俗名とは何?戒名との違いや位牌を作る際などについてご紹介

公開日 : 2020/10/14

更新日 : 2020/10/14

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俗名という言葉を聞いたことがある方もいると思います。しかし、どういったものなのかについて、詳しくは分からないケースもあるでしょう。そこで今回は、俗名と戒名の違いや葬式の際の俗名の扱われ方、位牌を作る際に関してご紹介いたします。

公開日 : 2020/10/14

更新日 : 2020/10/14

目次

俗名とはどんな意味?

まずは、俗名とはどんな意味があるのかについて見てみたいと思います。日本には仏教徒が多いですが、仏教徒以外の場合はどうなっているのでしょうか。

俗名は生前の名前

俗名とは、仏教で仏門に入る前の名前を指します。俗名や戒名、法名といったものは仏教の考え方です。仏門に入る前に戒名をいただきますが、俗名というのは仏門に入る前に名乗っていた名前であり、要するに本名のことをいうのです。

 

この頃では、戒名や法名といったものは死後に授かることが多いので、俗名とは生前の故人の名前であると覚えておきましょう。

戒名についても知っておこう

俗名の他に、戒名(かいみょう)という言葉を聞いたことのある方も多いでしょう。戒名(法名あるいは法号という宗派もある)は、どういった身分であっても授かることができ、仏教の戒律を守り修行に勤しむ仏様の、弟子になった証であると考えられています。

 

出家をして修行をすることで与えられるものであった時代もありましたが、先述のように現在では出家をしていなくても死後に授かることができるのです。

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仏教以外の宗教の場合はどうなの?

日本では仏教徒の方が多いと考えられますが、神道など他の宗教を信仰されている方もいますし、無宗教という方もいるでしょう。では、仏教以外の方の場合は俗名などは関係があるのでしょうか。

仏教以外の宗教なら問題にならない

俗名あるいは戒名といった慣習は、仏教独自のものとなります。よって仏教以外の他の宗教を信仰されているなら、葬儀の際に俗名を用いることも可能です。戒名を付けることは必須というわけではないということでしょう。

 

俗名というものは仏教ならではであるということを知っておいてください。

無宗教でも戒名などはつけない

無宗教という方も中にはいると考えられます。無宗教となると、俗名や戒名はどうなるのかと心配になることもあるでしょう。先述している通りに、俗名や戒名といった考えは仏教ならではのもののため、無宗教であれば該当しません。

 

なので、葬儀でも生前の名前がそのまま用いられるのです。

俗名と戒名の違いについて

続いては、俗名と戒名にはどの様な違いがあるのかについて、見ていきたいと思います。それぞれの特徴については既にご紹介していますが、違いについても知っておいてください。

戒名を付けるのは必須なのか

葬儀をする場合に、戒名が必須になるというわけではありません。この頃は、戒名をもらうことなく俗名で葬儀および納骨を行うという方も増加傾向にあります。そういったケースでは、位牌や墓石にも俗名が刻まれることになるのです。

 

ただ、戒名が必須となるケースもある点には注意をしなくてはいけません。

先祖代々お寺と付き合いがあるなら戒名が必須

先祖代々、お世話になっている菩提寺があるという方もいるでしょう。そういった場合には、戒名は必要になるのでしょうか。

菩提寺に戒名を付けてもらう

檀家として付き合いをしている菩提寺がある方や、お寺のお墓に納骨をする予定があるなら、戒名を付けてもわらなければいけません。戒名というのは先述の通りに仏教徒である証であり、仏教徒である証としてお寺に納骨をするならばそのお寺の住職に戒名を授かる必要があります。

 

お墓への納骨には、戒名が必要であるということを覚えておいてください。

戒名についての価値観が変わる可能性

昨今の少子化などを事情として、葬儀も簡素になってきています。それによって、俗名や戒名の件も含めて改めて考えるという方も増加してきているのです。これから先には、俗名あるいは戒名についての価値観も変化してくることが考えられるでしょう。

 

時代とともにこうした点も変わっていくのです。

俗名で葬儀はできるのか

俗名とは、故人の生前の名前でもあることを説明いたしましたが、葬式をする場合には、俗名で行うことは可能なのでしょうか。その真相について、迫ってみたいと思います。

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俗名で葬儀が行われることもある

俗名での葬式も、急に葬式が執り行われることになった場合や、菩提寺がないなどの理由により戒名が用意できていない場合に行われることがあります。それにお墓を決定する前に戒名を付けてしまうと、戒名を付けてもらったお寺以外にお墓を入れられなくなる可能性もあるのです。

 

そのため、葬式を終えてからお墓を選ぶという理由により俗名で葬式が行われることもあるでしょう。

菩提寺があるなら俗名での葬儀を断られる可能性あり

どういった宗教であっても、一般的には仏式で葬式が行われて仏教徒としてお墓に入るとしたら、戒名が必要になる寺院が多くあるのが一般的です。戒名がないといった理由により菩提寺より埋葬を拒否されてしまったとします。

 

そういった場合には、お寺のお墓もしくは納骨堂ではなく、公営や民営の墓地を探さなくてはいけなくなるでしょう。菩提寺に先祖代々の墓があるのなら、前もって親族らと話し合いをすることがポイントです。

本名で位牌を作る場合

故人が生前に使用していた本名を、位牌に書きたいというケースもあるでしょう。そういった場合にはどの様に記載すれば良いのでしょうか。また本名を位牌に書く場合にデメリットはないのかについても、見ていきます。

俗名の下に『之霊位(のれいい)』と書く

もし位牌に戒名を記載するなら、『戒名』と『亡くなった年月日』、『年齢』が書かれます。しかし生前の本名で位牌を作るとしたら、俗名の下に『之霊位(のれいい)』と表記されるのです。これは、戒名と同様の意味を持たせるというのが理由となります。

 

一般的なレイアウトとしては、位牌の表には俗名(もしくは戒名)などの名前と亡くなった年月日が書かれ、裏面に亡くなった際の年齢が記されます。

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儀式を断られる菩提寺もある

菩提寺があるなら、その菩提寺次第では位牌への入魂や開眼といった儀式をしてもらえない可能性もあります。戒名が付けられていないということは、まだ仏門に入っていないとみなされてしまうことがあるからです。

 

同じ仏教でも、位牌や戒名の付け方に関する考え方は宗派により異なるため、前もって僧侶に相談をしておくことが必要でしょう。

俗名で『お名前位牌』を作る選択肢

生前の名前である俗名で『お名前位牌』を作る選択肢もあります。今ではオンラインショップがあり、ネットからでも位牌の注文ができるようになっているのです。さて、『お名前位牌』とはどういったものなのでしょうか。

近年『お名前位牌』が増加傾向

俗名で位牌を作る『お名前位牌』は、増加していっているとされています。昨今では樹木葬や直葬、散骨といった葬送の形態が広まってきていて、お寺と関わらないというケースが多くなっているのです。その理由は、家族が都市部を中心として居住するパターンが増えてきているからでしょう。

 

無宗教であっても位牌を作る方が増えているのは、手を合わせて拝める対象となるものが欲しいという点も一因です。

文字彫り代金がセット

例えばネットで位牌を注文した場合には、標準で文字彫り代金がセットとなっているのが特徴です。購入すれば、文字彫りも行ってくれるということになります。位牌の注文ができるサイトでは、注文時に備考欄へと希望の文字を入力する形になっています。

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名前と戒名のどちらでも彫れる

本名を入れてもらうパターンと、戒名・法名を入れてもらうパターンのどちらも対応しているので、本名つまり俗名で彫りたいという場合には、そのまま故人の本名を伝えて彫ってもらうことができるでしょう。

 

本名で位牌を残したいという場合にも、おすすめです。自身で位牌の手配をしたいとい場合には、ご利用を検討するのも一案でしょう。

俗名の位牌を作る際の注意事項

位牌は俗名で作ることも可能ですが、原稿を作成する際には注意点もあります。そこで今回は、俗名で位牌の原稿を作る際の気を付けるべき点について、見ていきましょう。位牌に俗名を彫りたいという場合のために知っておいてください。

俗名の旧字体を確認する

俗名を位牌に入れる場合には旧字、要するに古い字体の漢字を用いることがあります。白木の位牌もしくは古い位牌が手元にあるならば、それに記載されている俗名を位牌の原稿に書き写すのがポイントです。

 

それに、最後には『之霊位』や『位』が付くのかどうかも、確認をすることが必要でしょう。

没年月日を確認する

故人が亡くなった年月日を、和暦により記入します。没年月日の後ろには、『寂』や『没』といった文字が付くケースがあるため、その点の確認も必要です。それに、没年月日は位牌の表に入れる場合と裏に入れる場合があるでしょう。

 

よって、その点についての注意も忘れないようにしてください。

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没年齢を確認する

故人が亡くなった時の没年齢を記入しますが、この没年齢も間違えないように気を付けてください。それぞれの寺院により、満年齢を記入するのかそれとも数え年を記入するのか異なるからです。

 

それに、『行年』や『享年』、『年』や『歳』といった書き方によっても寺院での違いがあるでしょう。そうした点も、事前に確認するようにしてください。

俗名での位牌の文字色について

位牌に俗名で名前を書く場合には、色にも気を使うべきなのかと疑問に思う方もいるかもしれません。次に、俗名を位牌に書く場合の文字色について見ていきたいと思います。

表の名前は金色で裏は朱色で書くのが定番?

戒名を授かっている祖父や父親などの位牌を見てみると、表の文字は金色になっていて、裏は朱色の文字になっていることもあるでしょう。関東の地域によっては裏の文字を金色にするパターンや朱色にするパターンがありますが、金色や朱色が用いられるのが通常とされています。

 

しかし戒名をもらっていない場合には、裏を朱色にすることは気が引けるという方もいるかもしれません。その場合には文字色は何色を選択するべきなのか、続いて見ていきましょう。

裏の文字色は何色でも構わない

俗名で位牌を作ることそのものが、自由な祀り方を選んでいることになります。それならば、裏に彫られる文字の色に関しては何色であっても問題はないとする見方もあるでしょう。よって、裏を朱色で書いても大丈夫であるということです。

 

朱色でも金色でも、好きな色で裏の文字を書くことができます。

戒名を付けない選択肢もある

仏教徒であれば特に、戒名は必ず付けるものであるという認識の方も多いかもしれません。しかし、戒名は付けずに俗名のままにするという選択肢もあるのです。その点について、見ていきましょう。

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仏の世界に入る名前への疑問?

仏教での葬式あるいは仏教の世界に入るために授かる名前であるということで、戒名を授かることに疑問を抱く方もいます。それに戒名を授かるとなると費用がかかることから、その点に抵抗感のある方もいるでしょう。

 

どちらであっても、死後に授かる戒名は必須というわけではなく、選ぶことができるようになっています。

戒名は付けなくても問題はない

戒名は付けなくても問題はないものの、その場合には葬式といった宗教的な儀式を行わないことが原則となっています。そうした場合には『無宗教葬儀』もあり、故人が好きだった曲を流しつつ司会者が葬儀を進行してくれるでしょう。

 

『無宗教葬儀』は、宗教にとらわれずに葬儀を施行したい方も、利用している方法です。この様な手段もありますので、葬儀の面では戒名がなくても問題はありません。

なぜ戒名が要らないと思うのか?

少し前述もしていますが、戒名を付ける際の費用に抵抗があるというのも、戒名を付けない選択をする理由の1つです。戒名を付けるために、高いお金を払う必要はないだろうと考える方もいるということです。

 

戒名を付けるとしたら、数10万円から100万円ほどの費用がかかります。そのため、残る遺族の経済的な負担を考えて、戒名は不要だと決める方もいるでしょう。それだけでなく、仏教式の葬儀に必要性を感じないという方にも、戒名は要らないとするケースがあります。

 

仏教式の葬式をしなくても、他の送られ方があると考えるのです。

墓石彫刻は俗名で彫っても良いのか

位牌には俗名を入れることがあるとご説明しましたが、墓石に彫る場合には、俗名でも問題ないのでしょうか。続いては、墓石彫刻は俗名で彫っても良いのかないついて見ていきたいと思います。

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仏教徒の場合

近年では、親までは仏教徒だったものの自分からは無宗教とすることから、戒名を付けることなく俗名を墓石に彫刻したいという方が増加しています。若い方を中心として、宗教にあまり関心のない方が増えているのが理由でしょう。

 

時代と共に、若者にも考え方に変化がみられるのかもしれません。

無宗教や学会の場合

寺院にある墓地とは異なり、宗派を問わない民営墓地あるいは公営墓地であれば、色々な宗派の方が眠っているものです。仏教だけでなく、神道やキリスト教など数々の宗教がありますが、無宗教という方も中にはいるでしょう。

 

無宗教の方が亡くなった場合には、戒名はもちろんないので、墓石には俗名が彫られることは変わったことではなく一般的です。また学会のケースでも戒名は付けませんので、俗名を墓石に彫ることになるでしょう。

俗名の考え方は柔軟になってきている

俗名とは、故人が生前に使用していた本名のことです。亡くなった後には『戒名』というものを授かることが多いですが、俗名のままで葬式を行うこともできるでしょう。戒名がなければ葬儀を断られてしまう場合などもあります。

 

それでも、昨今では俗名への考え方は柔軟になってきていて、戒名を持たない方や俗名で位牌を作るというケースも増加しつつあるでしょう。それぞれに合った送り方、送られ方があるということです。