デジタル終活とは?行うべき理由と方法を詳しくご紹介します

公開日 : 2020/7/19

更新日 : 2020/9/8

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今は何もかもがデジタル化していく時代です。デジタル用品の中に残っているデータが使用者の死後にデジタルの遺品となります。このデジタル遺品を死後どうするかを考えるのがデジタル終活であり、この記事では行うべき理由と方法を詳しく紹介します。

公開日 : 2020/7/19

更新日 : 2020/9/8

目次

デジタル終活とは

デジタル終活とは、パソコンやスマートフォン、その他のデジタル機器の中身をどうしたいかを考えていく行動で終活の一つです。特にインターネット世界が広がってきたことによって需要が高まってきました。

 

最近ではパソコンやスマートフォン、タブレットを一人一台以上を持つことも増えてきました。そして人のパソコンやスマートフォンなどを触ることはほとんどないでしょう。個人的な情報がたくさん詰まったデジタル機器は、普段でさえ家族にも触れることはありません。

 

そのため、現実に残っている物よりもずっとわかりにくいものとも言えます。しかし、わからないからと言って亡くなった後に家族がそのままにしていてもよいわけではありません。

 

今ではインターネット銀行や証券、有料サイトなどお金に関わることもインターネットでできる時代です。これをそのままにしておくと後のトラブルにつながります。特にお金関係は相続にも関わってきますので、自分の死後デジタル機器をどうするのかをしっかりと決めておくことは重要です。

 

主なデジタル遺品

主にデジタル終活で、対応を決めておくとよいのは下記の四つです。この四つを押さえておけば、自分も安心ですし家族の負担を減らすことができます。

インターネット銀行やインターネット証券

インターネット銀行やインターネット証券は、実際の店舗を持たずインターネット内だけで入金や出金、送金や証券の取引などがすべて行えるもので、実際に店舗を構える銀行や証券と出来ることは変わりません。

 

スマートフォンなどで気軽に口座がひらけたり、店舗がないため人件費や店舗のかかる費用が抑えられるため、金利が高くしてあったり手数料が安かったりして使用する人が増えています。

 

しかしインターネット銀行や証券は通帳も存在せず、デジタル化したパソコンやスマートフォンの中でやり取りが終了してしまいます。そのため、当人以外には知られることがほとんどないと言っても過言ではありません。

 

通帳やカードがあれば残された家族が気づくことができますが、現実世界に残されるものがないので気づかれにくいのです。

写真と動画や各種データ

最近はスマートフォンで誰でも気軽に写真を撮ることができます。そして大容量の保存フォルダやクラウドがあり、非常にたくさんの写真やデータがパソコンやスマートフォンの中に存在します。

 

大容量の写真やデータの中は、基本的には個人的なものです。他の誰にも見てほしくないものもあるかもしれません。こうした情報は個人的所有物として確かにデジタル化して残っていますので、どうするべきかを考える必要があります。

有料サイトなどの契約

インターネットで音楽や動画を見たり聞いたりすることが増えました。契約も簡単に行えることから、月払いや年払いでの有料サイトへの登録数も一気に増加しています。しかし、一度登録をすると、解約の手続きをしなければ支払いを止めることができません。

 

インターネット銀行と同じで、有料サイトへの登録はインターネット上で行われています。契約書など実物として残らないので、残された家族が見過ごしやすく、注意しなければなりません。

SNSなどのアプリ

SNSは、インスタグラムやツイッターなど、自らのアカウントで様々な情報を発信できる便利なアプリですが、個人でアカウントを持っている以上、削除しなければアカウントはずっとそのまま残ります。

 

死後、アカウントどうするべきかを考えなければなりません。

デジタル終活をするべき理由

デジタル終活は、自分しか知らない情報が多いがために行うべきものです。自分しか知らないと、自分が居なくなった時に様々なリスクが生じます。ここではデジタル終活をするべき理由をもう少し詳しく説明していきます。

デジタル遺品は半永久的に残る

紙はいずれ劣化してボロボロになっていきます。写真も同じく色あせていきます。しかしデジタルに残された写真やデータ、個人情報などは誰かに削除されない限り、半永久的に残ります。

 

特にインターネット上にあるものは、パソコンやスマートフォンの本体を処分しても残り続けますので、自分の死後、どこでどのように利用されてしまう可能性があることも否定できません。半永久的に残るメリットの裏にあるリスクを理解しましょう。

 

 

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本人しかわからないことが多い

個人で使用するデジタル機器は、パスワードやログインIDがなければ使うことができない設定になっている方が多いでしょう。また、どのサイトに登録をしてあるのか、どこにデータを保存してあるのかなど、デジタル機器の中は使っている人にしかわかりません。

 

本人にしかわからないことが多いため、死後に見逃されてしまうとサイト登録なども半永久的に残ってしまいます。

資産が失われる可能性

デジタル終活を行うべき最も重要な理由は、インターネットで管理されている資産がその存在を忘れられる危険性を無くすためです。先ほども述べたようにインターネット銀行やインターネット証券は、手元に通帳や取引証明書などが残りません。

 

インターネット上での貯金もすべて相続の対象です。しかし、家族がインターネット上の資産を把握できなければ、そのままになってしまう危険性が高いのです。また有料サイトを利用していれば、契約解除をしないとずっと使用料がかかり続けます。

 

有料サイトなどは本人の死後、使用していなくても知らないうちに引き落としをされ続けて資産が減ってしまう可能性がありますので、気を付けなければなりません。

デジタル終活の方法

デジタル終活の方法は、具体的には下記の四つを行います。デジタル終活の要点はいかに誰かにわかるようにしておくかです。普段から丸わかりでは不正アクセスが心配されますので、信頼できる誰か1人か2人に明かしておくか、エンディングノートなどに記しておくとよいでしょう。

アクセス方法の明示

まずパソコンやスマートフォン、タブレットにアクセスする方法をわかるようにしておきましょう。ただしメモを近くに置いておくといった不用心なことは避け、エンディングノートなどに書いておくなど目に触れないようにし、限定的な人にのみ明かしておきましょう。

 

個人的なデジタル機器は共有することはほとんどありません、機器自体を共有してもログインユーザーは異なっているでしょう。その上でパスワードをかけて個人的な情報を守っています。

 

そのため、デジタル機器を動かすためにはまずパスワードが必要です。パスワードがわからなければ、何もすることができません。本人は頻繁に使うため、パスワードを覚えているのでわざわざどこかに書き残すこともないはずです。

 

その他にもデジタル機器を動かすためのパスワードだけではなく、メールや使用しているアプリへのアクセス方法も残しておきましょう。そうすることで残された家族はスムーズにデジタル機器の片づけをすることができます。

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写真や動画などの各種データの整理

デジタル機器はの中には、沢山の写真や動画などのデータが保存されています。機械の中だけに保存されていれば機器を破棄するとデータは失われますが、現在ではクラウドに保存されている場合も少なくありません。

 

クラウドで保存をされているとアクセスさえできればどのデジタル機器からでもデータを引き出すことが可能ですが、その代わりに半永久的にインターネット上に残されます。自分の死後も残されてもいいかどうかをまず考えましょう。

 

写真や動画などは処分してほしいもの、誰かに渡したいものなどをわけて、一覧にしておくとわかりやすいでしょう。しかし、あまりに早くから整理をして処分してしまうと、後悔することもあります。写真や動画などは慎重に整理をしてください。

契約サイトなどのリスト

登録してあるサイトや契約してあるサイト、そして使用しているSNSやアプリはリストにしておきましょう。自分が使わなくなった後は、登録や契約は解除したほうがいいですし、SNSなども退会することが望ましいためです。

 

デジタル機器の中で使っているサイトなどをリストにしておくことで、家族が本人が使っていたものを逐一「探す」という負担を減らすことが可能ですし、見落とされてしまう危険性も防ぐことが可能です。

 

終活だからと使っているサービスを我慢したり制限する必要はありませんが、定期的に見直して不要なものは処分するなど整理と管理をしておくことが望ましいでしょう。リストはエンディングノートなどと纏めておくとわかりやすいです。

生体認証の解除

生体認証は個人情報保護の強化をするために、昨今では顔認証や指紋認証が増えてきています。生体認証は確かにその人本人自身がパスワードとなるため、何より強力です。しかし強力な分、デメリットも伴います。

 

生体認証はできれば解除しておきましょう。もしくは、生体認証以外のアクセス方法を同時設定しておくことをお勧めします。それは生体認証は、死後全く動かなくなるからです。これが生体認証のデメリットです。

 

生体認証だけのアクセス方法しかないと、本当に当人以外にはデジタル機器を動かすことが不可能になります。指紋認証も生きているときにしか反応しません。これは生体現象である微弱な静電気を利用しているからです。

 

今では個人情報保護の風潮が強くなりデジタル機器を扱う店でも、解除することは不可能です。そのため、死後にデジタル機器の中に連絡先が入っていても開くことができずに連絡先がわからない、連絡ができないといった実際の問題もあります。

 

当然、デジタル機器自体にアクセスできないのでサイト契約解除なども手間取ります。生体認証は強固なパスワードとして取り入れるのは構いませんが、もう一つ生体認証以外のアクセス方法も同時に設定しておきましょう。

 

 

デジタル終活について

デジタル機器はとても便利な反面、自分以外にはわかりにくいものです。自分が生きているうちは問題ありませんが、死後はどうしても残された人が整理をしなくてはなりません。もちろんどのようにしてほしいかという自分の希望もあることでしょう。

 

そのために、デジタル終活が必要となるのです。またデジタル終活は、終活の一つですが、人はいつどうなるのか誰にもわかりません。終活を行うのは高齢な人であるという思いに惑わされず、いつでもデジタル機器の中を自分が居なくなった時にどうするのかを考えておくのはとても大切です。