四十九日の挨拶について紹介|挨拶の例文やタイミングについても
公開日 : 2020/11/5
更新日 : 2020/11/5
四十九日法要とは「忌明け」や「満中陰」とされています。亡くなられた方が、死後49日後に仏の元へ向かうとされる大変重要な行事です。この行事では、親族・遺族だけではなく、関係者を呼んで法要を行います。以下では、この四十九日法要の際に行う挨拶について紹介します。
公開日 : 2020/11/5
更新日 : 2020/11/5
目次
四十九日の挨拶について
四十九日法要とは「忌明け」や「満中陰」とされています。亡くなられた方が、死後49日後に仏の元へ向かうとされる大変重要な行事です。この行事では、親族・遺族だけではなく、関係者を呼んで法要を行います。
四十九日法要は、式場の手配や位牌の用意など事前の準備が多数あります。その中でも参列してくださる皆様に向けての挨拶の準備は最も複雑です。もちろん、タイミングや内容等の失敗しない挨拶も大事です。
しかし、自分なりの挨拶ができるように事前にしっかりと準備をしておかなければなりません。以下では、四十九日の挨拶の例文を中心に基本的なことを紹介していきます。
四十九日の挨拶を行うタイミングについて
喪主が四十九日法要で行うご挨拶は葬儀のとき同様に、とても重要です。なぜなら、亡くなられた方を親族や遺族、関係者の方で見送ってあげるためにきちんと終えなければならないからです。
こちらの挨拶については、自宅で行う場合と、お寺などで行う場合とで少しだけ異なります。まず、お寺での法要は、住職の読経とともに自然に法要が始まります。この場合、喪主による始まりの挨拶は特に必要ありません。
一方、自宅や会館などで四十九日法要を行う場合、施主が始まりの挨拶を行います。このタイミング以外にも、法要の始まりを告げるご挨拶や法要後、会食前の挨拶。さらに、締めの挨拶もあります。それぞれ、事前にきちんと準備しておきましょう。
四十九日の挨拶をする際のポイント
ここからは、四十九日の挨拶をする際のポイントについて紹介していきます。次の2点が大きなポイントです。1つ目が、「話す内容を紙に書いてもいいのか」についてです。そして2つ目が、「乾杯ではなく献杯」についてです。以下で詳細を説明していきます。
簡潔に挨拶する
四十九日の法要は、食事会まで含めるとほぼ1日かかる大きな行事です。そのため、遺族は何日も前から準備をしているだけでなく、当日も参列者に失礼がないよう動き回る必要があります。
もちろん、心配していた遺族に会えたら積もる話もあるかと思いますが、法要の前後は簡潔な挨拶をする程度に留めておくことが適切です。そのため、できるだけ遺族の負担にならないよう気をつけましょう。
話す内容を紙に書いてもいいのか
四十九日の挨拶にて、暗記が苦手だという方や、考えながら話すことに自身がないというは、話す内容を紙に書いてもいいのか、と疑問に思う方もいるでしょう。人によっては、四十九日法要の挨拶の内容は丸暗記したほうがいいとされることがありますが、決してそんなことはありません。
なぜなら、日常会話などであまり口にすることのない言葉や言い回しが多数あるために、覚えにくいこともあるからです。そのため、事前に紙に書いておき、当日読み上げる形式で全く問題ありません。
ただし、紙を見たまま読んでしまうと声がくぐもっったり。あるいは、聞き取りにくいこともあるため、時々紙を見ながら会場を見ながら挨拶をするようにしてください。
前向きに穏やかな話し方をする
四十九日の法要は、弔事ではあるものの「一つの区切りを迎えた」という安堵の気持ちが大きい行事です。故に、お通夜や告別式のような重く悲しい話し方よりも前向きで穏やかな話し方をする方が適しているでしょう。
もちろん、会食の席で宴会のように騒ぐのはいけません。しかし、遺族は「これから頑張ります」という気持ちを、参列者は「これからも遺族を応援します」という気持ち表して会話するようにしてください。
乾杯ではなく献杯である
四十九日法要で挨拶が終わった後、会食を用意している場合は、献杯を行います。この献杯の挨拶は喪主が行う場合もありますが、関係者などに簡単なエピソードと献杯の挨拶をしてもらう場合は事前に依頼しておくことが無難です。
ちなみにこの会食のことは、別の呼び方で「御斎」といいます。会食にて全員が席に着き、位牌の前に故人向けに盃を置き終わり、喪主の挨拶が終わると、代表者による献杯の挨拶が始まります。
この時、乾杯のように大声で唱和する必要もありません。さらに、飲み干す必要もなく、飲んだ後の拍手も不要です。乾杯とは言葉の響きは似ている献杯ですが、両者は異なります。
以下で、献杯の挨拶の例文もご紹介しているので、ご参考にしてください。
故人の親族が献杯の挨拶を行う場合
最初に、故人の親族が献杯の挨拶を行う場合の例文を紹介していきます。以下、例文です。故人の●●です。本日は故○○の四十九日法要にお集まりいただきまして、ありがとうございました。
おかげさまで法要を終えることが出来ました。無事に忌明けを迎え○○も安心していることだ思います。今日は皆様から○○との思い出話や昔話をお伺いできればと思っております。それでは、○○の冥福を祈りまして、献杯。ここまでが例文です。
喪主が献杯の挨拶を行う場合
次に、喪主が献杯の挨拶を行う場合の例文を紹介していきます。以下、例文です。本日は故○○の四十九日法要にお集まりいただきまして、ありがとうございました。おかげさまで無事に法要を終えることができました。
○○もこんなにたくさんの方々にに囲まれとても喜んでいると思います。今日は時間の許す限り、○○を偲んでいただけたらと思います。それでは、○○の冥福を祈りまして、献杯。ここまでが、例文です。
四十九日法要前に送る挨拶状について
四十九日法要など、法要を行う際には参列者に対して案内状を送っていきます。最近では、案内状は送らず電話だけで済ますということもありますが。
ただし、日時など詳細が決まった時点できちんと送るのが無難です。以下では、四十九日法要前に送る挨拶状はどのように書けば良いか見ていきましょう。
挨拶状の書き方について
四十九日の挨拶状は、おおよそ1ヶ月ほどまでには準備して参列してくださる方に郵送しておいてください。特に会食などを用意する場合は、返信用ハガキもしくは往復ハガキを使用して、出欠の連絡をしてもらうようにしてください。
誰の四十九日法要かを明記
四十九日の法要にて、供物や供花などを送る際に故人の名前が必要なのでしっかり明記しましょう。この時、回忌の数なども間違えやすいので気をつけてください。
日時と場所を明記
次に、四十九日の法要がいつ、どこで開催されてるのかをしっかり明記してください。この時、住所だけではなく、会場の電話番号まで載せておくことを推奨します。
会食の有無を明記
四十九日の法要で、僧侶や参加者へ会食でおもてなし(御斎)をする時は、こちらを案内する旨も明記しておいてください。
四十九日の挨拶状の基本について
ここからは、四十九日の挨拶状を書く際に抑えておきたい基本について紹介していきます。1つ目が、句読点は使用してはいけないことです。2つ目が、時候の挨拶は記さないことです。3つ目が、濃い墨で記すことです。以下で詳細を説明していきます。
句読点は使用してはいけない
四十九日の挨拶状では、文章に句読点を使いません。その理由は、筆文字で記されていた名残がありからです。昔は筆と墨で文章を綴っていましたが、このときに句読点を用いることはありませんでした。
こちらの流れが弔事の葉書印刷にも受け継がれており、今でも筆文字では句読点を使いません。したがって、四十九日の挨拶状でも句読点は使わないので注意してください。
時候の挨拶は記さない
丁寧な文書を送る際、始めの挨拶に「暑い日が続きますが」「肌寒い季節となりましたが」といった時候の挨拶文を入れます。しかし、四十九日の挨拶状では時候の挨拶を入れることはありません。
丁寧さを意識して時候の挨拶を入れようとしがちですが、四十九日の挨拶状は忌明けをお知らせする特別な手紙です。そのため、時候の挨拶は入れないようにしてください。
濃い墨で記す
お通夜や葬儀などで文字を書くときは薄墨ですが、四十九日は忌明けを迎えた後に送るものであるため、文字は濃い墨で記してください。この四十九日を迎えるまでは、「涙て墨が薄まるほどの悲しみ」を表して薄墨を使用します。
しかし、49日を境に遺族は心に区切りをつけて日常の生活へと戻ります。このことを踏まえ、四十九日の挨拶状は濃い墨で印字するようにしてください。
挨拶状への返事の仕方
四十九日法要への案内状が届いた場合、どのように返信するべきでしょうか。以下で、手紙への返事の仕方について。出席の場合と欠席の場合で分けて見ていきましょう。
出席の場合について
まずは、四十九日の法要に参列する際の方法を紹介します。「御出席」の「御」の字だけ斜め二重線で削除し、「出席」の二文字を○で囲んでください。そして、「御欠席」を全て縦二重線で消しましょう。
この時、「御住所」の「御」 の字だけ斜め二重線で削除し、自身の住所をその真下に記してください。さらに、「御芳名」の「御芳」というニ文字を縦二重線で消し、自身の名前をその真下に記したら完了です。
欠席の場合について
次に、四十九日の法要を欠席する際の方法を紹介します。まず、「御出席」の三文字を、縦二重線で消してください。次に、「御欠席」の「御」の字を斜め二重線で消し、「欠席」の二文字を○で囲んでください。
そして、「御住所」の「御」の字を斜め二重線で消し、自身の住所を真下に記しましょう。最後に、「御芳名」の「御芳」のニ文字を縦二重線で消し、自身の氏名を真下に記したら完了です。
四十九日の喪主の挨拶の例文を紹介
ここからは、四十九日の挨拶を喪主がする際に参考にしたい例文を紹介していきます。次の4つの例文を紹介していきます。1つ目が、「法要始めの挨拶の例文」です。
2つ目が、「会食がない場合の例文」です。そして3つ目が、「会食がある場合の例文」です。以下で詳細を説明していきます。
法要始めの挨拶の例文
四十九日の法要始めの挨拶は、「四十九日法要に来ていただいたことへの感謝」と「法要の開始を宣言する」ものなので、手短でも問題ありません。以下が例文です。「本日は、お忙しい中大勢の方にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
ただいまより、故○○の四十九日の法要を執り行わせて頂きます。それでは、ご住職、宜しくお願いいたします。」ここまでが例文です。この時、故人を法要の席で紹介する場合、○○の部分は戒名にするのが正式です。
ただし、生前の名前で紹介することもありますので、お寺や住職に挨拶の前に確認するようにしてください。
法要の締めの挨拶の例文
四十九日の法要が終わりましたら、締めの挨拶を行っていきます。四十九日の法要の締めの挨拶は少し長めの挨拶が望ましいですが、この挨拶で伝えることは次の3つです。1つ目が「法要のお礼」、2つ目が「故人との思い出」。そして3つ目が、「会食のご案内と締め」です。
仮に長い挨拶が苦手であっても、このようにテーマを分けて考えると比較的スムーズに挨拶の文章が作ることができます。以下で、会食が無い場合と会食をご用意している場合のそれぞれの挨拶文をサンプルとして紹介しています。ぜひご活用してみてください。
会食がない場合の例文
まず、四十九日の法要後の会食がない場合は、以下の例文の挨拶が締めの挨拶です。皆様、本日はご多忙にも関わらず、故○○の四十九日法要にお集まりいただきまして、ありがとうございました。
おかげさまで、無事に四十九日法要を終えることができました。○○も安心していることと思います。○○が亡くなってから四十九日、皆様には多大なご厚情を賜りながらも、お礼を申し上げる時間を作ることが出来ず、申し訳ございませんでした。この場で改めて、厚くお礼を申し上げます。
どうぞこれからも変わらぬご支援のほど宜しくお願い申し上げます。本来であれば皆様には粗宴を囲んでいただきながら、○を偲んでいただきたところではございますが、遠方からお越しの方も多いため、本日はこれでお開きとさせていただきます。ここまでが例文です
会食がある場合の例文
次に、会食がある場合は、中締めとしてこの挨拶を行います。会食に参加せずに帰られる方もいらっしゃる場合もあるので、来ていただいたお礼をしっかりと述べるようにしてください。
皆様、本日はご多忙の中にも関わらず、亡き○○の四十九日法要にお集まりいただきまして誠にありがとうございました。皆様には、○○の葬儀の際に、ひとかたならぬお世話を賜りましたこと、御礼(おんれい)申し上げます。おかげさまで、無事に四十九日法要を終えることが出来ました。
皆様方のお力添えの賜物と深く感謝しております。○○がこの世をさり、四十日あまりほど過ぎました。生前の賑やかな毎日と比べますと、実感が湧かない日々を過ごしてはおりますが、遺された私達家族が力を併せて前に進むことが何よりの供養になると思います。本日は誠にありがとうございました。ここまでが例文です。
例文を参考に、四十九日の挨拶をしましょう
ここまで、四十九日の挨拶をする際の例文を中心に紹介してきました。実際に喪主として挨拶をする際は、例文を参考に事前に挨拶の準備をしておきましょう。
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