通夜での焼香作法とは?宗派による違いや通夜の流れも合わせてご紹介

公開日 : 2021/1/15

更新日 : 2021/1/15

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仏式のお葬式では通夜と葬儀に焼香をして故人の冥福を祈ります。お葬式は儀式であり、焼香にも作法が伴います。いざという時に戸惑わないように焼香の作法を覚えておくと安心です。今回は焼香作法を中心に宗派による違いや通夜の流れも合わせて解説していきます。

公開日 : 2021/1/15

更新日 : 2021/1/15

目次

焼香とは?

焼香とは、抹香を熱した炭にくべて拝むという一連の流れを指します。現代では主に通夜や葬儀、法要などの仏式の儀式で行われます。お葬式に行くことを「焼香をしてくる」と言えば伝わるほど浸透していますね。

 

焼香は、亡くなった人の前で抹香を親指・人差し指・中指で摘んで、火のついた炭の上に落とします。額に頂くしぐさを取り入れる宗派もあります。

 

なお焼香には、炭にくべた抹香が焼けて漂う匂いが周囲と焼香をする人を清め、仏様への敬意や感謝を示すとともに故人を供養するという意味があります。仏教が焼香を重要とする所以です。

 

重要なのは「匂い」

焼香で重要なのは、炭にくべた抹香から立ちのぼる匂いです。抹香とは、香木を細かくした木片や粉末状のものです。香木とはその名の通り香りのする木々の総称で、木によって香りが異なり、火で燃えることで香りが立ちのぼります。

 

焼香に使われる抹香は主に、白檀(びゃくだん)や丁子・沈香・伽羅(きゃら)などで、その他にも様々に配合されたものもあります。火のついた炭に落とされた抹香が燃えて立ちのぼる香りは、仏教では極楽浄土からほのかに薫る匂いとされ、清めの力を持つと言われます。

 

仏式の通夜や葬儀は亡くなった人を前に悼み、供養すると同時に、生死の大切さを教えてもらう場として参列する側にも仏様の慈悲が与えられます。その仏様に対して、焼香で身を清めることが大切とされています。

 

現代では身を清める、死者への供養などの意味合いが強い焼香ですが、古くの焼香に香木を用いる理由は遺体からの腐敗臭を香りでごまかすための意味合いが強いものでした。昔にはドライアイスなどの遺体保護用品はありません。

 

また死亡判断すらはっきりとは行えず、腐敗臭がしてようやく死亡したと見なされたことでしょう。それから通夜と葬儀の段取りをしている間にも腐敗は容赦なく進みます。そのために弔問客は、葬儀までの間に昼夜関係なく弔問に訪れ、焼香と線香を捧げました。

 

線香も匂いが大切であることは同じです。

 

 

焼香と線香

線香は粉末状の抹香を細い棒状にしたものです。焼香とは違い、線香は先端に直接に火をつけます。線香の配合や長さ、太さによって燃え尽きる時間は変わります。焼香と同じく線香をあげて匂いを醸し出すことで、自らを清め、死者への供養としました。

 

仏教では亡くなった人の五感で最も長く残るのが嗅覚だとされています。そのため特に忌明けまでの亡くなった人の食べ物は匂いであるとされ、線香や焼香が何よりの供養と考えられて、事あるごとに線香をあげ焼香をします。

 

昨今では焼香することと線香をあげることは別の物だとの認識が大きいですが、亡くなった人を弔う方法として、昔では同じ意味合いでした。線香と焼香は匂いを出す以外にも、煙も立ちのぼります。

 

仏教において、忌明け後に亡くなった人とのコミュニケーションをとる方法が、立ちのぼる煙を介することだと考えられていて、それが焼香と線香が同じ意味であった理由です。お葬式で焼香を用いるのは線香を数多くは立てられないからであり、仏壇で線香が用いられるのは炭に火をつけるより、線香に火をつける方が簡単なためです。

 

線香と焼香はそれぞれの用い方によって徐々に役割分担が明確化したと言えるでしょう。

 

なお線香は現代では様々に進化し、煙の少ないものやフローラルな香りのもの、コーヒーなど亡くなった人の嗜好に合わせた匂いなどの商品が開発されています。

焼香の作法

ここでは焼香の作法について見ていきましょう。焼香作法に主に下記の三つがあります。通夜の会場に行かないとわからないことが難点ですが、覚えておいて損はありません。

 

焼香をする際には数珠も必要です。数珠は仏教で功徳を積む為の修行で必要な法具であり大切なものです。基本的に焼香は右手で抹香を掴みます。そのため、数珠は左手に持って移動します。

 

通夜が始まる前にはポケットや袱紗から出して左手に持っておくとよいでしょう。

立礼焼香

お葬式を自宅ではなく葬儀式場で行うようになったことで、最も一般的になったのが立礼焼香です。主に椅子を用いた葬儀で行われ、その名の通り、立ったまま焼香をします。立礼焼香は、案内が入るまで椅子に座って待ちます。

 

焼香の時間になると葬儀のスタッフが順番に、親族や会葬者を焼香へと案内します。順番がきて案内を促されたら席を立ち、焼香をする場所へと進みましょう。焼香の場所は祭壇の前、または読経をあげる寺院の後ろです。

 

焼香をする場所まできたら、まず喪主側へ体を向けて軽く会釈をします。そして正面へと向き直り、遺影に向けて一礼をし焼香をし、合掌をします。焼香を終えたら、遺影、そして喪主側へと会釈をして席へと戻りましょう。

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座礼焼香

座礼焼香は主に畳敷きの式場で行われる焼香作法です。主に自宅でのお葬式に用いられますが、葬儀会館でも畳敷きの式場はあるため、そこでは座礼焼香が用いられます。座礼焼香も立礼と同じく、焼香を読経をあげる僧侶の後ろで行います。

 

案内があったら焼香に進むのは立礼焼香と同じですが、座礼焼香では中腰姿勢で焼香場所まで進みましょう。しっかりと立って進むことはしません。焼香場所の前には座布団が置かれています。まずは座布団の斜め後ろに膝をついて、喪主と遺影にむけて頭を下げます。

 

その後、両の手の指先を畳について、膝をついたままにじり寄るように座布団へと座り焼香の後に合掌を行います。焼香を終えてからは、同じように膝をついたまま座布団を降りて、遺影と喪主に頭を下げてから、中腰姿勢で席へと戻りましょう。

 

座礼焼香で気を付けたいのは、左手に持った数珠を畳につけないように気を付けて移動することです。数珠は仏教にとって大切な法具ですので、扱いには十分に注意します。

回し焼香

回し焼香は、自分が焼香の場所まで移動するのではなく、席に着いたままで焼香を行う方法です。畳敷きの場所で使われることが多いですが、洋室の式場でも使われることはあります。

 

回し焼香はお盆や台車に抹香と香炉が載せられて、そのお盆や台車が移動します。狭い部屋で移動に支障が出る場合や、移動が困難な人が多い場合に重宝されます。焼香の順番が来るとお盆や台車が渡されますので、礼をしてから受け取ります。

 

焼香をする前には喪主と遺影に礼をしましょう。焼香が終わった後は、次の人へとお盆や台車を自ら移動させて渡します。比較的、持ちやすいようになってはいますが、火のついた炭が香炉に入れられていますので、移動させる場合には細心の注意が必要です。

宗派による焼香回数の違い

焼香について最も悩みが多いのは、焼香回数です。焼香回数は宗派によって異なりますが、どのように決めたらしいのかを見ていきましょう。

焼香回数の決め方

焼香回数の決め方は、いくつかあります。一つ目は自分の宗派の回数で行う方法、二つ目は先方のお葬式の宗派に合わせる方法、三つ目は宗派にかかわらず焼香回数は一回にする方法などです。

 

特に三つ目の宗派にかかわらず一回に統一する方法は、焼香時間の短縮が見込めるため規模の大きな葬儀で葬儀スタッフからお願いという形で案内があることが多い方法です。どのように焼香を行うかは自分で決めてかまいません。

 

自信が無い場合は、喪主や前の人の回数を真似ても結構です。加えて焼香回数を間違えたからといって大きな問題にはなりません。基本的には身を清め、故人への弔意を示すその心が大切です。

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浄土真宗

浄土真宗の焼香回数は、本願寺派と真宗大谷派で異なります。また、浄土真宗では額に頂く動作をせずに抹香をそのまま炭の上に落とします。額に頂く動作は念じること、つまり故人へ向けての祈りがこめられていますが、浄土真宗では焼香はただ身を清める意味合いだけとされるためです。

浄土真宗本願寺派(お西)

浄土真宗本願寺派の焼香回数は1回です。抹香を額に押しいただく動作はしません。

真宗大谷派(お東)

真宗大谷派の焼香回数は2回です。浄土真宗本願寺派と同じく額に押しいただくことはしません。

天台宗・真言宗

天台宗と真言宗では、焼香回数は三回です。三回すべて額に押しいただいて抹香をくべます。

浄土宗・臨済宗

浄土宗と臨済宗では焼香回数に決まりがありません。額に押しいただき、一回~三回で焼香を行います。諸説ありますが、仏教で大切にされる仏・法・僧にあやかって三回とする説や、邪念を無くし一心に念じる意味合いで一回とする説などがあります。

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日蓮宗

日蓮宗の焼香回数は一般的に導師が三回、一般会葬者が一回とされていますが、はっきりとした決まりはありません。

曹洞宗

曹洞宗の焼香回数は2回です。一度目は抹香を額に押しいただきますが、二度目は押しいただくことをしません。

通夜の流れ

通夜へ参列する人へのためにここでは通夜の流れをご紹介します。通夜の流れを知っておくことで、焼香がまだ始まらないが大丈夫か、といった不安を抱かずに済むでしょう。

 

なお焼香は通夜の中で行われることが多いですが、地域や寺院によっては通夜読経の終了したあとで案内される場合もあります。

受付

通夜の始まる1時間程度前から受付が始まります。遅くとも通夜が始まる10分前には受付を済ませることができるように式場に到着をしていましょう。受付では記帳し、持参した香典を渡します。

 

通夜は30分から1時間程度かかります。挨拶やお手洗いなどを済ませ、5分前には式場に着席をして通夜が始まるのを待ちましょう。

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通夜開式・読経開始

通夜の開始する時間になると寺院が入場して通夜読経が始まります。静かに耳を傾けましょう。

焼香

通夜読経の最中に焼香が始まります。焼香は一般的に、導師、遺族、親族、一般参列者の順番で案内されます。葬儀スタッフの案内に従って焼香を済ませます。焼香の時間は限られていますので、場合によっては親族と一般参列者が同時に案内されることもあります。

読経終了・喪主挨拶

通夜読経が終わると寺院は退場します。その後、喪主から参列者へ向けて挨拶があります。喪主が個別で挨拶を希望する場合や家族のみの場合は、通夜の喪主挨拶は割愛されることもあります。

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通夜閉式・通夜振舞い

喪主挨拶が終わると通夜が閉式となり、その後通夜振舞いがあります。通夜振舞いは参列者に食事を振舞うことで、関東では大規模に行われます。通夜振舞いのあり方は地域性があり夜通しで宴会をし故人の話で盛り上がったりなどさまざまです。

 

通夜振舞いの席に呼ばれた場合は、拒絶することなく少しでも席に着き食事に箸をつけることがマナーです。

通夜に焼香だけして帰ってもよい?

本来であれば通夜読経に耳を傾け、焼香をし、喪主の挨拶や通夜振舞いの席に連なって一連の通夜は終わりますが、諸事情でどうしてもすべてに参加できないこともあるでしょう。また昨今の世情から通夜を親族のみで行うという訃報連絡もあります。

 

そういった場合、通夜が始まる前または通夜が終わった後で、焼香だけを行って帰ることはマナー違反には当たりません。ただあまりに早い時間や遅い時間は遺族の負担となりますので配慮しましょう。

 

通夜の1時間から30分前、または通夜が始まって1時間から1時間半後が最も望ましい時間です。通夜の開式直前は遺族は慌ただしいので避けた方が無難です。

 

また通夜が始まって焼香が終わった時点で帰ることもマナー違反ではありませんが、どうしてもの場合に限ります。それは通夜は静謐な儀式だからです。どうしても退出死ねkレばならない時は邪魔をしないようにそっと出口に向かうために、最初から出口に近い席に座っておくとよいでしょう。

 

仏教以外では焼香は無い?

仏教以外の通夜では焼香は基本的にはありません。神道では玉串奉奠が、キリスト教では献花が焼香と同じ意味です。ただ日本に浸透したキリスト教の一部では、通夜のみに焼香を行う教会もあります。

 

玉串奉奠には榊の枝が、献花には主に白いカーネーションが用いられます。

通夜での焼香について

焼香で必要なのは故人への弔意ですしかし弔意を示すためには基本的な作法も必要です。今回焼香をするための作法を解説してきました。少しでも知っているといざという時に慌てずに済みますし、知らずにマナー違反をせずに済みます。

 

焼香自体は、抹香を炭にくべて香りを立ちのぼらせて場を清めるものでありそれに続く合掌が故人への気持ちの表し方です。焼香の作法や回数はそれほど気にすることはありませんが、いい加減でいいわけもありません。

 

いざ訃報を受け取った時に自分がどのように焼香をするのかイメージをしておくとよいでしょう。基本は喪主や遺影へ会釈し、焼香回数は1回から3回と覚えておけば間違いはありません。

 

自分の宗派で焼香をしたい場合はしっかりと回数や作法を覚えておきましょう。