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【喪中】範囲はどこまで?服喪期間や控えるべき行事について解説

身内を亡くしたら「喪中」と呼ばれる期間を過ごしますが、一体、どの範囲の親族までが喪中となるのでしょうか。本記事では、意外と知られていない喪中の範囲や期間について解説します。あわせて、喪中に控えるべき行事や行動についても触れています。

公開日 : 2021/2/27

更新日 : 2021/2/27

目次

喪中とは?

喪中とは、近親者が亡くなった場合に、身を慎み、故人を弔う期間のことです。人との交流を避け、贅沢や遊興を慎み、ひたすら故人の冥福を祈るための期間とされています。これは神道に基づいた考え方です。

 

神道では死は「穢れ」と考えられており、「穢れ」は他人に伝染するものです。そのため、穢れに触れた遺族は他人に移さないよう、身を慎むべきだと考えられています。

 

なお、故人を悼んで身を慎むことを「忌服」や「服喪」と呼ぶこともあります。このように、喪中とは本来は「忌」と「服」の2つの意味を含む言葉でした。しかし最近は「忌」を「忌中」と区別することが多いため、単純に「喪中」といえば「服=期間」のみを指すことが一般的です。

 

忌中とは喪中と同じく、故人の死に際して贅沢やお祝い事を慎み、故人を悼むことを指します。忌中の期間は故人の逝去から49日目までです。故人の逝去から間もないため、忌中は喪中よりも厳重に身を慎むべきと考えられています。

喪中の範囲はどこまで?

喪ちゅとは、近親者が亡くなった場合に過ごす期間のことです。それでは具体的に、どの範囲の近親者までが喪中の対象となるのでしょうか。喪中の範囲の考え方について解説します。

基本的に2親等以内

喪中となる範囲は、2親等以内というのが原則です。あるいは、関係性によっては3親等以内の親族でも喪中の範囲に含まれることもあります。3親等以内の家族や親族について、以下に表にまとめました。

0親等 配偶者
1親等 父母(義理を含む)、子供
2親等 兄弟姉妹(義理を含む)、、祖父母(義理を含む)、孫
3親等 曾祖父母(義理を含む)、おじ・おば(義理を含む)、甥、姪

 

配偶者は最も近い親族であり、0親等です。子や両親は1親等に分類され、配偶者の次に近しい親族です。なお、配偶者の両親も1親等に含まれるため、注意しましょう。同じく2親等にあたる兄弟姉妹やその配偶者も、原則として血族・姻族関係なく喪中の対象になります。

 

おじ・おばは兄弟姉妹と並んで近しい存在であることも多いですが、法律上では3親等に分類されます。喪中の範囲は原則として2親等以内であるため、おじ・おばが亡くなった場合は喪中とする必要はありません

喪中の範囲は人それぞれ

前述のように喪中の範囲は原則として2親等以内であり、具体的には配偶者・両親・子・兄弟姉妹・祖父母が当てはまります。しかし、3親等に分類されるおじ・おばや曽祖父母であっても、故人との関係性によっては自主的に喪中とする場合もあります

 

喪中とすべき範囲には厳格なルールは存在しません。そのため、たとえ血縁的には遠い親族が亡くなった場合でも、喪に服して故人を悼みたいと考えるのであれば、喪中とすることができます。血縁関係がない相手でも同様です。

 

反対に、2親等以内であっても、交流がなかったり、関係が希薄であったりする場合には、喪中としないこともあります。このように、喪中となる親族の範囲は人によって異なります

範囲別の喪中期間の考え方

喪中の期間は、故人との関係性によって異なります。喪中とすべき期間の考え方について解説します。

一般的な喪中の期間

喪中の期間は基本的に1年と考えられています。しかし故人との関係によっては期間が短くなったり長くなったりすることもあります。続柄別の一般的な喪中期間について、以下の表にまとめました。

続柄 喪中の期間
配偶者 12~13カ月
両親 12~13カ月
子供 3~12カ月
兄弟姉妹 1~6カ月
祖父母 3~6カ月
1~6カ月

喪中の期間は人それぞれ

喪中の範囲と同様、期間にも厳格なルールはありません。故人の喪に服したいと思うのであれば、前項の表よりも長い期間を喪中とすることもあります。反対に、血縁的に近い親族であっても、生前にあまり交流がなければ喪中期間を短縮したり、喪中自体を行わないこともあります。

 

喪中とは故人を悼むための期間です。必ずしも前項の表の期間を守る必要はなく、自分の故人に対する思いに応じて、喪中の期間を決めるのがよいでしょう。

明治時代の喪中の期間

明治時代には太政官布告により、喪中期間には明確な決まりがありました。このルールは昭和22年に撤廃されていますが、現在の喪中期間はこの太政官布告が基になっているともいわれています。参考として、明治時代の喪中期間をご紹介します。

続柄 喪中の期間
父母、夫 13カ月
義父母、父方の祖父母、夫の父母 150日
妻、子供、兄弟姉妹、母方の祖父母、伯叔父母、曾祖父母 90日
養子 30日

 

 

喪中に控えるべきこととは

喪中は故人を悼み、穢れを他人に広げないように、身を慎むための期間です。具体的な喪中の過ごし方のルールというものはありませんが、かつては門戸を閉ざして酒肉を絶ち、歌舞音曲を控えることが一般的でした。しかし、時代の変化とともに喪中の過ごし方も変化しています。

 

最近は、忌中はご馳走や人との交流を慎みますが、四十九日を過ぎれば、さほど厳格に行動を制限することは少ないです。ただし、お祝い事や慶事の他、にぎやかな行事は控えるのが習わしです。喪中に控えるべき事柄を以下に具体的に解説します。

お正月行事

喪中にはお正月を祝うことは控えます。たとえば門松やしめ縄といったお正月飾りは行いません。また、「あけましておめでとうございます」や「謹賀新年」などの、お正月を祝うための挨拶は行いません。年賀状も同様です。

 

ただし、年始の挨拶回りや親戚で集まること自体は禁止されていません。お正月を祝うという要素にさえ配慮すれば、新年を迎える行事自体は許容されています。たとえば「あけましておめでとうございます」というフレーズは使うことはできませんが、「今年もよろしくお願いいたします」のように、お祝いの要素を除いた挨拶なら可能です。

 

おせちはお正月の祝いの料理であるため、原則として喪中は控えるべきですが、最近は伊勢エビやタイなどの慶事の食材を除けばよいという考え方もあります。また、年越しそばは1年の厄落としの意味があり、お祝いの要素はないため、喪中でも食べることができます。

 

このように、必ずしも喪中のお正月行事はすべて控えなければいけないということはありません。お正月は先祖の霊を迎える意味もありますので、故人を供養する意味も込めて、過ごし方を工夫してみるとよいでしょう。

年賀状は受け取ることは問題ない

年賀状は年始を祝う挨拶状です。そのため、喪中のお正月には年賀状を出すことはできません。ただし、他の人から受け取ることは問題ありません。喪中には年賀状に代わって喪中はがきを送ることが一般的ですが、最近は「送ることはできないけれど、受け取ることは楽しみにしている」と一言を添えることも多いです。

 

なお、喪中はがきの出し方やマナーについては後程解説します。

結婚式などの慶事への参加

喪中にはお祝い事は慎むのが習わしです。結婚式や祝賀式典など、晴れがましい場への出席は控えるべきとされています。結婚式は、自分が挙げることはもちろん、他人の式への参列も行わないのがマナーです。

 

ただし、最近は四十九日を過ぎて忌が明ければ、結婚式に参列しても良いとする考え方もあります。あるいは、同居の家族以外の喪であれば出席するケースもあります。

 

いずれの場合も、大切なのは新郎新婦が気にするかという点ですので、喪中で参列したい場合には、新郎新婦と相談するとよいでしょう。このとき、新郎新婦の親族への配慮も忘れないようにしてください。

神社への参拝

忌中は神社への参拝は禁止されています。服喪とはそもそも神道の「死=穢れ」という考え方に由来があり、聖域である神社に穢れを持ち込むことはよくないと考えられているからです。

 

一般的に四十九日を過ぎて忌が明ければ、神社への参拝は許されています。ただし、忌が明けた場合であっても、喪中であれば、お正月行事である「初詣」は控えたほうがよいとする意見もあります。

旅行・遊興などの娯楽

喪中は旅行やレジャー、パーティなど、華やかな場への出席やにぎやかな行事は慎むべきとされています。しかし最近は行動様式の変化により、すべての娯楽行事を控えるのは現実的でありません。飲み会などの日常的な娯楽は許容されています。ただし、あくまで喪中であることを忘れず、晴れがましい場や贅沢な振る舞いは慎みましょう。

喪中でも行ってよいこととは?

喪中だからといって全ての行事や楽しみを控える必要はなく、喪中でも行ってかまわない年中行事はたくさんあります。代表的なものをいくつか解説します。

お寺・お墓参り

神道では死は穢れとされますが、仏教ではそういった概念はありません。そのため、お寺参りやお墓参りは喪中や忌中であっても行うことができます。故人の供養の観点からも、お寺やお墓にお参りすることは推奨されています。

葬儀への参列

葬儀への参列は、慶事との参列とは意味合いが異なるため、喪中でも認められています。法要の場合も同様です。むしろ、お世話になった方の葬儀や法要であれば、参列を断るほうがマナー違反と見なされることもあります。ただし、心情的に参列が難しい場合は、その旨を丁重に伝えれば、葬儀への参列を断ることに問題はありません

 

葬儀後には参列者全員での会食が設けられることも多いです。葬儀と同様、喪中でも会食への出席は可能です。喪中はなるべく宴席は控えるべきですが、葬儀や法要のあとの会食はそもそも宴席ではないからです。

 

しかし、遺族によっては、喪中の会食への出席に抵抗を感じる場合もあります。もし気になる場合は、あらかじめ先方の考え方を確認しておくのが無難です。

お中元・お歳暮

お中元はお歳暮は「日ごろお世話になっている人へのお礼」のための贈り物です。お祝いという要素はないため、喪中でもやり取りすることができます。ただし、忌中は控えるべきというのが一般的な考え方です。あるいは、忌中が年末に押し迫っている場合のお歳暮は控え、年が明けてから寒中見舞いとして贈るべきという意見もあります。

 

まとめると、忌中~忌が明けてすぐのお中元・お歳暮は控えるべきということになります。忌明けからしばらく経っていれば、喪中でも贈り物のやり取りはかまいません。ただし、紅白の熨斗はお祝い事を連想させるため、避けたほうがよいでしょう。

寒中見舞いや暑中見舞い

寒中見舞いや暑中見舞いは、季節が厳しい時期に相手を見舞ったり、感謝を伝えたりするための書状です。年賀状とは異なり、季節を祝うためのものではないため、喪中でも出すことができます。とくに寒中見舞いは、喪中の年賀状の代わりとして出すこともあります。

喪中はがきのマナーとは

喪中には年賀状に代わって喪中はがきを出すことが一般的です。喪中はがきに関するマナーや注意点について解説します。

喪中はがきとは

喪中には年賀状を出すことは控えます。喪中はがきとは、その旨を報告するためのはがきです。「年賀欠礼状」と呼ぶこともあります。喪中はがきは弔事用のはがきを用い、手書きや印刷のほか、業者に依頼して作成します。

喪中はがきの範囲

喪中はがきを出すのは、喪中である人、つまり2親等以内の親族が亡くなった人です。場合によっては3親等以降の親族が亡くなった場合でも喪中はがきを出すこともあります。

 

喪中はがきを出す範囲は、一般的には、毎年年賀状をやり取りしている相手全員です。また、故人が生前年賀状をやり取りしていた相手や、通夜葬儀に参列してくださった方にも出すのがマナーとされています。

 

よく疑問になるのが、喪中であることを知っている相手への喪中はがきです。この場合でも喪中はがきは出すのがマナーです。喪中はがきとは喪中であることを知らせるはがきではなく、「喪中だから新年を祝う挨拶を控える」ことを知らせるためのものだからです。

喪中はがきを出すタイミング

喪中はがきは、年始の喜びの挨拶を控えることを知らせるとともに、相手が年賀状を準備する手間を省くためのものでもあります。そのため、喪中はがきは、相手が年賀状の準備を始める前に届けるのがマナーです。具体的には、11月中旬~12月初旬までに先方に届くようにしましょう。

 

もし12月中に不幸があり、喪中はがきを出すことが出来なかった場合は、新年の松の内が明けてから寒中見舞いを出すことで、喪中はがきにかえる方法があります。

喪中に年賀状を受け取った場合は?

前述の通り、喪中でも、年賀状を受け取ることは問題がありません。ただし、年賀状を返すことはできません。もし相手に喪中であることを知らせていなかったり、相手が気遣って年賀状を出してくれたりした場合は、松の内が過ぎてから節分までに寒中見舞いで返事を出す方法が一般的です。

喪中の範囲は故人との関係で変化する

喪中の範囲は2親等以内の親族、喪中の期間は1年というのが一般的な見解です。ただし、故人との関係や自分の心情によっては、もっと長く喪に服することもあります。喪中は故人を悼むための期間であり、ルールは存在しません。故人を供養したいと思う気持ちを大切にして、自分なりの喪中の過ごし方を考えてみてください。