喪主が抑えたい香典に関する知識を紹介|香典返しについても紹介
公開日 : 2020/12/4
更新日 : 2020/12/4
ここでは、喪主が抑えておきたい最低限の香典に関する知識を紹介していきます。そして、こちらを紹介した後に、香典を実際に受け取った後に行う、香典返しについて紹介していきます。こちらの知識を基に、マナーに沿った取り組みを心がけていきましょう。
公開日 : 2020/12/4
更新日 : 2020/12/4
目次
喪主は香典を出す必要があるのか
そもそも喪主は、香典を出す必要があるのでしょうか。以下では、喪主と施主の違いを解説しながら、喪主が香典を出すケースについて解説していきます。
喪主と施主の違いを知る
香典について解説する前に、喪主と施主について紹介していきます。この2つには、実は明確な違いがあります。まず、喪主はご遺族やご親族を代表して葬儀を行う立場を指します。そのため、喪主は葬儀を主催する立場として、参列者に挨拶をしたり、葬儀社や僧侶と葬儀の進行具合の調整を行うことがメインです。
一方で、施主とはもともと「お布施を出す主」という意味があります。つまり、葬儀や法事で実際にかかる費用を負担する人物を指します。
例えば、葬儀社に支払う葬儀費用や僧侶に渡すお布施を実際に準備することを表します。つまり、基本的に喪主は香典を用意する立場にはありません。ただし、香典を出すケースも存在します。以下で、こちらのパターンについて紹介していきます。
喪主が香典を出すケースについて
喪主と施主について、ここまで紹介しました。一般的に、喪主と施主は実際に家のお墓などを継ぐ人物が務めることになります。このため、喪主と施主は同一人物が務めることが大半です。もし、このパターンに当てはまる場合は、喪主は香典を出す必要はありません。
しかし、全ての方がこのケースに当てはまることはありません。例えば、喪主と施主が別々の人物である場合は、喪主であっても香典を包む必要があります。
他にも、喪主に収入がなく、喪主の息子などが代わりに施主を務めるといったケース。さらに、喪主が子供である場合の時も香典を包まなければなりません。
喪主の親族は香典を出す必要があるのか
喪主の親族は香典を出す必要があるのでしょうか。以下の3つのケースを紹介しながら、解説していきます。1つ目が、喪主の兄弟に関してです。2つ目は、喪主の配偶者に関してです。そして3つ目が、喪主の子供や孫についてです。以下で詳細を説明していきます。
喪主の兄弟は香典を出すべきか
まず、喪主の兄弟姉妹の場合から解説していきます。基本的に、喪主の兄弟姉妹の場合は香典を出すべきとされています。特にすでに独立しており、別の居住地等にに新しい家庭を持っている場合は出すべきであるとされています。
さらに、新しい家庭を持っている場合は結婚していてもしていなくても関係はないとされています。つまり、この場合は香典を出す必要があります。
喪主の家族や子供は香典を出すべきか
では、喪主の家族や子供は香典を出すべきなのでしょうか。以下では、2つのケースについて紹介していきます。1つ目は、喪主の配偶者の場合についてです。2つ目が、喪主の子供や孫の場合についてです。以下で、詳細を説明していきます。
喪主の配偶者の場合
最初に、喪主の配偶者である場合について解説していきます。配偶者は、喪主と同じ立場で葬儀を行うため香典を出す必要はありません。つまり、喪主とともに参列者対応を行ったり、葬儀社や僧侶との打ち合わせをしたりするため、香典をいただく立場にあたるということです。
喪主の子供や孫の場合
次に、喪主の子供や故人の孫について紹介していきます。この場合は、以下で紹介する条件次第では香典を出す必要があります。まず、香典を出す必要がないのは、喪主と同居している子供や喪主を務める子供です。
喪主を務める父親や母親とともに、葬儀を執り行う家の家族という立場で香典をいただく立場です。上述した、配偶者と同様のケースと考えてもらうといいでしょう。しかし、喪主の子供や故人の孫でも、成人後に独立して世帯を構えている場合。
あるいは、結婚して家族を持っている場合は香典を出す必要があります。特に、結婚していて、妻と一緒に香典を包む場合は相場の倍の金額を用意しなければなりません。もし、独立しているにも関わらず、香典を出さない場合は、代わりに葬儀費用の一部を負担することが求められるケースもあるので、注意してください。
香典返しで抑えておきたいマナーについて
ここでは、お通夜や葬儀の参列者から香典を頂いた際の香典返しに関するマナーについて紹介していきます。基本的に香典は、お返しすることがマナーとされています。
そこで、ここからは香典返しで気を付けるべきマナーを中心に解説します。初めて喪主を務める人や忘れてしまった人は確認しておきましょう。
香典返しを行うべきタイミングについて
一般的には、忌明け法要後である1か月以内に香典返しを行います。ただし、地域によっては「即返し」がマナーとされているところもあるので注意してください。もし、迷った場合は実母や義母などの年長者に尋ねてみるのもいいでしょう。
そして、宗教によって忌明けの時期は違うので注意てください。仏式の場合は、四十九日の法要を終えた後が香典返しをするタイミングです。神式の場合は、五十日祭を行うと忌明けを迎えます。仏式でいう法要にあたる霊祭を終えたときに香典返しをしてください。
キリスト教の場合は、お花料をいただいた方に返礼の品を贈るようにしてください。この時、カトリックとプロテスタント。このどちらかによっても忌明けの時期が異なるため、注意が必要です。カトリックでなら、故人が亡くなって30日目に追悼ミサを行います。そして、プロテスタントなら、故人が亡くなってから1か月後に焦点記念日を行います。
香典返しの金額相場について
ここでは、香典返しの相場について紹介していきます。まず、香典返しの金額相場は3割∼5割が一般的です。半返し言葉があるように、頂いた香典の金額の半額を香典返しの目安にするのが通例とされています。
高額な香典をいただいた場合でも、一般的な香典返しの金額相場と同様の金額で問題ありません。往々にして、身内や親族からは葬儀費用の支援や心遣いとしての意味合いが込められていることから、香典が高額になることもあります。
昨今の流れとしては、即返しで2,500円程度の商品をお返しすることが良く採用されています。この時、香典が高額だった場合は、香典の5割の金額から2,500円を引き残った金額の範囲内で香典返しをするようにしてください。
香典返しの品の選び方について
ここでは、香典返しの品選びについて紹介していきます。基本的には、「消えもの」を選ぶのが正しい通例です。なぜなら、形に残るものを選んでしまうと不祝儀を残してしまうことになるためです。
そのため、香典返しの品には、食品や日用品が選ばれることが大半です。例えば、食品ではお茶、砂糖、海苔、コーヒーなどがあてはまります。ただし、慶事に使われることがあり、縁起がよいとされる鰹節や昆布などは選ばなでください。
そして日用品では、洗剤やタオルなどがあてはまります。ただし、洗剤やタオルにこだわりがあったり、肌に合わなかったりすることもあるので注意が必要です。
掛け紙の選び方について
ここでは、掛け紙について紹介していきます。香典返しには、掛け紙をかけるのが決まりです。そのため、最初に掛け紙の形式を確認する必要があります。表書きの文字は「志」、贈り主の名前は名字を書くようにしてください。
そして、水引は「結び切り」を使うのがマナーです。結び切りを使う理由には、再び不祝儀が起こらないようにという願いが込めているからです。
ただし、地域や信仰する宗教によって、表書きの文字や水引の色が違うこともあります。関西では四十九日のことを満中陰と呼んでいるため、表書きの文字は「満中陰志」と書くことが通例です。一方の神式では、「偲草」、「しのび草」などを記載します。
香典返しのお礼状を書く時の注意点
最期に、香典返しをする際のお礼上や挨拶状の注意点を解説していきます。お礼状や挨拶状を使うときは「、」や「。」の句読点を使わないようにしてください。
その理由は、「滞りなく法要を終えたいという願いがあり、句読点を使用することで文を途切れさせない」という意味合いがあるだからとされています。以上の理由から、こちらの作法を抑えておきましょう。
事前に知識を抑えて、香典を返しを行いましょう
ここでは、喪主が香典を出さなければならないケースについて。さらに、実際に香典を受け取った後に行う香典返しについて紹介してきました、上記で挙げたマナーを参考にして、香典返しを行いましょう。
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