合は平服でも構いません。
むしろフォーマルの場合「不幸を予期していた」という意味にとらわれかねません。
平服に関して具体的なルールはありません。
スーツと同様に地味で控えめな服装を心がけましょう。
カジュアルになりすぎないことも重要です。
例外としてお通夜にしか出席しない場合は喪服を着ていきましょう。
仕事帰りに参列するとき
仕事帰りにお通夜に出席する場合、そのままの恰好で行っていいか今一度確認しましょう。地味な格好であれば問題ありませんが、場合によっては着替える必要があります。
スーツの場合は黒でなくても地味な色合いであれば問題ありません。それに合わせてネクタイや靴下も黒かそれに近い物に変えましょう。
作業着などを着ている場合は地味な平服に着替えるのが理想です。作業着は汚れている場合がありますし、平服の方が目立たずに済みます。
どうしてもふさわしい服装に着替えられない場合は、喪主に一言その旨を伝えましょう。どのような服装にするにしても故人に失礼のないようにするのが大切です。
お葬式の持ち物
男女共通での持ち物は数珠、ハンカチ、袱紗です。この3つは忘れずに持参しましょう。折りたたみ傘やコンパクトな貴重品入れもあると便利です。
ハンカチは黒または白の無地が適切です。数珠は略式数珠であればどの宗派でも使用できます。袱紗は香典を包むもので、渡す際は折りたたんだ袱紗の上に香典をのせ両手で渡します。
それではその他の持ち物について男女別に解説します。基本的に物の貸し借りはしない方が良いので、出席前にしっかりチェックしておきましょう。
男性の場合
男性は手ぶらで出席するのが一般的です。数珠などはポケットにしまっておきましょう。スーツのポケットがふくらんでしまわないよう注意が必要です。
やむをえずかばんを持参する場合はコンパクトなものが望ましいです。光沢のあるものや金具のついたものは控えましょう。動物の革製品もNGです。間違ってもビジネスバッグやリュックサックなど持っていかないようにしましょう。
女性の場合
黒色の無地のハンドバッグを持参します。金具など、装飾がついていない地味なものを選びましょう。ショルダーバッグではなくハンドバッグが望ましいです。
化粧品や予備のストッキングなど身だしなみを整えるものも持参しましょう。ネイルをしている場合は黒の手袋を持参し、焼香のとき以外は着用しておきます。
喪主側と親しい間柄の場合、お茶出しなどの手伝いをする機会もあるかもしれません。そういったときは黒のエプロンを持参すると良いでしょう。
香典の金額はいくら?
お香典の金額は故人との関係や年代によって変わります。いくら包むべきか、そもそも持っていくべきか悩みどころですが、ここでは金額の目安を解説していきます。
自分もしくは配偶者の父母が亡くなった場合は5万円~10万円が基準です。
故人が兄弟姉妹の場合は3万円~5万円です。
祖父母やおじおばの場合は1万円~3万円です。
その他の親戚は3千円~1万円が相場です。
職場の人間関係ではどうでしょうか。
上司やその家族の場合は5千円~1万円。
同僚やその家族は3千円~5千円が基準です。
友人や知人の場合は3千円~5千円を包みます。交流のあるご近所さんの場合も同様です。
香典では「4」や「9」といった数字は縁起が悪いので避けましょう。また、偶数よりも奇数のほうが縁起が良いとされています。
香典のマナー
香典袋には新札は入れないようにしましょう。きれいな紙幣を入れると、不幸に向けて準備していたという意味合いを含んでしまうためです。かといってぼろぼろのお金を包むのもNGなので、軽く折り目のついた程度の紙幣を用意してください。
香典はお金を中袋に入れ、不祝儀袋に包みます。中袋には金額、氏名、住所を記載しましょう。金額は漢数字で記載してください。お札は人物が書いてある方が上になるよう、向きを揃えて入れます。
お香典はお通夜か告別式のどちらかで渡します。両方出席する場合は告別式で渡してください。両方で香典を手渡すのは避けましょう。
数珠の選び方
数珠には本式数珠と略式数珠の2種類があります。本式数珠は宗教によって異なるものですが、略式数珠は宗教関係なく使うことができます。
略式数珠は男性用と女性用があります。自分の性別に合ったものであれば、好きなデザインの数珠を購入して問題ありません。基本的には略式数珠をひとつ持っておけば大丈夫でしょう。
パワーストーンのようなアクセサリーを数珠の代わりにするのは控えましょう。また、会場での数珠の貸し借りもマナー違反です。
お葬式の身だしなみ
お葬式では故人に失礼の無いよう、服装だけでなく適切な身だしなみを心がける必要があります。あくまで故人を悼む場ですから、自己主張を避けて控えめな装いをすることが重要です。
それではお葬式での適切な身だしなみやマナーについて解説します。
身に着けていいアクセサリーは?
基本的に結婚指輪以外のアクセサリーは外してください。女性でパールのアクセサリーをつける場合は真珠の多いものやサイズの大きいものは避けます。時計もお葬式では外しておきましょう。
特に金品などのきらびやかなアクセサリーはNGです。お葬式では控えめな服装がマナーですから、そのことを念頭において身だしなみをチェックするようにしましょう。
ふさわしい髪形は?
男性の場合はあらかじめカットしていくか、ワックスで整えて出席するのが理想です。髪が長い方はなるべく耳や額にかからないようにしましょう。お葬式はオフィシャルな場なので清潔感のある髪形が大事です。
女性の場合は一か所にまとめて、お焼香のときなどに邪魔にならないようにしましょう。明るい髪色の方は事前に染めるなどして髪色を抑えておきましょう。
お葬式のメイクは?
お葬式では派手すぎないナチュラルメイクを心がけましょう。逆にすっぴんもマナー違反です。お葬式はオフィシャルな場なので、上品かつひかえめなメイクにしてください。また、香水もマナー違反です。
お葬式で避けるべき小物
お葬式は基本的に光沢のあるもの、動物由来のもの、金品などは持ち込めません。特にベルトの素材や腕時計は見落としがちなので注意する必要があります。ピアスなども外し、指輪も結婚指輪以外は控えましょう。
特に動物の毛皮などは殺生をイメージするのでNGです。合皮であればマナー違反ではありませんが、明らかに本革と見分けがつかないものは控えるのが賢明です。
お葬式の服装のまとめ
お葬式でのふさわしい服装や身だしなみ、マナーについて解説しました。お葬式では何より故人を悼む気持ちが大事です。特にお葬式でのマナー違反は他の行事よりも風当たりが強いですから、出席者は控えめな服装を心がけ失礼の無いようにしましょう。
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