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喪中におせちは食べても良い?喪中のおせちにおけるマナーやルール

おせちは基本的におめでたさを象徴する縁起物です。喪中におせちは食べても良いのかと思っている人もいるかもしれません。そこで、喪中のおせちにおけるマナーやルールについて解説します。おせち以外のタブーについても紹介しますので、参考にしてください。

公開日 : 2020/10/04

更新日 : 2020/10/04

目次

喪中におけるおせちについて

おせちは本来、無事に新年を迎えられたという喜びの気持ちを表す縁起物です。そのおめでたい縁起物を、喪中に食べても良いのでしょうか? まずは喪中におけるおせちについて解説します。

基本的には避ける

おせち料理とは、無事新年を迎えることができたという喜びを表す縁起物の食べ物です。おせち料理には、さまざまな縁起の良い食べ物が使われています。

 

一方の喪中は、亡くなった人を悼む期間です。悲しみを表すための期間でもありますから、おめでたい行事は控えるべきとされています。

 

おせち料理もおめでたいという気持ちを表すための食べ物であり、行事としても認識されています。このことから、喪中でのおせちは基本的には避けるべきと言われています。

忌明けなら喪中でもおせちは食べてもOK

喪中におせち量を食べるという行為は、基本的には避けるべきとされています。おせち料理そのものが、おめでたさを表す縁起物の食べ物だからです。

 

しかし、忌明けなら喪中でもおせちを食べても良いとされています。ここで疑問に感じるのが、忌明けと喪中の違いです。この二つの違いを知ることで、なぜ、忌明けなら食べても良いのかがわかるでしょう。

 

以下の項目で、喪中と忌明けの違いについて、それぞれ解説します。

喪中とは?

喪中とは、簡単に言えば「喪に服している期間」です。また、「喪に服す」とは、故人を悼んで偲ぶ期間のことです。

 

わかりやすく説明すると、喪中とは亡くなった人を悲しみ、静かにその悲しみと向かう期間ということです。「故人が亡くなったことをとても悲しんでいます」という気持ちを、態度や行動で世間体に示す期間でもあります。

 

なお、喪中は約1年と大変期間が長いという特徴があります。故人が亡くなって1年間はおめでたい行事は避けるべき、ということです。

忌中とは?

忌中は基本的には喪中と同じような意味です。故人を悼み、偲ぶ期間のことです。喪中同様に、おめでたい行動や行事は控えるべきとされています。

 

喪中との大きな違いはその期間にあります。忌中の期間は仏教なら四十九日、神道なら五十日です。喪中に比べて期間が大変短いという特徴があります。

 

忌明けならおせちを食べても良いとされているのは、仏教なら50日以降、神道なら51日以降なら食べても良いということです。

喪中におせちを用意する際の注意

喪中におせちを用意する際には、いくつかの注意点があります。忌明けであったとしても、喪中であることに変わりありません。おめでたい行事は避けるべきとされているため、通常のおせちとは用意の仕方が異なるのです。 具体的な、喪中のおせちの用意における注意点について紹介します。

重箱は使用しない

喪中のおせちは、重箱を使用せずに用意します。これは、重箱に込められている意味に関係しています。

 

おせちを重箱に入れるのは、「喜びや幸福が重なるように」という意味や願いが込められているからです。重箱は2段以上に重ねます。「重ねる」という行為に、喜びや幸福を関連付けているのです。

 

喪中は故人が亡くなったという不幸を悲しんでいる期間です。その期間に重箱を使うと、「悲しみや不幸が重なる」という意味になってしまいます。更に辛い思いや苦しい思いをする出来事が訪れる、ということです。それを避けるため、重箱は使用しません。

家族だけで食べる

喪中のおせちは家族だけで食べる、というのも大切なルールとされています。おせちは家族の一般的な食事として扱う、ということです。

 

お正月のおせちは、親戚や友人知人を自宅に招いて盛大に食べるというイメージがあります。これは、新年を迎えられたことを喜ぶという意味も込められています。

 

喪中の間はおめでたい行事は避けるべきというのが一般的なマナーであり、ルールでもあります。親戚や友人知人を招いておせちを食べるという行為はめでたさを表すことになり、喪中としてはふさわしくありません

 

喪中におせちを食べても良いのですが、家族だけで普通の食事として食べることで、おめでたさを表さないようにするのが一般的とされています。

おめでたいイメージにしない

喪中におせちを用意する際には、できるだけおめでたいイメージにならないように注意しましょう。喪中は悲しみを表す期間ですから、おめでたいイメージにするのは良くありません。

 

具体的に避けるべき行為は以下の通りです。

金箔は避ける

おせちには金箔が使用されることがあります。デパートなどのおせちでは、黒豆などの上に金箔が乗せられています。金はおめでたさの象徴だからです。

 

喪中は悲しみを表す期間ですから、おめでたさの象徴である金箔はふさわしくありません。喪中におせちを用意する場合は、金箔は使用しないでおきましょう。

お屠蘇は夜だけ

おせちを食べる際、一般的な習慣になっているのがお屠蘇(とそ)です。お屠蘇は元日の朝に家族で飲むというのが、日本のお正月の風習でもあります。

 

お屠蘇は元日の朝に飲むという点から、おめでたさを表す縁起物と考えられがちです。たしかに、おめでたい縁起物ではあるのですが、実はお屠蘇には邪気払いという意味もあります

 

お屠蘇にはさまざまな漢方薬が使用されています。元日に飲むことで、「今年一年を健康に過ごせますように」という願いが込められているのです。

 

このような邪気払いの意味もあるお屠蘇は、喪中では元日の夜に飲むというのが一般的とされています。朝ではなく夜に飲むことで、「おめでたい」というイメージを押さえ、邪気払いの意味を強めているのです。

喪中のおせちの食材

喪中におせちを作る際には、食材に注意しましょう。喪中のおせちには、使って良い食材と良くないとされている食材があるからです。 入れても良い食材と悪い食材を、それぞれ具体的な食材を挙げながら紹介します。

入れても良い食材

まずは、喪中のおせちに入れても良い食材を紹介します。理由についても解説しますので、喪中におせちを作る際は、これらを中心にして用意することをおすすめします。

黒豆

喪中のおせちにふさわしい食材として黒豆が挙げられます。黒豆が喪中おせちに良いとされている理由には2つあります。

 

一つ目は、見た目が黒いからです。黒豆は周りも中も黒っぽい色です。黒は悲しみを表す色と考えられているため、喪中の際にはふさわしい色とされています。

 

二つ目は、黒豆の意味です。おせちに入れられる黒豆には、「今年一年、まめに仕事ができますように」という意味が込められています。おめでたさをイメージさせる意味は込められていません。そのため、喪中のおせちに入れても問題ないとされています。

レンコン

喪中のおせちにふさわしい食材として、レンコンも挙げることができます。レンコンが喪中おせちにふさわしいとされているのには、2つの理由があります。

 

一つは、レンコンがお釈迦様のお花だからです。お釈迦様は蓮の花から生まれたとされています。そのため、お釈迦様がいる天国は、蓮の花で満開だと言われています。レンコンは蓮の花なので、喪中のおせちに入れて良いとされているのです。

 

二つ目は、レンコンには「将来を見通すことができるように」という意味があるからです。自分の将来を見通し、正しく生きていくことができるようにという願いも込められています。おめでたさを表す意味ではないので、ふさわしいとされています。

ごぼう

ごぼうも、喪中のおせちに入れても良い食材です。ごぼうは根菜類であり、細くて長い見た目だからです。

 

ごぼうの細くて長い見た目から、おせちでは「地に根を張り、未来永劫家を残していく」という意味が込められています。これからも血を絶やしたり、不祥事を起こしたりせず、ずっと家を残していくということです。

 

故人は自分の家がなくなってしまうと、悼んでくれる人がいなくなるため、大変悲しみます。家を絶やすことなく、これからも故人を悼み続けるという意味に置き換えることができるため、ごぼうは良いとされているのです。

 

 

里芋

里芋も、喪中おせちで良いとされている食材です。これは里芋の見た目やできる姿に関係しています。

 

里芋は、一つの株からたくさんの実をつけます。多いものでは、一株に20個以上できることもあります。子沢山の根菜類なのです。

 

このことから、おせち料理での里芋には「子沢山」という意味があります。子沢山は、家がこれからも残っていくことを意味しています。

 

家が残れば、故人を悼んだり迎えたりする人が絶えることはありません。故人も安心するでしょう。このような意味で、里芋は喪中のおせちに良い食材とされています。

避けるべき食材

喪中のおせちは通常のおせちとは異なります。そのため、通常のおせちでは良くても、喪中のおせちでは避けるべき食材があります。 次に、喪中のおせちで避けるべき食材について紹介します。その理由についても解説しますので、参考にしてください。

紅白の食材

喪中のおせちで避けるべき食材は、紅白の食材です。紅白はおめでたさや喜びを表す色なので、喪中にはふさわしくありません。

 

具体的には、紅白かまぼこや紅白なますなどが挙げられます。これらは、その見た目からおめでたさや喜びを表すおせちでの定番料理です。

 

喪中は悲しみや個人への痛みの気持ちを表す期間です。おめでたさや喜びを表す料理は避けるべきなので、紅白の食材や料理は避けましょう。

鯛も喪中のおせちでは避けるべき食材です。鯛はもともとおめでたさを表す食材なので、喪中のおせちとしてはふさわしくありません。

 

鯛は読み方から「たい→めでたい」を連想させる魚として、お正月では定番の食材とされています。悲しみを表す期間の喪中では、ふさわしい食材とは言えません。そのため、避けるべき食材なのです。

昆布を使用した食材

昆布や昆布を使用した食材も、喪中のおせちでは避けた方が良いとされています。これは、おせちに入る昆布の意味に関係しています。

 

昆布はおせちでは、「よろこんぶ=喜ぶ」という意味を表しています。昆布そのものが、喜びを表す食材なのです。

 

悲しみを表す喪中に昆布はふさわしいとは言えません。昆布だけでなく、昆布を使用した食材も喜びを表しているため、昆布の使用は控えましょう。

菊の形を模した食材

一般家庭で作ることはあまりないかもしれませんが、菊の形を模した食材も、喪中のおせちではふさわしくありません。

 

菊は、「長寿」を表しています。故人はすでに亡くなっていますから、「長寿」を表す食材を喪中のおせちに使用するのは、不謹慎と考えられています。

 

食用の菊の花はもちろん、菊の形を模した大根やニンジンなどもタブーです。見た目も華やかになってしまうので、喪中のおせちでは避けましょう。

喪中におけるおせち以外のタブー

おせち以外にも、喪中ではタブーとされているお正月の行事があります。ただ、宗派などによって問題なしとされている行事なども存在します。 そこで、喪中におけるおせち以外のタブーについて紹介します。例外も含めて解説しますので、参考にしてください。

お正月の挨拶

喪中のお正月でタブーとされているのは、お正月の挨拶です。これは、年賀状はもちろん、言葉での挨拶も含まれています。

 

「あけましておめでとうございます」は、「おめでとう」という言葉が入っています。喪中はおめでたいことはタブーなので、この言葉はふさわしくありません。

 

喪中のお正月の挨拶は、「昨年はお世話になりました」や「本年もよろしくお願い致します」などのように言い換えましょう。

門松や鏡餅やしめ縄

門松や鏡餅やしめ縄については、一般的には避けるべきとされています。これらはおめでたいイメージを彷彿とさせるものだからです。

 

しかし、本来の門松や鏡餅やしめ縄は神道の習慣です。神道では、忌明け以降は飾っても問題ないとされています。そのため、神道の忌明けとなる51日目以降なら、飾っても良いという人もいます。

お雑煮は食材に注意

お雑煮はお正月の定番の食べ物です。そのため、おめでたい食べ物として考えられ、喪中では避けた方が良いという意見もあります。

 

しかし、もともとお雑煮はお餅が大変高価だったという当時の事情から、お正月の定番料理になりました。お正月くらいは、高価なお餅を食べようということです。

 

そのため、お雑煮自体におめでたいという意味はありません。元気をつけて健康に一年を乗り越えようという意味が込められています。

 

このような点から、喪中でもお雑煮は食べても良いとされています。ただし、お雑煮に入れる具材には注意が必要です。

紅白ものは避ける

お正月のお雑煮には、紅白のものを入れるのが定番です。しかし、紅白はおめでたさを表すため、喪中のお雑煮では避けた方が良いでしょう。

 

紅白のかまぼこはもちろん、赤いニンジンも避けることをおすすめします。白い大根と一緒に入れると紅白になるからです。入れるのなら、白い大根だけにしましょう。

おせちの代わりにおすすめの料理

おせちの代わりとして、焼き肉やすき焼きなどを食べる人たちが増えてきています。大人数で賑やかに食べるのではなければ、特に問題ありません。

 

おせちを控えて、代わりに焼き肉やすき焼き、またはから揚げなどを作って食べるのも良いでしょう。厳かであれば問題ないので、おすすめです。

喪中でも家族だけならおせちは問題ない

喪中は悲しみを表す期間ですから、基本的におめでたさを表すことは避けるべきとされています。しかし、お正月におせちを食べたいという人もいるでしょう。喪中でも、家族の一般的な食事として食べる分には問題ないので、安心して用意してください。