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「一同」で香典を渡す・頂く時の決まりやマナーを解説します

葬儀の際の香典は、基本的に1人ごとに用意するものですが、時には「〇〇一同」というように連名で送るケースもあります。その場合の表書きの書き方や金額相場など個人で送る場合との違いや、「一同」で香典を頂いた場合のお返しの方法についてご紹介します。

公開日 : 2021/3/27

更新日 : 2021/3/27

目次

一同で香典を渡す時の書き方

一般的には香典は個人で渡しますが、会社の部署や趣味のグループといった組織を代表して葬儀に参列する場合は、参列しない人の香典を預かり、まとめて渡す場合があります。

 

このように連名で香典を送る際、良く使われる言葉が「一同」です。まずは「一同」という言葉の使い方や、連名で香典袋を書く際の書き方をご紹介します。

表書きの書き方

表書きは個人で渡す香典と同じで構いません。仏教では多くの宗派において、四十九日前は「御霊前」、四十九日後は「御仏前(御佛前)」という言葉を使います。葬儀の際に包む香典の表書きは「御霊前」になります。

 

ただし、浄土真宗は霊という概念がないため、四十九日前でも「御仏前(御佛前)」を使います。他にも「御香料」、「御香華料」、「御弔料」、「御悔」などさまざまな表書きがありますが、迷った場合は「御香典」にすると間違いありません。

3名以下の書き方

3名以下の場合は「一同」とは書かず、外袋に全員の名前を連ねて書きます。書く順番は上司や年長など、立場が上の順から書きます。友人や趣味の集まりなど、特に上下関係がない場合は五十音順に書きます。

 

書き方としては1人目の名前を香典袋の下部中央に書き、その左に後2名の名前を連ねるのが一般的ですが、現在では3人の名前が外袋の中央にくるようにバランス良く書くこともあります。

4名以上の書き方

4名以上の連名で送る場合、全員の名前を表書きに書くとバランスが悪く、見た目にも良くありません。その場合は代表者の名前もしくは団体名(会社名など)のみ書き、その左側に「○○一同」と書き入れます。なお、「他(外)○名」と書くこともあり、どちらを選んでも問題ありません。

中袋の書き方

中袋には一同全員の名前、連絡先、金額を記載します。連絡先は住所が一般的ですが、現在では電話番号を書くこともあります。中袋に書ききれない場合は白い便せんなどに記載し、中袋に入れます。手書きが難しいのであれば印刷でも構いません。

「有志」と書いても良い?

連名で香典を送る際、「有志」、もしくは「有志一同」と書かれる場合もあります。この「有志」と「一同」は意味が全く違います。

 

「一同」は「全員」を指します。1つのグループ(例:営業課)の全員が連名で香典を送る場合には「営業課一同」と書きます。それに対し、「有志」は大勢の中の「ある気持ちに賛同した」人たちを指します。つまり、「営業課有志」は「営業課の中で、(香典を渡すことに)賛同した人の集まり」を意味します。

 

「有志一同」という言葉は現代では慣習として使われることもありますが、厳密には間違った用法です。特にビジネスシーンでは好ましくないので使わないようにしましょう。

香典返しを辞退する場合

一同で香典を包む場合、グループの人数や故人様との関係によっては、1人あたりの金額が1,000円以下になることもあります。全員に香典返しを渡すとなると、安価な香典を多数準備しなくてはならず遺族の負担になってしまいます。そのような場合は香典返しを辞退する旨を香典に記載しておくとスマートです。

 

香典返しを辞退する場合は先ほど書いた一同のリストの最後に以下のような文章を書き入れます。

 

  • 香典返しのお気遣いはご無用に願います。
  • 香典返しは辞退させていただきたくお願いいたします。

 

「香典返しは不要です」も意味は同じですが、不躾な印象を与えるため避けた方が良いでしょう。

一同で香典を渡す場合の金額

一同など連名で香典を渡す場合、香典の額はどのように決めれば良いのでしょうか。その相場や香典を集める時の方法、お札の準備の仕方についてご紹介します。

金額の設定方法

「一同」で香典を渡す場合、金額の設定方法は2つあります。1つは「先に金額を決めて人数で割る」、もう1つは「1人あたりの金額を決めて合計金額を包む」方法です。

例えば香典を10,000円と決め、グループの人数が5人の場合は1人当たり2,000円となります。 このケースのように割り切れれば良いのですが、割り切れないこともあります。その場合は上司や年長者が多めに出すなどして調整すると良いでしょう。

 

1人あたりの金額を決めて合計金額を包む場合、金額とグループの人数によっては端数が出る場合があります。例えば1人当たり2,000円で6人の場合、12,000円になります。連名であるならこのように端数が出ても良いとされていますが、気になるのであれば上司や年長者が多めに出してきりの良い金額にすると良いでしょう。

 

また、端数でも良いとはいっても、合計額が4,000円や9,000円など「4」や「9」が含まれる金額になることは避けましょう。4は「死」、9は「苦」を連想させ、縁起が悪いとされるからです。

お札の準備の仕方

先ほどの例と同様、6人から2,000円ずつ集めると、1,000円が12枚にもなります。そのお札そのものに哀悼の意が込められていると考えると、そのまま渡した方が良いのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、このような場合は1万円札1枚と、1000円札2枚にまとめなくてはなりません。その理由は2つあります。

 

  1. お札の数が縁起が悪いとされる「偶数」になるのを避けるため
  2. お札の数はなるべく少なくするのがマナーであるため

 

以上の点に気をつけてお札を準備するようにしましょう。

金額相場

それでは、「一同」で香典を渡す場合の金額相場を、先ほどご紹介した2つの方式それぞれにおいてご紹介します。これらの金額はあくまで目安であり、年齢や組織の規模などで変わります。基本的には組織の意向に従うようにしましょう。

 

  先に金額を決めて人数で割る場合(総額) 1人当たりの金額を決める場合(1人当たりの金額)
友人 5,000~1万円 1,000~3,000円
近所の人 3,000~5,000円 1,000円程度
会社の人 5,000~1万円 1,000~3,000円
会社の人の家族 3,000~5000円 1,000円程度
取引先 5,000~1万円 1,000~3,000円

 

「一同」で香典を頂いた時の対処法

香典返しを「一同」で渡す際の注意点についてご紹介しました。それでは次は立場を変えて、「一同」で香典を頂いた場合の対処法をご紹介します。

香典返しは一人ひとりに送るのが基本

「一同」など連名で香典を頂いた場合も、基本的には一人ひとりに香典返しを用意するのが基本です。しかし、グループの人数が多かったり、年齢が若かったりすると、1人当たりの金額が1,000円を切ることもあります。そのような場合にはコーヒーやお菓子など小分けできるものを選び、一人ひとりにお礼を言いながら分けると良いでしょう。

香典返しを辞退された場合

先ほどご紹介した通り、「一同」で香典を送る場合、遺族の負担を考慮して香典返しを辞退されるケースがあります。その場合は香典返しを準備するとかえって先方に気を使わせてしまうので、ご厚意に甘えましょう。どうしても気になる場合は、お菓子や飲み物などを香典返しではなく「お礼」や「差し入れ」として配ると良いでしょう。

香典返しを渡すタイミング

香典返しは忌明け(四十九日の法要後)に渡すのがしきたりです。しかし現在では当日返しなど、早めに返す風潮があります。

 

会社の人から「一同」で香典を頂いた場合は、忌引きが明けて出勤する際に、会社を休ませてもらったことのお礼とお詫びの気持ちを込めて渡すと良いでしょう。趣味のグループなどプライベートな仲間からもらった場合も、次の集まりに参加した際にお礼を言いながら渡すとスマートです。

「一同」の香典についてのまとめ

香典を「一同」など連名で渡す際のマナーと注意点についてご紹介しました。個人で渡す香典とは書き方や金額相場など異なる点があるため戸惑うこともあるかもしれませんが、基本的なルールを押さえておけば大丈夫です。

 

個人でも一同でも、大切な人を亡くし大変な思いをしている人に思いやりの気持ちを示すものとして香典を渡すという点は変わりありません。その点を忘れないようにして、温かな気持ちを込めて渡すようにしましょう。

 

また、一同から香典を頂いた場合も同様です。一同だからといってお礼を適当にするのではなく、一人ひとりが自分を思いやってくれたことに感謝し、丁寧に謝意を示すようにすることが大切です。