枕花とは何のこと?枕花の相場はいくら?枕花に関する基礎知識
公開日 : 2020/9/11
更新日 : 2020/9/11
「枕花」という言葉は聞きなれない言葉だと感じている人は多いのではないでしょうか。しかし、枕花に関しては、親しい方や近親者が亡くなった時のために、覚えておきたいことの1つです。今回こちらでは、枕花とは何なのかという基礎知識に加えて、相場について詳しく解説します。
公開日 : 2020/9/11
更新日 : 2020/9/11
目次
枕花とは
人が亡くなってから葬儀が終わるまでの間、亡くなった人の傍に供えられる花にの種類にはいくつかの種類があり、また花は欠かせないものの一つです。
その中の一つに枕花(まくらばな)があります。枕花とはその名の通り、亡くなった人の枕元に供える花のことを言います。枕花は、遺族と一緒に故人を偲び、悲しみを分かち合いたいという想いを込めて贈られる花です。
枕花と似たものに「一本花」というものがあります。これは、枕花と同じように亡くなった人の枕元にお供えしますが一輪挿しとして飾る花のことです。一本花は、枕飾りを準備する際に遺族が準備するのが一般的です。
枕花についての疑問
枕花という名前自体を聞いたことがないという人も少なくありません。さらに、枕花に関してさまざまな疑問を持っている人も多いでしょう。ここからは、枕花に関するさまざまな疑問について詳しく解説します。
枕花は誰が出す?
枕花は、亡くなった人の親族などの血縁の深い人、または亡くなった人と縁が深く親しかった人が贈るのが一般的です。枕花は、贈った人の代わりとなって亡くなった人の枕元に寄り添うという意味があります。
枕花は、訃報を受けて弔問に訪れた際に持参して供えたり、遠方の場合は配送の手配をしたりして贈ります。
枕花はいつまでに注文する?
何をするにもタイミングというものはとても大切であり難しいポイントです。それは枕花に関しても言えます。枕花を贈るタイミングは早過ぎても遅過ぎてもいけません。ご遺体の安置が終わり、お通夜が始まるまでに贈るようにします。
訃報を受けてからあまりにも早い段階で枕花を贈ると、亡くなるのを待っていたかのような印象を遺族に与えてしまうことになりかねません。また、遅く送ったのでは用を成しません。
タイミング良く枕花を届けるには、遺族から納棺や通夜のスケジュールを聞いておくと、手配がしやすくなります。通夜までの期間が短く枕花を贈るタイミングを逃した場合は、供花を贈ると良いでしょう。
枕花はどこで買う?
枕花は、花屋や葬儀社、インターネット通販で買えます。しかし、1点注意が必要です。それは、ご遺体を安置している場所がご自宅ではなく葬儀場で、枕花を葬儀場へ届ける場合です。葬儀場によっては特定の花屋からでないとお花を受け取らない場合があるからです。
また、他の葬儀社や提携外の花屋からのお花の持ち込みを禁止している場合や、飾る場所の関係で枕花のデザインや大きさの制限が設けられている場合もあります。枕花を贈る場合は、遺族や葬儀社へ確認をしてからの方が受け取ってもらえないという最悪の事態にならずに済みます。
枕花の宛名は?
枕花を手配して届けてもらう際には、宛名が必要です。例えば、ご自宅に枕花を贈る場合は、故人宛ではなくご家族宛にします。喪主を務めるのが誰なのかがはっきりと分かっていて、なおかつ故人と一緒にお住まいになっていたのであれば、喪主の方宛にします。
枕花を贈る際、受取人となるご家族と面識が無いのであれば、自分が何者であるのかが受け取る側にはっきりとわかるようにしておかなければなりません。例えば、会社名などを添えておくと良いでしょう。
枕花にメッセージをつける?
枕花には名札は付けないのが一般的ですが、地域によっては枕花にも名札を付けることがあります。枕花の名札の有無は、手配する際にその地域の慣習を確認すると良いでしょう。
メッセージを添えることもあります。もしメッセージを添えるのであれば、「在りし日の故人のお姿を偲び心からご冥福をお祈りいたします」などといったお悔やみのメッセージが良いでしょう。
一方で、名札が付けられているのは、供花です。供花と枕花は間違われやすいですが、供花は葬儀会場に飾られるものです。祭壇や会場の両サイドに飾られています。
枕花を届ける時の服装は?
枕花を届ける時の服装は喪服を着用することが正しいと思っている人が多いと思いますが、それは間違いです。弔事の場では常に喪服であれば良いというわけではありません。この時に喪服を着用していると準備万端であるように思われ、死を予見していたように感じさせてしまいます。
なぜかというと、枕花を届けるタイミングが通夜が行われるよりも前だからです。通夜が行われるようりも前に準備が整っているという状況は、マナー違反にあたります。
枕花を届ける際は、平服で届けましょう。平服といってもカジュアルだったりラフだったりという格好ではありません。肌の露出を抑え派手な服は控えましょう。例えば、黒い服ではなくても落ち着いた色味の服やビジネススーツで伺うのも良いでしょう。
枕花の相場
枕花の相場は、5,000円から20,000円です。相場の幅が広いのには、枕花のデザインや使われるお花の種類にも深く関係しているからです。枕花の相場を左右するデザインやお花の種類について解説します。
デザイン
相場の幅が広いのは、1基を贈る場合と左右対称で備えられるものを2基準備して1対として贈る場合があるからです。一般的に枕花は、花束ではなく盛花や籠花の状態で贈ります。これは、アレンジメントであれば遺族でも移動をさせやすく、活ける必要もないからです。
花束ならまだしも、盛花や籠花は自分で作ることは難しいので、手配先に予算を伝えて作ってもらいましょう。
お花の種類
枕花に使われるお花の種類は、もちろん相場にも影響を与えます。仏教での枕花に使われる花材は、菊やカーネーション、百合、カラー、トルコキキョウ、ストックなどが一般的です。花の色は基本的には白が使われますが、淡い青や淡い紫系などの落ち着いた色味の花も使われます。
普段から亡くなった人や親族との交流があり、お花の好みを知っているのであれば、生前に好きだったお花を贈るのも良いでしょう。しかし、いくら好きな花だったとしてもバラなどの棘のあるお花は枕花にはふさわしくありません。また、百合は香と花粉に注意が必要です。
枕花を選ぶ際には、花言葉にも目を向けて選ぶのもおすすめです。キリスト教では、洋花を使ったアレンジメントを贈ります。
枕花を受け取った喪主がすること
枕花を受け取ったら、すぐに亡くなった人の枕元に供えてあげましょう。飾る順番は、亡くなった人との縁の深い人から順にご遺体の近くになるように並べていきます。
枕花を贈っていただいた方へのお礼として、特別に品物等を準備する必要はありません。しかし、その場でのお礼に加えて、後日改めてお礼の電話やお礼のお手紙を書くとより丁寧で良いでしょう。
枕花の葬儀後の処分は
届けられた枕花の使われ方はいくつかあります。通夜が始まるよりも前に亡くなった人の枕元に飾られ、棺を式場へ移動する際には枕花も一緒に式場へと移動させます。または、ご遺体を納棺する際に、納棺に立ち会った人の手によって「別れ花」としてご遺体の周りに添えられます。
ここからは、枕花の葬儀後の処分について解説します。
枕花の処分の仕方
枕花の処分の仕方は、納棺の際に「別れ花」として使用した場合は、そのまま火葬されるため処分は必要ありません。棺へ入れずに、通夜や葬儀の祭壇に供えられた場合は、火葬後にご自宅にお骨が戻ってきた際の後飾り祭壇の花として供えられます。
後飾り祭壇のお花として供える場合は、水を絶やさないように適度に水を加えながらお手入れをしましょう。お花が枯れてきたら祭壇からは下げましょう。最終的な処分方法は、各自治体の分別方法に従って行いましょう。
亡くなった人の一番傍で
突然の訃報を受けた時、誰もが驚きと悲しみの気持ちでいっぱいになります。その悲しみの気持ちを枕花として贈ってはいかがでしょうか。枕花を贈ることによって、ご遺体の一番傍で寄り添い、最後の時まで故人を偲ぶ気持ちを表しましょう。
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