エンディングノートをアプリで管理!時代に合わせた終活のすすめ
公開日 : 2020/7/17
更新日 : 2020/9/5
いつ訪れるか分からない別れに備え、元気なうちに身辺整理をしておく「終活」。中でも遺族へと情報を残しておける「エンディングノート」が注目されています。今、エンディングノートはアプリで作れる時代です。アプリで作るエンディングノートについて知りましょう。
公開日 : 2020/7/17
更新日 : 2020/9/5
目次
まずエンディングノートについて知ろう
誰もにいつかは訪れる最期の時。残された家族は大切な人を失った失意の中、まずは事務的な業務に追われる日々を過ごします。そんな時、大きな助けとなり、あなたからの最期のメッセージとなるのが「エンディングノート」です。 人生の最期をきちんと迎えるための「終活」の一環として人気の高い「エンディングノート」を作成してみませんか。最近では気軽に使えるアプリが登場しています。
エンディングノートの役割とは?
エンディングノートは主に「情報を共有し家族の負担を減らす」「残された家族への最期のメッセージ」という2つの役割を持ちます。
残された家族が少しでも楽な気持ちであなたの持ち物や遺産を片付けられるように、また笑顔であなたの思い出を話せるように家族への最期の手助けとなるのがエンディングノートです。
家族の負担を減らすのがエンディングノート
大切な家族を失うことは、その最期がどんなに良いものであっても大きな悲しみとストレスに包まれます。しかし遺族となった家族はやらなければならない事務的な作業がとても多く、故人の持っていた情報が共有されていないとその処理に手間取ることがよくあります。
葬儀、お墓、財産についてなど亡くなってすぐ必要な情報から銀行口座の暗証番号、デジタル関係のパスワードなど故人の個人情報について共有することで、家族の負担を大幅に減らすことができます。
必要な情報を予め家族と共有できるようにしておくのがエンディングノートの役割です。
家族への最期のメッセージにもなる
人生の最期を迎える時、家族と十分に話せる時間があるとは限りません。今までの感謝の気持ちや落ち込んでいるであろう家族への叱咤激励、もう一度笑顔で話したい大切な思い出など伝えたい気持ちがあるはずです。
面と向かっては照れてしまって言えなかった言葉も、エンディングノートにならしたためることができるでしょう。エンディングノートに書かれる家族へのメッセージは、故人からの最期の贈り物です。
遺言書とエンディングノートの違い
少し前まで、家族に最期に残すものとしては「遺言書」が一般的でした。遺言書は主に財産分与などについて書かれ、法的な拘束力を持ちます。弁護士や法務局に預けることもできるとても大切な資料です。
一方のエンディングノートは法的な拘束力はなく、あくまでも希望を伝えるためのものです。死後の財産分与についてエンディングノートに記載があっても、希望通りに行くとは限りません。
遺言書とエンディングノートとの違いを知っておきましょう。
形式がなく書きやすい
遺言書の作成は弁護士、司法書士、税理士などが請け負ってくれます。この職種の並びからも分かるように、有効な遺言書にするためには細かな規定があり決まった形式で作成しなければなりません。形式から外れてしまうと万が一遺産相続で対立が起きてしまった場合、有効な遺言書として認められないこともあります。
一方のエンディングノートは法的な拘束力はない代わりに、決まった形式はありません。よくある大学ノートにしたためても良いですし、自治体が希望者にエンディングノートを配布するところもあります。
法的な拘束力を持つのは遺言書、法的な力はないものの書きやすい形で好きなように残せるのがエンディングノートです。
最期のメッセージ性が強い
エンディングノートは遺言書のようにお金にまつわる希望を伝えるもの、というよりも家族への最期のメッセージという面が強いものです。
遺言書は遺産についての希望を書くもので、遺族へのメッセージは残せません。形式のないエンディングノートは好きなことを何でも書いて良いため、故人からのメッセージとして受け取られます。
亡くなった方の心遣いと温もりを感じることができ、なおかつ有効な情報が詰め込まれているのがエンディングノートの良いところでもあります。
エンディングノートは様々な種類がある!
近年、終活の一環として大きく人気を集めているエンディングノート。好きなものに好きなだけ、最期に読んで欲しい情報を詰め込めるのが魅力で形式も様々です。続いてエンディングノートの種類を見てみましょう。
専用のノートへ手書きする
何も書かれていない大学ノートにオリジナルのエンディングノートを作るのも素敵ですが、必要事項を書くのを忘れてしまう可能性があります。書き忘れを防ぐために使えるのがエンディングノート専用に作られたノートです。
エンディングノート専用に作られたものはひと目で書くべき事柄が分かりやすくまとめられているので作成する方も書きやすく、遺族も見やすくなっています。
文房具店や書店で素敵なデザインのものが多数販売されているので入手もしやすく、日記を書く感覚で人生を振り返ることができます。
スマートフォンのアプリで編集する
今や誰もが持つスマートフォン。身近なスマートフォンのアプリにもエンディングノート専用のアプリが存在します。
人生の最期を考える年代に差し掛かると、ペンを持つのが辛くなったり、長時間机に向かうのが辛くなる方も増えます。そんな方は指先一つで文字が打てるアプリがおすすめ。スマートフォンはノートに比べて持ち歩きも楽ですし、文字を消して書き直すのも簡単です。
スマートフォンのアプリも必要な事柄はすべて漏れなく残せる形式になっているので、メールを打つ感覚でエンディングノートの作成を進められます。
パソコンで作成する
スマートフォンでは不安、という方はパソコンで作成するのはいかがでしょうか。パソコンにもエンディングノート用のソフトが存在します。
エクセルやワードで打ち込んでプリントしておいても良いですし、パソコンの中に残しておいても良いでしょう。ただし、パソコンはスマホほど持ち歩いているものではありません。遺族がエンディングノートの存在に気がつくのは遺品整理をしている最中、ということもあるので注意が必要です。
エンディングノート作成はアプリがおすすめ!
様々な形で残せるエンディングノートですが、最も書きやすく気軽に始められるのがスマートフォンのアプリを使ったものです。
ノートに書くより手軽で、パソコンで作るよりも見つけてもらいやすいスマートフォンのアプリですがメリット・デメリットがあるのでそれぞれを考えてみましょう。
エンディングノートをアプリで作るメリット
まずはエンディングノートをスマートフォンのアプリで作るメリットを見てみましょう。スマートフォンで作るエンディングノートには、アプリならではの便利な機能が備わっているものもあります。
身近にあるスマートフォンで作るのは、時代に合わせたエンディングノートの書き方と言えますね。
気軽に無料で始められる
アプリで作るエンディングノートは無料のものが多くあります。機能を追加するために少々の課金が必要なこともありますが、100円から300円くらいと安いので負担にはなりません。
課金をしない無料の状態でも必要な情報は十分に書き残せるようになっているので、気軽に始められます。思いついた時にダウンロードをし、すぐに書き始められる手軽さは大きなメリットです。
書くべきことが分かりやすい
アプリで作るエンディングノートはアイコンやイラストが多く使われており、書くべき情報がひと目で見やすい作りになっています。
不動産のこと、保険のこと、預貯金のことなどを細かく記載できる作りになっているので書き忘れが生じにくいのが特徴です。項目を埋めて行くだけで遺族が必要とするであろう情報がひとまとめにできます。
見る方も必要な情報をすぐに探し出せるようになっているので、遺族の負担を減らすことも可能になるでしょう。
見つけてもらいやすい
多くの人が身近に持っているスマートフォンなので、見つけてもらいやすいというメリットもあります。
もちろん生前からエンディングノートを書いていると伝えておくのも大切ですが、予期しない別れがやってくることもあります。そんな時、遺族は故人が大事にしていたスマートフォンを開かなければいけないことも多いです。
写真を探したり、故人の友人に連絡を取ったりする際にスマートフォンを開き、そこにあるエンディングノート用のアプリを見つける可能性はとても高いといえるでしょう。
いつでも好きな時に編集できる
エンディングノートをアプリで作る最大のメリットは、いつでも好きな時に編集ができるということです。書くのも消すのも、スマートフォン以外に必要なものは何もありません。
机に向かってペンを持つのと異なり思いついた時にその場で思い出を書き込めたり、思い出したその場で書き加えることができます。
写真や動画を一緒に残せる
ノートにはないアプリ特有の機能が、写真や動画を一緒に残せるということです。スマートフォンの中にある大切な写真や家族へのメッセージ動画、音声などを残せる機能が備わっているアプリを選べば、家族への気持ちが一層伝わりやすくなるでしょう。
家族への最期のメッセージという面を持つエンディングノートに写真や動画を一緒に残しておくのはとても素敵なことだと思いませんか。遺族は動画でいつでも故人に会うことができるようになります。
なくしてしまう可能性が低い
スマートフォンのアプリで作るエンディングノートは、通常のノートに比べると紛失してしまう可能性が低くなります。
スマートフォンは今や他の家電製品に比べるととても特別なもの。そのため、自宅の中で遺品に紛れ込んでしまったり、遺族に見つけてもらえなかったりする危険を避けるためにもアプリでの作成はとてもおすすめです。
エンディングノートをアプリで作るデメリット
メリットばかりに思えるスマートフォンのアプリでのエンディングノート作成ですが、やはり少しのデメリットも存在します。続いてデメリットを見ていきましょう。
サービスが突然終了する場合がある
スマートフォンのアプリで作る場合の最大のデメリットは、アプリのサービスが突然終了することがあることです。
サービス自体が終了してしまえば見ることは可能でも書き込むことができなくなったり、最悪の場合は見ることも書き込むこともできなくなります。サービスの突然の終了を避けるためにも、人気の高いアプリを選ぶことが大切です。
パスワードを知らないと閲覧できない
スマートフォンの中に入れるアプリなので、閲覧にはスマートフォンを開くためのパスワードが必要です。
遺族がパスワードを知らないと開くことができないため、予め伝えておくようにしましょう。このデメリットは簡単に避けられますね。
おすすめのエンディングノート用アプリ
最後にエンディングノート用のおすすめアプリをご紹介しましょう。iPhone、Androidの両方に対応しているものもあれば、どちらかひとつにだけ対応しているものもあります。
お使いの端末で使用でき、使いやすいものを選びましょう。
エターナルメッセージ
シックなデザインで人気を集めているのが「エターナルメッセージ」です。iPhone、Androidの両方に対応しており、仕様者の満足度も高いアプリです。
葬儀に関係する宗教のことや葬儀費用について、棺の中に入れてほしいものまで細かく書き残せる仕様になっているので遺族が選択に迷うことはありません。
エターナルメッセージのおすすめのポイントはフォトアルバムを作れること。好きなタイトルを付けて写真をアルバムとして登録できるので思い出の整理にもぴったりです。
100年ノート
文字が大きく、年配の方でも使いやすいシンプルな作りになっているのが「100年ノート」です。会員登録もいらず、無料で使い始めることができます。会員登録をすればインターネット上に情報を預け、開示できる人を指定できるので都合の良い方を選びましょう。
必要な情報はすべて網羅されていますし、好きなだけ自由に書き込めるメッセージ帳もあります。写真や音声の残すこともできるので、感謝の気持ちを伝えるにはとても良いアプリです。100年ノートもiPhone、Androidどちらにも対応しています。
終活ノート
装飾を省き、できる限りシンプルに見やすくしたアプリが「終活ノート」です。機能はシンプルですが情報は見やすく整理され、必要な内容をまとめておきたい方にぴったりのエンディングノート用アプリです。
亡くなった後だけではなく、介護が必要になった時のことやペットのことなども書き残しておけるので万が一に備えて今は元気な方にもおすすめですね。
エンディングノートアプリを活用しよう
今回は今考えたい、終活の一環であるエンディングノートについてご紹介をしました。
普段から家族とコミュニケーションを取っていたとしても、自分しか知り得ない情報は出てくるもの。亡くなった後、家族が迷ったり困ったりしないようにしっかりと書き留めておくことがとても大切です。
若い方も年配の方も、元気なうちにエンディングノートを作っておきませんか。アプリを使えば今すぐ作り始められるので、できるうちに自分のメッセージを残しておきましょう。
ご相談・お問い合わせください