叔父の香典の相場は?香典袋の書き方や香典の包み方、渡し方もご紹介
公開日 : 2020/2/16
更新日 : 2020/9/8
お通夜や葬儀でお渡しする香典。葬儀には様々な注意点がありますが、叔父の香典の相場はどの程度なのかや香典袋の書き方など香典のマナーについて分からないことは多いですよね。今回は、叔父の香典の相場や香典袋の書き方、香典の包み方、渡し方について詳しく解説いたします。
公開日 : 2020/2/16
更新日 : 2020/9/8
目次
叔父の香典とは?
お通夜や葬儀に参列する際には香典を持参する事は一般的はマナーです。香典は亡くなられた方が親や兄弟、友人などであっても持参します。ですがそもそも香典とは何なのかよくわからないという方も少なくないのではないでしょうか?ここでは香典とは何かについて解説いたします。
香典は故人の霊前にお供えするもの
香典は故人の霊前にお供えするもので線香や花、抹香の代わりとされる金品のことです。また、現在はお供え物を買うために使って欲しいという意味も含まれています。
お通夜やお葬式は供養など故人や遺族にとって大事な場ですが、その一方で経済的に遺族にとって負担となってしまいます。これは現在も昔も同様です。そこで 遺族に代わって近隣住民が援助として参列者や僧侶の方に飲食を振る舞ったのが香典のルーツ です。
香典は香典袋(不祝儀袋)にいれて渡す
香典は不祝儀袋と呼ばれるのし袋にお金を包みます。不祝儀袋は「御霊前」や「御香典」などと書かれており文具店やスーパー、コンビニエンスストア等でも販売されています。香典はお通夜か葬儀に持参してお渡しするのが正しいとされていますが、宗教などにより違う場合もあるので注意しましょう。
宗教などのマナーが分からない場合にはあらかじめ確認しておくと良いです。また、どうしてもお通夜も葬儀にも行けない場合には、香典を送る事もできます。郵送の際は現金書留を使い、メッセージも添えるとより気持ちが伝わりやすいです。
故人が叔父の場合の香典の相場は?
香典の金額をいくらにするのかは悩みどころですよね。一般的に香典はいくら包むのが相場なのでしょうか。香典の金額は故人と生前、どの程度の関係性だったかによっても変わります。
叔父や叔母というのは両親の兄弟のことです。ご自身から見ると3親等の範囲にあたります。叔父や叔母が亡くなった時の香典の相場や夫婦が連名で香典を包む場合の金額について詳しく解説しています。あくまで相場なので心配な場合には他の親戚の方に確認しましょう。
叔父の香典の相場は年齢によって異なる
叔父や叔母が亡くなられた際は、基本的に叔父も叔母も金額の相場は変わりません。この場合の香典の相場は1万円~3万円くらいです。しかし、渡す側の年齢によっても相場は変わります。渡す側の年齢が20代の場合は1万円、30代の場合は1万円〜2万円、40代以上の場合は1万円〜3万円が相場です。
また、故人である叔父との関係性によっても相場は異なります。叔父や叔母が遠くに住んでいてなかなか会う機会がなかったなどの場合には香典の相場は1万円です。頻繁に会う機会があり色々とお世話になっていた場合の香典の相場は3万円です。
夫婦連名で香典を出す場合の相場
叔父や叔母のお通夜や葬儀に夫婦で参列する事も多いと思います。そういった場合には香典は夫婦連名で出すのが一般的です。香典返しをする時にも夫婦連名にしている方が遺族側も対応しやすいです。夫婦連名の香典の相場は1万円~です。
夫婦連名の場合にも故人と生前どの程度の関係性だったのかにより、金額が変わります。また、香典を1万円包み、別にお供えの花などを1万円程度のものを贈るという方法もあります。会食がある場合、夫婦で参加するのであれば3万円は香典を包むようにしましょう。
家族で香典を出す場合の相場
家族で参列する場合も香典の金額は、1人当たりではなく一家でいくらといった考え方をします。ただし、人数が多いから高額にする必要はありません。この場合も相場は1万円〜3万円です。
しかし、家族がそれぞれ家庭を持っている場合には、別々に香典を出すようにしましょう。また、家族で出す香典も同様に連名にします。
他の親族の場合の香典の相場
故人が親族であった場合の一般的な香典の額を見てみましょう。ご自身の両親の場合には5万円~10万円くらいです。他の親戚であれば1万円~5万円くらいです。血縁関係が近いほど高額になりやすいです。故人が兄弟の場合は親戚よりも高い金額を包むようにしましょう。
故人が両親の場合は喪主である子供が香典は出さなくていいです。対に、喪主ではない子供で独立などをしている場合には香典を出します。親戚の場合、同居していた人のほうがなかなか会う機会がない人より金額が高くなります。
このように故人との生前の付き合い方や血縁関係により香典の金額は差があります。どの程度包めば良いのか分からない場合や他に兄弟がいる場合には相談してみると良いです。他の兄弟と立場が変わらない場合は同じ額を包むようにしましょう。
香典袋の書き方は?
お通夜や葬儀で香典をお渡しする時に中に入れる金額が決まり、不祝儀袋の用意も出来たら表書きや中袋に名前や住所などを書いていかなくてはいけません。この書き方は宗教や宗派によって変わります。それでは、詳しく香典袋の書き方を見てみましょう。
香典の表書きは宗教や宗派によって異なる
仏式の香典の表書きの書き方
仏式の表書きは「御霊前」やお香の代わりにお金を備えるという意味の「御香料」、「御香典」、お通夜などでお金を供える意味の「御悔」などと書きます。仏教の場合は様々な宗派で使える「御霊前」を表書きに書くのが一般的です。
仏教では多くの宗派で亡くなられてもも49日の法要まではこの世に御霊として居ると考えれれているため、香典には「御霊前」と表に書きましょう。49日の法要以降からは「御仏前」と書きます。のし袋は黒白か双銀の水引きで結び切りかあわじ結びのものを使いましょう。
色々な宗教で使える「御霊前」ですがは蓮のイラストがデザインされているものは仏式のみで使うものなので注意しましょう。また、浄土真宗では亡くなられた後、すぐに仏に基づくと考えられているので「御霊前」はマナー違反に当たるので使わないようにしましょう。
仏教の中でも浄土真宗は香典の表書きが異なる
上記でもお伝えしましたが、仏教の中でも浄土真宗は他の宗派と違うので注意が必要です。亡くなられた方はすぐに仏様になると考えられているため、お通夜や葬儀から香典の表書きは「御仏前」と書きます。
御霊前に使うとマナー違反なので注意しましょう。のし袋は他の宗派と同じようにに黒白か双銀の水引きでを使い、結び切りかあわじ結びのものにしましょう。宗教や宗派が分からない時にはあらかじめ確認しておくようにしましょう。
神式の香典の表書きの書き方
神式の表書きには「御榊料」や「玉串料」、「御玉串料」、「神饌料」、「御饌料」、「御神前」などと書きます。のし袋は水引が黒白か銀、白一色のもので結び切りかあわじ結びのものを使います。
表書きは様々な宗教でも使われる「御霊前」を使っても良いのですが、御仏前には使えないので注意しましょう。宗教や宗派に気を付けて書き方を変えなくてはいけないので当日に準備すると慌ててしまいます。余裕をもち準備しましょう。
キリスト教の香典の表書きの書き方
キリスト教にはカトリックとプロテスタントがあり、それぞれ使える表書きが変わります。のし袋は水引がなくて十字架やユリの花がイラストされた専用のものを使います。カトリックの場合の表書きは「御花料」や「お花料」、「御ミサ料」です。
色々な宗教でも使える「御霊前」と書いても良いのですが、のし袋は黒白か双銀の水引きにして結び切りかあわじ結びのものにしましょう。プロテスタントの場合の表書きは「御花料」や「お花料」、「献花料」、「忌慰料」です。
プロテスタントでは「御霊前」と書くのはマナー違反なので注意しましょう。キリスト教でもプロテスタントなのかカトリックなのかを確認しておかないと表書きの書き方が違うので、マナー違反にならない為にも事前に確認しておくようにしましょう。
香典袋の名前の書き方
香典袋の名前の書き方も確認しておきましょう。名前は水切りの下の真ん中に姓と名をフルネームで書き、連名の場合には3名までにします。この場合、真ん中に目上の人のフルネームを書いてから左側から順番にフルネームで書いていきます。
4人以上の連名で出す場合には「~一同」というような書き方にしましょう。また、代表者だけの名前をフルネームで書いて左下に「外一同」と書く事もあります。法人名を書く時には真ん中に代表取締役名をフルネームで書いて、会社名と役職は右横に小さく書きましょう。
香典袋は毛筆か筆ペンで書く
お通夜やお葬式の香典は薄墨で書くのが良いとされています。「故人が亡くなられた悲しみで涙で墨が薄まってしまった」「突然の訃報に墨を磨る時間もなく急いで書いた」ということを表現するためです。そのため、薄墨を用いるのは、故人が亡くなって月日が経っていない時期だけで、49日忌法要まで と言われています。
薄墨の筆ペンも売られていますので、毛筆か筆ペンを使いましょう。どうしてもペンがない場合には黒色のサインペンでも構わないです。ボールペンや鉛筆はマナー違反なので使わないようにしましょう。
香典は大字で書く
金額は大字で書きます。大字の書き方は1は壱、2は弐、3は参、5は伍、10は拾、千は仟または阡、万は萬、円は圓と書きます。香典袋には「金~圓」と書きます。4や9は不吉な数字なので避けます。
また、金額の前に「金」、金額の前に「也」と書きましょう。例えば、1万円を包んだ場合は「金壱萬圓也」と中袋の表側に記入します。
香典袋の包み方は?
香典の包み方にもマナーがあります。しかし、どのように包めばいいのかわからないという方も少なくないのではないでしょうか。ここで香典袋を包む際のマナーや注意点をしっかり確認し、失礼のないようにしましょう。
香典袋は中に入れる金額に応じた袋を
香典袋には様々な種類があり、お店でも香典袋のコーナーには沢山のもの並んでいてどれにしたら良いのか迷う事も多いです。香典袋を選ぶ時は中に包む金額に合わせた香典袋を選びましょう。一般的に5千円以下の場合には略式袋と呼ばれる水引きのものを使います。
1万円~2万円の場合には黒白か双銀の水引きで7本~10本が付いているものにします。3万円~5万円の場合には双銀の水引きで10本以上の水引きのものを選びます。10万円以上の高額な香典の場合には高級和紙を使った大判のひだ折の豪華な香典袋にしましょう。
このレベルの香典袋になると香典袋も他のものより高くなります。どの香典袋にしたら良いのか分からなくなってしまった時には香典袋のパッケージの裏を見ると入れるべき金額が書かれていますので参考にして選びましょう。
香典のお金は新札を使わない
お葬式などお悔やみ事の場合は、袋の中袋には新札ではないお札を使うとされています。これは、事前に用意していたような印象を避けるためです。しかし、最近では新札でも問題ないとされるば場合が多いです。
しかし、新札を包むのは気になる場合や新札しか無い場合には折り目をつけると良いです。破れているお札や汚れているお札はマナー違反なので使用しないように注意しましょう。
香典はお札を裏向きにそろえて入れる
お金の向きを揃えて中袋に入れます。外の包みを開いて内側の真ん中に中袋を背を向けて置き、先に左をかぶせて次に右の外包みをかぶせ、下から上の順に包み水引の中に戻すと完成です。包み方が最初は難しいと感じますが何度か行うと慣れます。
また、お札には表と裏があり、袋に入れるお札の向きを気にする方もいますので、香典袋に入れるときには裏向きにいれます。人物が書いてある方が表、人物が見えない方が裏です。 お札の顔の方を下に向けて入れれば間違いありませんので、注意しましょう。
香典の渡し方は?
香典を渡す際には、お祝い事の場合と渡し方を間違えないことが大切です。故人への敬意を払うことを忘れず、作法を守るようにしましょう。ここでは、香典の渡し方や注意点について解説いたします。
香典をお渡しするタイミング
香典は、弔問(ちょうもん)した通夜、葬式、告別式での受付の際に渡すのが一般的です。しかし、通夜と葬式もしくは告別式の両方に参列する場合には、通夜もしくは葬式のどちらか片方でお渡しすれば問題はありません。
一般的には先に参列する通夜でお渡ししますが、急なことなので服装と同様に香典の準備が間に合わない場合も少なくありません。この場合は、葬式や告別式でお渡ししても問題はなく、失礼にはなりません。また、お渡しする際に受付で会葬者名簿への記帳をすることを忘れないように注意しましょう。
香典を差し出す際の作法
香典を渡す際の作法としては、まずお悔やみの言葉を述べ一礼します。その後、右手に袱紗(ふくさ)を置き、左手で袱紗を開いて不祝儀袋を取り出します。渡す際には挨拶の言葉を添え、相手の方から名前が読めるように向きを変えて、両手で渡します。
香典を渡す際には、「この度はお悔やみ申し上げます。」「この度はご愁傷様です。」、「御霊前にお供えください。」「御花料としてお納めください。」などを述べましょう。また、浄土真宗の場合は「ご冥福」という言葉は使えませんので注意が必要です。
香典を辞退されたら持参は控える
通夜や葬式の多様化とともに、香典を辞退されるケースも多くなってきました。辞退の理由として、故人の遺言である場合や会葬者に負担をかけたくないと言う思い、通夜や葬式を簡略にしたい、お礼のお返しが大変など様々な事情があります。
もし香典を辞退された場合には、ご遺族の気持ちを尊重し、香典の持参は控えるようにしましょう。また、一般の参列者の方々に対し香典辞退されている場合でも、親戚からは香典を受け取るケースもあります。この場合は、受付で渡すのではなく、控室などで遺族に直接お渡しするようにしましょう。
叔父の場合の香典も失礼のないようにする
故人が叔父の場合も叔母の場合にも香典は同じようにマナーに注意して用意します。故人との関係性にもよりますが、なにより故人を偲ぶ気持ちが大切です。失礼のないように準備しましょう。
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