香典のお札は新札・汚い札はマナー違反?入れ方や中袋書き方など解説

公開日 : 2020/2/16

更新日 : 2020/9/10

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訃報は突然届くものですが、持参する香典にお札の入れ方があることはご存知ですか?香典を包む際には知っておかなければならない最低限のマナーがあります。この記事では、香典のお札の入れ方を中心に香典に関連するマナーをご紹介します。

公開日 : 2020/2/16

更新日 : 2020/9/10

目次

香典のお札の入れ方

香典には適正なお札の入れ方があります。細かい作法ですが葬儀に参列することは人生でも少なからず1度はあるでしょう。ここでは入れるお札の向きを始め、知っておかなければならないマナーを解説します。

お札は顔を下に向け(裏側)にする

香典に入れるお札は、必ず印刷されている肖像を下になるよう入れましょう。お札は肖像が印刷されている方が表面です。

 

例えば1万円札の場合は、福沢諭吉が印字されている方が表面になり、反対側が平等院鳳凰堂の鳳凰像が裏面です。顔を伏せるということで下向きに入れることが大切とされています。

新札は避ける

香典に入れるお札は新札は避けましょう。よく結婚式には新札を入れることが習慣ですが、お通夜や葬儀には、予測できない突如聞かされてた不幸として、一般的な使用感のあるお札を入れましょう。

 

最近は新札だからといって、マナー違反といわれるところも少なくなりましたが、やはり一般的には良くないとされています。

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汚いお札は避ける

前項で新札を避けることをお伝えしましたが、逆にボロボロの汚いお札を使うことも失礼にあたり、受け取った遺族も良き持ちはしません。

 

常識の範囲で使用感があり、お札に落書きや汚れがないお札をいれましょう。適切なお札がなければ近辺のコンビニエンスストアなどで交換も検討してください。

お札の枚数偶数や4枚「死」、9枚「苦」は避ける

香典袋に入れるお札の枚数にも気をつけ、必ず奇数にしましょう。偶数は、割り切れるので故人と関係も切れるという意味合いも暗示するからです。

 

また、4枚は「死」や9枚は「苦」を連想させる数字として好まれませんので枚数についも必ず気を使いましょう。

五千円の場合は五千円札・千円札の5枚どちらでも可能

5千円札の場合は、5千円札1枚でも千円札5枚でも問題はありません。どちらも奇数で不幸を連想させることもありません。ただし、新札は避けて適度な使用感があるお札をいれましょう。

 

どうしても千円札5枚か五千円札かで迷うなら、5千円札1枚にすると遺族の香典会計で確認が手軽に済ませることができるのでそちらの方が無難でしょう。

香典袋の選び方

香典袋はさまざまな種類がありますが、基本は中身の金額にあった香典袋を用意しましょう。やはり金額が低いのに高級感のある香典袋で渡すのは、あまりに不釣り合いです。

 

目安としては、5000円以下であれば良くコンビニエンスストアで売られている水引が外袋に印刷されている簡易的なもので十分です。香典に入れる金額が1万円以上なら、外袋の紙質も厚みがあり、水引は印刷ではなく実際に帯紐で結ばれている高級感のある香典袋を用意しましょう。

香典袋の書き方

香典袋は葬儀に参列する上で必ず持参するものです。故人に生前の感謝を込めて包んだとしても、香典袋の書き方などに失礼があれば、その気持ちも遺族には届きません。ここでは香典袋の表書きや中に入れる中袋の書き方について解説します。

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香典袋(外袋)の表書きの書き方

香典の外袋の表書きは、祝儀ではありませんので熨斗(のし)は不要です。水引も白黒の結び切りを使用しましょう。表書きは故人の宗教に関連します。ここでは外袋の表書きについて解説します。

仏式の場合

日本で最も一般的に広くつかわれるのが仏式です。仏式では一般的に「御霊前」「御香料」「御香華料」「御弔料」が使われます。香典袋に蓮の花の模様が印刷されたタイプもありますが、これは仏式専用です。

 

また仏式では、忌明けの四十九日が終わるまで、御霊としてこの世に存在する意味があり、「御仏前」とは書きません。

浄土真宗の場合

仏式でも浄土真宗の場合は、「御霊前」は使いません。浄土真宗では亡くなるすぐに浄土に召されるとの考えから、「御仏前」を使用します。仏式でも浄土真宗の場合は注意しましょう。

神道の場合

神道の場合は、「御玉串料」「御榊料」「御神前」「神饌料」「御饌料」などどれを使っても問題はありません。ご神前に供えるもので仏ではないので注意しましょう。蓮の花が入った香典袋は仏式用ですので使用できません。

キリスト教の場合

キリスト教には、カトリック(カソリック)の場合とプロテスタントの宗派によって表書きは異なります。「献花料」や「御花料」であればどちらでも問題はありません。ただし、仏式のようにお香は焚きませんので、「御香典」と書くのは避けましょう。

 

カトリックなら、香典の印刷タイプでもよくある「御霊前」が使用できます。プロテスタントの場合は「御霊前」は使えません。御霊は偶像崇拝とされていますので、失礼にあたります。キリスト教の宗派で迷うなら、葬儀が行われる教会名を調べるとわかることがあります。

宗教がわからない場合

それほど親しくない場合、故人の宗教がわからない場合があります。その時はどの宗教でも使うことができる表書きは、「御香料」「御香奠」「御香資」などが使用できます。

 

よく「御霊前」が、どの宗教でも使えるといわれています。しかし「御霊前」は、仏教の浄土真宗やキリスト教のプロテスタントには、その教えから適切でありません。宗教での教えは、わからないことも多く、できる限り故人の宗教は確認するようにしましょう。

香典袋(外袋)の名前の書き方

香典袋の名前の書き方は、個人で書く場合は、水引の中心となる結びの真下に自分の名前を書きます。必ずフルネームで書くようにしましょう。もちろん薄墨で記載します。連名で書く場合は、個人で出す時と同様に名前を2名で記載します。

 

目上の方を先に書くようにしましょう。4名以上になる場合は、グループ名の後に「一同」とつけましょう。多い場合は、中袋にそれぞれ人数を書くか、別紙を同封すると親切です。遺族側も個々の名前がわからないと手間や気を遣わせてしまいますので、もれなく記載しましょう。

中袋の書き方

香典袋には、中袋が付属していますが中袋には、金額や氏名、住所を書く必要があります。ここでは中袋の表裏について詳しく解説していきます。

中袋の表面には金額の書く

中袋の表側には、中央に大きく金額を書きます。ただし、金額は書き換えられないように、旧字体の漢数字で書くのが一般的です。

 

基本的には、金額の前に「金」と書き、「円」は「圓」と書きます。最後に「也」はつけなくてもつけてもどちらでも構いません。

金額 漢数字 旧漢数字
3000円 三千円 参仟圓・参阡圓
5000円 五千円 伍仟圓・伍阡圓
7000円 七千円 七仟圓・七阡圓
1万円 一万円 壱萬圓
3万円 三万円 参萬圓
5万円 五万円 伍萬圓
7万円 七万円 七萬圓
10万円 十万円 拾萬圓・什萬圓

また、横書きの場合は算用数字・アラビア数字で書いても問題はありません。

中袋の裏面には氏名と住所を書く

中袋の裏面の左側に氏名と住所を書きます。楷書ではっきりわかるように書きましょう。中袋も薄墨で書いても構いませんが、読みにくくなると感じた場合は、万年筆やボールペンで書きましょう。

 

やはり、遺族側が香典返しを送ることを考えた時に、読みやすい文字で書くことが遺族にとっては最大の配慮です。

中袋がない場合はどうする

香典袋に中袋を使用しない場合の書き方は、表面は同様に上に表書きを書き、下に名前を書きます。裏面には、水引の帯の左下に住所と金額を書きます。金額は、前述の通り旧漢数字で書きましょう。ただし、横書きの場合は算用数字で問題はありません。

袱紗(ふくさ)の使い方

袱紗(ふくさ)は、祝儀袋や不祝儀袋などを包むための風呂敷のような布です。袱紗にはいくつか種類や包み方など慶事や弔事で異なります。ここでは弔事において正しい使い方を解説します。

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袱紗(ふくさ)の種類

袱紗(ふくさ)の種類は、大別すると3種類です。金封袱紗は、簡易型の袱紗で財布や封筒型になっており、香典を包む必要がいりません。慣れていない方にも手軽に使うことができます。

 

爪付き袱紗は、最もシンプルな四角い布状のタイプです。自分でたたみ方を覚える必要があります。台付き袱紗は、盆がついたタイプでお盆に乗せて渡すことができます。慶事でも使えるものを選ぶなら紫色の袱紗で、台付き袱紗を選ぶと間違いないでしょう。

袱紗(ふくさ)の色の種類

ふくさの色の違いは、慶事用と弔事用で異なります。基本的に葬儀のような弔事用で使えるものは、寒色系の色味です。紺、深緑、緑、灰青、グレー、紫を選ぶとよいでしょう。慶事でも使うなら紫が最善な色です。

袱紗(ふくさ)の包み方

袱紗の包み方は、袱紗は色がついている側を裏にして、香典袋に対してひし形に置きます。中心より右側に寄せて、包み込むように各辺を折り込みます。ちょうど洋封筒のようなイメージで、弔事の場合は左開きにするのがポイントです。

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葬儀での袱紗(ふくさ)からの香典袋の出し方と渡し方

香典袋はそのまま持ち運ぶことはせず、必ず袱紗に入れて持ち運びます。また香典を受付で渡す時も袱紗に包んだままで渡すことはしません。受付で渡す場合は、「この度はご愁傷さまでございます。」とお悔やみを伝えて一礼をしましょう。

 

そして、袱紗から香典を出して、袱紗を下に敷いて渡します。相手から表書きを読めるよう逆にして渡します。

香典の金額の決め方

香典の金額は、故人との関係性から変わります。変動する要素としては、自身の年齢と故人との関係性です。少しでも香典を多く包むことで問題ないと思いがちですが、金額が大きいと遺族に負担や気を遣わせてしまいます。ここでは香典で包む金額について、目安をご紹介します。

祖父母への場合

故人が親族の場合は、祖父母なら20代で1~2万円、30代・40代なら2~3万円、50代以上なら3~5万円が目安です。祖父母の場合は供花をする場合もあります。

親への場合

自身の親や配偶者の親の場合は、全年齢ともに5~10万円が目安です。配偶者の両親の場合も同額を包みましょう。未成年や独立していない子は、必要はありません。

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叔父や叔母への場合

叔父や叔母の場合は、20・30代で5千円~1万円、40代以降なら1~2万円が目安です。

遠い親戚への場合

遠い親戚の場合は、1~2万円が一般的です。もちろん親密な間柄だった場合は、この限りではありません。

友人・知人への場合

友人や知人の場合は、親密度によって変わりますが、年齢に関係なく3千円~1万円くらいが相場です。もちろん生前の親密度によって変わます。職場の同僚・上司においても同様の金額です。

そのほか香典に関する疑問

葬儀に参列する上で香典は必ず持参するだけに、作法が間違っていると遺族に対して失礼にあたります。ここでは香典に関連するよくある疑問点について解説していきます。

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香典に包む金額は平均的な額にする

香典の金額は多ければ良いというわけではありません。逆に多すぎるのは遺族側も逆の立場になった場合に同等の香典を用意する必要があるためです。

 

また、連名で香典を包む場合は他の人と相談して最低でも3千円以上の金額であわせるようにしましょう。金額が低すぎたり返礼品に負担が生じる可能があります。

通夜と葬儀のどちらも出る場合はどうする?

お通夜と葬儀どちらも参加する場合は、どちらか一方で香典を渡せば問題はありません。お通夜か告別式のどちらかで渡すのか迷った場合は、都合もつきやすく参列者が多い、お通夜で香典を渡す方が無難でしょう。

もちろん、準備できていない状況や地域の状況によって、告別式に渡すこともありますので、どうしても気になる方は、周囲に相談してみましょう。

生前にお世話になった感謝の気持ちを表そう

香典のお札の入れ方をはじめ、香典にまつわるマナーを解説しました。生前お世話になった方へのお悔やみをお伝える意味も含め、紹介したマナーを守り失礼がないよう心がけましょう。

 

また、香典は包む側のどのくらいの金額を包めばいいかが一番気になるところですが、多すぎても少なすぎても遺族側に負担や気を遣わせてしまいます。関係性を考慮した一般的な金額を包むように心がけてください。

 

香典袋に名前と住所など必要な情報を忘れずに書くことで、故人を偲ぶ気持ちだけでなく、遺族への配慮も念頭に置いて香典を持参しましょう。