四十九法要における挨拶について解説|挨拶状の書き方や返信方法も紹介
公開日 : 2020/12/16
更新日 : 2020/12/16
四十九日法要とは故人が、死後49日後に仏の元へ向かうとされている大切な行事の1つです。そのため、親族や遺族だけではなく関係者を含め、参列してくださる皆様に向け、挨拶しなければなりません。この挨拶を行う上で抑えておきたいポイントを紹介します。
公開日 : 2020/12/16
更新日 : 2020/12/16
目次
四十九日法要の挨拶とは
四十九日法要とは「忌明け」や「満中陰」とも呼ばれれています。つまり、亡くなられた方が、死後49日後に仏の元へ向かうとされている大切な行事の1つです。そのため、親族・遺族だけではなく、関係者を招待した上で法要を行います。
こちらの四十九日法要は式場の手配や位牌の用意などの事前の準備が多数存在しています。その中で、参列してくださる皆様に向けて、挨拶の準備を行わなければなりません。この準備を行う際にタイミングや内容を抑えること。さらに、失敗しないように練習を重ねておくことも重要です。
しかし、最も重要なことは、自分なりの挨拶ができるようにしておくことです。そこで、以下では、四十九日法要の挨拶に関することを解説していきます。
四十九日法要前に送る挨拶状について
ここでは、四十九日の法要の前に送る挨拶状の書き方とこちらの挨拶状に対する返信の方法についての2点を紹介していきます。
挨拶状の書き方について
ここでは、挨拶状の書き方の詳細を紹介していきます。挨拶状に書くべき項目は、以下の3つです。以下で解説する内容を基に、こちらの3点を挨拶状に盛り込みましょう。
誰の四十九日法要かを明記
挨拶状を書く際、まずは、供物や供花などを送る際に故人の名前が必要なのでしっかり明記してください。このとき、回忌の数を書き間違えることが多発します。この点は充分に注意しましょう。
日時と場所を明記
次に、いつ、どこで四十九日の法要が開催されてるのかをしっかり明記してください。この時、住所だけではなく、何かあった時のために会場の電話番号等の詳細を載せておくことが当日のトラブルを防ぐポイントです。
会食の有無を明記
最後に、僧侶や参加者へ会食でおもてなしをする時は、その案内に関する詳細を明記してください。そして、ここまでの3点を案内状に記載する時、句読点を使わずに書き終えてください。ただし、謹啓〜敬具などのルールや○○の候といった季節の挨拶は省略することなく、書くようにしてください。
挨拶状への返信の仕方について
ここでは、実際に四十九日の法要前に送られる挨拶状を頂いた際、どのように返信することが好ましいのかについて紹介していきます。以下では、法要へ出席する場合と出席しない場合の2つのケースを記載しています。こちらを参考に、返信を行いましょう。
法要へ出席する場合の方法
法要へ出席する場合の返信の方法を紹介します。まずは、「御出席」の「御」の字だけ斜め二重線で削除し、「出席」の二文字を○で囲んでください。次に、「御欠席」を全て縦二重線で消しましょう。
さらに、「御住所」の「御」 の字だけ斜め二重線で削除し、自身の住所をその真下に記載します。最後に、「御芳名」の「御芳」というニ文字を縦二重線で消して、自身の名前をその真下に記したら完成です。
法要へ欠席する場合の方法
法要へ欠席する場合の返信の方法を紹介します。まずは、「御出席」の三文字を、縦二重線で消してください。次に、「御欠席」の「御」の字を斜め二重線で消した後に、「欠席」の二文字を○で囲みましょう。
そして、「御住所」の「御」の字を斜め二重線で消し、自身の住所を真下に記してください。最後に、「御芳名」の「御芳」のニ文字を縦二重線で消し、自身の氏名を真下に記してください。ここまでできたら完成です。
四十九日法要で挨拶を行うタイミングについて
喪主が、四十九日法要で行うご挨拶は葬儀の時と同様に重要です。亡くなられた方を親族や遺族、関係者の方で見送ってあげるためにも、きちんと挨拶を終えたいところです。まず、法要の始まりを告げる挨拶以外にも、四十九日法要で挨拶を行うタイミングはおおよそ3つ存在します。
1つ目のタイミングは、法要の始まりを告げる時です。そして、2つ目のタイミングが法要後、会食前です。最後の3つ目のタイミングが、法要の締めの時です。こちら3つのタイミングにおける、挨拶例は以下で紹介するため、そちらを参考にしてください。
挨拶をする際の注意点やポイントについて
ここでは挨拶する際の注意点やポイントについて紹介していきます。ここで、紹介するものは基本的なものが大半です。そのため、四十九日の法要の挨拶が行われる前に確認しておきましょう。
挨拶で話す内容は紙に書いてもいいか
四十九日の法要で挨拶を任された方の中でも、暗記が苦手だという方や、考えながら話すことに自身がないという方もいらっしゃるでしょう。このような方は、事前に話す内容をまとめたメモを見ながら挨拶したいと考えられているかもしれません。
基本的に、四十九日法要の挨拶の内容は丸暗記したほうがいいと言われることがありますが、決してその様な決まりはありません。挨拶の中には、日常会話などであまり口にすることのない言葉。さらに、言い回し等がちりばめられています。
そのため、事前に紙に書いておき、当日読み上げる形式で全く問題はありません。ただし、紙を見たまま読み続けてしまうと、声がくぐもってしまうことがあります。その結果、聞き取りにくいこともありますので、できる限り会場を見ながら挨拶をすることは心がけてください。
乾杯ではなく献杯を表現を用いる
乾杯と間違われることの多い献杯ですが、乾杯のように大声で唱和する行為ではありません。さらに、飲み物を飲み干す必要もなく、飲んだ後の拍手も不要とされています。あくまで、故人を偲ぶ気持ちで唱えることが重要です。以下で、こちらの献杯の際に行われる挨拶の具体例を紹介します。
喪主の献杯の挨拶例を紹介
喪主による献杯が行われる場合における挨拶の具体例は、以下の通りです。以下、文例です。
本日は故○○の四十九日法要にお集まりいただきまして、ありがとうございました。おかげさまで無事に法要を終えることができました。○○もこれ程の多数の人々に囲まれとても喜んでいると思います。今日は時間の許す限り、○○を偲んでいただければと思います。それでは、○○の冥福を祈りまして、献杯。 ここまでが文例です。
故人の親族による献杯の挨拶例を紹介
故人の親族により献杯が行われる場合の挨拶の具体例を紹介します。以下、文例です。
故人の△△の●●です。 本日は故○○の四十九日法要にお集まり頂きまして、誠にありがとうございました。おかげさまで法要を無事に終えることが出来ました。忌明けを迎えられたことを○○も安心していることだ思います。今日は皆様から○○との思い出話や昔話をお伺いできればと思っております。それでは、○○の冥福をお祈りまして、献杯。 ここまでが文例です。
前向きで穏やかな話し方を心がける
四十九日の法要は、忌明けの日です。そのため、お通夜や告別式のような大きな悲しみの雰囲気の中では行われません。そのため、「お悔やみを申し上げる」ことはせずに、「参列させて頂けた感謝の気持ち」を伝えることを心がけてください。
この時、大声で挨拶する必要はありませんが、落ち着いた声のトーンでゆっくりとと頭を下げた後に「四十九日の法要にお声掛けいただきありがとうございます」と伝えていきましょう。
遺族へ労いの気持ちを表明する
上述したように、感謝の気持ちを伝えた後は、遺族へ労いの言葉を掛けてください。遺族は深い悲しみの中で故人のご供養を続け、四十九日を持って忌明けを迎えます。そして、普段の生活へと戻って、故人がいない生活を送っていかなければなりません。
遺族が迎えるこのような困難に対して、「大変でしたね」「お身体は大丈夫ですか?」といった労いの言葉を掛けた後に、「本日は心を込めて、お参りさせていただきます」といった挨拶に繋げていきましょう。
簡潔に挨拶を終える
四十九日の法要では、参列者が多数集まるため、遺族は大変忙しい時間を過ごします。そのため、あまり長く挨拶をすると、遺族をはじめ他の人にも迷惑が掛かることになります。故に、挨拶は手短に済ませて着席するようにしましょう。
四十九日法要の挨拶の文例を紹介
四十九日の法要で挨拶を行う場面は、大きく分けると3つあります。1つ目が、「法要始め」の段階です。2つ目が、「法要締め」の段階です。最後の3つ目が、「会食を始める前」の段階です。以下で、これら3つの詳細を解説していきます。
法要始めの挨拶の文例
四十九日の法要始めの挨拶では、「四十九日法要に来て頂けたことへの感謝」と「四十九日の法要の開始を宣言する」ことが目的です。そのため、手短にしても問題はありません。以下、文例です。
「本日は、お忙しい中大勢の方にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
ただいまより、故○○の四十九日の法要を執り行わせていただきます。それでは、ご住職、宜しくお願いいたします。」 ここまでが文例です。
故人を法要の席で紹介する場合、○○の部分は戒名にするのが正式とされています。ただし、生前の名前で紹介することもありますので、お寺や住職に対して事前に確認しておきましょう。
法要締めるの挨拶の文例
四十九日の法要が終わりましたら、法要の締めの挨拶を行います。四十九日の法要の締めの挨拶は少し長い時間をとって、挨拶が望ましいとされています。以下では、会食がある場合と会食がない場合のケースにおける文例を紹介しています。状況に応じて、参考にされてみてください。
会食がない場合の挨拶の文例
この段階における挨拶で伝えることは大きく3点あります。「四十九日の法要のお礼」と「故人との思い出」。そして、「会食のご案内と締め」です。長い挨拶が苦手ででも、こちらのテーマに沿って作成することで問題なく挨拶を終えることが可能です。以下、会食がない場合の文例を紹介します。
皆様、本日はご多忙にも関わらず、故○○の四十九日法要にお集まり頂き、ありがとうございました。おかげさまで、無事に四十九日法要を終えることができました。さぞ、○○も安心していることでしょう。
○○が亡くなってから四十九日、皆様には多大なご厚情を賜りました。それにもかかわらず、お礼を申し上げる時間を作ることが出来ず、申し訳ございませんでした。この場をお借りして改めて、お礼を申し上げます。これからも変わらぬご支援のほど宜しくお願い申し上げます。
本来であれば皆様には粗宴を囲んで頂きながら、○○を偲んでいただきたところではございますが、遠方からお越しの方も多いため、本日はお開きとさせて頂きます。本日は誠にありがとうございました。ここまでが文例です。
会食がある場合の挨拶の文例
法要の後に会食がある場合は、「中締め」として法要の後の挨拶を行います。なぜなら、会食に参加せずに帰られる方もいらっしゃる場合もあるためです。これらの方々に対して、来て頂けたことへのお礼を述べるようにしてください。以下、文例です。
皆様、本日はご多忙の中にも関わらず、亡き○○の四十九日法要にお集まりいただきまして
誠にありがとうございました。皆様には、○○の葬儀の際に、ひとかたならぬお世話を賜りましたこと、あらためて御礼を申し上げます。
おかげさまで、無事に四十九日法要を終えることが出来ました。皆様方のお力添えの賜物と深く感謝しております。○○がこの世をさり、四十日あまりほど過ぎました。生前の賑やかな毎日と比べますと、実感が湧かない日々を過ごしてはおりますが、遺された私達家族が前に進むことが、何よりの供養になると思います。
ささやかではございますが、お食事のお席をご用意させて頂きました。もし、お時間に差し支えなければ、どうぞ会食の場でごゆっくりご歓談なさってください。本日は誠にありがとうございました。 ここまでが文例です。
参列者が挨拶をする際のポイント
四十九日法要では参列者側の方も挨拶を行う場面があることがあります。では、実際にご遺族や親族の方にお声をかけるとき、どのような挨拶をするのが好ましいのでしょうか。こちらを知るために、参列者の挨拶の文例も確認しておきたいところでしょう。そこで、以下で、文例と共に参列者の挨拶のポイントを2つ紹介していきます。
挨拶をする際のポイント①
参列者が法要の場で挨拶をする際、気をつけたいポイントの1つが、お通夜やお葬式の時に使う「ご愁傷様でした」。加えて「お悔やみ申し上げます」や「ご冥福をお祈りします」といった言葉を使用しないことです。
挨拶する際のポイント②
参列者が法要の場で挨拶をする際、気をつけたいポイントの2つ目が、親しかった故人の供養の席に同席させて頂けたことが嬉しいという気持ちを伝えることです。そのため、故人の親族や遺族にする挨拶は、以下の表現を参考にしてください。
例えば、「本日はお招きいただき、恐れ入ります」や「本日はお招きいただきありがとうございます」。このようなお声がけが適しているとされています。この他に、もう一言付け加える場合は、「本日はお招きいただき恐れ入ります。心を込めて一緒にお祈りをさせていただきます」と伝えてください。
紹介した文例を基に、挨拶を行いましょう
ここまで、四十九日の法要にて行う必要がある挨拶に関する詳細の解説。さらに、法要の前に送る挨拶状の書き方やその挨拶状に対する返信の方法を紹介してきました。こちらを参考に四十九日の法要、そして、挨拶への準備を行いましょう。
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