香典の渡し方のマナー・渡す時にかける言葉・金額相場を解説

公開日 : 2020/2/21

更新日 : 2020/9/9

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香典は葬儀の時に遺族を助ける意味合いで渡すお金です。非常に大切なことですが、香典の正しい渡し方は知っていますか?葬儀の参列をまだ経験していない人も今のうちに覚えておいて損はありません。香典の渡し方の他に、渡す時にかける言葉なども詳しく解説していきます。

公開日 : 2020/2/21

更新日 : 2020/9/9

目次

そもそも香典とは何?

香典とは故人の霊前に供える金品のことで、「香料」とも言われています。香典の「香」には、線香の代わりに供えるという意味があり、「典」は霊前に供える金品という意味が込められています。

 

また、死は突然の出来事であり突然の出費にもなるため、香典はその出費を助ける意味合いも含まれています。香典の金品は不祝儀用の袋に包んで供えるのがマナーです。香典には他にも細かなマナーがあるため、事前に確認し最低限のことは覚えておきましょう。

香典を用意する時のマナー

香典の正しい渡し方を解説する前に、香典を準備する際に気を付けておきたいことや正しいマナーを覚えておきましょう。渡し方は正しくても、渡した香典が縁起が悪いものになってしまっている可能性もあります。

 

まずは、香典に包む金額はいくらが適しているのか・避けた方が良い金額・香典に不適切なお札・包む香典袋の種類を1つずつ解説していきます。

香典の金額相場は?

香典の品物は現金で、包む金額にもマナーがあります。もし葬儀に香典を渡す時になった場合、いくらぐらい包むのが良いのでしょうか?

 

親族や職場関係など、故人とはどういう関係だったかによって平均額が違ってくるため、参考にしていただければ幸いです。では、香典の相場や避けるべき金額も解説していきます。

香典は平均5,000~10,000円

故人とは親族関係の場合は、10,000円の香典に渡している人が殆どです。親族以外の関係、例えば職場や友人・近所関係の場合は、5,000円ぐらい包むのが一般的です。

 

親・兄弟姉妹の関係である場合は、中には50,000~100,000円包んでいる人もいるようです。故人との関係が近いほど香典の金額は高くなる傾向があります。

 

上記はあくまでも一般的な金額で、これぐらいの金額を出している人が多いという情報です。100,000円も高額を包むのは難しいと思うので、無理をせず10,000円を包んでも大丈夫です。

3,000円以下は避ける

生活が厳しい家庭などで高額は出せなくても、3,000円以下の少額を渡すのは避けた方が良いでしょう。少ない金額だと、通夜料理や香典返しなどで葬儀の費用が赤字になってしまうためです。

 

多く出せないけれど少しでも力になればという気持ちは分かりますが、遺族の負担となってしまう可能性が高いため最低でも5,000円が良いです。

 

遺族によっては香典を遠慮するケースもあるため、その時は意向を尊重して香典を渡すのはやめましょう。

新札は使わない

香典に新札を使うのは縁起が悪いと言われています。新札を用意するのは、まるで死を待っていたかのように思われてしまうため、新札で香典を渡すのは不適切です。

 

ただ、古いお札も葬儀のマナーにはあまり良くないようです。もし新札しか持っていない場合は、新札に折り目を入れて香典袋に入れれば大丈夫です。

 

結局どういうお札を使うのが一番良いのか頭を抱えてしまいますが、新札でも古いお札を使ってもそこまで失礼にならないため、神経質にならなくても良いと思います。気になる場合は新札を使い、折り目を入れて香典にするのが一番安心な方法です。

香典袋は何を使うべき?

香典を渡す際に、お札は香典袋という香典専用の袋に入れるのがマナーです。財布から取り出して渡すなど、現金をそのまま渡すのはいけません。いざ香典を渡す際、どんな香典袋が良いのかを詳しく解説していきます。

無地の香典袋が一番良い

基本的な香典袋は無地の袋で、封筒のような形になっています。地域や宗教によって香典袋が異なる場合がありますが、無地の香典袋はどんな宗教でも使用可能です。住んでいるところが離れていて向こうの事情が分からない、相手の宗教が分からない時は無地の香典袋がおすすめです。

適さない香典袋もある

上記通り、故人や遺族が入っている宗教によっては適さない香典袋も存在します。 また香典袋に描かれている絵によって、どこの宗教向けなのかも決まっています。

 

例えば、ハスの花が描かれている香典袋は仏教用、ユリの花または十字架が描かれている香典袋はキリスト教式です。 

 

どちらの宗教も、無地の香典袋を使って渡しても大丈夫です。誤解されないためにも、香典袋を手に入れる時はよく確認してから買いましょう。

包む金額によって香典袋を使い分ける

包む金額が高額になるほど、のし紙が高級な香典袋を使用するのがおすすめです。10,000円からの香典袋は、印刷されていない実物の水引きをかけるのが良いです。詳しい金額と各香典袋は以下です。

 

5,000円前後は、水引きが印刷された略式香典袋。10,000~20,000円は、白黒の水引きをかけた香典袋。30,000~50,000円は、高級和紙に銀の水引きをかけた香典袋。100,000円は、高級和紙や銀紙など、手の凝った装飾がされている香典袋が望ましいです。

香典の正しい渡し方

香典の準備ができてお通夜や告別式に参列するとなった時、香典はどう渡せば良いのでしょうか?葬儀が行われる場所や自身の状況それぞれに正しいマナーがあります。

 

故人宅とは遠く離れたところに住んでいて、香典を渡しに行くのが困難な人でもマナー違反にならない良い方法があるため、そちらも是非確認してみてください。

 

また、香典を渡す時にかける言葉にも注意しなけれないけません。失礼にならないためにも、葬儀に適している言葉と避けるべき言葉も解説していきます。

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葬儀場で渡す場合

葬儀場で葬式を行う時は受付があることが殆どで、受付には記録台があり、受付を担当している人がいらっしゃいます。

 

葬儀場へ到着したら、まず受付で記録を済ませてから、香典を渡すのが一般的な渡し方です。この時、香典袋の表書きや名前が相手に読める向きにし、両手で持って渡すのがマナーとされています。

 

もし受付がない葬儀場の場合は、遺族に直接渡すかご霊前にお供えします。この時も香典袋の向きは、相手側から字が読める向きにしましょう。

自宅で渡す場合

故人宅の時は、拝礼の際に霊前に供えるか遺族に直接手渡しで渡すのが良いです。霊前に供える時、香典袋の表書きを逆さにしないで、しっかりと読める向きにして供えましょう。

 

遺族に手渡しする際は、受付と同じく相手に表書きや名前が読めるように向け、両手で渡します。香典を直接渡す時は、どんな場所でも向きを整えて両手で渡すことは必ず覚えておくのが良いです。

職場で渡す場合

自分が勤めている職場の誰かが遺族の場合は、職場で香典を手渡しすることもあります。 職場で香典を渡す時、周りの人と同じにするのが大事です。

 

同じ職場で金額がバラバラになってしまうと、後に問題につながることもあるため、職場の皆と同じ金額にするのが安全です。

 

会社によっては福利厚生で、金額を決めて香典を渡すこともあります。自分だけ勝手に香典を用意することも問題なため、直属の上司に相談してから行動に移しましょう。

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郵送で送る方法

遠くにいる場合などで葬儀に参列することや遺族に伺うのが難しい場合は、郵送で送る方法もあります。「香典を郵送で送るなんてマナーが悪いのでは?」と思いがちですが、実は郵送で送ってもマナー違反にはなりません。

 

正しい郵送方法で送れば弔意を伝えることができるため、香典を郵送しても失礼になりません。もし参列できなくて困ってしまった際に参考にしていただければと思います。

いつまでに送ればいい?

葬儀が終わってから1週間か、遅くても1ヶ月以内に届くようにします。遺族側は、受け取った香典で香典返しの準備をする必要があるため、1ヶ月以上経ってから香典が送られると香典返しの準備に手間がかかってしまうからです。

 

遺族側にこれ以上苦労をかけないために、早めに香典を用意して郵送しましょう。亡くなったという知らせを聞いてから用意し始めるのが良いと思います。

袱紗で包んだ場合の渡し方

袱紗で香典を包んで持参した場合は、相手に渡す直前まで包んだままにしておきます。渡す時にゆっくりと開き、袱紗を香典袋と同じぐらいの大きさに畳み、その上に香典袋を相手が読める向きに整えてから渡すのが作法です。

 

普段は行わない作法なため、事前に知っておいて損はありません。また、いざという時にまごまごしないためにも予め練習しておくのが良いと思います。

 

香典袋のまま持参する人も多くいらっしゃいますが、実はマナーとしてはあまり良くありません。袱紗は「金品を汚さない」という意味が込められており、大切な時に渡すためにも袱紗に包んでおくと良い印象を持ってくれます。

香典渡す時にかける言葉

香典を渡す時、お悔やみの言葉にも注意しないといけません。無言で香典を渡すのは良くないため、きちんとお悔やみの言葉は言うようにしましょう。

 

葬儀場や故人宅で手渡しする際は、「このたびはご愁傷様です」の一言だけで良いです。はっきりと言っても、ぼそぼそとした小声で言っても構いません。葬儀の場ははっきりと喋る必要はないため、むしろ聞き取れないような声で言う方が場に適しています。

 

例え故人と親しい関係だとしても、お悔やみの言葉を長く言うのはあまり良くありません。 そのため、上記の一言がちょうど良いですし一般的です。個人的な遺族への励ましの言葉は、葬儀を終えた後の会食などで話すのが良いです。

避けるべき言葉

お悔やみの言葉を言う時に、忌み言葉を使わないようにしましょう。忌み言葉を使ってしまうと、悪気はないつもりでも、不幸が続くようなことを連想させてしまいます。

 

香典を渡す時だけでなく葬儀はもちろん、結婚式でも忌み言葉は控えた方が良いです。 例えば「消す」「終わる」「滅びる」などの言葉や、「重ね重ね」「わざわざ」などの重ね言葉もダメです。

 

細かいマナーですが、とにかく上記の言葉は絶対に言わないようにしましょう。失礼にならないように、事前に挨拶の言葉も考えてから参列するのがおすすめです。

後日香典を渡す場合にかける言葉

やむを得ない事情でお通夜や葬儀に参列できず、後日遺族に伺う場合もあると思います。その時に香典を渡してもマナー違反になりません。 また渡し方も葬儀場などと同じく、両手で渡しましょう。

 

渡す時に、「このたびはご愁傷様です。」の後に葬儀に参列できなかったお詫びの一言を言うのがおすすめです。参列できなかった理由は言わなくて良いです。または「こちらをお供えください」や「ご霊前にお供えください」と付け足すのも良いでしょう。

 

ただ、「ご霊前」という言葉は四十九日までの期間に使うのが良く、四十九日が過ぎているならば「ご仏前」と言うのが適しています。宗教によっても違ってくるため、どちらが良いのか分からない時は「こちらをお供えください」と言います。

四十九日に渡す場合にかける言葉

葬儀からかなりの月日が経っている時は「ご愁傷様です」という言葉は適していません。挨拶は「本日はお招きいただき、ありがとうございます」「お招きいただき、恐れ入ります」などが適しています。

 

受付があればそちらで香典を渡し、軽く頭を下げるだけでも構いません。香典の表書きは「御霊前」ですが、四十九日になると「御仏前」に変わるため、四十九日の香典を渡す時は表書きにも注意が必要です。

香典を渡すタイミングは?

香典はお通夜に渡すのが一般的です。葬儀・告別式のみ出席する場合は、出席する時に持参して渡します。

 

よく「お通夜と告別式どちらも参列する場合は両方とも香典を渡す必要があるのか?」という疑問がありますが、どちらか片方の時に渡して良いです。香典を何度も渡すということは不幸が続くことを連想させてしまい、失礼な行為と見られてしまいます。

 

また、連続して香典を渡してしまうと、遺族が記録を間違えたかと思ってしまう場合もあります。ですが、お通夜に取り急ぎ参列する際は、香典を急いで持参する必要はないです。

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法事で香典を渡す場合

お通夜や告別式の他に、一周忌などの法事でも香典を渡す必要があります。法事の場合に香典を渡すタイミングは、法要が始まる前に施主に渡すのが良いです。法事の会場に着いたら、まず施主にご挨拶をしてから香典を渡すのがマナーとされています。

 

法事で香典を渡す時でも、袱紗に包んで持参する必要があるため、忘れないようにしましょう。

納骨式で香典を渡す場合

納骨式の場合は、納骨式が始まる前に施主に渡すのが良いです。控え室にお伺いしてご挨拶をしてから香典を渡すか、受付で香典を渡すかどちらで構いません。

法事に参列できなかった場合

もし法事に参列できなかった場合は、後日香典を渡しに行っても大丈夫です。直接渡しに行くか郵送で送るかどちらでも良いです。

 

郵送で香典を送るなら、法事に参列できなかったお詫びの言葉などを手紙で書いて、添付して郵送しましょう。

香典のマナーも覚えておこう

以上、正しい香典の渡し方やマナーについて詳しく解説してきました。香典を持参する際、袱紗に香典袋を包み、渡す直前に取り出して両手で渡すのが良いです。

 

今回の記事を参考にしていただき、いざという時でも香典を渡す時にかける言葉にも注意しながら渡しましょう。