葬式でかける曲や音楽葬について解説|定番曲やかけるタイミングも紹介

公開日 : 2021/3/21

更新日 : 2021/3/21

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葬式の形が多様化している今、葬式の中でかけたい曲やかけて欲しい曲があるという人も少なくありません。しかし、どのような曲が良いのかが分からないという人も多いものです。そこで今回こちらでは、葬式でかける曲や音楽葬について解説します。定番曲やかけるタイミングも紹介します。

公開日 : 2021/3/21

更新日 : 2021/3/21

目次

思い出の曲で偲ぶ葬式

宗教的な儀式である葬式で、曲をかけることは出来ないのではないかと疑問を持っている人は多いのではないでしょうか。基本的に、伝統を尊重して厳格に葬式を執り行うことを大切にしつつ曲をかけることは、どのような形式の葬式でも禁止されておらず可能です。

 

近頃の葬式は多様化しており、作法やしきたりを尊重しつつ遺族が故人を偲ぶ気持ちも大切にされることが多いです。その故人を偲ぶ気持ちの表し方の一つとして、葬式の中で曲がかけられる演出が行われています

 

しかし、通夜や葬式などの葬儀で曲をかけたいけれども、どのような曲が良いのか分からないという人も多いのではないでしょうか。そこで今回こちらでは、葬式でかける曲や音楽葬について詳しく解説します。定番曲やおすすめ曲もご紹介します。

葬儀でかけたい曲「定番曲」

通夜や葬式などの葬儀でかけたい曲として人気のある定番曲を、邦楽、洋楽、クラシックに分類してご紹介します。選曲する際の参考にしてください。

泣ける曲が多い「邦楽」

日本語の歌詞が入っている邦楽は、メロディーだけでなく歌詞で悲しみに寄り添うことが出来ます。また、参列者にとって馴染み深い曲も、邦楽であることが多いでしょう。

川の流れのように

1989年に発売された「川の流れのように」は、美空ひばりを代表する1曲です。故人がそれまで生きてきた長い人生をたどるかのような歌詞に涙を流す人も多く、故人を偲ぶ際によく合う1曲です。高齢で亡くなられた人の葬式の曲として定番とされています。

見上げてごらん夜の星を

坂本九の代表曲でもある「見上げてごらん夜の星を」は、同名のミュージカルの主題歌をカバーしたものです。落ちついた曲調で、葬式の厳かな雰囲気を壊さずに曲を演出として取り入れることができます。

千の風になって

秋川雅史の「千の風になって」は、「私のお墓の前で泣かないでください」というフレーズが印象的な曲です。穏やかでゆったりとしたテンポと美しいメロディーは壮大で、葬儀の定番となっています。

時代

中島みゆきの「時代」は、命のつながりを表現している曲です。ただ悲しみに暮れるだけではなく、その悲しみを受け止め、前向きな気持ちで次に進めるように背中を押してくれる歌です。

抒情歌や愛唱歌

日本の名曲である抒情歌や愛唱歌も、葬式で流す曲として人気です。例えば、「ふるさと」や「荒城の月」、「赤とんぼ」、「夕やけ小やけ」、「シャボン玉」「ゆりかごの歌」などがあります。どの曲も懐かしく、馴染みのある曲です。

BGMとして使いやすい「洋楽」

普段、洋楽を聞かない人にとっては、葬式でかける曲と言っても洋楽は思い浮かばないかもしれません。しかし、聞いたことがある曲が洋楽には多く、BGMとしても使いやすくおすすめです。

Amazing Grace(アメージング・グレース)

Amazing Grace(アメージング・グレース)は、イギリスの牧師であるジョン・ニュートンが作詞した讃美歌です。船乗りであったジョン・ニュートンがアフリカからイギリスに帰る船の中で体験した奇跡的な出来事を歌っています。心が洗練されるような曲です。

Let It Be(レット・イット・ビー)

Let It Be(レット・イット・ビー)は、ビートルズの曲です。この曲は、懐かしさもありつつ、どこか切なく温かい曲です。中高年の世代であれば知っている人も多い曲ですが、若い世代では知らない人も多いかもしれません。

Over the Rainbow(オーバー・ザ・レインボー)

Over the Rainbow(オーバー・ザ・レインボー)は、「虹の彼方に」という邦題でも知られている「オズの魔法使い」の中の曲です。誰も想像出来ない虹の彼方にある場所を夢見る心境が歌われています。

Tears In Heaven(ティアーズ・イン・ヘヴン)

エリック・クラプトンが、4歳で亡くなった最愛の息子を悼んで作った曲が「Tears In Heaven(ティアーズ・イン・ヘヴン)」です。この曲には、悲しみを乗り越えて生きて行こうとする意志が歌われています。

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クラシック

クラシックは権利の関係からしても葬式で使用しやすいと言えます。クラシックの中には、曲名は知らなくてもメロディーは知っているという曲も多いのではないでしょうか。

別れの曲(練習曲作品10第3番ホ長調)

ショパンの「別れの曲」として広く知られる「練習曲作品10第3番ホ長調」は、ドイツ映画の邦題がそのまま定着しました。タイトルの通り葬式の場にもふさわしく気持ちを癒してくれる曲です。

G線上のアリア(管弦楽組曲第3番第2楽章「アリア」)

J.Sバッハの「管弦楽組曲第3番第2楽章「アリア」」を編曲した「G線上のアリア」は、映画やテレビで使われることも多く、クラシックの中でも有名な曲です。叙情的な旋律は、永遠の安息を願う葬式の場に合います。

カノン

ドイツの作曲家であるパッヘンベルの「カノン」は、卒業式などで使われることも多い曲で、一度は聞いたことがあるでしょう。クラシックの名曲選などには、必ずと言って良いほど収録されています。パッヘルベルの作品の中でも最も有名な曲と言えます。

 

ほのかな明るさを感じさせる「カノン」は、悲しみの中でも前向きに故人を送り出そうとする気持ちに合っています

レクイエム

モーツアルトの最後の作品としても有名な「レクイエム」は、未完成の状態で残され弟子によって完成された曲です。「レクイエム」とは、死者の安息を願いカトリック教会のミサ曲の総称です。しかし、キリスト教の葬式だけでなく、仏式の葬式でも「レクイエム」は使われています。

 

死者のための曲として作られたということもあり、葬式の場に合うため定番とされています。

曲を使うタイミング

葬式の中で曲を使うタイミングは、基本的には読経などの宗教的儀式が行われていない時間です。葬式の中で効果的に曲を使用するために、ここからは曲を使うタイミングをご紹介します。

事前演奏

参列者が葬式の行われる会場に入場して、葬式の会式を待つまでの間に曲を聞いてもらうのも良いでしょう。参列者にとっては、それまで流れていた曲が止まったことで葬式が始まると感じる人もいます。事前演奏でかける曲は、リラックスできる曲がおすすめです。

献奏

献奏は、主に音楽葬で行われます。献奏とは、故人の御霊前で音楽を演奏して冥福を祈ることです。曲は、故人が好きだった曲が演奏されます。生演奏で献奏が行われる場合は、心が安らぐ音色の楽器が使われることが多いです。

 

ピアノやフルート、バイオリンなどを使った演奏も人気ですが、葬儀場によっては楽器の準備が出来ず、電子オルガンやシンセサイザーで、さまざまな音に対応することもあるようです。希望する楽器がある場合は、葬儀社に確認をしましょう。

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故人の紹介

司会の人が故人の人生や人となりを参列者へ紹介する際は、BGMとして曲をかけるタイミングです。故人が好きだった曲や、雰囲気に合う曲をかけることで、故人の生前の様子を遺族だけでなく参列者も思い出し懐かしむことができるでしょう。

弔電披露

葬式に届いた弔電を司会の人が読み上げる際のBGMとして曲を流すことで、最後のお別れに向けて雰囲気が高められます。弔電と同じタイミングでお別れの言葉などが読まれることもあるため、静かな落ち着いた曲がおすすめです。

最後のお別れ

出棺の準備として、柩に思い出の品やお花を入れる最後のお別れの際に流される曲は、遺族や参列者の心に寄り添ってくれます。人が動くタイミングでもあるため、ボリュームに配慮すると良いでしょう。

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出棺

火葬場へと故人を見送る出棺の際には、故人の好きだった曲などを流して送り出すと良いでしょう。一般的に出棺は屋外で行われるため、近隣の迷惑にならないように音量を抑えてかけられる場合もあります。そのため、かけた曲が聞き取りにくい場合もあるでしょう。

アニソンを流したいなら「自分の葬式で流す曲リスト」を作成

アニソンを自分の葬式でかけたいと考えるのであれば、終活の一つとして「自分の葬式で流す曲リスト」をエンディングノートに作成しておきましょう。さらに、「アニソンをかけて欲しい」という希望を家族にも伝えておくことをおすすめします。

 

一般的に、遺族が選曲をする場合には、アニソンは葬式の曲として選ばれることは少ないです。しかし、クラシックが好きだった人がクラシックを流すように、アニメが好きだった人はアニソンを流したいと思うものです。

 

遺族としては、故人の希望があれば、できるだけ叶えてあげられるように、葬儀社との打ち合わせの際に確認してみましょう。ただし、アニソンの中には歌詞が葬式に向かない曲もあるので注意が必要です。

読経ではなく曲で送る「音楽葬」

読経によって故人を送るのではなく、曲によって故人を送る形式を「音楽葬」と言います。音楽葬は仏式で行われる場合もありますが、無宗教の人が行う場合が多いです。そのため、僧侶や神父のような宗教者は参加しません。また、キリスト教式のような儀式もありません。

 

音楽葬でも、式次第は一般的な葬式と変わりません。異なるのは、献奏が行われることです。献奏は多くの場合、生演奏で行われます。奏者に依頼せずに楽器を持ち込んで献奏を行う場合もあれば、歌を歌う場合もあります。葬儀社と事前によく打ち合わせを行いましょう。

 

葬式のスタイルは多様化し、音楽葬によって故人のイメージに合った葬式ができる一方で、昔からの慣習や儀礼を重んじる親族には音楽葬が受け入れられない場合もあります。葬式の形式を決める際、事前によく話し合っておくことが大切です。

曲を流す際の注意事項

音楽葬でも一般的な葬式であっても、曲を流す際に注意しておかなければならないことがあります。不明な点などは葬儀社にしっかりと確認をとることをおすすめします。

著作権

葬式で曲を流すことは禁止されていないので問題は無いのですが、問題になるのは著作権や演奏権です。手法を問わない著作権は、CDを持ち込んでかけた場合も、誰かが演奏した場合もどちらでも発生します。また、「公衆に音楽を聴かせる」行為によって演奏権が発生します。

 

すでに多くの葬儀場では、葬式で曲が使えるように日本音楽著作権協会と契約を結んでいます。契約を結んでいれば、使用できます。そのため、契約を結んでいるのかを葬儀社に確認しましょう。

 

これらの権利は、曲を製作した人が亡くなって50年までとされています。例えば、多くのクラシックは50年以上前に作られているため、著作権消滅楽曲(パブリックドメイン曲)と呼ばれ、葬式で自由に使用できます。

追加料金

曲を流す場合は、追加料金が発生する場合があります。例えば、CDの曲をかけるのであれば葬儀プランに含まれているが、生演奏であれば演奏者が必要になるため追加料金が必要となる場合もあるでしょう。

 

葬式の準備は慌ただしく、細かい点まで確認出来ていない場合も多いものです。葬式後に請求書が届き慌てることのないように葬儀社との打ち合わせの際に、料金についてしっかりと確認しておくことをおすすめします。

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曲のジャンル

葬式でかける曲のジャンルは、基本的にルールは決められておらず自由です。音楽葬であれば、一般的な葬式に比べると選べる曲の幅もさらに広いと言えるでしょう。しかし、軽快なポップスやロックの曲を流せば、参列者の中には違和感を抱く人がいるかもしれません。

 

もし、軽快なポップスやロックの曲を流したいのであればオルゴールバージョンや、控えめにアレンジされた曲にしましょう。

曲の歌詞

葬式に流す曲を決める際、歌詞が葬式という場に不適切ではないかを確認しましょう。例えば、イギリスではビートルズの代表曲である「イマジン」は、「想像してごらん、天国なんてないんだと」という歌詞が不適切であると判断され、使用が禁止されました。

 

洋楽は、歌詞が英語などの場合が多く、意味が分からずに聞いている場合もあります。葬式で使用する前には翻訳をしっかりと確認しましょう。他にも、歌詞の中に過激な歌詞が含まれる曲も同様に、葬式の場にはふさわしくないようであれば避けるべきです。

 

また、オルゴールバージョンなどでは歌詞は入っていませんが、それでも曲を知っている人の中には歌詞も知っている人がいるかもしれません。そのため、たとえオルゴールバージョンであってもふさわしくない歌詞の曲であれば避けた方が良いでしょう。

分からない場合はお任せすることも

葬式で曲はかけたいけれど、かける曲が決められないという人は、葬儀社にお任せするのも良いでしょう。葬儀社は、これまでの経験から葬式で頻繁に使われている人気の曲を把握しています。

 

もちろんお任せではなく、相談をするのも良いでしょう。相談をすれば、何かしらの曲を提案してくれるでしょう。その際に、曲を使用した際の料金などについての説明も受けることができます。

多様化する葬式の中で取り入れられる曲

今回は、葬式でかける曲や音楽葬について、定番曲や流すタイミングについてご紹介しました。音楽葬では無いにもかかわらず、葬式の中で曲を流す演出が取り入れられることが多いため、どのような曲が良いのか知っておくと良いでしょう。